艦隊これくしょん―コンコルディアの落日― 作:GF-FleGirAnS
海軍組織と言うのは、なにも
佐世保海軍病院の敷地に設けられたヘリポートに爆音をばら撒きながら
即座に待機していたストレッチャーに移し替えられて、走り出す。
「緊急搬送! 緊急搬送! 通ります!」
怪我人で溢れかえった廊下。看護師が叫びながら先導するなか突き進む。その声を聞いた人間から重そうな身体をしかし素早く傍に避けて、看護師ともども手術室に吸い込まれていく。
そして観音開きの大扉が閉まるとポン、と手術中のランプが点灯した。
「雅医療大尉!」
「ありがとう。そこに」
「はい!」
滅菌された緑の手術着を着た執刀医たちの中に患者が運ばれる。
手術着白色ではなく緑色なのは赤色の血を見続けてから白を見ると、補色残像により緑色を幻視する。そして残像が生じると、目が慣れるまでは手元がはっきりと見えないため、手術のミスに繋がってしまう。それを防ぐためにわざと緑色にしてあるのだ。
手術のチームリーダーである老女が進み出た。顔に刻まれたシワが老女の生きてきた時間を感じさせる。その老女、
拘束具が外され毛布が引っぺがされ、血塗れの患者が露になる。患者は女性だった。手術に邪魔なカーキ色の軍服がハサミで切断される。現れたのは見慣れない陸軍の認識票。
「陸軍の? なぜ……」
「そんなこといってる場合じゃないでしょ。心電図!」
「は、はい!」
計測器が取り付けられ、機器が心音を示す電子音を放つ。この音ならまだ大丈夫なはずだ。僅かなうめき声が乗る。ひどい怪我だ。
可愛らしいのであろう顔立ちは頭部からの出血で確認できない。皮膚は赤く焼けただれて見るも無惨。一体全体どういう状況でこんなことになったのか聞きたいものだが、そんなことを気にしている場合ではない。
「大鯨、患者はIII度熱傷。皮膚培養の準備をお願い」
「わかりました。細胞サンプルは先遣隊の医務班が採取済みです。培養準備整ってます」
差し出されたシャーレに目をやる。細胞が既に取れているのはありがたい。これで無駄な手間が省ける。
「確認。これがサンプルね、培養を急がせて」
「了解しました」
パタパタと大鯨が走り去る。深海棲艦と人類の戦争。艦娘が主力となった今でも、その背後で傷つく人間がまったくいないなんてことがあるわけがない。もちろん、ゼロに抑え込めるに越したことはない。だがそのような理想が通るわけはなく、人は傷つく。
きっとこの陸軍兵士も、己の大事なものを守らんとして深海棲艦と戦い、そして傷ついたのであろう。
そのために雅のような軍医がいる。雅は確かに海軍の所属だが、目の前にいるのは陸軍兵士以前に人間だ。放置するわけにはいかない。
治してみせる。それが雅の
「培養、完了したものです!」
「ありがとう、大鯨。すぐに入って」
「了解です!」
火傷によって損傷した皮膚を取り除くと、大鯨によって運ばれて来た培養皮膚を移植する。時間はかけられない。手術チームが女性の各所各所の皮膚を丁寧に移植していく。
「大腿部の損傷が酷いです!」
「培養皮膚は?」
「この範囲だと足りません」
「人工皮膚でカバーを!」
「わかりました!」
短時間で培養した皮膚だけでは間に合わない。だからすぐに現場判断で別の手を提示してそちらにシフトしていく。
「植皮、完了しました」
「右腕の縫合は無事に完了。左大腿部の植皮も完了したわ。あと頼める?」
「問題ありません」
「お願いね」
女性の治療は無事に終わるだろう。ここまでやれば、後の処置は他に任せても大丈夫だ。一番の山場は終わっているので、本当に簡単なものしか残っていないからだ。
