義輝伝~幕府再興物語~ 《完結》   作:山中 一

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第二十六話

 神余家は、元は阿波国に本拠を持つ上杉家の家臣である。

 ここで言う上杉家というのは、越後上杉ではなく、関東に勢力を広げていた時代の上杉家である。現在、関東には関東管領を代々継承している山内上杉家とそれと祖を同じくする扇谷上杉家が勢力争いをしている。

 神余家も関東を拠点に活動していたのだが、諸々の理由が重なり祖父の代から越後上杉家に仕えていた。親綱が越後を離れて京で活動しているのは、祖父昌綱から代々京都雑掌を継承しているからである。

 

 神余親綱は俺よりも少しだけ年上の青年であった。

 京での生活が長く、公家とも関わる機会が多いので、自然とその受け答えは気品あるものになる。越後の訛りが出ることもなく、聴き取りやすいはっきりとした言葉で現状を述べた。

「座を無視した商人たちの動きについては、我が主・景虎も憂慮しております。三条西家の皆様には、多大なご迷惑をおかけしたこと、深くお詫びしたいと存じます」

「ふむ……それで、そちらで、何か対策を取るつもりはあるのか?」

 越後国は、京から離れており、こちら側から指示をすることはできても実効性に乏しい。結局、生産地である越後国内でなんとかしてもらわなければならない問題なのだ。

「はい。そもそも、此度の問題が生じたのは、越後国内が麻の如く揺れ動いていたために、商人たちを統括することができなかったのが原因でございます。今、越後は一人の国主を戴いて全体が合力しておりますれば、たちまちにこの不埒な商人共を市場から締め出してしまいましょう」

 親綱は明朗な言葉で自信を示す。

「その不埒な商人というのは、座に従わない者という意味か?」

「然り。その通りでございます」

 現在の長尾家は、旧主・上杉家の体制を引き継いで青苧座を管理する意思があるようだ。

 そのため、座の力をそぎ落とす商人の割拠を見過ごすわけにもいかず、罰則を強化するなどして座を保護する政策を打ち出す準備を進めているという。

 未来の世界と異なり、湿地帯が多く米が育てにくい越後国は、必然的に重商主義に走らざるを得ず、越後国の中で最大の商売が青苧の取引なのだから、これをしっかりと管理するのは財政的にも必要不可欠であろう。

「しかし、それだけでは座は守られない。三条西家も納得しないだろう。越後国は今まで、不当に三条西家の収益を損なってきた経緯がある」

 長尾家が青苧座に介入し始めたのは、数十年も遡るのである。そのころから座は圧迫されており、三条西家に入るはずの苧課役の一部を長尾家に納めることでなんとか座を維持していた。

 越後国は、生産地なので、ここを押さえられると京の本拠地はどうしても立場が弱くなってしまう。当時は、将軍家すらも二つに割れていた時代で、これを裁くことができなかったのである。

「今、三条西家には年五十貫が納められていると聞くが、元は百五十貫だったそうだな」

「は、左様にございます」

 孝高が三条西家から話を聞いて集めた情報である。

「ならば、これを双方で分けて七十五貫とするのがよいだろう」

 とても単純に、利益を山分けする折衷案を提示する。それを聞いて、親綱は顔を青白くする。

「お、お待ちを。突然、そのような沙汰を戴きましても困りまする」

「何が困るのか。元々百五十貫が三条西家に入っていたのをその半分を長尾家に納めることを認めるというのに」

 それでも、長尾家にとっては年二十五貫の減益であるし、減益となるのをみすみす見過ごすわけにはいかないのだろう。少なくとも、彼はこういう場合に備えて京に滞在しているのである。当然、反論する。

「し、しかし、当家は座を保護するために少なからぬ兵を出し、商船の保護もしております。これまでは、座を無視する商人共の割拠を許しておりましたが、これも今後は越後国内より追放いたします。これは、我が主の功にございます。双方で等しく分配となれば、我等の損失が大きくなるばかり。これでは、座の保護もままなりませぬ」

