第一弾は一護視点です
今回も最後まで読んでいただけると幸いです。
アルフレット
爆発音のした方を見ると黒い点が四つ浮かんでいた
そのうちの一人が何かを脇に抱えている
「やっと見つけた…!」
「…!誰かに捕まっているみたいだ
急がないとマズいんじゃないか」
「あぁ…!俺は先に行く‼」
「黒崎くん…!」
地面を蹴って、高く飛ぶ
そして、斬撃を飛ばす
「そいつを返してもらおうか」
「やっぱり来たか…‼︎」
そこには仮面をつけた男が四人いた
そのうち一人が天を脇に抱えていた
脇に抱えられている天はぐったりとしている
(天…!もう少し待ってろ‼すぐに助ける‼)
向かい合い、緊迫した空気が流れた
睨み合いがしばらく続いた
下から多数の矢と霊子の砲撃が飛んできた
「天ちゃん‼黒崎くん…‼」
「おぉ…援軍か」
チャドたちが着いたようだ
石田の銀嶺弧雀とチャドの
仮面集団はそれを片手で防いでいた
石田の放った矢は俺の方にも飛んできた
「おい!石田‼あぶねぇだろ!」
「ふん
そんなところにいる君の方が悪い
それに僕が君に当てるなどというそんなへまをすると思うのか?」
「何だと!」
仮面男たちは俺たちのやり取りに若干呆れているようだった
「何だよあいつら?これから戦おうってのに」
「「お前が言うな」」
昨日戦ったやつが愚痴るのを他の二人が同時に突っ込んでいた
そんなこと知らないとばかりに俺に好戦的な視線を投げてくる
「なぁ、俺の相手はまたお前がしてくれるのか?黒崎一護‼」
「あぁ…‼いいぜ、相手してやるよ」
「昨日よりはマシなんだろうな…‼」
始解のまま戦っても意味がない
始めから卍解でいく
まだ虚化はしない
「卍…解‼…天鎖斬月」
「それだよ、それ‼」
仮面男もそれを望んでいたようで嬉しそうに肩を震わせていた
そのまま切り込んでくる
それを斬月で受け止め、払う
少し距離ができる
「昨日より動きがいいな…昨日は本調子じゃなかったんだな
これなら楽しめそうだ‼」
たしかに疲れがない分、昨日より相手の速さについていけている
ただ相手も昨日は本気を出していない
再びぶつかり、少し後ろに飛ばされる
「くっ‼」
「おいおい…そんなもんかよ
昨日に比べたら少しはマシになってるけどよ
そんなんでこいつを助けようってか
笑い話だな」
仮面男は俺を挑発してくる
かなり分が悪いように思うがそんなことは気にしてられない
今はただ天を助けるだけだ
「昨日と同じ術を使うか…
昨日より動きがいいならついてこられるよな?」
そう言うと昨日と同じように指で四角を書くような動きをする
「来るか…‼」
「さてと…始めるか」
昨日のように避けて振り返れば目の前に仮面がある
それでも昨日よりは反応ができたし一発くらわすことができた
「はぁぁぁぁあ‼」
「くっ‼やるなぁ…‼」
ようやく一発食らわせることができた時には俺は息が切れてあちこちに切り傷があった
仮面男は息はあまり切れておらず俺がさっき食らわせた少し深めの一発だけだった
すると仮面男が嬉しそうに肩を震わせて歓喜の声を上げる
「やっぱり、おまえ、最高だ‼
どんどん強くなっていく…‼
殺すのがもったいない」
「おい‼そろそろ終わらせろよ」
チャドたちと戦っているはずのやつが俺の相手に声をかけてきた
その時にチャドたちの方を見ると息が切れている
石田が矢を放っているにも関わず話しかけてき
戦闘の最中に声をかけられたのがイラッとしたのか怒鳴る
「わーってるよ‼お楽しみの邪魔すんな
いいところなんだからよ‼」
「ハイハイ…
こっちももう終わらせるからお前も終わらせろ」
その様子にも動じずに応対している
そして、俺に残念そうな声で言った
「だってよ…せっかく楽しかったのにな
もう終わりだってよ」
「終わらせてやるよ…‼」
俺が挑発するとさっきと雰囲気が一変して仮面男は笑い出した
「ハハハ…‼お前が俺を倒してか?
