BLEACH 結界争闘篇   作:アルフレット

33 / 46
タイトルでまた同じ話の別視点の週2回投稿だと思った画面の前のあなた!!
残念ながら(?)同じ話の別視点の週2回投稿ではありません
週2回投稿ではありますが、今回は同じ話の別視点ではありません
ということで、次回を楽しみにしてください

今回も最後まで読んでいただけると幸いです

アルフレット


第三十話~天視点~

声が聞こえる…

 

「まだ動けるのかよ…‼」

「死にたいんですか?

 そのまま黙って寝ておけばいいものを…」

「そいつを…離せ」

 

界人さんのものだ

次は葵のもの?

最後は一護さんのものだ

 

「そいつを置いて行け…‼」

「さすが…要注意人物ですね

 申し訳ありませんが、それはできません

 諦めてください」

「諦めるわけにいくか…‼」

 

一護さんの声だ

葵もいるらしい

今私を抱えているのが葵のようだ

今度は心の中に響くような声が聞こえた

 

———いいのか?

 

何が?

 

———このままではあの者たちは死ぬぞ

 

それは…でもどうしたらいい?

私にはどうしようもない

 

———本当にそうか?お前には私がいる

 

そうだけど…アナタを使うということは認めるということ

それにもうあの人たちをごまかせなくなる

 

———今まで誤魔化せていたと思っていたのか…

私にはとっくの昔に私の存在を知られていたと思うが

この際そのようなことはどうでもいいが、このままではあの者たちは死ぬぞ

今まで彼らの前で使ってこなかったからお前の言う通り認めることだ

これから今まで以上に狙われるかもしれない

 

そう…だから

 

———私を使わないのか?助けないのか?

今助ければあの者たちは死ぬだろう

選べ‼あの者たちを今すぐ殺すかそれとも助けるか

 

助けることを選べば力を貸してくれる?

 

———もちろんだ

 

なら力を貸して‼

死なせたくない…もう嫌だ一人になるのは

私のせいで誰かが傷つくのは、死ぬのは…イヤだ

 

———なら私を使え

そうすればお前は戦える

 

わかった…

私と一緒に一護さんたちを助けて

 

———ともにあの者たちを助けよう

 

ありがとう

 

覚悟は決めた

今度は私の番だ

自分にかけていた術を解き、義骸を脱ぐ

 

「葵‼そいつを離せ‼

 お前らあいつから離れろ‼」

 

離されるとその場に力を抜いた状態で立つ

心は不思議と凪いでいた

胸に手を当てて呼ぶ

 

「現れろ…止水(しすい)

 

私の周りを風が吹き荒れる

久しぶりの開放で思わず力を流しすぎてしまう

 

「きゃぁぁぁあ‼」

「井上‼くっ‼」

 

織姫さんの悲鳴が聞こえた

数メートル吹き飛ばしてしまったようだ

一護さんは何とか耐えているようだ

 

「何だよ⁉これ‼」

「界人‼離れろ‼」

 

少し離れたところでは伊織さんが界人さんを回収していた

しばらくしてようやく力を制御できた

手の中に懐かしい重さを感じる

ゆっくりと目を開く

 

「天?」

「天ちゃん?」

 

まず目に入ってきたのは驚愕の表情を浮かべた一護さんと織姫さんだった

少し視線を動かせば石田さんや茶渡さんの姿も見えた

二人も同じように驚いていた

 

「ようやく本当の姿を見せたな…‼」

 

声のする方を見てみればそこには薫さんたちがいた

葵と界人さんはケガをしていたが後の二人は無傷だった

 

「はぁ…何でこうなるかな」

「仕方ないだろ…界人、葵、伊織、お前らは休んどけ

 俺がやる」

「何でだよ⁉」

 

伊織さんはまずいことになったと深いため息をつく

薫さんは葵と伊織さんと界人さんに休むように指示を出すが界人さんが当然のように文句をつける

 

「いいから休んどけ‼」

「あ、あぁ」

 

めったに聞くことがなかった薫さんの怒鳴り声で界人さんは驚いたように首を縦に振った

 

「さてと…

 お前の正体が完全にわかったところで

 悪いけど一緒に来てくれるか?」

「いやだ」

「そういうと思った」

 

分かり切っていることを訊くということは私と戦いたくないのだろう

 

「仕方ないか…

 無理やりにでも連れて帰らせてもらう」

「できるものなら」

 

そう言うと私は戦闘態勢に入った

久しぶりの戦闘だから正直、どこまでやれるかわからない

兄さんに勝てたことが数回しかない私に勝てる相手だとは思わなかった

それでも今は止水がいてくれる

 

「天…‼」

「少し待ってて

 すぐに終わらせる」

 

一護さんを安心させるために肩越しに微笑む

一護さんが膝をついて肩で荒く息をしているのが見えた

今、前には護ってくれる背中はない

でも、後ろには護るべき、護りたい一護さんたち(そんざい)がいる

 

「もう逃げない

 次は私の番」

 

今の状態では止水の能力は使えない

それでも少しは戦える

 

「守護結界・甲子(きのえね)

「黒崎一護たちを護るのか」

 

一護さんたちのことを気にせず戦うために守護結界を張る

ついでに治癒効果も付与しておく

 

「お前だけで俺たちに勝てるとでも?」

「わからない…久しぶりに戦うから…」

 

