インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~   作:憲彦

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特に言うことないけど、ゆっくりしていってね。


episode24 弱さ

タッグトーナメント第4試合、アリーナには簪とラウラ、そして千秋と箒が立っていた。

 

「千秋、作戦は大丈夫だな。」

 

千秋

「ああ、俺の言った通りに動けば勝てる。疑ってるのか?」

 

「いいや。お前の言うことに間違いは無いさ!」

 

『それでは規定の位置まで移動してください。』

 

移動指示のアナウンスが流れ、両者共に位置に着いた。

 

(さて、どう出るか……。白式はレーゲンよりも機動力が高い。打鉄は2世代機最高の防御力を持っている。機体を使いこなせれば十分に勝機はあるが……。)

 

しばらくの間試合の無い司達は観客席から今回の試合を観察していた。大体の者は簪&ラウラペアが勝つと思っている様だ。

 

「ボスはどっちが勝つと思いますか?」

 

「どんな戦いにも100%は存在しない。訓練の度合いが限り無く100%に近付けるだけであってどちらが勝つかは最後まで分からない。圧倒的に低い勝率でも作戦次第ではどうとでもなる。苦し紛れに打った1手が勝利に繋がる場合もあるからな。」

 

機体の性能的には五分五分、作戦が全ての様だ。

 

司は千秋と箒がどんな作戦で行くのかに興味を持っていた。

 

『試合始め!!』

 

開始のブザーがなったのと同時に、箒は簪に体当たりを決め、ラウラから離した。

 

千秋もAICで箒を止めようとしていたラウラの妨害に入った。

 

(成る程。防御力の高い打鉄で簪を引き剥がし、機動力で勝る白式がラウラの相手をする。か……。だが簪もラウラも強い。どうするつもりだ?)

 

司が真っ先に浮かんだ引き剥がし作戦を行う様だ。だが、単体でも2人は強い。

 

千秋

「(やっぱり機動力では俺の勝ちだな。)どうした?ドイツ軍の実力はそんなもんか!!千冬姉に訓練してもらってもその程度の実力しか無いのか!?」

 

ラウラ

「嘗めるな!!」

 

千秋

「お前がその程度なら部隊の方も大した事無いんだな!!」

 

ラウラ

「なんだと!!?」

 

機動力で相手を翻弄しながら今度は精神的なダメージを与えるようだ。しかも、ラウラが最も大切に思う部隊の仲間達を使って。

 

千秋

「当たり前だろ!!隊長のお前がそんな様だからな!!悔しかったら攻撃の1発でも当ててみろ!!無理だろうがな!!ハハハハ!!」

 

ラウラ

「この!!」

 

相手の機動力に圧され、更に精神攻撃。ラウラの焦りは徐々に溜まり、攻撃を食らうようになった。

 

ラウラ

「グワァ!!ウヴ……。」

 

千秋

「もう終りか!?甘やかされて育った軍人達はこんなにもひ弱なのか!?傑作だな!!この出来損ないどもが!!!」

 

ラウラ

「私の部下を……!私の家族を貶すことは許さん!!!ウワァァァァァ!!!」

 

ラウラの怒りがピークに達したとき、シュヴァルツァ・レーゲンから黒いドロドロした何かが溢れてきた。

 

「ッ!?あれは!!」

 

一夏

「まさか!?」

 

黒い何かはレーゲンを完全に飲み込むと、別の形を形成した。

 

その姿は、

 

「暮桜……。不穏な動きはこれの事か!!」

 

一夏

「セシリア!鈴!みんなの避難を!!」

 

鈴/セシリア

「分かった(わ)!!」

 

司と一夏はデカスーツを纏いアリーナへ、鈴とセシリアはISを纏い避難活動を行った。

 

「ラウラ……!ダメ!やめて!!」

 

千秋の白式に一撃で沈め、本人に向けて雪片を向けていた。そこに箒を片付けた簪が駆け付け、押さえ付けている。

 

「ラウラ!正気に戻れ!!グワァ!!」

 

一夏

「ワァ!!」

 

ラウラを助けるために動きを止めようとしたが、とんでもないパワーで振り払われてしまった。

 

それでも立ちあがり、取り込まれたラウラをレーゲンから助け出そうとした。

 

一夏

「ボス!離れてください!!正拳アクセルブロー!!電撃拳!ライトニング……」

 

「よせ!撃つな!!ラウラはVTシステムに飲み込まれている!!」

 

一夏がライトニングフィストでダメージを与えようとしたが、それを止めた。

 

