悠斗「噂に聞いたんだが今回は俺の出番が少ないとか」
作者「う~ん。ぶっちゃけないと思ってください」
悠斗「なんでだ?」
作者「だって、あなた使うと大変なことになるんですもの。物語的に」
悠斗「そうなのか?」
作者「そうなんです。読者の皆さんにも申し訳ないんですがね」
悠斗「メタ発言だな」
作者「ここはそういう場なんだからいいんです!」
悠斗「そういうものか」
作者「そういうものです。さて、題名にある通り今回は日常的な話がメインです」
悠斗「ヤンデレって誰がだ?」
作者「読者の皆様はお分かりだと思いますが」
悠斗「俺の世界ではそんな奴いなかったからな」
作者「(知らないって幸せだな~)」
悠斗「何か失礼なことを言わなかったか?」
作者「いえいえ、そんなことはありませんよ。それよりもそろそろ始めましょうよ!」
悠斗「納得いかないが…リリカル・マジカル。始まるぞ」
少女は暗い夜道を車いすを押しながら進んでいた。
少女の足元には鎖で縛られた一冊の本が存在していた。
「はぁ、疲れたな…」
まだ幼い少女には車いすでの移動は辛いようで、少しだけ汗が滲んでいた。
少女は少しだけ息を整え直し、周りに車がいないことを確認しなて横断歩道に差し掛かった。そんな少女にゆっくりとトラックが近寄っていく。少女は光にさらされ眩しく思いながらも邪魔にならにいようにと手に力を込める。しかし、少女はふとおかしく思った。どうしてあのトラックは自分に向かってきているのにスピードを落とさないのだろうと、そして見てしまった。運転手が頭を下に向け、睡魔に襲われている姿を
「あかん!」
急いで動かそうとするが、恐怖に襲われて手がすくみ、動けない。トラックが目前まで迫ったとき少女は次の衝撃に目を閉じた
(おはようございます。マスター)
「うん。おはよう。レイジングハート」
アラームの音で目を覚ましたなのはは机に置いてある写真立てに映るフェイトの姿を見て頬を緩ませる
(そろそろお時間です)
「うん!」
制服に着替えたなのははまだ、登校まで時間があるのに家から出ていった。向かうのは臨海公園
走るなのはの足はどこか軽く、止まることを知らずに一直線に向かっていた。そして入口に差し掛かり、金色の影を見つけた
「フェイトちゃん!」
「なのは!」
お互いに姿を確認し合い互いに走り抱き合った。
「久しぶり、フェイトちゃん」
「うん!」
今日は裁判を終えたフェイトが海鳴に戻ってくる日だったのだ。最初はプレシアたちのもとへ行くべきだとなのはは思ったがフェイトの希望で一番初めになのはと会うことになったのだ
二人は手をつなぎながら咲夜の店を目指す
その間にお互いが今まだあったことを話した。魔法の練習やいろんな人たちのこと。話題は尽きることなく気が付くと咲夜の店まで来ていた。
店はまだ開店には早いがいい匂いが鼻を刺激する。
二人は一緒に扉に手をかけて開いた
「サクヤ!」
「咲夜お兄さんこんにちは!」
「ああ。いらっしゃい。二人とも」
お菓子の下ごしらえをしていた咲夜は楽しそうな二人を笑顔で迎えた
「フェイト、お帰りなさい」
「お帰り!フェイト」
階段から降りてきたのはエプロンをつけたプレシアと制服姿のアリシアだった
「ただいま、母さん。姉さん」
「フェイトの制服も届いている。上にあるから準備しておいで」
「うん!」