「ならば、どうする」

「従来通り、というわけには参りませぬか?」

「それでは生産を保護できても流通を保護できないだろう。なによりも、正しくそちらの規制が奏功する保証もない」

「それは……しかし、我が主もまた現状を憂い、商人共への規制をすでに始めております。早ければ半年、いえ、三月もせぬうちに効果が現れることと思います」

「その言に偽りはないな?」

「は、無論にございます」

 三ヶ月で座を復調させるという。少なくとも、長尾家はこの問題に真摯に取り組んでいるということだろう。そういう姿勢は見えた。それならば、放っておいても座は保護されることになる。

 残りは、税金の問題だけということになるが、

「長尾家の取り分は、年九十貫だ。そちらが座を保護するのと同様、こちらも座を維持する必要がある。もとよりそちらが横領したものでもある。これが上限だ。また、別に苧課役を三条西家に納めれば越後苧座が直々に京で商いをすることを認めよう」

「……は、ははッ」

 親綱は平伏して、それ以上を語ることはなかった。

 

 

 

 その夜、俺と孝高は青苧座の件で確認をすることにした。

「さて、こんな感じに纏まったが、後は孝高に任せていいな」

「うん。落としどころとしてはちょうどいいところだったと思うしね」

 両者の顔を立てるというのが、厄介な事案であった。本来、こういった訴訟は政所の仕事のはずなのだがと思いながら、将軍としてこうした仲立ちも重要な政務になるので無視もできない。

「さてと、今回の一件、どちらも勝たず、どちらも負けずという形になったようだが?」

「まね、三条西家としては五十貫から六十貫に収入が増額されたことと、座が安定する保証が得られた。長尾家としては苧課役が多少減ってしまったけど、正式に沙汰が下される以上三条西家との争いはこれで終わりにすることができる。なにより、彼らにとって苧課役そのものは大きいものではないしね」

「重要なのは商売のほうだからだな」

「うん」

 三条西家の主要な収入源が苧課役であるのに対し、長尾家は苧課役だけでなく流通から得られる利益も収入源としている。各年で一定の収入が入る苧課役よりも、流通を大きくすることで得られる税のほうが大きな収入となる。例えば、座を守ることで越後国内の商人は保護されることになり、彼らは安心して京に向かうことができる。その際に使用するのは船である。長尾家は船にも税を課しているので、船の往来が盛んになればなるほど収入が増える。それは九十貫程度ではすまない莫大な金額になる。

 ようするに長尾家としては流通が盛んになったほうが利益になるのである。しかし、座がなくなると他地域との競合が激しくなり、国内の生産に悪影響となる。だから、座の保護にも力を入れるというつながりになっている。

 今回、落ち着いたのは三条西家の税収増と長尾家の流通が保証されたからである。

「三条西家の収入源もそれだけじゃないけどね。最近は甲斐とか信濃の青苧に公事をかけているみたいだし」

「だからこそ、長尾家は流通保証に飛びついたわけだけどな」

 京を中心に活動する天王寺苧座は購入独占権を握った座であり、越後苧座は生産権を有する座という関係である。

 天王寺苧座は越後苧座から独占的に青苧を購入、販売するので、流通は天王寺苧座が握ることになる。そして、流通させる際に各関所などで青苧に通行料がかかる。これが苧公事であり、天王寺苧座はそれを免除してもらう代わりに年間百五十貫を三条西家に納めていたのである。

 しかし、長尾家が台頭するようになると、独占購入権が否定され、越後苧座が流通に関与するようになる。今回の自由商売を始めた商人の出現はこうした政策から座の機能を失われつつあったからであろう。

 もはや、現状で天王寺苧座の独占購入権を守ることは不可能だ。越後国内の苧座がここまで強くなった以上は、この二つの座で競争してもらうしかない。

 おそらくは生産地でもある越後苧座のほうが強くなるだろうが、そちらからも三条西家に一定額納めさせることで三条西家の顔を立てた。三条西家としては収入さえ得られれば文句は言うまい。長尾側も、これまで不当に行ってきた商売を一定の規制込みとはいえ認めたのであるから矛を収めることだろう。