だが1人を治療してはい、おしまいというわけにはいかない。怪我人は彼女だけというわけではないのだ。いったい何人が、と思わされるくらいの人数が佐世保に搬送されてきていた。
タイミングが悪い事に、艦娘部隊が対馬へ出撃中に沖縄方面で深海棲艦が確認されていた。結果的に防衛もままならない状態で、何隻もの民間船が犠牲になっている。各所の病院で受け入れ作業も進めているが、海軍としても医療スタッフを多く抱える佐世保鎮守府を解放したのであった。
「怪我人が多すぎる……ここにいる医者だけじゃ全く人手が足りないわ」
雅が嘆きながら大広間をぐるっと見渡す。佐世保鎮守府は大広間を解放して怪我人の受け入れ体制を作っているのだ。あちらこちら聞こえるうめき声の大きさは傷ついた人間の多さを如実に表していた。そしてその数は明らかに今、佐世保にいる人間だけで処置できる量の限界を大幅に超えていた。何人の怪我人が出ているのだろう。書類に書かれる数字のことなど今はわからないが、それでも大きくなることだけははっきりとわかる。
「柚穂さん、この数は……」
「言わなくてもわかってるわ」
佐世保鎮守府の医務室長である雅には現状において動くことのできる人員と薬剤の分量は大まかに把握している。だから、というべきか。この大広間にいる全ての人間を救うことができないとわかってしまった。
「大鯨、トリアージを」
「……わかりました」
トリアージ。患者の重症度に基づき、治療の優先度を付けて選別する、ある意味では非情とも思われる行為である。だが限られた人的資源と医療器具、薬剤では救える数に限りが出てしまうことも事実なのだった。だからこそ、選別をしてできる限りの救える命を救う。これはそういう行為だ。
残酷なことだと思われるだろう。手を尽くせば救えるかもしれない命を見捨てるという行為に違いはないのだ。けれど、最大数の命を救うためには仕方ない処置でもあるのだ。医者としても苦しい決断ではある。だがここで決断せずにだらだらと時間を無駄にすれば死者は増えていく一方だ。
大鯨が運ばれてきた男性に近寄り、ざっと状態を確認した後に準緊急である黄色のタグを切る。次の人には緊急を示す赤色のタグを。また次に運ばれてきた人には大鯨はすこし躊躇った後に死亡を表す黒色のタグを切った。
「雅大尉!」
担架を運びながら衛生棟に入ってきた男たちのうち片方が雅の名前を叫ぶ。そこに担架をおろせばいいか、と聞いていることはすぐにわかった。
「そこにお願い!」
「了解です!」
雅が指し示した場所に軍服をまとった軍人が慎重に担架を下ろした。疲れの色は見えるが、まだ気概に満ち溢れた顔で雅の方を向いた。
「なにか自分に手伝えることありますか?」
「今まで通りに搬送をお願い。出来るのなら手の空いてる人に協力を依頼して」
「わかりました!」
走り去っていく軍人を目に止める余裕などない。雅はすぐに薬棚を確認。次へ次へと使われていく薬品は恐るべきスピードでその量を減らしていく。このペースで使い続けていけば、もう間もないうちに底を尽いてしまうだろう。
「薬が足りないわ。追加が届くのはいつ?」
「全力で輸送中らしく、もう少しかかるとのことです!」
「……そう」
間に合わないでしょ、と叫びかけるのを喉で抑え込む。八つ当たりなんて無駄なことをしている暇はない。その一時すらも惜しい。
麻酔の残量を確認。圧倒的に足りない。薬品類は何かしらの輸送手段で運ばれてきているとのことが、必要な時である今になければ何の意味もない。だがわかっていてもどうにかするしかない。ただ手を拱いて消えゆく命を見ているだけなんてまっぴらごめんだ。
「私は艦娘の治療が専門だけど……」
だが原理は同じ。そして雅は外科手術関係も学んでいる。ならばできない理屈など存在しない。そこで無理だとのたまうのはただ目前に存在する問題から目を逸らして逃げているだけだ。