咲夜に言われフェイトは部屋に向かった。
裁判が終わり、海鳴で生活をすることとなったフェイトとあの事件の後すぐに咲夜のもとで世話になっているアリシアは今日からなのはと同じ学校に通うこととなっているのだ。プレシアは咲夜の店のウエイトレスとして生活をしている。
「なのは、朝食は食べたか?」
「まだだよ。だから」
「はいよ」
どこかなのはの答えを予想していた咲夜はなのはの前に目玉焼きとソーセージ。パンを一つ置いた。なのははそれを嬉しそうに食べ始めた
「さて、プレシア。店の清掃を頼む」
「ええ」
手慣れた感じにプレシアは店の掃除を始める。もともと咲夜一人で回せるほど大きくない店のためすぐに手持ち無沙汰になってしまったのだが、咲夜はプレシアを厨房に立たせることはしなかった
「咲夜君。わたし料理できないわけじゃないのよ?」
「ここは俺の店だ。俺の作った料理を食べに来てくれてる人がいる。だからだめ」
そういってプレシアがすることは掃除や接客だけとなっているのだ。まだ、開店時間には早いのでプレシアも席に座って咲夜が入れた紅茶を飲み始めた。そんな時上からドタバタと降りてくる足音が
「わぁ!かわいい!フェイトちゃん!」
「あう、あ、ありがとう」
制服姿のフェイトをなのははキラキラとした目で褒め、フェイトはうれしいけど恥ずかしそうに顔をうつむかせた。そんなフェイトの様子をプレシアは余すことなくカメラに収めていた。
「「「行ってきます!」」」
「「いってらっしゃい」」
プレシアと咲夜に見送られながらなのはたちは学校に登校した
フェイトたちが去った後プレシアは憑き物が落ちたように深いため息をこぼした
「やっと一安心か?」
「ええ。フェイトに対して負い目がやっと晴れた気がするわ」
フェイトがミッドに行ってからプレシアはフェイトを心配しない日はなかった。毎日のように通信で現状を聞いてたとはいえ、本物をこの姿で確認するまでどこか落ち着きのない様子だった。無論アリシアを蔑ろにたとかそういったわけではないが、二人の娘に同時に同じだけの愛情を注ぐことにプレシアも戸惑っていたのだ
「これからだろ?お前たちは」
「そう、ね。そうよね」
まだ、テスタロッサの家は始まったばかりだ、これからどうなるかはまだわからないけど、それでも、今度は間違えないとプレシアは固く誓った。そんな様子をみた咲夜は一人微笑んでいた
時を少したち、なのはたちは学校でフェイトたちが入ってくるのを今か今かと待ち望んでいた
「アリシア・テスタロッサだよ!」
「フェ、フェイト・テスタロッサです」
元気よく返事をするアリシアと対照的にもじもじしながら恥ずかしそうにするフェイトをクラスのみんなは受け入れた。そんな中一人口元を歪めてニヤついている変態。もとい銀髪君がいた
(ははははは!PT事件には混じれなかったし、どうしてアリシアが生きているのかは不思議で仕方ないがそんなことは些細なことだ!これで俺のハーレムのメンバーが増えたぞ!)
そんな銀髪を周りは気持ち悪そうに距離をとっていた。もちろんなのはたちはそんな汚物を視界に入れるようなまねはしていなかった。それを見た銀髪は
(ふっ、どうやら、フェイトたちの可愛さに自分たちが捨てられると焦って威嚇しているみたいだな…。だが、安心しろみんな俺の嫁であることには変わりないのだからな!)
