知世の野望 ~The Magic of Happiness~   作:(略して)将軍

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私の名前は木之本桜

……ジュエルシードの気配を追ってやってきた森の中で

 

 

私は、ジュエルシードの宿主になったと思われる、巨大化した猫の前と

その前に立ちはだかった、白い魔導師の少女と出会った。

 

 

見た感じでは、どうやら現地人のようだったが

この世界では、魔法は一般的な技術ではないはずにも拘らず

彼女は、かなりの性能だと思われるインテリジェントデバイスを所有していた。

 

なぜ、こんな所に魔導師が……?

それに、どうやってインテリジェントデバイスを……

 

いろいろと、疑問は尽きなかったけれど、

彼女の目的もジュエルシードらしい

 

ならば理由はどうであれ、彼女にを渡すわけにはいかない。

 

せめて傷つけないようにと、非殺傷設定で攻撃をしたけど

彼女は頑強な、頑強なプロテクションで、

私の攻撃を防いでいってしまった。

 

想像以上の魔力素質に、心の中で思わず舌を巻いてしまったけれど

一部技術に甘い所が見られ、それによるダメージが蓄積していき、

あと一撃加えれば倒れる所まで追いつめた。

 

 

これだけの素質と、あのデバイスを持っているのに、

おかしいと思うくらいに不安定な戦術だったけれど……

 

 

そんな事を考えても、どうせ意味は無い……

私には、目的を果たす事がなによりも重要だ。

 

 

そう判断して、最後の一撃を彼女の方に放ち、着弾した次の瞬間、

周囲に強い閃光と爆発音が広がっていく……。

 

もうあの子に、プロテクションで防ぐ力は残っていなかったはずだ。

 

……念の為、彼女が倒れているのを確認してから、

改めて、ジュエルシードの回収を行おうと思ったけれど……

 

光が収まった後、着弾点に見えたのは、

私が予想だにしなかった、翼をあしらった飾りのついた大きな盾、

その表面には、まるで傷がついていない。

 

さっきの少女がなにかしたのか!?

 

一瞬呆然としてしまったが、すぐに構えなおして

地上にあらわれた盾を警戒していると、

突如、盾が光とともに消えてしまい……

 

 

その後ろからは、先ほどの少女とは別の

背中に柔らかな印象の翼をはやした少女が、

一直線にこちらに向かって飛んできた。

 

 

「まさか……あの子の仲間……!?」

 

 

いや、そんなはずはない……

ついさっきまで付近に魔導師の気配はなかったはずだ……!

 

 

彼女は、まっすぐに私と同じ高度まで飛んでくると、

少し怒りを秘めた表情でこちらに顔を向け……

 

 

「どうして、こんな危ない事するの!?」

 

 

……私を嫌悪するわけではない

怒気をはらみながらも、どこか柔らかな物を感じる表情で私をしかりつけてきた。

 

「な、なにを……」

 

彼女の思わぬ行動に、思わず気の張りが緩んでしまったが、

すぐに気を取り直して彼女に対してバルディッシュを構える。

 

この状況で私の方に向かってくるという事は、

彼女の仲間だという事は間違いなさそうだ……。

 

だけど、この時点で私は彼女の事を脅威とは見ていなかった。

 

彼女の存在に気付けなかった点だけは不思議だったが、

どうみても争いごととは縁の無さそうな雰囲気だし、

なにより、手に持った杖は明らかにインテリジェントデバイスでは無い。

 

 

私の攻撃を、完全に防ぐ防御魔法の使い手だから、油断は禁物だけど、

実力は高くても先ほどの子と同じくらいのはず……。

 

 

そう判断して、新たな障害と思われる少女に対し

私はバルディッシュを構え、そのまま彼女へと攻撃をしかけた。

 

 

先ほどの攻撃を完全に防がれた事には驚いたけど、

あの盾自体は、ほぼ平面に近い防御魔法だったし、

どういうわけか、彼女はバリアジャケットを展開していない。

 

 

これならスピードで撹乱して、防御の裏をかけば勝てる、

そう思って、スピードに乗せたバルディッシュを振るったけれど……。

 

 

「ッ……!?」

 

 

予想に反して、私の攻撃は斬撃・射撃を問わず、

全てが、ギリギリの所でかわされてしまった……。

 

 

(さっきの子とは違う……魔力も……反応の速さも!)

