インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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皆様にお知らせです。今後のこの作品の行く先について、アンケートを実施いたします。期限は今月末までとさせて頂きます。


第百十二話

国際IS学園の地下には束の研究施設の他に、もう一つの施設が存在している。

そこは重要な会議などでしか使われることが無く、学園が設立されてから数回しか使われた事のない部屋であった。

その部屋に集められていたのは、束、クロエ、アークエンジェル、ミネルバ、ドミニオン隊の三部隊、千冬、真耶であった。

 

「現在、国際IS委員会所属艦である信濃についてですが、こちらの予想航路と現在の航路と照らし合わせた結果、ほぼ一致しておりました。よって、信濃の主砲射程圏内に学園が入るのは早くても明後日の正午ぐらいかと思われます」

 

クロエがプロジェクターによって映し出された映像を基に説明をしていた。

 

「明後日………信濃に搭載されている機体については調べがついているのか?」

 

千冬が束に尋ねると、束はおっきな胸を張って立ち上がる。

 

「勿の論だよ、ちーちゃん」

 

束がそう言うとプロジェクターによる映像が切り替わる。

 

「信濃に搭載されている機体についてなんだけど、委員会は独自で開発した模様なんだよね。でも三部隊が使っている機体と比べたら、月と鼈程の違いがあるけど、現行のISで比べたら厄介でしかないと思うよ」

 

「束がそこまで言うと言う事は、そう言う事なんだろうが………だが、委員会にそんな力があったのか?」

 

「それについてなのだが、私から良いかね?」

 

千冬は委員会に機体を製造する程の力があるとは思ってもみなかった。すると、ギルバートが挙手をした。

 

「ギル、貴方………」

 

「タリアすまない。だが、彼らには真実を伝えなくてはいけないと思ってね」

 

「仕方が無い人ね……判ったわ」

 

「ありがとう、タリア」

 

ギルとタリアはいい雰囲気を醸し出すが、千冬の咳払いをすることによって話を戻した。

 

「まず始めに君たちに話しておきたい事がある」

 

「話しておきたい事とは何ですか?」

 

「現在の委員会についてだ」

 

ギルバートは、委員会の事を知っている様子で話し出した。

 

「知っている人は知っているが、前任の委員長は男性がやっていた事は知っているかな?」

 

「ああ。私たちも学園に勤めている身。そう言う情報は自然と流れて来るが、そう言えば」

 

千冬が何かを知っている様子で話し出す。

 

「前任の委員長は不祥事を起こしたとかで、委員長の座を明け渡したと聞くが………」

 

「いや、それは間違いだよ」

 

「間違いですか?」

 

ギルバートの言葉に真耶が復唱するように言うと、ギルバートは頷いて肯定する。

 

「前任の委員長は、この私なんだ」

 

ギルバートのこの告白に全員が驚く。そして、新たな疑問点が浮かび上がる。

 

「なぜ、ここにいるのですか?」

 

キラがそう問いかけると、ギルバートは懐かしそうな表情をして口を開いた。

 

「まずは少しだけ昔話をしようか」

 

ギルバートは語り始める。自身がこの世界へと転生し、そして委員会が発足され、この世が女尊男卑の世界へと変わってしまった事に。そして、それは委員会も例外ではなかった。冤罪の罪を着せられたギルバートは、人のいない無人島へと飛ばされそうになった際、タリア達によって救出され、ギルバートが極秘裏に建造していたミネルバに乗り込み、委員会を脱出し後、束と出会い今こうしている事に。

 

「とういう事なんだよ」

 

「では、現在の委員長は誰なんですか?」

 

「現在の委員長は、ロゴスと亡国機業に太いパイプを持っているロイ・カーノという女性だよ。だが、ロゴスにしても亡国機業にしても、表沙汰にしてしまえば、それこそ世界が混乱する。だから、彼女は架空の企業を作り出し、その企業にロゴスと亡国機業を捻じ込み、あたかも最初から存在していたかのように偽り、自身の後ろ盾にしたと言う事だ」

 

「そのことを発表すれば」

 

「だが、その先に見えてくるのは混沌とする世界でしかない。秩序は乱れ、また戦争という構図が見えてしまう。皮肉にも国際IS委員会が存在しているお陰で、戦争へと発展はしていないのが幸いだがね」

 

ギルバートの言葉に納得をする。

 

「そう言えば、貴方たちはどうして男女平等を掲げているのですか?」

 

突如として口を開いたのはタリアで、先にはアズラエルとジブリールがいた。

 

「我々は元々、ISが出た頃に対抗するものを作っていたのですが」

 

「運悪く亡国機業の手により僕が作り上げた会社は乗っ取られ、委員会に横流しと亡国機業とロゴスが使っていると言う状況です」

 

「忌々しい亡国機業め………男女平等にするという思惑がこうも仇になってしまうとは………」

 

アズラエルとジブリールは悔しそうにする。

 

「では、デストロイなどの大型兵器については………」

 

「あれは元々、設計だけして放置していたんだ。アレはただの大量破壊兵器ですから。それをあいつらは」

 

「ですが、デストロイを含めた大型MSISはコストがかかりそう易々と製造できる代物ではありません。それだけが唯一の救いですが………」

 

デストロイなどの大型MSISを作るコストは、第三世代機が約15機作れるほどのコストがかかっており、また、ダガーシリーズで換算すると、約50機は作れるほどである。

 

「そう言えば、私から質問だけど、君たちが元々作っていたISのコアとかはどうしていたの?」

 

束が疑問に思った事を尋ねる。

 

「現在はどう言う形で製造されているかは知りませんが、元々は量子変換は考えておらず、機体は空母や陸上基地からの出撃を構想していました。ですが、仮にも疑似コアが製造されたりもした場合は話は別です。ですが、委員会には開発者である貴女の様な頭脳を持った人物がいるとは聞いた事が無いので、疑似コアが存在すると言う事は考えなくていいと思います」

 

アズラエルの言葉に全員が安堵するのであった。




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