BLEACH 結界争闘篇   作:アルフレット

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ヤバいです…
スランプです…思いっきり
だいぶ前からスランプではあったのですがストックが底をついてきました
何とか頑張って週一投稿を続けていきたいと思います

それでは今回も最後まで読んでいただけると幸いです。

アルフレット


第三十二話

ひとしきり泣く

 

「ごめんなさい…」

「もう記憶を消そうなんて考えるなよ」

 

一護さんはそう言いながら頭をポンポン叩いてくる

 

「さて、ひと段落したところで天サン、腕の治療しましょう

 出血がひどいですからね」

「このままでいい」

 

治療を拒むと浦原さんは呆れたように息をつく

 

「このままというわけにはいきません

 せめて、包帯くらいは変えないといけないでしょう」

「そうじゃぞ、貸せ」

 

そう言うと強引に夜一さんが私の腕を取り、言う

 

「無理しよって…仕方ないやつじゃの」

「ごめんなさい…」

 

替えの包帯を持って来てテキパキと巻いてくれる

 

「…ありがとう」

「礼は別にいらん

 もう少し休め」

「そうっスね…

 アタシと夜一サンは自室でもう休みますから

 逃げ出さないでくださいね

 黒崎さんはどうしますか」

「俺はここで見張ってる」

 

浦原さんは最後にもう一度逃げ出さないように念を押してから出て行った

二人が出て行き部屋の中には私と一護さんだけが残された

 

「ごめんなさい…」

「別に謝る必要はねぇよ

 無理に体動かしたから疲れただろ

 もう少し寝ろ

 俺も眠いから寝るわ」

 

そう言うと一護さんは私をふとんに寝かせ、ふとんの近くで横になった

するとすぐに寝息が聞こえてきた

 

(ずっと起きていたのかな?

 一護さんが血盟者に…なってくれたらいいな)

 

いつかの浦原さんの思惑通りになるのが少しいやだったけどもし一護さんが私の血盟者になってくれたらと考えながら目を閉じると何だか幸せな気分になった

そして心地いい微睡に包まれる

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

どうやら天は寝てしまったようで隣から規則正しい寝息が聞こえる

目を開けて天を起こさないように静かに身体を起こし天の寝顔を見るといつもより穏やかなような気がした

 

(今までいろんなこと我慢してきたんだろうな)

 

ようやくこいつの本心を聞くことができた

そのときに思ったのは前にみたいな『嬉しい』ではなく『苦しい』だった

まだ短い付き合いとはいえ今までこんな苦しいものを一人で抱え込んでいたことに気付けなかった

分けてもらえなかったことが苦しかった

 

(こいつは当然のように自分が苦しむことを取るんだな)

 

記憶を消すようなことは、あんな顔はさせないと決めていたはずなのにそれを天にさせてしまった

それも見え見えのやせ我慢までさせて

正直、止水というやつがいなければ今頃きっと天に記憶を消させていただろう

仮面集団からも護り切れずに心の傷をふさいでやるどころか余計に悪化させて自分が不甲斐ない

 

「俺のせいでこんなケガして、それでも自分を押し殺して俺たちを護ろうとして…

 いつも護られているのは俺の方だな

 本当は俺がお前を護らなきゃなんねぇのに」

「ん…」

 

気がつけば口に出ていたようだ

俺の声で起きたのかと驚いたがそうではないようだ

それに安心して俺は横になる

そのとき、なぜか夜一さんが天の頭をなでると気持ちよさそうにしていたことを思い出して俺も天の頭をなでてみると天が少し笑ったように見えた

傷ついて寝ているときの天をよく見るせいか少し笑っているように寝る天の姿が新鮮だった

そのまま横になると俺もすぐに眠気が襲ってきて眠りについた

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

ボクたちは血まみれの天サンの包帯を片付けるとお茶を飲んでいました

 

「どっと疲れてしまいましたね」

「そうじゃの…まぁ何とか天が止まってよかったのぅ」

 

一時期はどうなるかと思いましたが

何とか踏みとどまってくれてよかったスね

 

「のぅ喜助…」

「なんですか?」

「天が言うておった『止水』がそうなのかの」

 

『止水』…たしかその人が天サンを止めているようでしたね

それに私たちにその声が聞こえないとなると

 

「そうでしょうね」

 

その『止水』サンがおそらく彼女の力

 

「どんな力かまだわかりませんが

 おそらく近いうちに天サンから話してくれるでしょう」

「そうじゃの

 今回の一件で一護は血盟者に近づけたじゃろうからの」

 

正直に言いますと、昨日の戦闘でいい感じになるかと思っていたんすけど反対方向に行っちゃったんで、ひやりとしましたが何とか軌道修正できたようでよかったっス

 

「しかしのぅ…」

「どうしたんスか?」

「天の心の闇とでも言うのか

 それに気づけなかったのはちと悔しいの」

「たしかにそうっスね…」

 

