なのは「いきなり愚痴はどうかと思うの」
作者「いや~なんかね、唐突言わなきゃって気がして」
なのは「気のせいだと思うの」
作者「はぁ~それにしても、rewrite編のほうがかなり長いよ」
なのは「そういうつもりだったじゃないの?」
作者「いや、もっと簡単にするつもりが、ノリで書いてたらこんなことに…」
なのは「無計画って怖いの」
作者「五月蠅いやい!でも、不安だ。これまとまるのかな?」
なのは「投げ出すのは屑のすることなの」
作者「ずいぶん毒吐きますね?」
なのは「ふがいない作者だからなの」
作者「orz」
なのは「みんな、私とフェイトちゃんの友情しっかりと目に焼き付けてほしいの!
それでは、リリカル・マジカル。始まります!」
「クロノ君!」
「私たちも一緒に行くわ」
アースラの転移装置の前でなのはたちは出撃しようとしていたクロノと合流していた
「君たち…」
「僕らもこのまま見ているだけなんてできないよ」
なのはたちの真剣な瞳にクロノはため息をつきながらも一緒に行くことを許可してともに時の庭園へと向かった
「これって、なんなの?」
「こいつらはただの魔力で動く人形だよ」
「なら、遠慮はいらないね」
なのはが意気込みレイジングハートを敵に向けるがそれをクロノは手でふさいだ
「こんな奴らに無駄な魔力を使う必要はないよ」
クロノは自身のデバイスを展開して魔力をためる
「スナイプショット!」
放たれたのは一つの魔法弾。だが、たった一つでなのはたちの前にいた数十体の魔力人形を無効化させた
「すごい」
「時間がない!急いで!」
クロノにせかされながらなのはたちは内部へと侵入していった
「フェイト…」
アースラの治療室で生気を失ったかのように寝ているフェイトにアルフは心配そうな瞳で見ていた
「あの子たちが心配だから私も行くよ」
アルフはフェイトの手を握り頭を撫でる
「フェイトはこれからもう、好きに生きていいんだよ。だから、信じてるよ。きっともとに戻ってくれるって」
アルフはそれだけ言って治療室から出ていった。
そんなアルフをフェイトは少しだけ顔を動かして見送っていた
「クロノ君。この下にいるのはいったい何なの?」
「虚数空間だ、ここに落ちたら魔力が一切発動できない。落ちたら終わりだから気負つけて」
「わ、わかったの」
さらっと、すごいことを言うクロノになのはは冷や汗をかきながらも真剣な表情でうなずき、不安そうに地面を見た
「でも、咲夜さんはいったいどういうつもりなんだろう」
「そうよね、本当にプレシアを殺すつもりなのかしら?」
楓たちが疑問に思ったのは咲夜の行動、いくらフェイトのことを否定しようと母親であることは変わりない、それなのに咲夜はプレシアを殺そうとしている。その行動が納得できなかった
「あいつは一度決めたことを曲げることはほとんどない。本気でプレシアを殺す気なのかは僕にも分らないが、このまま放って置くことはできない」
「そうね」
長い付き合いだからこそクロノは咲夜の性格は理解していた。いつも漂々とした態度だけど、一度決めたら梃子でも動かないといった強い意志。クロノはそれを持つ咲夜に憧れにも似た何かを抱いていた
「でも、咲夜お兄さんって強いの?」
なのはが疑問に思ったのは咲夜の強さだった。先ほどの映像ではプレシアの攻撃をはじくなど、なのはたちにはできそうにない芸当をやってのけた。けれど、咲夜の魔力量はC。どうしても、不安が残るのだ
「あいつは強い。それは純粋に戦闘能力が特化してるんだ」
「戦闘能力?」
「あいつの魔力量は極端に低い、けれどそれを補うためにあいつは毎日刀を振った。そして身に着けたのが今の戦い方だ。たとえ僕が全力で挑んでも咲夜には勝てないだろう」
「そこまでなんだ…」
自分たちよりも魔法の扱いに関してはクロノが上である。そのクロノが咲夜をここまで評価しているのだから、どれほどの強さを持つかは想像しやすかった