 

 

なんとかして当てようと、連続でバルディッシュを振るうも、

彼女は、先ほど展開していた防御魔法を展開すらせずに、危うげもなく攻撃を避けてしまう……!

 

 

「うわっ……!」

 

 

そして、大降りになった所を避けられた隙に

彼女に大きく距離を開けられたのを認識した時……

私は、いつの間にか強く奥歯をかみしめていた……

 

 

(あたらない……!? 何故……)

 

 

……私が、焦ってる? こんな相手に……!?

 

 

正直、この時も圧倒的な強さは感じなかった。

 

 

体捌きはかなりうまいけど、それほどのスピードとは思えない。

……だけど、こちらが攻撃に入った瞬間には、向こうはすでに回避行動へと移っている……

 

 

まるで、こちらが仕掛けるタイミングが、完全に見切られてしまっているかのように……。

 

 

「もう……こうなったら……!」

 

 

「!?」

 

 

そして、彼女が次に仕掛けて来た事で、

私の焦りは、いっそう激しくなってしまった……。

 

 

「風よ、戒めの鎖となれ……『風(ウィンディー)』!!」

 

 

彼女が取り出したカードを、杖でついたかと思うと、

カードからは、魔力で造られた強い風が巻き起こり、

それが優しげな表情の女性の形を成したのだ。

 

 

「風が……人の形に!? なんだ、あの魔法は……?」

 

 

「すごい……」

 

 

地上の方から、驚愕と感嘆の声が聞こえた気がするけど、こちらは、それどころじゃない……。

あの魔法に、どれだけの威力があるのか……。

 

正直、予想もつかない。

 

不安になっている私に対し、人の形をとった風は、

その身を風の帯へと変え、私の方へそれを飛ばしてきた。

これで、私を捕らえるつもりなのか……!?

 

 

「くッ……!」

 

 

直撃の瞬間、即座にディフェンサーを展開し、

こちらに向かってきた風を逸らそうとしたけれど……

 

 

(……!? )

 

 

飛んで来た風の帯は、ディフェンサーで逸らす事が出来ず、

そのまま腕を伝って、私の全身を包もうとしてきた……!

 

 

……このままでは捕まる、直撃したら脱出は不可能だ!

 

 

そう判断した次の瞬間、私はディフェンサーを解除し、

全力で風の帯の無い方向へ回避をした!

 

 

「あっ!?」

 

 

「アカン! あと一歩やったのに……!」

 

 

下から驚嘆と落胆の声がしているが、私はそれどころではなかった。

……離脱するタイミングが遅ければ、完全に捕らえられていただろう。

 

 

「さくら! 次や!! 今のさくらなら四大属性カードの同時使用ができるやろ!!」

 

 

風の帯をかわし切り、呼吸を整えている所と、

地上から、彼女へのアドバイスが聞こえてきた。

 

 

先ほどは気づかなかったが、地上には先ほどの少女とフェレットの他に

翼の生えたライオンが居た……

アレは彼女の使い魔なのだろうか……。

 

 

……そして、今の発言がハッタリでなければ、目の前の少女は少なくとも、

あの風の魔法と同レベルの魔法を、あと3つは発動できると言う事になる。

 

 

まだ、先ほどの魔法は発動し続けている状態なのに……

 

 

ジュエルシードの回収だけを想定していたため、

付近に私の味方はいない……

 

 

彼女の使い魔の加勢、同レベルの魔法の同時使用……

この状況ではどちらが来ても、私に勝ち目は無くなるだろう。

 

時間がたち、さっきの少女が回復して彼女に加勢されてしまえば、

逃げる事さえ難しくなる……。

 

 

……だけど、そんな私の心配を余所に、

目の前の少女が使い魔に向かって叫んだ。

 

 

「ダメだよケロちゃん! それじゃあの子を傷つけちゃう!!」

 

 

私を……傷つけないようにしている……?

