インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~ 作:憲彦
最終回、はーじまーるよー。ゆっくりしていってね。
※今回の話では「この設定大丈夫か?」と思うことがありますのが、「この作者だからしゃーない」と流してください。
海上約200メートル。そこで静止していた福音は、まるで胎児の様な格好でうずくまっている。
膝を抱くように丸めた体を、守るように頭部から伸びた翼が包む。
何かに気付き、不意に福音が顔をあげた。
次の瞬間、超音速で直進してきたレーザーが頭部を直撃、大爆発を起こした。
セシリア
「命中しましたわ!鈴さん!シャルロットさん!行きますよ!」
ビットを展開し、鈴とシャルロットにも攻撃をするように言った。
シャルロット
「分かってるよ!!」
鈴
「出来るだけ動きを制限するわ!!」
福音が反撃行動に出る前に、3人で攻撃を放ち、動きを制限させた。
3人の張った弾幕は福音の行動範囲をどんどん奪っていき、とうとう福音は空中で大きな隙を作ってしまった。
ラウラ
「そこだ!」
その隙を見逃すラウラではない。AICを使って、福音の動きを完全に止めた。すると今度は、更に上の上空から極太のビームが降ってきた。それは福音を捕らえると、地上戦に持ち込む予定の島まで落としてくれた。
鈴
「一夏!行ったよ!!」
一夏
「分かってるよ!!」
福音が落ちたのを確認すると、ディーソードベガの封印を解き、前へと出た。鈴達も、福音を囲むように上空に待機している。
一夏
「デリャ!!」
福音に斬りかかるが、福音も迫り来る一夏に光弾を撃ちつ。全身に攻撃を受けながらも一夏は止まらない。
一夏
「ウグッ!……ハァ!!」
大きなダメージ受けていたが、渾身の一撃で福音の片翼を奪い、その勢いで吹っ飛ばした。
一夏
「よし……ッ!?(嘘だろ!?まだそんなに動いてないぞ!なのに体力が!)ヤベッ!」
デカスーツを纏って数十分。普段以上に体力を消費し、膝をついてしまった。そんな一夏を福音が捉えると、光弾を大量に放ってきた。簪のフルバーストくらい。
一夏
(う!動けない!!)
鈴/シャルロット
「グッ!オモォッ!!」
鈴とシャルロットがシールドを展開し一夏を攻撃から守った。そして、またラウラが動きを停め、オルコットと簪が最大出力の攻撃を叩き込んだ。
一夏
「ハァァ!ベガスラッシュ!!」
オーバーキル……。イヤ、この状況で作者のいつものテンションを出すのは間違えているだろうが、ここまでキレイなオーバーキルはそうそう無い。
ラウラに動きを停められた上での最大出力の攻撃を受け、更に一夏が放った渾身のベガスラッシュで福音は倒れた。
「勝った。」誰かが言おうとした瞬間、倒れた筈の福音から強い光が発せられた。
誰もが言葉を失った。光が収まると、青い雷を纏った福音が自らを抱くかの様にうずくまっている。
鈴
「一体……何が……。」
一夏
「まさか!第二形態移行!?」
一夏が声をあげた瞬間、その声に反応したかの様に顔を向ける。
全員が「不味い」と思い、応戦準備に取り掛かろうとしたが、遅かった。
一夏
「ガッ!」
誰も反応することが出来なかった。気付いたときには一夏が殴り飛ばされ、福音が自分達の中心にいた。
そして、福音に目を向けると、また姿が消えた。正確にはセンサーでも捉えられない程のスピードで移動している。
数秒の間に、全員地面に倒されていた。攻撃力だけを言えば完全に現存するIS全てを凌駕している。
倒れている一夏に近付き、止めをさそうとする。何とかして動こうと全身に力を入れるも、動くことが出来ない。誰もがやられると思ったその時、
「ハァァァァ!!!」
何かが福音の攻撃を妨害した。
一夏
「ぼ、ボス……。」
一夏を助けたのは重症で動けない筈の司だった。
司
「一夏、まだ行けるか?」
一夏
「ッ!はい!!」
打鉄を纏っている司に差し伸べられた手を掴み、立ち上がると、一緒に刀を構えた。
司