「けれど、プレシアも魔力だけで言うなら君たちと引けを取らない、むしろ多いと言っていいほどだ。それに扱いも僕らとでは天と地ほどの差がある。いくら咲夜と言えどこのままでは危険だ」
「なら、どうして咲夜さんは一人で挑むなんて無謀なことをしたのかしら?感情に身を任せるような人ではないと思うのだけど」
出会ってそれほどの時がたっているわけではないけれど、楓たちは咲夜が決して一時の感情で動くような正確でないことは理解していた
「あいつには勝つ自信があるんだろう。無謀なことはしないやつだ」
「でも、どうやって?」
「わからない、あいつの本気を僕は今まで一度も見たことがないから」
「「「え?」」」
クロノの言葉になのはたちは信じられないとでも言うように声をあげた。
さっきクロノが本気で挑んでも勝てないとはお互いがという意味だと思っていたのだ
「昔一度だけ言っていた。人間には無意識化で動きを制限することがあると。それを外した時人は超人的な力を手に入れられる。だけど、それは同時に肉体に対して異常なまでのダメージを蓄積することにつながると。その時は何を言っているのかわからなかったが、それをあいつが行おうとしているとしたらあいつは死ぬ覚悟かもしれない」
「そんな!」
クロノの言っていることはトランスモードのことだ、長年の修行の成果で10秒だけなら肉体に限界を与えないまでも使えるほど咲夜の体は成長した、けれど、それでも全くダメージがないわけではない。だが、クロノたちはそんなことは知らないため咲夜が心配になった
「よし、僕はこのままプレシアのもとへ向かう。君たちは動力を止めてくれ」
「でも、クロノ君一人じゃ」
「プレシアのもとへ行けば咲夜がいる。だから、大丈夫だ」
「……わかったの。気負つけてね」
「誰に言っている」
クロノは苦笑しながらなのはたちとは別の方向に走って行った
「行こう、なのはちゃん」
「うん!」
なのはたちもまた暴走している時の庭園を止めるために動力がある機関室まで走った
「あんたも、粘るな」
「私は、こんなところで負けるわけにはいかないのよ!」
満身創痍といった感じに杖で体を支えているプレシアを咲夜は冷たい瞳で見下ろしていた
「わからない。なぜ、フェイトを娘として受け入れることができない」
「あの子はアリシアの代わりよ。出来損ないのただの人形」
「ならばこそ、もっとわからない。どうして今でも手元に置いているのか」
「そんなの決まってるじゃない。私の都合のいい駒だったからよ」
「ならばなぜ名を与えた。お前ほどの技術者なら記憶を消すことも可能だったのじゃないか?」
「それは…」
「なぜ、そうしなかった?」
「…………………」
「本当は気が付いたんじゃないか?フェイトもまた自分の」
そこまで行ったときプレシアは咲夜に向かって今まで以上の極大の魔法を放った。咲夜はそれをひらりと宙に舞って避ける
「私は行くのよ。アリシアとともに。失った過去を取り戻しこんなはずじゃない未来を掴む旅に!」
「……お前やっぱり…」
吐血しながらも咲夜を睨みつけるプレシアの瞳の奥にあったものを咲夜は見て、納得した
「だから、邪魔しないで!!!」
ファランクスシフト。フェイトとは比べ物にならない数が咲夜の周りに漂う
「もう少しなの。だから!」
魔法弾が一斉に咲夜に向かって放たれる
「お前はここで消えろおおおおおおおおおおおお!!!!」
避ける場所など与えないといった感じに咲夜を襲い続けた
フェイトは一人、ベットに体を預けながらこれまでのことを思い返していた
「私は結局、母さんに何もしてあげられなかった…」
否定された言葉。ずっと大切に思っていたものからのその言葉はフェイトの心を打ち砕くのに十分だった
「アリシアの代わりで、でも、代わりにはなれなくて。それで母さんを苦しめて」