「ハアッハッハ!!」
「銀髪君。黙りなさい」
「はい」
突如奇声を上げる銀髪を先生が物凄い睨みを聞かせて言うと銀髪は縮こまって返事をした。それを見たフェイトたちは
(変な人だな。近づかないようにしよ)
(うーん。気持ち悪いって感じだよ…)
銀髪君の評価はいつものように落ちていった
そして、昼休み。なのはたちはフェイトたちを誘って一緒に屋上でご飯を食べていた
「それにしても、初めてって感じじゃないわよね」
「そうだね、ビデオで何回もあってるし」
なのははミッドに言ったフェイトたちとビデオレターでいつもやり取りしていた。そのためお互いに知り合いのようなそうではないような微妙な感じにみんなが苦笑していた
「そういえばフェイトたちってどこに住んでるの?」
「今はサクヤのところでお世話になってるよ」
「ああ、あいつね」
「?」
どこか疲れたような顔をしたアリサにフェイトは首を傾げた
それを見たすずかがフェイトに説明をする
「アリサちゃん。咲夜さんのあだ名が苦手みたいなの」
「そういえば、お兄ちゃんって変なあだ名つけるよね」
「そうよ!あいついつもいつもツンデって!」
アリシアの言葉にアリサは立ち上がって怒りをあらわにするようにこぶしを握った
「にゃははは。そういえばアリシアちゃんも何かつけられた?」
「え?うーん。確か………あれ?そういえばないかも…」
「そうなの?」
「うん。いつもアリシアって呼ばれてるから」
「なんでかしら?…まさか!」
「どうしたのアリサちゃん?」
顎に手を当てて考え込んでいたアリサが顔を赤くしたことになのはは不思議そうに尋ねた
「あいつ、アリシアに気があるとか」
「「「「「まさか~」」」」
「そうよね~」
なのはたちはありえない考えに否定し、アリサも納得するが一人だけ手が止まり茫然とした人物がいた
「サクヤが姉さんのことを…?」
「フェイト?」
どこか虚ろな瞳でアリシアを見るフェイトに若干引きながらもアリシアはフェイトに声を掛けるが俯いたフェイトは何かをぶつぶつとつぶやき始めた
「サクヤが……姉さんを?ふふふ。きっと違う。たぶんサクヤは姉さんみたいな性格がいいだけ、そうだよ。なら、私がそうなれば…でも、完全になるには姉さんが邪魔だよね…なら、うん。そうだよ殺っちゃえばいいんだ。ふふふ」
「フェ、フェイトちゃん?」
さすがにこの状態にみんながフェイトの放つ異様なオーラに後ずさりをする
「姉さん」
「ひゃい!なんでせうか!?」
かみかみでもはや何を言っているのかわからないがフェイトはお構いなしに足を進める
「姉さんはサクヤのことどう思ってる?」
「え?す、好きかな?」
「そう、そうなんだ…」
「あの、フェイトさん?」
アリシアはここで選択を間違えたことに気が付いていない。狂戦士となったフェイトにとってそれは禁句である
「姉さん。ちょっと逝ってみる?」
「どこにですか!?」
「どこって決まってるよ」
にっこりと笑ったフェイトだがアリシアたちは笑えなかった。なぜならフェイトの目が笑っておらず。むしろ敵意丸出しだったからだ
「あ・の・世」
フェイトが言い終わった瞬間アリシアは物凄いスピードで屋上から出ようとした。しかし、スピード自慢のフェイトに勝てるはずはなくすぐに扉の前をふさがれる
「どうしたの姉さん。逃げるなんてひどいよ。ねぇ私の言ってること間違ってる?」
「あ…あのね、フェイト」
「なに?どうしたの姉さん。顔が真っ青だよ?風邪かな?だめだよ無理しちゃ」
あくまで心配そうにいうフェイトだが、顔がいまだにアリシアを獲物と認識しているため誰もが
(((((お前が言うな!))))
という感じに心が一つになっていた
「わ、私のことをお兄ちゃんが好きなんてありえないと思うな~」
「うん。私もそうは思わないよ」
「な、なら!」
「でも」
誤解を解こうとしたアリシアはフェイトの言葉に希望を見出したが、すぐに打ち砕かれた
「サクヤが姉さんを好きにならない保証はないから。ここで終わりにしよ?」
言い聞かせるように言うフェイトにアリシアはさらに顔が真っ青になり涙目になり歯がかちかちとなる。なのはたちはすでに異様なフェイトを前に体を抱き寄せて隅っこで震えている。アリシアの
(助けて!)
という目線を全員が
(((((無理!)))))