「しかし、産業があるのは羨ましいな」

 俺はポツリと呟いた。

 聞くところによると、越後国は青苧の取引だけで年一万石近い利益を上げるという。一石一両二十万円としても二十億円である。さらに、上質な布として販売すれば、付加価値がつき、原価の七倍から十倍で売るのでざっと……いや言うまい。悲しくなってくる。

 ここに全国の金の三分の一を生産するという鳴海金山があるのだから越後国は反則である。佐渡金山のことは今の段階では黙っていよう。

 

 

 こちらは農家の副業として絹の生産をしているものの、まとまった数ができていないので商売としては今一つなのだが、藤孝の収める河内十七箇所は、多少は豊かにはなったらしい。資金を得ることができない冬に、副業があるのは農家としてはありがたいらしいのだ。しかし、それでも産業とするには、もっと大規模にしないとだめだ。ノウハウがないから仕方ないところではあるが、その内幕府直営店でも作ってみたいものだ。

「そういえば、お前の実家は商売もやっていたな」

「ん? 目薬の話?」

「そうそう。目薬」

 黒田家は目薬を売って力をつけるという珍しい経緯を辿った一族だ。

「いざとなれば、堺の田中と一緒に一旗揚げられるかな……」

「なんか面白いこと考えてる?」

「いや、別に」

 特に何か策があるわけでもない。ただ呟いただけである。

 何ができるのかすら分からない部分もあって、手探りに物事を進めているのが今の段階なのだ。

 

 

 

 □ 

 

 

 

 今更ながらだが、俺は未来の知識を持って生まれてきている。厳密に言うと、異世界かもしれない。俺のいた世界では武将たちはほぼすべてが男性で、女性武将は数えるくらいしかいなかったから、名のある武将が尽く女性であるこの世界とは歴史が繋がっているはずがない。

 何でも知っているわけではないので、未来の知識が活かせる場面は非常に少ないし、それを知っていてどうするという場面の多い。

 例えば、一五八二年に織田信長が本能寺で討ち死にすると知っていたとして、それは元号でいうと何年なのかを知らなければ、結局、いつその事件が起きるか分からない。桶狭間の戦いが実際に起きるかどうかも定かではなく、それが何年何月に起きるのかなんてもはや意味のない知識である。伊達政宗がいたり直江兼続がいたりする世界だ。歴史的事実に囚われて物事を判断すべきではない。

 その一方で、自然現象などは変わりがあるわけではない。地球を中心に太陽が回っているわけでもなければ、海の果てが断崖絶壁というわけでもない。ここは、正しく地球である。だから、技術分野での知識活用は、比較的容易に行えるのである。

 もちろん、これは俺の知識が及ぶ範囲であるが。

 諸大名からの将軍就任祝いの献金や、大幅に広がった領地から得られた税収で、幕府の財政が好転し始めた今、俺が持つアドバンテージを活かさない理由もなく、可能な限り知恵を絞ることにしたのである。

 某漫画のようにペニシリン作って、薬効あり! とかしたい。ペニシリンがあれば、南蛮諸国と優位に交渉できるだろう。それでも、簡単に作れるものではないのでこれは棚上げ。梅毒自体、今の段階ではそれほど猛威を振るっているわけではないし。

 ということで、理想は置いておいて、俺が今すぐにでも取り掛かれる知識活用は、農具の開発である。

 その名も唐箕。

 以前、千歯扱きを開発し、農業効率を大幅に押し上げたのだが、やはり脱穀作業だけ効率化してもダメなのだ。臼で挽いた後の籾殻との分別作業も熟練の技を必要とするので農家の負担が大きいのである。