「……やるしかないわね」
眉をひそめて、手術室のドアを押し開く。やることはいつもと変わらない。ただその数が増えただけ。他にも不安な案件は嫌というほど目の前にぶら下がっているが、それも飲み込んだ上で見捨てるわけにはいかないのだ。それを見捨ててしまうことは雅の信念に反することだ。自らに立てた誓いを反故にするようなことがあってははないのだから。
さあ戦え。そこが己の戦場だ。患者から六文銭を取り上げて生死の淵からすくいあげろ。なんとしてもその川を渡らせてはならない。渡らせてしまえばもう絶対に帰ってくることはない。
そして戦いの始まりを告げるゴングが鳴った。
「そこに!」
「はい!」
ひたすらに運ばれてくる怪我人に手当を施しては、次へと移っていく。怪我の箇所をトリアージタグから素早く読み取って、現状においてできる最良の手当を最短で実行。必要ならば、手術用器具を手に取ってオペを。いつ底を尽きるかわからない薬剤に焦りを覚えながらも、手を尽くし続ける。
「医薬品の到着はまだなの!」
「も、もう少しかかるそうです!」
ここまで待って来ないなら、もうないものと考えた方がいい。来るかわからないものをあてにするより、ないことを前提として動くべきだ。
「仕方ないわね。やってやろうじゃない」
丁寧に、だが素早く。足りない医薬品で最大の人数を救いきれ。
時計の針は待ってくれない。ないものねだりをしても貴重な時間を浪費するだけだ。
「雅さん!」
「なに?」
「手を貸してもらえますか? 艦娘の治療なんですが、我々では対処が難しく……」
「待つように言っておいて。このオペを終わらせたら行くわ」
「わかりました!」
他の治療にかかりきりだった雅を呼ばなければいけないということは、運ばれてきた艦娘の損傷はかなり酷いのだと推測された。人数は足りていないが、すぐにやらなければ命が危ない患者は雅が対応している患者で最後だ。
やっている手術を終わらせると手術室の外へ。廊下で待機していた看護師が雅に気づき、呼び止めた。
「雅さん、こっちです」
「どこに搬送したの?」
「集中治療室へすでに搬送しました」
「カルテを頂戴」
受け取ったプリントに書かれていることと、写真の情報を頭へと叩き込む。ざっと見て行くと艦娘の名前が目に入った。
「高雄型重巡洋艦摩耶……っていうと確か大宙中佐の所の娘ね」
腕は立つ艦娘だったはずだから、大怪我を負って帰ってくるとは思わなかった。書面を見る限り、相当なようだと察される。急いで集中治療室へ駆け込むと、手術台へと走りよった。
「酷いわね……」
全身に重度の火傷、頭部の裂傷とざっと見ただけでここまでの怪我だ。しかもさっきの書面で、腹部外傷があることもわかっている。呼吸があることは確認したし、心臓も動いていることは心電図を見ればわかる。だがこのままにしておいたら摩耶の命の灯火が消えてしまうことは一目瞭然だ。
「どれだけ戦力差があったのよ……」
ここまでボロボロになって帰ってくるということは相当の相手だったはずだ。唖然として動きが止まりかけてしまうが、自らを叱咤して目の前の摩耶に集中させる。
出血が多いのは頭部の裂傷から対処。テーピングや軟膏で対処できるレベルを超えているため、縫合することを選択した。一ミリのズレもないように縫い合わせると次に取り掛かる前に、患者の血液量を計測する機器の数字に視線をやった。
「血が足りないわ……輸血の準備を」
「はい。輸血、開始します」
チューブに赤い血液が通って摩耶の体内に流れ込んでいく。傍目にそれを見ながら開腹。穿孔部の箇所を確認すると、切除して縫合する。