しばらく睨み合い、一気に距離を互いに縮める

そしてそのまま打ち合いになる

そうしていると懐かしくなってくる

 

(薫さんは変わらない)

 

薫さんは昔と同じように結界を巧みに使い動きを封じようとする

後ろから横からと拘束結界が迫ってくる

それを避けるのに集中してしまうと目の前に薫さんの結界で作った剣が迫る

それを止水で受け止める

昔に戻ったようでつい口にしてしまう

 

「やっぱり、薫さんは強い…」

「なっ‼」

 

戦い方は昔と変わらないのに反応は違う

昔ならば当たり前だと笑っていたのに今は驚いている

 

「お前…なぜ俺の名前を知っている⁉」

「知っているから…」

 

私の予想通り薫さんの記憶から私は消されていた

きっと私を敵に見せるために誰かが仕組んだことだろう

そんなことを考えながら薫さんの攻撃を避け、時に受け止める

次第に薫さんの攻撃は単調になってきた

 

「単調になってる」

「っ‼」

 

少し薫さんのリズムを崩せたみたいだ

戸惑いを隠せないようで攻撃も読みやすい単純なものに変わってきているのを気付いていないようだった

 

「おい‼何してんだ⁉さっさとかたつけろよ‼」

 

外から薫さんの異変を察知したのか声をかけてきた

それに対して私はつば競り合いをしている時に薫さんに聞こえるように呟く

 

「界人さんも変わってない…」

「お前…界人のことも知っているのか⁉」

「知ってる

 ほかの二人も…伊織さんと葵」

 

私がそういうと薫さんは少し強引に距離をとる

私はそれに追撃することもなくその場を動かない

薫さんの顔を見れば驚いたような恐れを抱いているような顔をしていた

その顔をただ見つめる

すると薫さんは三人の方を向いて言った

 

「引き上げるぞ…」

「はぁ?何言ってんだよ⁉院殿天はどうすんだよ⁉」

「そうですよ

 今回の任務は院殿天を連れ帰ることですよ⁉」

 

突然の薫さんの言葉に三人は驚きを隠せないようだった

界人さんと葵は薫さんに詰めよるが、伊織さんは何かを察したのか何も言わなかった

 

「待って…帰るの?」

「あぁ…今、お前と戦っても今の俺たちでは勝てないだろうからな」

 

このまま帰らせるわけにいかない

何らかの決着をここでつけないと一護さんたちが狙われるかもしれない

 

「帰らせない」

「悪いね…そういうわけにはいかないんだよ

 邪魔、しないでもらえるかな」

 

私が四人の行く手を阻むと伊織さんが言う

そして、一護さんたちに向かって腕を伸ばす

今から伊織さんがしようとしていることを理解すると同時に一護さんたちの方へ急ぐ

 

(あの守護結界では防ぎきれない

 一護さんたちにはまだ見えないから避けれない

 私が護らないと)

 

私が一護さんのもとにつくよりも一瞬早く伊織さんが攻撃を仕掛けてきた

ギリギリ間に合い、結界を何重にも展開する

 

「くっ‼」

「天‼」

 

腕に圧力がかかる

ここで踏ん張り切れなかったら私はもちろん一護さんもろとも消えてしまうだろう

 

「早く…逃げて…」

 

一護さんは立ち上がろうとしたが立ち上がれずにその場を動けない

治癒効果も付与していたが動けるようになるまでは時間が足りなかったようだ

薫さんたちの気配が消えたことを感じた

 

「く…‼」

「逃げろ…‼」

 

押され始めた

どんどん身体が後ろに押される

気がつけば一護さんとの距離が最初の三分の一程度になっていた

 

「早く…‼」

 

限界が近づいてきた

腕には圧力に耐えきれず切り傷ができてきた

 

「誰か…一護さんを…‼」

「天‼一護‼」

「天サン‼黒崎サン‼」

 

夜一さんと浦原さんの声がする

すぐに夜一さんが私の背後に降りてきた

 

「大丈夫か⁉」

「一護さんを…‼」

 

あと少しだと最後の力を振り絞る

夜一さんが一護さんを抱えて、離れたのを確認してから処理を始める

このまま私がこれを離してしまうと周りに被害が出る

それを避けるためには無効化するしかない

成功するかはわからないがやるしかない

 

「っ‼」

 

結界と結界の間に空間を作るようにして攻撃との間を取っていく

そして十分な距離が取れたら次はその結果を解き、攻撃自体を対象としてかけ直す

そしてそのまま地上に被害が出ない程度の上空へ持っていく

そこで攻撃に対して同じくらいの威力のある攻撃を結界を解くと同時に与える

すると伊織さんからの置き土産は消えてなくなった

それを確認できると力が抜けて身体が落下し始めた

 

「おっと…‼よくやりましたね」

「浦原さん?」

 

空中で浦原さんが私を受け止めてくれた

それに安心するとまぶたが重くなってきた

 

「疲れたでしょうから

 休んでください」

「ん…」

 

最後に何とか自分の力で義骸に入ると私の意識は闇に落ちて行った




今回もお読みいただきありがとうございます
最後の方はまたもや皆さんの想像力に頼らせていただいております
1回読んでも分からなかった方はわかるまで読んでいただけると助かります
皆さんの想像力に頼り切らなくてもいいように早く文章力をあげなければ…とは思っております

では、次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後ではなく3日後の16日を予定しております。

アルフレット
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。