 幸い、唐箕の構造は非常に簡単で、こういう機能があって、こういう形状でと注文すればすぐにプロトタイプが出来上がった。

「何コレ」

「いきなりなんだ、その胡散臭そうな台詞は」

 庭に設置された唐箕を孝高があちらこちらジロジロと見回している。

「最近大工相手に何をしているのかと思えば、こんなデカ物で何をしようっての?」

「脱穀の最終段階をより簡略化するのだ」

「え、農具なのコレ?」

 孝高が驚いたように目を見開く。

 俄然、興味が出てきたというように中を覗き込もうとしている。

 通常、農具と言えば鋤に鍬、箕などといった手に持って使用するものがほとんどである。だが、これは違う。この大型の設置式農具はこれまでの農具とは大きさからして規模が違うのである。

「田中の。試運転だ」

 わざわざ堺から呼び出した田中与四郎に、試運転の作業をさせる。鉄砲や火薬の件で大いに幕府に貢献してくれた商人であり、今回の話をしたら是非一枚噛ませてくれと言い出したのである。

「ほな、始めさせてもらいます」

 艶やかな黒髪が太陽を受けて輝いている。

 与四郎は、臼で挽いた米と籾殻をそのまま麻袋に入れたものを自分の部下に持たせていた。

「黒田様。この道具は風の力で米と籾殻を分離する道具や。これまで手作業でやってきとったことを、大きな道具ですることで、一度に大量の米を籾殻から分離することができるんよ」

 使い方は、唐箕の上部分の漏斗に籾殻が混じった米を注ぎ込む。そこに横から風を当てることで、重い米は風に飛ばされず下に落ち、軽い籾殻は飛ばされるといった仕組みである。

「風は、横についてる取っ手を回して起こす。これが手作業の箕との大きな違いだな」

 与四郎の部下が取っ手を回す。すると、内部の羽が回り人口的に風を発生させる。その風が、米と籾殻を分離する。

 箕は幾度も米と振るわなければならないが、これなら反復作業も少なくて済む。体力もあまり使わないので、楽に作業を進めることができるのである。

 そして、茣蓙の上に落ちた米は、籾殻の大半が吹き飛ばされていた。

「うん。どうやら、うまくいったみたいやね」

 出来を見て、満足そうに与四郎が頷いた。孝高がしゃがみこんで、米を手で掬う。

「殿下。これ、すごいよ。これが普及したら、農作業の効率は格段に上がる。構造も複雑じゃないし、量産もすぐにできるはず」

「うちの軍師のお墨付きがでたぞ与四郎」

「なら、これもうちん専売でええん?」

「入れるもん入れてくれたらな」

 著作権は俺にあるのだ。使用量を与四郎から貰う契約を結んでいるのだ。

「分かっとります。でも本当に三:七でええんどすか?」

「え、じゃあ、四:六」

「ああ、今んナシでたのんます」

 与四郎が両手で×を作る。

 千歯扱きのときにも、彼女と商取引をしている。

 画期的な商品でも、これが利益を上げるほどになるには彼女のような商人の手を借りる必要がある。

 戦も政治も金食い虫だ。商人との関わりは、今後とも深くしていかなければならない。

 

 

 

 田中与四郎は、大内家から献上させた鳥銃を改良した火縄銃を量産に成功させた功労者である。

 この時代、士農工商ははっきりと区別されておらず、豊臣秀吉のように農民から身を立てて出世する者や斉藤道三のように商人から一国の主にまでなる者もいる。商人だからといって、武士と完全に区別する必要はない。