自分がアリシア出なかったから偽物だったからプレシアはフェイトに対してあれほどの仕打ちをした
「いろんな人に、迷惑かけちゃったな…」
モニターに映っているのはなのはたちとアルフが合流しているところだった
「アルフにもいっぱい心配かけちゃったな…」
ずっと一緒にいたからこそアルフの苦しみを知っていたはずなのにフェイトはそれに目を向けようとしなかった。いや、アルフの優しさに甘えて気がついても背けていたのだ
「あの白い服の女の子…」
いつでもまっすぐに自分を見てきたなのは
「友達になりたいって言ってくれた。何度もぶつかったのにひどいこともしたのに…なのに…」
本当はうれしかった。友達になりたいと言ってくれて。でも、どうしていいのかわからなかった。プレシアの望みが大事だと自分に言い聞かせて自分の気持ちもごまかして
「それに、サクヤも…」
迷惑ばかりかけていた。それでも咲夜は嫌そうな顔一つせず逆にフェイトの心配をしてくれて、嬉しくて、甘えて、けど、それが楽しかった
「ねぇ、バルディッシュ。私たちの今はまだ始まってもいないのかな?」
起動状態になったバルディッシュをフェイトは驚きながらも嬉しそうに撫でる
「そうだよね。お前も悔しいんだよね」
(yes sir)
「過去を捨てる人に未来はこない、か」
フェイトはその言葉をかみしめるように目を紡ぎまっすぐに前を見据えて歩き出した
「行こう。これまでの私を終わらせるために。そして、これからの私を始めるために」
過去を捨てるのではなく、過去と向き合って、そして、新たな未来を始めるためにフェイトは時の庭園へと向かった
「シュート!」
「爆炎光波弾!」
「Fullcharge」
なのはと楓の魔法弾と、良太郎(リュウタロス)の攻撃が飛んでいた傀儡兵を一掃する。だが、それでも数は減らずむしろ増えているかもしれないと錯覚するほどに漂っていた
「これじゃ、きりがないわね」
「うーこいつらムカつく!」
(リュウタロス落ち着いて)
一向に数が減らない傀儡兵に楓は汗をぬぐって、リュウタロスはイライラが募ったのか癇癪を起していた
「ここを抜ければ動力炉だってのに!」
「何とかならないの!?」
バインドで傀儡兵を縛り上げているアルフとユーノも傀儡兵を前に悪態をつく
そんなユーノの視界になのはがまた一つ傀儡兵を倒し散る姿が見えた。そして、その後ろからなのはを狙っている傀儡兵がいる姿も
「なのは!」
「へ?」
ユーノの声になのはは気の抜けたような声をあげる。ユーノはこの時なのはが後ろの傀儡兵に気が付いていないのに気が付く。ユーノの叫びでみんながなのはを見てそして今にも傀儡兵の攻撃がなのはを襲う姿が目に入った。この時になってやっとなのはは自分の後ろを見て驚愕した
「っ!」
もう間に合わないと思い次に来る衝撃に備えて目を閉じる。だが
「サンダー、レイジィィィイイイイ!!!!」
その傀儡兵に雷が降り注ぐ。その光景になのはは目を大きく見開いき。雷が降ってきた方を見た。そこにはゆっくりと降りてくるフェイトの姿があった
「フェイトちゃん!」
「うん」
嬉しそうに笑顔を向けるなのはにフェイトもまた少しだけど微笑んだ。
そんな二人をユーノたちは温かく見守っていた。けれど、大きな音を立ててさっきまでとは比べ物にならないほどの傀儡兵が現れる
「おっきい…」
その大きさになのはが小さくつぶやく
「大型だ。でも、二人なら」
「うん、うんうん!」
フェイトの言葉になのはは驚きもあったがそれ以上に嬉しさがあった。やっと自分の思いが少しでも伝わったことが分かったから
「なのはちゃん!防御は私と良太郎が抜くからあとはお願い!」
「うん!」
自分は一人じゃない。楓も良太郎もユーノにアルフ。そしてフェイトがいる。そのことがなのはにはとても嬉しかった
「さて、行くわよリュウ!」
「任せてお姉ちゃん!」
楓は刀を大きく振りかぶり背に隠すような構えをとる
