咲夜「そうみたいだな」
作者「フェイトをヤンデレ化するために頑張りたいんだけどネタがない…」
咲夜「ヤンデレ?なんだそれ」
作者「ああ、君は気にしなくていいよ」
咲夜「なぜだ?」
作者「そっちの方が面白いから」
咲夜「そんなものか?」
作者「そんなものだよ」
咲夜「ふむ。しかし、更新が遅くなってないか?」
作者「うぐっ……頑張ってはいる」
咲夜「こんな駄文でも読んでくれている人はいるんだ頑張れよ」
作者「はい」
咲夜「それじゃ、始めるか。リリカル・マジカル。始まるからな」
襲撃事件から3日、なのはたちの魔力も回復しつつあり、すでに学校には元気に登校していた。そんな中咲夜は難しい顔をしながら常連のおばちゃんに専用のメニューを出していた
「咲夜君、悩み事?」
「え?ああ、顔に出てましたか?」
「少しだけね。咲夜君はポーカーフェイスがうまいから」
おばちゃんの言葉に咲夜は苦笑しながらなんでもないんですとだけ返した。どこか納得いかなさそうな顔をしたおばちゃんも、話したくないならとそれ以上聞くことはなかった
「咲夜君。何か気になるの?」
「プレシアもか。そんなにわかりやすいか?」
店に誰もいなくなったころを見計らってプレシアが咲夜に尋ねる
「わかりやすくはないわ。でも、どこか難しそうな顔はしてるわ」
「ちょっとな。今回の事件でね」
「闇の書よね。名前だけなら私も知ってるわ。有名だし」
今まで数多くの次元世界を消滅させてきた闇の書。それを知らない魔導士はほとんどいなかった。大魔導士であるプレシアももちろん知っていた。けれど、どうして咲夜が気にかけるのかはわからなかった。確かに危険ではあるのだが
「クロノの奴がね」
「あの執務管の子?」
「ああ。あいつの父親は闇の書の事件でなくなっているんだ」
「え?」
11年前、前回の闇の書の事件の時にクロノの父クライドはその命を落とした
「だから、少しだけ心配なんだ。無茶しないか」
「ふふふ。大切に思ってるのね」
「まぁ。同い年の友達はあいつが初めてだからな」
訓練学校でクロノは咲夜に言った。父のような悲しみを誰にも味あわせたくない、だから執務管になっていろんな人を救いたいのだと。咲夜はそんなクロノを眩しく思っていた
「それで、これからどうするのかしら?」
「今日これからそれについて話会いが行われる。何より蒐集されていないフェイトが一番危険だからな」
「あの子は言っても止まるような子じゃないわよ?」
「それが、また。どうするかな…」
困った顔をする咲夜にプレシアはどこかおかしそうにくすくすと笑った
そんな様子を学校から帰ってきたフェイトは暗い瞳をしながら壁に爪を立てて歯をギリギリとかみしめながら見ていた。そんなフェイトの様子をアルフとアリシアは体を抱き寄せながら見ていたとか
「さて、集まったな。ってフェイトはどうして咲夜にくっついているんだ?」
「モンクアル?」
「いや、ないです」
クロノを睨むフェイトの圧力にクロノは冷や汗をかきながら目をそらす。そんな様子をみんなは苦笑で返した。
「まず、君たちを襲った彼らだ」
モニターに映ったのはシグナムたち
「彼らは闇の書のプログラム。ヴォルケンリッターだ」
「闇の書?」
聞きなれない言葉になのはは首をかしげる
「闇の書は僕ら管理局が長年探し求めているロストロギアだ。その危険度はジュエルシードの比じゃない」
「そんな危険なものがあったんだ…」
「だから、僕らは闇の書を捕獲するために全霊をかける。君たちはどうする?」
「私は協力するの!」
「私もよ」
「僕も」
「…サクヤがやるなら」
とりあえずみんなの協力を得ることができクロノは肩の力を一回抜いた。そこでなのははもう一つの疑問を浮かべた
「ねぇクロノ君。プログラムってどういうこと?」
「そのままの意味だ。彼らは正確には人間ではない。闇の書が生み出した守護騎士プログラムだ」
「それって、私みたいな?…った!」
フェイトが言った言葉に咲夜は容赦なく頭をたたいた。頭を押さえながら涙目になって咲夜を見る
「バカなこと言ってるな。お前は人間だ」
「そうだ、検査でも散々そう出ただろ?」
「フェイト。あなたは私の娘で人間よ?そう前にも言ったでしょ?」
「…うん」
みんなの温かい目を見て、嬉しそうに気恥ずかしそうにフェイトは頷いた