 また、それとは正反対に、武士から商人に転じる者も多かった。黒田家などは一時的とはいえ、薬売りによって生計を支えていた。

 そして、この田中与四郎もまた、もともとは武家であった。

「まさか、またうちの代で将軍殿下とご縁を結べるとは思うてまへんどした」

 改まってそんなことを言いながら、与四郎は茶を点てる。

「たしか、君の祖父は、同朋衆だったか」

「そうどす。応仁の乱のときに下野して堺に下ったと聞いとります」

 また応仁の乱か。

 何十年も前の大乱が、未だに尾を引いているのは自覚しているが、こうも身近に乱で人生を変えられた者の子孫がいるというのも因果なものだ。

「堺の納屋衆も殿下の動きはよう見とりますよ。将軍家がここまで大きな動きを見せんのは、久方振りどすからなあ」

「君たちは将軍家だけでなく、諸国を見ているだろう。戦は金になるからな。少なくとも、武具を扱う商人にとっては」

「否定はしまへん。堺のあきんどだけやない。戦が稼ぎ時なんはどこも同じどす」

 戦をするためには、武具を揃える必要がある。さらに兵糧の備蓄に馬の維持管理などなど金が消費されていく。また、娯楽のない戦場に、娯楽を届けることで稼ぐ者もいる。具体的には遊女などがそれに当たる。命のやり取りだけが戦場ではないのだ。

 スッと与四郎が茶器を寄越す。俺はそれを口に運び、味わった。

「美味い」

 与四郎はクスクスと笑いながら、

「そら、良かったわ」

 と言った。

「なあ、殿下。さっき納屋衆が殿下に注目しとるっていうたけど、うち個人としても殿下のこと見とるんよ」

 与四郎が、身体を寄せてくる。

「あの新しい箕のこともそうや。誰も思いつかんもんを思いつく。まるで、始めからから知っとるみたいに」

「何が言いたいんだ?」

 僅かに身体を仰け反らせて、尋ねる。

「特に何も。ただ、今後とも何卒よしなにと……必要なら、うちのこと好きにしてもええんよ」

 枝垂れかかるように身体を押し付けてくる与四郎は、芳しい女の色香を漂わせている。

「……興味深い誘いだが、今日のところは遠慮しよう」

 内心ドギマギしながら、そう告げた。俺、結構頑張った。与四郎も、それ以上押してくることもなく身を引いた。

「なんや、いけずやねぇ」

「今、君に手を出すと、後々怖いからな」

「ああ、なるほど。そらそうどすなぁ。うちも馬に蹴られとうないし、今は身を引いておきます」

 それから何を思ったのか、与四郎は微笑んだ。

「とりあえず、殿下は衆道ではないようで、何よりどす」

「その疑惑は不快極まりないぞ。俺は男に興味はない」

「お嫁はんは早めに取ったほうがええと思いますえ」

「余計なお世話だ」

 与四郎は、妖しく笑う。

 それから、顔を寄せて、

「最近、南河内がきな臭いことになっとりますえ」

「何?」

「この辺で戦を起こせば、どうあってもうちらと関わることになるんや。どれだけ情報をひた隠しにしても、金の流れは誤魔化せんのや」

「なるほど」

 戦に必要な武具や兵糧を買うには商人の手を借りるしかない。そして、流通の中心地である堺にはあらゆる商人が集ってくる。南河内は堺とは目と鼻の先であり、どうしても情報が流れてしまうわけだ。

「さすが、耳が早いな」

「商売どすから」

 後で義政に確認させるとしよう。北河内国ではなく南河内国だから、かなり苦慮することになるかもしれないが。

 木沢長政を討伐し、大和国、北河内国にのさばっていた独立勢力を征伐した。これで、多少は安定させたと思っていたが、やはりそううまくもいかないか。南河内国は、俺にとっても最大の懸念でもある。なんといっても北河内国を畠山家から奪い取ってしまったと見られても仕方がないからだ。

 遊佐長教に畠山稙長。この辺りは北河内国を取り上げたことを根に持っていてもおかしくない。

「では、今宵はこの辺で。また、何かおもろいこと考えられたらいつでも連絡ください」

 そう言って、与四郎は部屋を辞したのだった。

 

 この秋、晴れて唐箕が商品化されたのだが、名前はなぜか将軍箕などという大それたものになってしまっていた。




京都系の言葉ムリ。というか方言キャラは難しくていかん。原作ゥ……変なキャラ付けしやがって

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