いや、違うなお前が俺に倒されてだろ?
そんな体では俺に勝てない
それに俺ももう今のお前じゃ楽しめない
なら、終わらせるしかないよな…‼」
斬月を構えなおす
虚化しようと手を顔の前に持っていくがそんなことに気も留めず仮面男が向かってくる
慌てて斬月を両手で握り直す
受け止めようとするが刀が交わる寸前に消えた
後ろに気配を感じて振り向いた瞬間思いっきり吹き飛ばされた
「ぐっ‼」
何が起きたのかわからなかった
そのまま地面に叩きつけられる
体が止まり、ようやく腹に打撃を食らって吹き飛ばされたことを理解した
「黒崎くん‼」
「もう動けねぇか?」
井上の心配そうな声が聞こえる
仮面男が上空から見下ろしてくる
ここで寝ているわけにはいかない
ひどく痛む身体に鞭を打って立ち上がり、仮面男と向かい合う
「ほう…まだ立てるのか
そりゃそうだよな
今ので倒れていたら俺の見る目がなかったってことだもんな…‼」
「まだまだだ‼」
正直、勝てるとは思えない
それでも天を助けることをあきらめるわけにはいかない
その想いだけで仮面男に向かっていく
「その調子だ‼もっと俺を楽しませろ‼」
「っ‼」
それからは防戦一方で必死に飛ばされないように足に力を入れて受け止める
次第にそれも難しくなってきてついに飛ばされた
「そら…よ‼」
「ぐっ‼」
「黒崎くん‼」
地面に叩きつけられてそのまま木々をなぎ倒しながら転がる
井上の呼ぶ声が聞こえる
ドォォォン…‼
少し離れたところにチャドと石田が飛ばされてきた
「茶渡くん‼石田くん‼」
井上の叫ぶ声が聞こえる
頭上から
「おいおい…もう終わりか?」
「そうみたいですね
もうこの人たちに用はありませんから離脱しましょう
お二人の方も終わったみたいですし」
「待てよ…‼」
俺は残っている力を振り絞って立ち上がろうと、腕に力を込め、体を起こす
「まだ動けるのかよ…‼」
「死にたいんですか?
そのまま黙って寝ておけばいいものを…」
「そいつを離せ」
もう立っているのがやっとの状態
このままだとあいつらに天を連れていかれる
それだけはさせない
絶対に
「そいつを置いて行け…‼」
「さすが…要注意人物ですね
申し訳ありませんが、それはできません
諦めてください」
「諦めるわけにいくか…‼」
何とか立ち上がり、もう一度攻撃を仕掛けようと斬月を構えたとき天の声が聞こえた
気を付けなければ聞こえないほどだが静かで力がこもったものが
「もう嫌だ…誰かが傷つくのは」
「ん?」
「天ちゃん…?」
井上にも聞こえたのか天の名前を呟く
次の瞬間、天が輝き出した
「もう嫌だ…一人になるのは」
「え?」
「天?」
天が纏う空気が変わる
「葵‼そいつを離せ‼
お前らあいつから離れろ‼」
仮面男が天から仲間を離す
離された天はその場にふらりと立ち、
胸に手を当てて小さいけどよく通る声で言った
「現れろ…止水」
そして天の周りに風が吹き荒れる
その風に思わず目を細める
吹き飛ばされそうになるのを斬月を地面にさしてそれに捕まり何とか踏ん張る
「きゃぁぁぁあ‼」
「井上‼」
井上を助ける余裕もなく井上は耐え切れずに数メートル吹き飛ばされてしまった
「何だよ⁉これ‼」
「界人‼離れろ‼」
仮面男たちも戸惑っているようで仮面男の一人が天の近くにいる奴の後ろに回り込み天から離す
そして風がおさまったのを感じ、ゆっくりと目を開けるとそこには普段とは違う姿の天がいた
巫女のような服を着て、手には刀を待った天が空に浮かんでいた
今回もお読みいただきありがとうございます
戦闘シーンはまたもや皆さんの想像力を頼りとさせていただいております
では、次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後ではなく3日後の9日を予定しております。
アルフレット