魔法少女リリカルなのは~転生する者~   作:かおうどう

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大切だからこそ

「サクヤ!!」

 

消えてしまった咲夜をフェイトたちは茫然と見つめていた

 

「穿て」

「楓!」

「わかってる!」

 

魔法を放とうとした闇の書にいち早く気を取り戻した良太郎は楓に指示を飛ばしてなのはたちの前に立つ

 

「ブラッティダガー」

「楓ちゃん!?」

 

障壁を展開したが何発かすり抜けて楓に被弾する

 

「だい、じょうぶよ。かすっただけだから」

 

そういう楓の腕からは血が滴っていた

 

「…ろしてやる」

「フェイトちゃん?」

「殺してやる!!」

 

俯いていたフェイトが顔をあげ、怒りに染まった表情で闇の書へ切りかかる。

 

「サクヤを!よくも!よくも!!」

 

何度も切りつけるが闇の書の障壁は壊れる気配すらない

 

「この、この!この!!」

「フェイトちゃん!落ち着いて!」

 

暴走しているフェイトになのはは必死に呼びかけるがフェイトの顔を見て言葉を失った

涙を流しながらバルディッシュを振り続けるフェイトの姿があったからだ

 

「うっ…この…」

 

だんだんと勢いを失い。最後に力なく振り下ろしたバルディッシュを闇の書は素手でつかみフェイトを見下す

 

「哀れだな。あの男がそんなに大事か」

 

どこか虚ろな目をしているフェイトは何も答えない

 

「その気持ちが我が主に宿った気持ちだ」

 

バルディッシュを握ったフェイトごと闇の書は空中に投げ捨てる。それをなのはが抱えた

 

「フェイトちゃん。大丈夫!?」

「サクヤ…サクヤ…どこ?……サクヤ…」

「フェイトちゃん…」

 

空中に向かって手を伸ばし咲夜の名前を呼び続けるフェイトになのはは泣きそうになる

 

「大切なものを失い。その悲しみが理解できたのなら私の邪魔をするな」

「………するよ」

「なに?」

 

決意を固めを瞳をしたなのはに闇の書は怪訝そうな顔をする

 

「私もきっと大切なものを失ったら悲しいし、それが誰かのせいなら許せないと思う。でも、それがほかの誰かの大切なものを奪っていい理由にはならない!」

「詭弁だ!誰も悲しみからは逃れられない!」

「逃げる必要なんかないよ!全部、全部受け入れて私は進むんだ!痛みも、悲しみも憎しみもすべて受け入れる!そうじゃないと誰も救えない!幸せになんかなれないよ!」

「黙れ!お前は何もわからないからそんなことが言えるんだ!」

「だから話してよ!あなたの望みを!願いを!」

「だまれえええええええええ!!!!」

「なのはちゃん!」

 

突っ込んでくる闇の書にフェイトを抱えたなのはは動けずにいた。楓はすぐになのはの前に立ち闇の書の攻撃を受け止める

 

「なのはちゃんの言う通りよ。誰だって辛い思いを抱えて生きている。それから目を背けていいことなんてありわしないのよ!」

 

叫びながらも徐々に押され始める楓の上を刃が通過し、闇の書に襲い掛かる

 

「モモ!」

「けっ!黙って聞いてればよ。ごちゃごちゃうるせーんだよ!」

「お前は大切なものを失ったことがないからそんなことが言える」

「大切だとかそんなことを決めることすら間違ってるんだよ!この世に大切じゃないものなんかないんだよ!」

(そうだよ。何が大切なのかじゃない。全部が大切だから。だから僕たちはそれを守るために戦うんだ)

「五月蠅い!五月蠅い!お前たちになにが…何がわかる!!!」

「モモ!あれやるわよ!」

「マジかよ!!」

 

涙を流しながら襲い掛かる闇の書をよけながら楓は魔法の詠唱に入る

 

「灼熱の息吹をもって彼のものを冥府へと誘わん」

「良太郎!しっかり決めるぞ!」

(うん!)

(Fullcharge)

「祖は元素の炎。空を燃やし。星を穿つ。響け!」

「もういっちょ!」

(Fullcharge)

「いくわよ!」

「おう!俺たちの必殺技!」

「バーニングレイストーム!!」

「爆炎バージョン!!」

 

楓の魔法が闇の書を包み込み、モモタロスがそこから無数の刃を伸ばし。炎の嵐が巻き起こる

 

「へ!これで…」

「ウソでしょ…」

 

炎が消え、そこにいたのは無傷の闇の書だった

 

「無駄なことだ。すべてが無駄だ」

 

顔色一つ変えずに言う闇の書に楓たちは武器を持つ手が無意識に震えた

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「ここは…」

 

咲夜が目を覚ました時、目に入ったのは海鳴だった

 

「どういうことだ?」

 

さっきまで自分はフェイトたちと闇の書と戦っていた。なのに今は魔力の反応も何もない

 

「ここは、海鳴で間違いはない。でも何かが違う?」

 

微妙な既視感を覚えながらも咲夜は周りを見渡す。けれどもどれだけ見ても自分の知っている海鳴でしかない

 

「いったい何がどうなっている…!アルカス!どこだ!」

 

いつも自分の服の腕についているアルカスがないことに気が付き咲夜は声をあげるが返事はない。気配を感知しようとしたが近くには全く感じ取れない

 

「アルテマもない。どうなってる…これが闇の書の魔法なのか?」

 

咲夜にはこれがどんな意味があるのか理解できなかった。その時

 

「こんにちは」

「フェイト…?」

 

咲夜に声を掛けたのは自分のよく知る。剣を捧げようと誓った少女によく似た咲夜とほぼ同い年くらいの女性がたっていた

 




咲夜の前に現れたフェイトに似た女性とは!
なのはたちと闇の書との決着は!
次は出来るだけ早く投稿できるよう頑張ります!
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