「基本的にはこちらが察知してから動くことになると思う。咲夜はともかく君たちは学校があるだろうから無理はしなくていい。最悪僕らだけで出る」
「おい、クロノ。俺はともかくってなんだ?俺にも店があるんだぞ?」
「不定休日をしている奴が何を言っている。今更1か月くらい休んでも問題ないだろ?」
「問題あるわ!」
言い合いを始めるクロノと咲夜を笑いがつつんだ。ただし、フェイトだけは親の仇を見るようにクロノを睨んでいたが
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「何頁まで埋まった?」
「550よ。あの子たちでずいぶん稼げたから」
「それに、あの変な金髪も頁を埋めるのに役立った」
「ええ。でも、何なのかしらあの子?」
「なんでもいいよ。どうせかかわることなんてないだろうし」
「そうね」
「そろそろ行くぞ」
「「「ああ(ええ)(おう)」」」
シグナムの言葉でヴィータたちは夜の空を翔けた。
(もう少しだ…)
シグナムは遠い昔のようにあのころのことを思い浮かべた
それは、闇の書が起動した初めのこと
「なんや、なんやこれ?」
少女は怯えるように光り輝く本を見ていた。下の方ではさっき少女を襲おうとしていたトラックが電柱にぶつかっている
(発動)
本はさらに光輝き少女を包み込んだ。そして
「闇の書の軌道を確認しました」
「我ら闇の書の蒐集を行い、主を守り守護騎士でございます」
「夜天の主のもとに集いし雲」
「ヴォルケンリッター」
四人の人物が少女を囲むように膝を追っていた
(なぁ、あのさ)
(黙れ。主の前での無礼は許されん)
(無礼って言うかさ。こいつ気絶してね?)
(うそ!)
あわてたように目を回す少女に駆け寄った。
その頃少女の前には銀髪の女性が膝を追っていた
「おはようございます。お目にかかるのは初めてでございます」
ゆっくりとほほ笑む女性
「あなたは先ほど、正式に夜天の魔道書の主となられました。お伝えしたいことはたくさんあるのですが、この微睡の中から覚めたらほとんど覚えていないでしょう」
「そうなん?」
「はい」
「なんや、初めての感じはしないな」
「あなたが幼少の時から動かない本ではありましたが一緒に過ごさせてもらいました」
「なるほど」
その時少女の体が淡く光る
「微睡の時が終わるようです。あなたにお願いがあります」
「え?」
「あの子たちは今まで望まぬ戦いを強いられてきました。ですので、あの子たちに優しくしてやってください」
その時少女は女性の頬に何かが伝った気がした
「そしてどうか。あなたが幸せでありますように」
「待って!!」
必死に手を伸ばすがそれはかなわず少女は光に包まれた
「えっと、この子は古い世界のベルカの本で。みんなはその守護騎士」
「はい」
「んで、私はその主と」
「ええ」
「これまでの覚醒の時などで声を聴きませんでしたか?」
「う~ん。そんなことがあったようななかったような。あ、あった」
少女は笑いながら彼らを見た
「でも、一つだけわかったことがある。私はみんなの衣食住。きっちり面倒みなあかん言うことや」
「「「「え?」」」」
茫然としている彼らに少女はさらに微笑んだ。
「騎士甲冑?」
「はい。私たちは武器は持っていますが。甲冑は主に賜らなければなりません」
「う~ん。でも、私はみんなを戦わせたくないし。あ!服でいいか?騎士らしい服!」
「はい、構いません」
嬉しそうに、楽しそうな少女にシグナムは頬を緩めた
「主はやて、本当によろしいのか?」
「なにが?」
「あなたの命があれば我らはすぐにでも闇の書を蒐集して、あなたは大いなる力を手に入れることができます。その足も治るはずです」
「それはあかん。それはいろんな人に迷惑をかけてまう。私はみんながいてくれるだけで幸せや」
「主…」
はやての言葉にシグナムは歓喜余ったように目を細めた
「シグナム」
「はい」
そして、さっきと変わったはやての様子にシグナムも真剣な目を向ける
「私は闇の書になんも望みはない。私が主でいる時だけはそんなこと考えんでええ。約束できる?」
「誓います。我が剣と誇りにかけて」
シグナムの言葉にはやては嬉しそうに微笑んだ
しかし、その幸せは長くは続かなかった
「命の危機?」
