「……本日付で原隊復帰となりました。……またこれからよろしくお願いします。」
エントランスで談笑しているライとコウタ。そこに俯きながらもライ達に原隊復帰の報告に来たアリサの姿があった。
「実戦にはいつ復帰なの?」
「実戦はまだ…」
「そうか。まあ退院したばかりだから無理はしない方がいい。」
実戦に出れるか聞くコウタに出れないというアリサ。その返答に理解を示すライ。
しかしアリサの本心は早く実戦に出たいという思いだろう。
現にアリサを取り巻く現状は悲惨だ。
リンドウ損失の主犯。
短期間で使い物にならなくなった新型の片割れ。
新型とは名ばかりの役立たず。
現にアリサの原隊復帰を知ったゴットイーター達が隠すつもりはないのかライ達に聴こえる声量で陰口を叩いている。
その印象を植え付けたのはアリサ本人だ。
そしてその印象を払拭するのもアリサにしかできない。
「……貴方達も私を責めればいいじゃないですか。」
「俺たちは責めたりしないよ。な?」
「ああ。君を責めてリンドウさんが戻ってくるなら喜んで責める。」
「お…おい…」
「だけどそうじゃないだろ?終わったことを忘れるなとは言わない。だけど立ち止まってもいられない。なら進むしかない。」
「………」
ライの厳しくも見える叱咤激励。
確かに死者や行方不明者を思うことは大事なことであり忘れてはならない思いだ。
しかしその思いに縛られて前に進むことを止めてはならない。
逃げてもいい。前に進むためには寄り道も必要だろう。
しかしどんな寄り道をしても必ず一度逃げ出した道(壁)をとらなければ前に進めない。
生きてる以上一歩ずつするしかないのだから。
すこし重苦しい空気が流れる。
『あ、あのさ!!あの時現れた新種のヴァジュラ。」
その空気に耐えられなくなったのか強引に話始めるコウタ。
「最近になって極東地域周辺に目撃情報が出たんだって。これは何かの兆候なのかな…なんて…」
新種のヴァジュラという単語にさらに暗くなるアリサに徐々に言葉が詰まるコウタ。
そして…
「悪りぃ。あとは頼む。」
コウタはライに任せてその場を去った。
「はぁ。」
「あ…あの!!」
そんなコウタに対し嘆息するライ。そんなライにアリサが声を掛ける。
「もう一度…私にもう一度戦い方を教えてくれませんか?」
「戦い方を?」
「はい。今までの私はただ両親の仇を取る為にゴットイーターとして努力してきました。でも今は違う。」
「私はこの手で私の大切な人を守れるようになりたい!!」
「だから…私に戦い方を教えてください!!」
よろしくお願いします。と言って頭垂れるアリサ。
その様子に以前とかなり変わったなぁと内心思いつつ、
「わかった。でも任務はまだ出れないから今日は訓練で。ツバキ教官に掛け合って僕が同行する時は君を任務に参加させるようにしてみる。」
「は…はい。ありがとうございます!!」
ということでライがアリサに戦闘の指南することになった。
「動きを止めるな。バックラーは回避メインの防具だから耐久力は低い。」
それからというもののライ主導の下、アリサの戦闘のリハビリが行われた。
ツバキに掛け合った説得もうまくいき、今現在はコンゴウ討伐に出ていた。
「大振りなんだから簡単に避けれるだろ。そして回避から間髪入れずに銃を撃ち込め!!」
「クッ…」
ライの指示が飛ぶがアリサの動きが固い。やはり実戦は速かったかと思いつつもコンゴウに斬りかかるライ。
実戦の前に訓練を繰り返し行い、動けると判断したからこそ今回の任務に同行させたライ。しかし違いを改めてアリサに感じさせることには収穫したと思っていた。
アリサにシミュレーションと実戦の違いを改めて感じさせるのが今回の任務の目的。そしてあわよくばアリサの手で本物のアラガミを倒すことで自信を持たせようとした。
「まぁ目的は果たせたからいいか。」
呑気なことを考えていながらコンゴウの一撃を紙一重にかわすライ。今のアリサには到底不可能な動きをするライにアリサは自身とライの本当の実力差を思う知らされる。
かくして今回のコンゴウ討伐はライにより仕留められた。
「ライさんは怖くないのですか?」
「何が?」
アナグラに帰投中、不意にアリサに問われたライ。
「何がってアラガミですよ。かつての私も恐怖すら感じてなかったのに今回はアラガミを目にしたら足がすくんじゃって…」
「まぁアラガミにトラウマを植え付けられたようなものだからね。君は。」
「逆に聞くけど仮に君の両親を殺したアラガミを倒したら君は満足する?」
「え?」
質問の意図がわからないのかクビを傾げるアリサ。
「僕達がどんなにアラガミのコアを取り出してもアラガミを形成するオラクル細胞はその個体を捨てて一度分裂して集結してまた新たなアラガミが生まれる。」
「別に僕達がしてることが無駄というつもりはない。エイジス計画に必要な素材が無限にあるのと同義だからね。」
「でもその再集結して生まれたアラガミがまたアリサの仇だったら?何度も何度も仇打ちの繰り返し。それはアリサにとって生きる希望?それとも終わりのない苦痛?」
「それは…」
「だから仇というのは持たない方がいい。っと話が逸れた。なんだったっけ?アラガミが怖いかだったかな?」
「あ…はい。」
「そうだね。怖くはないかな?」
「どうしてですか?」
「わからない。戦っている時はそんなことを考える暇はないしね。」
「怖いと思う前にいかにアラガミを倒すかに頭を働かせているからそんな感情に浸る余裕がないのかもしれない。」
「そうですか。」
アリサがライに何故この問いをしたのか
それは見たからだ。
コンゴウを倒し、コアを回収する時に見せたライの顔を…
ほっとするわけでもなく、喜ぶ様子もない。
ただ無表情に
ただ悲しげに…
そしてつまらなそうなその顔を…
レイジバーストで『神融種』っているけど
あれってブラットメンバーがアラガミ化した姿なのだろうか?
ナナがコンゴウ種なのはなんとなくわかる気がするけど…
ジュリウスもエインヘリアルを自分自身どうこう言ってたしなぁ。
さて、ライをなんのアラガミと化すべきだろうか?
カリギュラはリザレクションだとリザレクション編しか出ないから出すとなんかな。
またアラガミ化による鎧はISの白式みたいな感じかな?
やっぱこのまま行くとライの死亡エンドになりかねんな。