そんなの、普通に考えれば、非殺傷設定の魔法を使えばいいだけだ。

 

 

それに、先ほどのアドバイスも……普通なら口頭では無く、

念話を使った方が確実で、尚且つこちらに手を明かさずに済むはず……

 

 

まさか、アレだけの力を持っていてどちらも使えないのか……?

 

 

先ほどの相手以上に常識とかけ離れた、技術のアンバランスさに戸惑ってしまったけど、

時間をかければ、私が追いつめられつづける。

 

……ならば、この場はその甘さに付け込むしか手は無い。

 

 

バインドは、先ほどの風が今も展開されている以上、

よくても互いに動けなくなる状況に持っていけるだけ……

 

 

砲撃は、更にあの反応速度と鉄壁の防御魔法をなんとかしなければ、

当てることすらままならないだろう。

 

 

なら、渾身の一撃を決めて、向こうが混乱している間に、ジュエルシードを回収して離脱する。

私がここで目的を果たす為には、それしか道は無かった……

 

 

これが、最後の手段……

杖の先端を変形し、魔力刃を展開させ……

 

 

「!?」

 

 

「これで……決める!!」

 

 

全力を込めて、彼女へと突撃した。

 

 

だが、彼女は私の攻撃を避けようともせず、しっかりとこちらを見据えた上で、構えをとり……

 

 

……私達がすれ違ったほんの一瞬、ほんのわずかに見えた気がする光の煌めき……

 

それで、決着がついた。

 

すれ違い、互いに背を向けた状況で勝負の結果を確認するために、

お互い、相手側へと振り向いた瞬間……

 

 

―――ガタン!

 

 

「……!?」

 

 

……バルディッシュの先端が落ちた。

 

 

並みの攻撃では壊れないレベルの強度だけれど、

その断面は、鏡の様な滑らかな切り口になっており……

 

 

気がつけば、あの子の持っていた杖は、

いつの間にか、剣の形へと姿を変えていた。

 

 

間違いない、バルディッシュを切り裂いたのはあの剣だ……!

それも切り口を見るに、熱したナイフで、バターでも切るかのように……

 

 

……もう、この場において私に勝ち目は無い。

 

 

バルディッシュの損傷は時間がたてばすぐに修復されるけれど、

この状況では、それを待つだけの余裕も無い……

 

 

(油断しなければ……あの子と同じくらい……)

 

 

私の認識が甘かった……

いや、完全に彼女の実力を見誤っていた……

 

 

……私は、完膚なきまでに負けたのだ。

 

 

不本意だけど、こうなってしまった以上、私にできる行動は一つだけ……

 

 

「……今度は、負けない……!」

 

 

「え……?」

 

 

自分でも情けなく思うレベルの捨て台詞を発しながら、私はその場から離脱した。

 

 

彼女と……それと、その前に戦ったあの子の影響だろうか?

 

胸の奥に、言い様のない感情が生まれたのを感じながら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今度って……あの子、また何かやるつもりなのかな……

 ……小狼君と出会った頃は、あんな感じだったけど……」

 

 

 

戦いが終わって、あの黒娘が去って行った方向を見つめたまま、

さくらはぽけっと突っ立って居った。

 

 

やれやれ、カードの出し惜しみせんかったら

もっと早く勝負ついとったのに……

 

ま、あれがさくららしいと言えば、さくららしいんやけどな。

 

 

せやけど、今はそれどころやない。

本来の目的忘れてどないするっちゅうねん……

 

 

後から現れた魔力の気配は、あの黒娘と、こっちに座り込んどる白娘のもんやな。

 

 

ちょっと気になる気配やねんけど……

まぁええ、こっちは大した危険はないやろ。

 

 

せやけど、一番最初に感じた魔の気配はそうはいかん。

 

 

気配がこうして残っている以上、使い手はかなり近くに居るはずや。

 

 

ワイは、魔の気配の持ち主を探す為に、周囲を注意してよく見まわす。

 

 

「ん~……」

 

 

「あ……あの、なにか?」

 

 

このツインテ小娘には……他の気配は感じへんな。

あの黒小娘との戦いで、大分消耗しとるから、これだけの気配は出せん筈や。

 

 

「んん~……」

 

 

「ひっ!?」

 

 

一緒に居るイタチ……イタチ小僧か、コイツも魔力を持っとるけどちゃうな。

質は悪くないけど、どう考えてもあの気配とは別もんや。

 

 

ワイを見て、だいぶビビッてしもうとるみたいやけど……

 

……こら、警戒するんやない、別に取って食わへんわ。

 

 

……だけど、せやったらこの魔力の気配はどっから流れて来とるんや?