「はい。はやてちゃんの麻痺はこのままだと下半身全体に広がってそのあとは…」
はやての主治医石田が何を言ったのか、茫然としたシグナムたちは覚えてはいなかった。わかったことはただ一つこのままでははやての命はないということ。
「くそっ!」
「ごめんなさい。ごめんなさい」
壁を強くたたきつけながら己の無力を呪うシグナム。そして、必死に謝るシャマル。なぜ彼らが謝っているのか。それは
「未完成な主の体を蝕んでいるのは闇の書だ」
自らをはやてのもとへと誘った存在に原因があったのだ
闇の書の機能の一つ蒐集機能。それははやての体を蝕み続けていた。そのため、はやては本来は動いている足が動かなくなるという障害まで発展してしまったのだ。シグナムたちはそれをヴィータたちへと伝えた
「助けなきゃ!はやてを助けなきゃ!」
失いたくないという瞳で真意にシグナムを見つめるヴィータにシグナムもまた、何かを決意したかのようにデバイスを握った。
「主の体を蝕んでいるのは闇の書の防衛プログラム」
「はやてちゃんが主としての真の覚醒を果たせば」
「病は消える。少なくとも進行は止まる」
「はやての未来を穢したくないから人殺しはしねー。でも、それ以外ならなんだってやる!」
「主はやて。今一度あなたとの誓いを破ります!」
それぞれがただ、助けたいという決意のもと蒐集は始まった
――――――――――――――――――――――――――――――――
「グレアム?」
「ああ、フェイトの保護観察人である人が君と話したいと言ってな」
「なんでまた」
「それは僕にも分らない」
すでに魔力が回復したなのはたちはプレシアの指導の下修行を行っていた。それに咲夜も参加していたのだがクロノがやってきてグレアムという人物が咲夜に会いたがっていると話してきたのだ。面倒に案じながらもフェイトの保護観察人であるなら会わないわけにはいかないと感じクロノについていくことにしたのだ
「提督。咲夜を連れてきました」
「ああ、入ってくれ」
「はい」
クロノが扉を開けて足を踏み入れた瞬間
「クロ助!!」
「うわっ!」
「にゃふふふ」
短い髪の女性がクロノに抱き付き熱い抱擁を交わす
「クロノ。あとでエイミィに伝えとく」
「ちょっ!待て!離せ!この!」
必死にもがくクロノだが、助けるものは誰一人いなかった。咲夜はため息をつきながらも視線を前に向けるそこにはグレアムと思われる老人ともう一人、咲夜のよく知る人物がいた
「ユリウス?」
「久しぶりだね。咲夜」
「お前、どうして」
「ちょっとグレアムさんに用事でね。君が来るって聞いて待っていたんだよ」
「そうか」
手紙や通信でのやり取りは今でも行っていたが、こうして対面するのは咲夜が拾われてから一度もなかった。そのため咲夜は懐かしいようななんだかこそばゆいような気持になった
「優香さんは?」
「彼女は今、ミッドでお店を出してるよ。今度行ってみるといいよ」
「ああ」
彼女も元気にしているとわかり、咲夜はほっとした
「それで、俺に用とは?」
「それなんだがね。少し聞きたいことがあったんだよ」
「なにか?」
「彼女。フェイト君は君のもとで生活してるだろ?僕としてもそこまで干渉する気はないんだが一応名目上聞いておこうと思ってね」
「なるほど。日常生活ともに問題はありません」
「そうか。それならいいんだ」
結局フェイトに関することを少しだけ話した後。クロノは肩で息をしながら戻ってきた。そのあとも少しだけ話をして、そろそろ帰ろうとしたとき
「君は、誰かに大切なものを失わされたときそれを恨んだりするのかね?」
「……それは、どういった意味でしょうか?」
「深い意味はないよ。ただ、聞きたくてね」
「恨んだりは、しません」
「ほう、なぜか、聞いてもいいかね?」
グレアムは興味深そうに咲夜を見た
「憎しみの連鎖はどこかで断ち切らなけらばいけないから、耐えなければいけません」
「それは、許すというのかね?」
「勘違いしないでください。理不尽を許すわけではない」
「理不尽を許さないか…」
「答えになりましたか?」
「ああ。ありがとう」
グレアムは何かを考えるように瞳を閉じ、咲夜たちは静かに部屋を出ていった
咲夜たちが出ていったあと、ロッテたちはグレアムを心配そうに見ていた
「私は、それでも引けないんだよ…」
グレアムは何かを決意したように顔をあげた