「アラストール大技行くわよ!」
(任せろ)
(リュウタロス僕たちも)
「任せて!」
楓は魔力を研ぎ澄ませて刀に注ぎ込む。リュウタロスはパスをベルトに二回かざす
「燃えちれ!紅蓮加稲!」
「doubleFullcharge」
大きく振りぬいた刀が傀儡兵の防御に激突してヒビを入れる。そして追い打ちをかけるように電気を纏ったプラズマの弾丸が防御を打ち抜いた
「なのはちゃん!」
「行くよ、フェイトちゃん!」
「うん!」
肩を合わせて照準をそろえる
「ディアバイイイイン」
「プラズマ」
桃色と黄色の光が集まり、輝く
「バスタァアアアアアアアアア!!」
「スマッシャアアアアアアアア!!」
放たれた二つの砲撃は傀儡兵に直撃する。だが、大型なだけあって魔力量が強いのか防御を抜かれているのに二人の砲撃を押し返そうとしている。けれど
「「せーの!」」
掛け声とともに二人の魔力が混ざり合いとうとう傀儡兵を貫通し大きな爆発を生んだ
倒れた傀儡兵を見てなのはは嬉しそうに顔を綻ばせてフェイトを見た。フェイトもさすがに大きな魔力を使ったせいか少しだけ疲労が見えるけどなのはに対してほんのわずかに微笑んだ。そんな二人をアルフたちは温かく見守っていた
「こっちに行けば動力炉につながってるから」
「うん……」
そのあと、すぐに分かれ道となり、フェイトはプレシアのもとへ向かおうとしていた。そんなフェイトを見てなのはは少しだけ浮かない顔をしたが、すぐに顔をあげてあのまっすぐな瞳でフェイトを見た
「こんなことしか言えないけど、頑張って」
「…うん」
たった一言だけど、二人の前にはそれ以上必要なくてお互いに迷うは消えた瞳で見つめ合い。そして、歩き出した
「ここまで持つのか…」
「私は。こんなところで終わるわけにはいかないのよ!」
すでに満身創痍といったプレシアだが、それでも、咲夜の猛攻を防いでいまだに立っていた。周りは次元心の振動のせいかいたるところが崩壊しており、いくつもの虚数空間が広がっていた。咲夜もここまでの無茶がたたったのか肩で息をしている。いくら悠斗に意識が変わっていても動かしているのは咲夜の体だ。咲夜が今まで訓練をサボっていたわけでもなかったがそれでも、悠斗が自身の体を動かしていた時とは異なりそのわずかな誤差がいまだにあと一手攻めあぐねていた
「プレシア・テスタロッサ!」
その時、咲夜たちの後ろの方で爆発が起き、その中から頭から血を流したクロノが現れる
「世界はいつだって、どんな時だってこんなはずじゃないことばかりだ!けれど、それを受け入れるかはその人の自由だ。だが、それが周りの誰かを巻き込んでいいわけではない!」
「黙りなさい!私は、私はアリシアを取り戻すのよ!」
クロノの言葉すらプレシアは否定し、睨みつける
「プレシア。もうやめろ。お前の負けだ」
「いいえ、違うは。私は負けてなどいない。アリシアとともにアルハザードへたどり着くまで負けることなど許されないの!」
放たれる雷。咲夜はクロノをかばうように前にでて防ぐ。だが、今までも無理がたたったのか咲夜は大きく引き飛ばされた
「咲夜!」
「ぐっ…大丈夫だ…」
壁に強く打ち付けたせいか、どこか焦点が定まっていないがそれでもプレシアのほうだけはしっかりと見ていた
「プレシア!これ以上の罪を重ねるな!」
「アリシアのためならたとえ罪だろうとなんだろうとかまわないわ!」
「クロノ下がれ!もう言葉なんかでは止まらない!」
「それは君だ!そんな怪我してる上にプレシアを殺そうとしている君を止めないわけにはいかない!」
そのクロノの言葉に咲夜はかすかに動揺する
(俺は咲夜じゃない…だが、ここで行動を起こせば…)
いくら意識は悠斗でもこのまま無茶を通したらさすがにまずいことは悠斗は理解できないわけではない
(だが、どうする!?プレシアを虚数空間におとなさなければ…だめもとでやるか?)