見回した見たけど、他にそれらしいやつ居らへんがな……?

 

 

「「あ……」」

 

 

ん? なんや、ツインテ娘とイタチ小僧、変な表情でハモりよって。

 

 

……気のせいか? なんや、耳の後ろに息を吹きかけられてるような……?

だれや! 変な気持ちになるからやめんかい!

 

 

そう思って、振り返ったワイを待ち受けていたのは……

 

 

「うわっぷっ!? 痛!? イタタタタ……!?」

 

 

あまりにもデカすぎるネコの顔と、ザラザラの突起がついた、大きなベロやった。

 

 

「うわっ!? こら! やめんかい!!」

 

 

「ケロちゃん!? どうしたの……!?」

 

 

なんやこのネコ!? なんでこんなデカいネコがおんねん!?

 

コラ、ワイを舐めるんやない!! ワイはクロウ・リードの造った

黄金の守護獣……ってアホ! 話を聞かんかい!!

 

 

ワイのありがたーい話を聞こうともせず、

猫はお構いなしにワイの事をベロベロと、何度も何度も舐め続け……

 

 

ええ加減にせい! ……と突っこむ直前に、

ワイの悲鳴を聞きつけて、さくらがようやく降りてきよった。

 

 

遅いわアホ! 猫のよだれでベトベトになってもうたやないか!!

 

 

「ほえっ!? 大きなネコ……!?

 ……今回、わたし『大(ビッグ)』のカード使ってないよね……?」

 

 

あー、そういや居よったな……あの時も、デカくなった野良猫。

 

 

どうせやったら、あの時みたいに小僧と小娘にちょっかい出せばええのに……

……いや、どっちもとっくに帰ってもうとるけどな。

 

 

それにこのネコ……もしかして、子猫なんとちゃうんか?

親猫、一体どんな大きさやねん……って、ちゃう! そうやない!!

 

 

「……どうやら、ワイらが最初に感じた魔力の気配はこいつみたいやな。」

 

 

「この猫さんが……?」

 

 

こんなネコ、普通に居ったらたまったもんやないからなぁ。

……しかし、一体なんでこんなに大きくなってもうたんや?

 

 

ワイが、魔力の気配を調べつつも、

どうしたものかと、原因と解決方法を考えていると……

 

 

「あの……助けてもらってなんですが……

 その猫を大きくしている原因、僕達に任せてもらえないでしょうか?」

 

 

後ろのイタチ小僧は、いきなりこんなことを言い出してきよった。

どうやら、この件についてなんか知っとるみたいやな。

 

 

「なんやそこの……イタチ小僧。

 お前さん、このネコがでっかくなった原因知っとるんか?」

 

 

「イタチ小僧……ええ、まぁ……

 ……元を正せば、僕が原因みたいなものですし。」

 

 

原因……? なんや、意味深な言い方やなぁ……?

ちょっと気になるけど、いまはそれどころやないか。

 

 

「……どうしよう、ケロちゃん。

 ここは任せた方がいいのかな……?」

 

 

「せやな、ここは判っとるヤツに任せるのが一番やろ、

 なにをするか、ワイも興味あるし。」

 

 

「「あ、ありがとうございます。」」

 

 

なんや、少し驚いた表情しよったな、そんなに意外やったんか?

 

 

「……なのは、お願い。」

 

 

「うん。」

 

 

そして、イタチ小僧の言葉に従うように、

ツインテ娘はデカいネコの前に踏み出すと、杖を構えると、

なにやら、どこかで聞いた事のあるフレーズの呪文を唱え始めよった。

 

 

「リリカルマジカル!  ジュエルシード、シリアルⅩⅣ!  封印!」

 

 

すると、デカネコから青い宝石みたいなもんが飛び出でて、

そのままツインテ娘の杖の先端へと吸い込まれていくと……

 

すぐさま、デカネコは先ほどの巨大さがウソの様な、

子猫サイズへと縮んでいってしもうた。

 

 

「ほえ~……こんなに小さい子ネコだったんだ。」

 

 

さくらが、驚いた表情でそんなのんきな事を言う。

……全く、『大(ビッグ)』のカードの時と同じやろ!!