「皆下がってろ!!行くぞ!一夏!」
一夏
「ロジャー!!」
2人がフルスピードで福音に飛び掛かり、攻撃を与えた。司は訓練機を使っているにも関わらず、福音を圧していた。司の登場で、一気に戦況が変わっる。もちろん良い方向にだ。
福音の攻撃を受け止め、自分達の攻撃を叩き込む。流れが一夏達に向いた。
司
「グッ!!一夏!決めろ!!」
一夏
「赤座流剣法!!雷神剣!!」
司が向かってくる攻撃を全てを弾き、一夏に止めをさすチャンスを与えた。もちろんそのチャンスは無駄にはしなかった。
この攻撃で、福音のシールドエネルギーは0となり、ISは解除された。
鈴
「今度こそ、勝った……!」
作戦完了の達成感と福音を撃破した安心とで、全員その場に座り込んだ。
司
「まだ終わってないだろ。旅館に戻るぞ。」
司は福音の操縦者を担ぎ上げ、旅館に引き返そうとした。他の皆も旅館に帰るために飛んだ。一夏はまた簪に運んで貰っている。
旅館に戻ると、最初に真耶から怒られた。全員無茶をしたことと、司が重症の体で戦場に出たことに対してだ。
その夜、司は海岸で風に当たっていた。そんな司に近づく足音。足音の方向を見ると、一夏がいた。
一夏
「ボス、聞きたいことがあります。」
司
「なんだ?」
一夏は今まで疑問に思っていたことを司に聞いた。
一夏
「何で、ボスは俺を守ってくれるんですか?」
今の今まで気になっていたこと。それは、司が自分の為に体を張って守ってくれる事だ。今回だけならまだ気にもとめないが、今回以外にも何度かあったので聞いてみたのだ。
司
「ある人との約束だ。そしてその人は、俺の師匠でもあり、お前の両親だ。」
一夏
「え?」
司
「もう10年位になるかも知れないな。倒れていた俺を師匠達が拾ってくれたんだ。そして、お前の父親は俺に剣と強さを。母親は人としての在り方を教えてくれた。その2人と約束したんだ。お前を守ってくれと。」
一夏
「何故、俺だけ?」
司
「それは知らん。2人が居なくなる前日に言われたんだ。お前のことをな。」
一夏
「なら、ボスは約束のために俺を守っていたんですか?」
司
「確かに最初はただの約束だったが、今は違う。お前を守り、お前と一緒にいる内に、俺はお前に家族のような感情をもった。お前を守ることは、今の俺の造る内の1つになった。」
最初は約束だった。だが今は久我司を形成する1つになっている。
一夏
「そうだったんですか。教えてくれてありがとうございました。でもまさかボスの師匠が俺の両親だったなんて……。」
司
「別に隠していた訳では無いさ。言わなかっただけだ。」
司から教えて貰った自分を守ってくれる理由。それを聞いた一夏は旅館に戻っていった。
司
「出てきても良いぞ。束。」
束
「隠れてた訳じゃないんだけどな……。出るタイミングを逃しただけで……。」
司
「なんか用でもあったのか?」
束
「ううん。日本署に戻るから伝えようと思って。帰りも気を付けてね。」
司
「そうか。……あっ、」
自分も旅館に戻ろうとすると、あることを思い出したように束に伝えた。
司
「昔お前に「この世界は楽しいか」と聞かれたな。あの時は答えられなかったが、今なら答えられる。……お前が居て、一夏が居て、簪や鈴、シャルロットにオルコット、ラウラ、真耶が周りに居てくれるこの世界は、今は楽しいと思うぞ。」
束
「そう。それが聞けて良かったよ。」
その後は~……。まぁ画面の前の皆さんのご想像にお任せします。
今回はここまで。次回からは番外編に入ります。これ以外にも書きたいことがありましたが、それを書いたら確実に日付けが変わるので止めておきます。
設定がふわふわしているこの作品に長い間お付き合い頂き、皆様に数々のご迷惑をおかけしたにも関わらず、読んでいただき、本当にありがとうございました。
前回も言った通り、番外編は殆どギャグ中心になります。
次回もお楽しみに!感想もよろしくね!出来れば批判以外で!
感想への返信もしばらく控えさせて貰います。