今まで天サンの周りのことばかりに目が行き過ぎて天サン自身についてはあまり聞きませんでしたからね

天サンは自分で話すような方ではないことはわかっていたはずなんですが

 

「勇サンや皐月サンに怒られてしまいますかね」

「そうかもしれんのぅ…それか笑うの、特に勇は」

「そうかもしれませんね

 彼らが一番大切にしたものをボクたちに託してくれたんスからしっかりと護らないとっスね」

 

ボクたちと勇サンたちが結んだ血盟の契り、絶対の約束ではありませんが柄にもなく絶対護る、なんて思ってしまいますね

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

次に起きるともう昼前のようだった

横を見ればまだぐっすりと眠る一護さんの姿があった

窓に視線を移す

久しぶりにいい夢が見れた

黒崎家の皆と織姫さんや茶渡さん、石田さん、夜一さんに浦原さん…

皆で公園に行って遊ぶ夢

その中では私も思いっきり笑っていた

 

「現実になればいい…」

 

一護さんを起こさないように身体を起こそうとするが激痛が走り思わずうめき声を出して、ふとんの上に倒れてしまう

 

「うっ…‼」

 

私の小さなうめき声で一護さんは跳ね起きた

 

「天、どうした⁉大丈夫か?」

「大丈夫…ケガしてたの忘れてた」

 

慌てた様子の一護さんは面白かったけどそれを笑う余裕はなかった

一護さんは心配そうに私の顔を覗き込んでいた

 

「痛むのか?」

「大丈夫…」

「痛いなら痛いって言え

 強がる必要なんかねぇよ」

 

一護さんはやさしく私を諭す

 

「痛い…」

「誰か呼んでくるか?」

「いい…」

 

小さく首を横に振ると一護さんはわかったと言って

ケガをしていない頭をなでてくれた

それが心地よくて痛みが引いていくようだった

 

「もう大丈夫…」

「そうか

 痛むなら無理して起き上がるな

 俺を起こせばいいだろ」

「一護さん…気持ちよさそうに寝てたから…」

 

一護さんの寝顔なんて見たことはないが何となく普段よりも柔らかいような気がした

そんなことを話していると浦原さんが入って来た

 

「あれ、起きたんすね

 天サンの寝顔見ようかと思ってきたんですが遅かったようですね

 体の調子はどうっスか?」

「平気…」

「平気じゃねぇだろ…‼」

 

横から一護さんに頭を軽くたたかれる

少し頬を膨らませてみれば

 

「何だよ…痛みで起き上がれなかったやつのどこが平気何だよ⁉」

「やっぱりまだかなり痛むんすね

 鉄裁サンに治してもらった方がいいんじゃないっスか」

「いい」

 

たしかに鉄裁さんに治してもらうのを手伝ってもえたら

今よりもずっと楽になるだろう

 

「織姫さんたちは?」

「今日は来ませんよ」

「どうして?」

「天サンのケガがかなり悪かったですからね

 今日一日はしっかり休んでもらおうと思いまして」

 

てっきり今日の朝には織姫さんたちは来るのだと思っていた

 

「いつ来るの?」

「明日の夕方に来ると思うぜ」

「明日の夕方…学校?」

「あぁ」

 

今になって気付く

一護さんが死覇装姿であることに

それに昨日で休みが終わりのはず

それなのに一護さんはここにいる

 

「今日も学校じゃないの?」

「ん?あぁそうだけど問題ねぇわけじゃねぇけど大丈夫だ」

「休んだら怪しまれるんじゃ…?」

「コンが代わりに行ってる」

「それこそ問題あると思う」

 

コンが一護さんの代わりに学校へ行っている

一護さんとコンはまるでタイプが違う

すぐにばれそうで気が気ではない

 

「問題あるけど大丈夫だ

 気にすんな

 よくあることだ」

 

よくあること…私はコンに任せるのは不安すぎてとてもじゃないけどよくあることにしたくない…というか一回も任せたくない

何されるかわからないし

そんなことを思っていると浦原さんがあの、と口を開いた

 

「昼食どうしますか?」

「私はいらない」

「何言ってんだよ

 少しぐらい食えよ」

 

ずっと寝ていたせいかお腹が減っていない

 

「そうっすよ

 もう、二日ほど何も食べてないんすから

 治るものも治りません」

「それ、病気の話」

「関係ありません」

 

言われて初めて気付く

たしか薫さんたちが来た時もお昼ご飯を食べずに終わったしそのあと目を覚ましてからも何も口にしていなかった

 

「それでは皆さんで楽しい昼食としましょう」

 

そういうと浦原さんは部屋を出て行った

そしてしばらくすると小さなテーブルを持ってきて

皆で鉄裁さんが作ったお昼ご飯を食べた




今回もお読みいただきありがとうございます
次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後の12月4日を予定しております。

アルフレット
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