と首を振る。アリシアはどうにかしないとと何か言葉を出そうとするが、ゆっくりと迫るフェイトにかすれた声しか出せない。そんな時
「またせたな!嫁たちよ!」
哀れな銀髪が降臨した
「どうしたフェイト!まさか、俺がさっきまでほかの女子と話していて嫉妬しているのか?案ずるな!お前たちは全員俺の嫁だ!」
銀髪の言葉になのはたちは所持していたエチケット袋を使用し、フェイトはまるで雑草を見るように銀髪を見ていた。フェイトの視線が外れた瞬間にアリシアはなのはたちのところまで退避した
「ん?どうしたフェイト。なぜ何も言わない?まさか照れているのか?はっはっは!可愛いやつめ!」
フェイトはゆっくりと銀髪に近づいていく。銀髪はそれをさも当たり前とドヤ顔で眺めていた。なのはたちは
(ちょっ!アリシア!こっち来ないでよ!)
(無理無理!助けて!)
(楓、僕の人生も短いものだったよ)
(ちょっとリョウ!一人だけ意識飛ばそうとしないでよ!)
(私、まだ、死にたくないな…)
(すずかちゃん!しっかりするの!?)
ずいぶんとカオスな会話をしていた。そして
「邪魔」
フェイトは何のためらいもなく握ったこぶし(魔力で強化済み)で銀髪を殴った。銀髪は壁に強くたたきつけられて意識を失った
「お待たせ、姉さん」
誰も待ってませんと思いながらも口にすることはできなかった。楓はどうにか生き残れないかと一生懸命に思考を働かせて咲夜に念話を飛ばした
(咲夜さん助けて!)
(楓か?どうかしたのか?)
(フェイトが暴走してるの!)
(?意味が分からないんだが?)
(いいからフェイトに早く念話して!)
(??)
「ねぇ、楓」
「はっ!」
咲夜との念話で気を取られていた楓はいつの間にか自分だけが逃げ遅れていたことを知る
「誰とお話、してたのかな?かな?」
「ちょっ!それ違う人の」
「いいから答えてよ」
「あ、あ…」
「あ?誰かな?あで始まる人?」
「あの、フェイトさん?」
「どうしたの?早くお・し・え・て?」
耳元でささやかれた瞬間楓は恐怖のあまり意識を失った。フェイトはそんな楓をみて不思議そうに首をかしげる
「ねぇ。どうしたの楓。こんなところで寝たら風邪ひくよ?みんなもそう思うよね?」
「「「「「はい!思います!!」」」」
「なら、起こしてあげなきゃね?」
「「「「「え?」」」」」
フェイトはゆっくりと血が(銀髪の血)付いたこぶし(魔力強化済み)をゆったりと振り上げ下ろそうとした瞬間。フェイトの手が止まった。それから顔を真っ赤にさせたかと思うとフェイトは急に屋上から出ていった
「な、なんだったの?」
「さ、さぁ?」
「楓!」
良太郎は楓を抱き寄せ、顔を軽くたたくとすぐに意識を取り戻した
「リョウ?」
「大丈夫?」
「こ」
「こ?」
「怖かった!!!」
泣きながら良太郎に抱き付く楓を良太郎はやさしく抱き寄せて頭を撫でていた。そんな時なのはの携帯が鳴った
「はい?」
「なのはか?楓の奴急に念話がきれたんだがどうかしたのか?フェイトに話したがどうにも容量を得なくてな」
電話の向こうで何か言っている咲夜だがなのははとりあえずフェイトを止めたのはサクヤだと理解して安心したのか腰を抜かした。
そのあと、フェイトに対して咲夜のことは禁句として全員が意志を固くした。
ちなみに銀髪は夜に意識を取り戻し、親に叱られ次の日先生からおしかりを受けたが憐れんだものは誰一人としていなかった
ヤンデレってこんな感じだよね?
間違ってないよね?
それとも甘かったかな?
いろいろ指摘ありましたらお願いします!