一撃、プレシアの足元に向けて攻撃すれば地盤が脆くなった今なら簡単に虚数空間に落とすことが可能である。だが、悠斗には迷いもあった
(落とさなければまた因果が狂う。けれど、助けたいと思っている俺が…くそ!)
今はもう昔、悠斗は大切なもののためにプレシアを救った。けれど、それで起ったのが今の現状だ。助けたらまた因果が狂い今度は咲夜にもこんな思いをさせるかもしれない、けれど、やらなければ自分は元へは戻れない。そんなジレンマが悠斗はあと一歩踏み出すことができなかった。しかし、時間は止まることはなく
「母さん!」
フェイトがとうとうこの場所にやってきた
フェイトの登場に周りの者は皆一様に驚いていた。クロノはなぜここにいるのか、悠斗はこの世界でもフェイトはフェイトで同じ心を持っていることに。そしてプレシアもまた、あれだけ否定した存在が自分の前に立っていることに
「なに、しにきたの?」
「あなたに言いたいことがあってここに来ました」
少しだけ、足を止めたフェイトだがそれでも瞳だけはまっすぐにプレシアを見ていた
「私は、フェイト・テスタロッサです。アリシアの代わりにはなんかじゃない。フェイトというあなたの娘です!」
「…だから、なんだっていうのよ」
「あなたが私の母さんだからじゃない。私の母さんがあなただから。だからあなたが望めば私は世界を敵に回してでもあなたのために戦います。だから母さん!」
「……くだらないわ」
視線を下に向けながらプレシアはフェイトの言葉を吐き捨てた
それにフェイトは少しだけ悲しそうな顔をしたが、瞳はプレシアから話すことはなかった
「たとえ、そう思われても。私は母さんと一緒にいたいです」
泣きそうになるのをこらえるようにフェイトは一歩。また一歩プレシアに歩み寄る。
そんなフェイトの姿をプレシアはどこかおびえた表情で見ていた
「母さん」
手が届く距離まで歩みを進めたフェイトはあと一歩のところで歩みを止め、手を差し出した
「この手を取ってください。母さん」
その手をプレシアは揺れる瞳で見つめていた。そんな二人の姿を悠斗はどこか眩しく感じながら見ていた
(やっぱり、お前は強いな。フェイト…)
自分があの時手を出さなかったらこんな結末もあったかもしれないと悠斗は感じながら見ていた。だが、因果はそんな二人を無情にも引き裂く
「あっ!」
プレシアの足元が崩れアリシアの体ごと虚数空間に投げ出される。
フェイトは一緒懸命に腕を伸ばし手を掴もうとしたが
「え…」
プレシアはそんなフェイトの手を払いのけてアリシアを抱き寄せた。
フェイトは自分の手をみて信じられないといったように絶望し、崩れ落ちた。
アルフはフェイトを抱き寄せるようにその場から離れるが、フェイトはそれに抗いプレシアに向けてもう一度手を伸ばす
「母さん!」
プレシアはそんなフェイトを見て、僅かに微笑んでアリシアにもう一度視線を向けた
瞳を閉じて浮かぶのはあの日のこと
(妹!私妹が欲しい!)
遠い日の約束。アリシアの小さな願い。それをプレシアは思い出した
(ああ、本当に私は…)
「いつも気が付くが遅すぎる」
もう一度フェイトに視線を向けてこっちに向かって必死に手を伸ばして声を張り上げるフェイトになぜかプレシアは笑った
「ごめんね、フェイト…」
届かない、届くはずもない小さな言葉でプレシアはつぶやいた
(こんな母親で、ごめんなさい)
伝わらないだろうけど、プレシアはそう思うしかなかった
「アリシア、一緒に行きましょう」
アリシアを抱き寄せて、プレシアは一粒の涙が流れた。
このまま虚数空間に落ちていくのだと覚悟を決めて、意識を手放そうとしたその時
「なら、それはちゃんと本人の目の前で言ってやれよ」
プレシアの手を掴んだのは血を流しながら刀にぶら下がる咲夜だった
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