普通だったら死んでしまってもおかしくない。だが生命の鼓動が続いているのは摩耶の生きたいという意志が強いせいか、それとも艦娘の生命力の恩恵ゆえか。
「腹部の縫合お願い」
「わかりました」
あとは火傷の処置だけだ。無事な場所の皮膚を植皮して、酷い火傷の部位を覆い隠した。その後は体に刺さっている金属片を抜いては縫合して傷口を塞いでいく。
「あと10分ほどで麻酔が切れます!」
「問題ないわ。今、終わったわ」
カタン、と縫合針を雅が置いた。摩耶の心電図は弱いながらも一定のリズムを刻んでいる。酸素マスクはつけているが、呼吸も安定していた。
「手術成功よ。術後で抵抗力が下がっていると思うから感染症の類には気をつけて」
「わかりました」
雅のやれることは終わった。あとは摩耶が意識をいつ取り戻すかどうかだけだ。これ以上はやれることもない。だがら集中治療室から出たのだ。
「雅さん!」
「大宙中佐?」
集中治療室から出てきた雅にすぐ駆け寄ったのは大宙だ。どうやら手術中にずっと廊下で待っていたらしい。上着がよれている。おそらくはすぐそこにある長椅子に座っていた時についたものだ。
「摩耶は?」
「手術は成功しました。あとは意識が戻るのを待つだけです」
「そうですか。それは、よかった」
「何がよかった、ですか!」
ふう、と安堵の息を吐いた大宙に雅が詰め寄る。一喝した雅のあまりの剣幕に思わず大宙は身を仰け反らせた。
「読ませていただきましたよ。試験装備のままで出撃するなんて何を考えているんですか」
「いや。装備の試験後に起きた騒動でしたし、換装も間に合わなかったので」
「そもそもどうして装備を全て試験装備に換装したんですか。通常なら機銃だけ、高角砲だけ、電探だけと試験するはずなのに一括で換装するなんて何を考えていらっしゃったのか理解に苦しみます。どう考えても不合理なことを実行に移した理由をぜひとも教えていただきたいものですね」
「簡単な事です。アメリカ製電探との直結リンクを試していました。試験計画書にも報告の通りであり、予定されていた運用です。換装が間に合わなかったのはこちらの落度ですが、それに関して
大宙としても複数の装備を試験したという痛い所を突かれているのだろうが、前線で戦えない奴が何を言うかという憤りも表情に出している。
「いくら重量変化による予測航行変化レベルのデータを事前に渡していたとしても、艦娘の負担はあまり変わりません。それを司令官であるあなたがわかっていなかったなんて言わせませんよ?」
「肝に銘じましょう」
「……今回は緊急事態だったということで目をつぶりますが、今後はこのような艦娘の運用は控えてください。摩耶さんを沈ませたいんですか?」
その問いには苦笑だけで返す大宙中佐。沈黙は肯定だというのなら、よほどの冷血だろう。
雅は大尉だ。中佐である大宙に対してできることは少ない。だがこの場合はパターンが違う。摩耶の負傷の原因が大宙にあるために医務官である雅は進言する。
「あなたは摩耶さんの指揮官なんでしょう? 確かに守らなくてはいけないもののために死ねと命じなくてはいけない時もあるとは思います。ですが、そうでない事態においてなら艦娘の帰還を優先させてあげてください」
「善処いたしますよ。それにしも医官
「…………私も伊達に長く生きているわけじゃないんですよ」
大宙と雅を比べたら、どちらの方が歳を取っているかなんてことはすぐにわかる。階級は大宙の方が上で、年齢なら雅だ。
「とにかく、です。今後はこのようなことはできる限り避けてください」
「ええ、もちろんですとも。ところで摩耶はどこに?」
「手術は完了したので集中治療室から個室に移しました。容態は安定の方向へ向かうはずです」
「個室の場所は?」