SPDの装備は基本的に相手の制圧、もしくは拘束するためにある。そのため手加減していても必ず操縦者にもダメージが行く。その為、今回の様に操縦者自身に負担がかかっている状態で使えば非常に危険なのだ。

 

「一夏!簪!一瞬で良い!ラウラの動きを止めろ!!」

 

一夏

「ロジャー!!」

 

「了解!!」

 

司の指示を受け、2人はラウラに飛び付き、動きを止めた。

 

「よし!ハァ!!」

 

動きを止めたレーゲンの中心を斬り、中からラウラを取り出した。

 

ラウラを取り出すと、レーゲンの動きも止り、形も暮桜から別の形に戻ろうとしていた。

 

「ラウラ!!」

 

「2人とも!早くラウラを医務室まで!!」

 

司からラウラを受け取り、医務室に移動しようとしたその時、動きを停止した筈のレーゲンが動き出した。

 

形も先程と同じ暮桜を形成している。

 

「早く行け!!アイツは俺が始末する!!」

 

一夏達を行かせ、司1人で相手をすることになった。しかし、先程と違い、動きが更に鋭くなっている。

 

(ラウラが居なくなって本来の動きを出せるようになったのか!ドイツ軍!めんどうくさい物を作ってくれたな!!)

 

ラウラと言う枷が無くなり、先程よりも早く、鋭い動きに攻撃力も高くなっている。長期戦はキツいと判断し、一気に決めることにした。

 

「お前に誰も乗っていなくて助かったよ。銀河一刀流奥義!!ベガインパルス!!」

 

ディーソードベガに宿るエネルギーで刀身を伸ばし、相手を一気に断ち切った。

 

「ゴッチュウ。」

 

レーゲンは完全に機能を停止した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから3日後、タッグトーナメントは事故により中止となり、ドイツ軍の上層部とレーゲン開発元の研究者数名がSPDにより逮捕された。その結果、VTシステム以外の違法な研究も発覚し、研究所、研究データの両方が破壊処理された。

 

ラウラ

「う!」

 

「目が覚めたか……。」

 

ラウラ

「私は……いったい……。」

 

「VTシステム。ブァルキリー・トレース・システム。それがお前の専用機に仕組まれていた。お前の言う上層部の不穏な動きと言うのはこれの事だったらしい。しかし何故発動したのかが分からない。あの試合で一体何があった?」

 

ラウラ

「部下を……。私の大切な家族を貶されました。その事に怒り、今回の事態に発展したのかと思います……。私の精神が未熟だったから、こんなことに……。」

 

部下を貶され、怒り狂って発動させたVTシステム。その原因を自分の精神が未熟だったからだと後悔していた。

 

「誰にだって未熟なときはある。俺も昔、自分の未熟さが原因で同期を1人失った。」

 

ラウラ

「貴方ほどの人が何故!?」

 

司が自分の未熟さで同期を失ったと言うことに驚いていた。

 

「デカスーツが試験的に使われていた頃、俺と同期の2人でテロリスト達のデリートに向かった。だが、俺の判断ミスで仲間を1人失い、貶され、お前同様に怒り狂ったさ。」

 

司の過去。それをラウラに伝えた。

 

「でも、大切な仲間を貶されて怒らない奴に、仲間を語る資格はない。今回のお前の感情は何1つ間違っていないさ。ホレ。直しておいた。お前も早く怪我直せよ。」

 

ラウラに修理したレーゲンを渡し、部屋を出ようとしたとき、思い出したようにもう1つ伝えた。

 

「あっ、そうだ。山田先生にも礼を言っとけよ。3日間お前に着きっきりだったからな。」

 

その言葉にラウラは辺りを見回すと、自分の側で寝息を立てている真耶を見つけた。

 

ラウラ

(なんだ。なんだこの感情!胸が熱くなる。不思議と涙が止まらない!この感情は一体何なんだ!でも、悪い感じはしない……。)

 

そのあと、もう一度眠りに着いたラウラだが、その寝顔はさっきよりも穏やかで嬉しそうな表情だった。




ラウラに司と真耶の事なんて呼ばせようか……。お父さんとお母さんかな?

なんか良さそうなのがあったら感想欄に下さい。

次回は……。はぁ。また苦手なデート回。イヤ家族サービースかな?司と真耶とラウラの……。

まぁ次回もお楽しみに!感想もよろしくね。

今回の話はちょっと無理があったかな?その辺はご勘弁ください。
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