 

前にもあったのに、よーそんなに驚けるな。

 

 

そんなさくらの暢気さに呆れてると、前足が妙にあったかくなったので、

何事かと視線を向けると、そこでは縮んだ猫がワイの前足を舐め続けとった。

 

 

……おい、お前まだワイを舐め足りんのか?

 

 

まぁ、こうなった以上は実害はないし、

足元の子猫は気にしないことにせんとこ。

 

 

しかし、一体全体なにがおこったんや……?

 

 

さっきの魔石みたいなもんは何なのかわからんし、

今、何をしてああなったのかは全然わからんままや。

 

こいつらは、何か知ってるみたいやけど……

 

 

「見た感じ、あんさんらなんか理由があってあの魔石を集めとるようやな。

 よかったら、その辺ちょっと聞かせて……!?」

 

 

詳しい事を聞こうとして、ツインテ娘とイタチ小僧に話しかけようとしたけれど……

 

「なのはー!!」

 

「なのはちゃーん!!」

 

 

このタイミングで、少し遠くから誰かを呼ぶような声が聞こえてきよった。

 

 

「どうしたのケロちゃん?」

 

 

「アカン、誰かこっちに近づいてきよる! こんな処見つかったらえらい事になるで!!」

 

 

「ほえっ!?」

 

 

仕方ないとはいえ、今ワイらが居るのはまごう事なき人様の家。

 

ワイは仮の姿に戻ればええけど、さくらはそうはいかん、

ここで面倒起こしたら、大事になって予定が大幅に狂ってまう!

 

 

「しまった……いつの間にか結界が……

 とにかくなのは、早くバリアジャケットの解除を!」

 

 

「う……うん!」

 

 

そう言って、一瞬光ったかと思うと、

ツインテ娘は、これまでとは違う普段着っぽい洋服へと変わっておった。

 

さくらと違うて着替えがお手軽やなぁ……って、そんな事考えてる場合やあらへん!

 

さくらの方は、少し慌てとったが

すぐさま翔のカードを発動させ、すでに飛び立つ準備ができとった。

 

 

こうなった以上、長居は無用!

ほな、ワイらはこれにて失礼……

 

 

「あの……ありがとうございます! さくら……さん?」

 

 

「ほえっ……?」

 

すると、助けてもらった事に対して……

 

ツインテ娘がさくらに向かって言ったお礼に、

さくらは驚いた表情をしたけれど、

すぐにツインテ娘に、いつも通りの微笑みを見せて……

 

 

「……わたし、木之本桜!

 よろしくね、なのは……ちゃん」

 

 

「! ……はい!」

 

 

ツインテ娘……なのはに、自己紹介と挨拶をかえしたんや。

 

 

ええのかなぁ、魔法少女同士やから、バラされんとは思うけど……

 

 

「さくら! はよせぇ!!」

 

「あ……うん! じゃあね! なのはちゃん!!」

 

 

そうして、名残惜しそうにする二人を後に、

ワイらは、その場を後にしてその場を飛び立ったんや……

 

 

……予定には、少し遅れてもうたけど、

人助けがあったさかい堪忍してもらうしかないわな。

 

 

 

 

 

 

 

 

……しっかし、今回の事が知世に知れたら、

知世、いったいどんな反応する事やら……

 

 

事件が起こったっちゅうんに、ビデオの撮影が出来なかったときは、

知世、この世の終わりかってくらいに落ち込むからなぁ……

 

 

かと言って、黙ッとる訳にもいかんし、

はぁ……どうしたもんやろ?

 

 

 




という訳で、参戦早々原作と展開が変わってしまいました
この分岐が、今後どういった感じで変わっていくのか……

……実は、あんまり深い事は考えてなかったり
へたすりゃ、明後日の方向へ飛んで行ってしまいそう

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