魔法少女リリカルなのは~転生する者~   作:かおうどう

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ただいま

「さて、俺たちもそろそろ行くか…」

「そうだね…」

「ああ、咲夜頼む」

「……わかった」

 

咲夜はフェイトに支えられながら時空の裂け目へと近づく

 

「rewrite!」

 

時空の裂け目から世界をつなぐ糸を切り離すために咲夜の力が流れ込む

 

「はぁああああああああ!!!」

 

そして、とうとう、繋がっていた世界と世界が断ち切られた

 

「さて、これで終わりだな…」

 

悠斗は自分たちの体が透けていくことで元の世界に帰れるのだと感じた

 

「いろいろと世話を掛けたな。咲夜」

「こっちも助かったよ…」

 

いまだにフェイトに支えられている咲夜に悠斗は手を差し出した

咲夜は嬉しそうにその手を掴んだ

 

「君らにもいろいろと迷惑をかけた」

「それは…なんて言っていいか」

「うちはリインフォースを助けてもろたしええよ」

 

悠斗が頭を下げて謝る姿にどうしていいものかとみんな困ったように笑った

 

「それよりもどうしてジュエルシードがあるの?」

「うん。それは私も気になる」

「あれは僕たちの世界のジュエルシードだよ」

「よく持ち出せたな」

「この世界に来るには媒体となるものが必要ですから…」

 

クロノからは文句を言われましたけどねと和人はバツが悪そうに笑った

 

「さて、もう少し話していたいが…もう時間なようだ」

 

そろそろ目視できないくらいに消えている悠斗たちになのはたちもどこか名残惜しそうに見ていた。小さな時間だったけどともに戦った仲間だから。これから友達になることだってできたはずだから

 

「悠斗!また、会えるよな!」

「ああ!また会おう!」

 

悠斗と咲夜は拳を突き合わせて笑いあい。そして悠斗たちの姿が消えた

咲夜は悠斗たちが消えていった空を見上げていた。そんな咲夜にフェイトは声を掛ける

 

「ねぇ、聞かせて?あの人たちのこと」

「ああ、全部話すよ。俺の、大切な友達のことを」

 

咲夜は笑いながらフェイトの手を掴んで立ち上がった

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

悠斗たちは白い空間に立っていた

 

「ここは…」

「久しぶりじゃの」

「お前…あの時の」

 

そこに立っていた老人は悠斗を転生させた人物だった

 

「今回協力してくれたのがこの方なんですよ」

「このじいさんがジュエルシードを媒体としてあっちの世界に飛ばしてくれたんだ」

「そうだったのか…」

「それに、イグナイターのこともたくさん教えてくれたんです」

「気にするな、もともとはわしの認識の甘さが招いたことだ」

「いや、俺のせいだよ」

 

こんなことが起きないように神は原作の知識を消していた。だが、悠斗の願いはその神の思惑を覆してここまで大ごとになってしまった

 

「それに、あんたは俺たちを助けてくれた。それだけで十分だよ」

「何、これはあの時の礼じゃよ」

「礼?」

「ほっほっほ。さてな。さぁ、おぬしも会いたいものが待っておるのだろ?こんな老人なんか構ってないで早く行ってやりなさい」

「………………」

 

悠斗はそっぽを向くように老人から顔をそらした

 

「師匠照れてる」

「そりゃ、久しぶりフェイトに会えるんだもの」

「………お前ら、帰ったら覚えてろよ」

「「はっ!?しまった!」」

 

声に出してしまったことを悔やんだがすでに後の祭り。この先に待ち受けている訓練という名の地獄に二人は体を震わせた。その姿を見て老人は愉快そうに笑う

 

「…もう行くぞ」

「「はい!」」

「それではの」

「ああ、ありがとな」

 

老人が手をかざすと白い扉が出現し、悠斗たちはその扉をくぐっていく。悠斗たちが潜り抜けると扉は消えていった

 

「悠斗、おぬしがわしと会ったとき許すと言ってくれた言葉。それだけでどれだけわしが救われたことか……」

 

神とはいえ間違いを犯さないわけではない。しかし、今回の間違いは死というとてもやってはいけないものだった。それでも悠斗は許した。自分が許すのではなく。願いを使ってまでも神自身が自分を許すこと。その言葉だけでどれだけ救われたことか。だからこそ今回、本来ならばやってはいけないことでも手を出した。あれほどの心優しきものを消させないために

 

「オーディン殿…」

「君か……」

「ゼウス様がお待ちです」

「最後に彼らと合わせてもらえる時間をもらっただけで十分じゃよ」

「あなたは……それでいいんですか?」

「神は現世にかかわりを持ってはいけない。その法をわしは犯した。だからこそこの罰は当然じゃよ。ここまでの慈悲をもらっておいてこれ以上我儘は言えないよ」

「………わかりました。こちらへ」

 

老人、オーディンは手を引かれて歩き出した

 

(願わくば人として、もう一度あの子とともに歩んでみたいの)

 

その時オーディンは思い出したかのように足を止めた

 

「ああ、すまない。これだけ持って行ってもいいかな?」

「銀時計ですか?…まぁいいですけど」

「ありがとう」

 

オーディンはそういってまた歩き出した

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

悠斗たちが降り立ったのはあの悠斗のお気に入りの丘だった

 

「悠斗さん!」

「フェイト…」

 

後ろのベンチに座っていたフェイトは目に涙をためて悠斗に抱き付いた

 

「やっと…やっと会えました」

「すまない…」

 

フェイトの姿は悠斗が最後に見たときから少し成長していた。

 

「長い間、待たせたみたいだな…」

「でも、信じてました。きっと帰ってきてくれるって」

「ああ、俺も絶対にお前のもとに帰りたいと思っていたよ」

「もう、どこにもいきませんよね?」

「ああ。約束する」

 

抱き合う二人を和人たちは邪魔しないようにとそっと姿を消した。

どれくらいそうしていたかはわからない。すでにあたりは暗く空には星が輝いていた

 

「フェイト」

「はい」

「聞いてくれないか?俺が出会った大切な友の話を」

「はい。教えてください。悠斗さんが歩んできた道を」

 

フェイトはそういって悠斗の胸から顔を離して顔を見たて

 

「でも、まずは…お帰りなさい」

 

笑顔で微笑んだ。その顔に涙はなかった

 

「ああ、ただいま」

 

悠斗も嬉しそうに笑ってゆっくりとフェイトに近づき。二人の影が重なった

その二人の上に、二人を祝福するように星がかけた




長い間このお話を読んでいただきありがとうございます。
これにて転生するものは完結とさせていただきます。
誤字脱字が多く大変読みにくかったとおもいますが処女作なりに頑張りました
次回作は現状考え中です。
それでは!
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