「そこをまっすぐ行った突き当たりを左です……ですが、あなたには他にやるべきことがあるんじゃないですか?」
明らかに摩耶の病室へ行こうとしている大宙を咎めるように雅が鋭く指摘する。だが大宙が何かを言おうとする前に雅がため息と共に口を開くが、大宙が遮った。
「やるべきことですか? もちろん、部下へのフォローも上官の仕事でありますので。感謝します、雅医療大尉」
「……患者の容態が悪化するといけないのであまり時間をかけないようにお願いします。あと病室に入る前に消毒するのを忘れないでくださいね」
雅の指で示した方向に大宙が歩を進めていく。角を曲がり切ってしまえば雅からは完全に見えなくなってしまった。
「これが若さゆえ……かしら」
雅が目を細めて大宙の消えた突き当たりに視線を投げかけた。大宙だってわかっているだろう。いつまた深海棲艦が動くかわからない以上は、もうしばらくアラート待機をしていなくてはいけない。
雅は大宙を止めた方がよかったのだろう。アラート待機していなければいけないにも関わらず、所定の場所ではなくて病室に向かうという状態がいいことだとはとても言えない。
だが懸念事項を抱えたままで戦闘指揮を執ることは危険だ。本人は気にしていないと言っていたとしても、本当にフラットな心理状況で指揮を執ることはできない。なら多少、時間を使ってしまったとしても気にかかっていることを取り除いてから指揮に臨んだ方がいいだろう。そう考えたから雅は敢えて大宙に摩耶の病室を教えたのだった。
「少しでもちゃんと動ける人間が必要なの。だから大宙中佐、あなたも安心して防衛に専念してちょうだい」
摩耶は助かる。一命は取り留めて、あとは意識を戻すだけだからだ。だが大宙が摩耶の容態を気遣ってるように見えなかった。
「失礼します! 大宙中佐はどちらへ?」
部屋に水兵が飛び込んでくる。戦局に変化でもあったのだろうか。雅はあまり大声を出さないように水兵を窘めてから、大宙に教えたのと同じ部屋を伝える。
「ありがとうございます。では」
一礼し去っていく水兵。雅は小さくため息をつく。
「この状態で佐世保が攻められたら怪我人は増えるだけ。だからなんとしても守ってもらわなくちゃいけないのよ」
「なら出撃準備を私もしましょうか、
「……大鯨」
「たった一言、潜水母艦の大鯨から軽空母の龍鳳に換装して出撃しろ、といわれたらいつでもこの大鯨は出撃できます」
いつの間にか雅の隣に来ていた大鯨がじっと雅の目を覗き込む。その瞳には確固たる覚悟の焔が燃え上がっている。雅が一言、龍鳳と呼ぶだけで死の溢れる戦場に踊り出す覚悟を大鯨は決めていた。
「……やめておきましょう。今は医療関係に従事する人手が少なすぎるわ。あっちは中佐たちに任せて私たちはこのまま継続して治療にあたっていくわ。もちろん、大鯨がそれでも戦いたいっていうなら私に止める権利はないけど」
「……わかりました。あなたがそれを望むのなら」
拍子抜けするくらいあっさりと大鯨は引いた。雅が考えて下した決断したのなら、その判断に異論を唱えるためだけに雅と議論を開始して、時間を無為にするような真似はしたくない。
「大鯨、私はあなたの指揮を執れないのよ」
わかってるでしょ? と言外に雅が告げる。雅は医務室勤務であって機動部隊の司令官職ではない。軽空母である龍鳳の指揮権はない。どころか本来なら潜水母艦の大鯨すら指揮権を有していないのだ。緊急時ということで今は医療知識と技術を持つ大鯨には指示を出すことができているが、戦闘に関しては口を出す権利など全くない。
「ならここで医療に従事させてもらいます。私の判断で」
「そう。なら働いてもらうわよ、大鯨」
「もちろんです!」
まだまだ怪我人はいる。雅と大鯨がゆっくり休むためには、時間がかかりそうだった。