皆さんはスランプになってしまったときどうしているのでしょうか?
それでは今回も最後までお読みいただけると幸いです
アルフレット
「それは私が説明しよう」
一護さんたちが私が斬魄刀を持っていることに疑問を抱き、止水が説明しようとする
「止水、自分で説明する」
「いや、私が説明しよう
天は最低限のことしか言わないからな」
私が頬を膨らませるとポンポンとなだめるように頭を優しく叩かれた
「兄妹みたいだね~」
「そんなことない」
「ふむ…なるほど
周りから見ればそのように見えるのか」
織姫さんの言葉に私は否定するが止水は少し嬉しそうに呟いていた
そんな止水の足をおもいっきり踏もうとしたがギリギリのところで避けられた
「何で避けるの?」
「何でって痛いのがイヤだからに決まっているだろう
お前だってなぜ私の足を思いっきり踏もうとしたんだ?」
「言わなくてもわかってるくせに…」
止水は肩をすくめてまた私の頭をポンポンとなだめるように優しく叩いた
そして地面に腰をおろして皆に座るよう促す
「話は長くなるから座って話そう
まずは天のことについてだ
天は尸魂界にある結界術を扱うことが出来る一族の長の娘だ
ん?死神とはまた別のものだ
まぁ、中には死神になるものもいるがな
話を戻そう
今からおおよそ50年前、天たちが住む集落が何者かに襲撃された
そのとき、天の両親である院殿勇と皐月が亡くなった
そのことはもう知っているだろう
そのあとすぐ天は兄の龍と共に現世に逃れてきたが一ヶ月ほど前、龍は襲われ命を落とした
あとは君たちが知っている通りだ」
「そんなこと話さなくても…」
「なぜだ?お前を理解して貰うには必要なことだろう
そもそもお前は話さなさすぎる
もう少し話せ」
止水は私の過去から話し始めた
私が話す必要なしと判断したものをそれは話すべきことだと止水は言う
「なんで?」
「なんでって…相変わらずだな
だから私が話すんだ」
「理由になってない」
皆は分かっているのか納得したような表情を浮かべていた
私のことは無視され止水は話を続ける
「さて、話を続けるぞ
次は天の力についてだ
天は先に述べたように結界師の一族の娘だから当然結界術を使える
実際に見ただろう?この間の戦闘で
特に天は力が強い
しかし、狙われる理由は別にある…私だ」
「別に止水のせいじゃない」
確かに止水が狙われているがそれは正確ではない
浦原さんと夜一さん以外はわからないのか頭の上にはてなマークが浮かんでいた
「どういうことだよ?」
「正確に言えば天の力の中の私だ
基本的に天の一族は結界師というものになり、死神にはならない者が多い
死神になる者は別として結界師は斬魄刀を持たない
しかし天は違う結界師でありながら斬魄刀を持つ」
「違う…持っているんじゃない」
「そうだったな
天は斬魄刀をその身に宿し、生まれてきた
結界師には昔から言い伝えられていることがある
『斬魄刀を宿し者はすべての世界を破壊し新たな世界を造り出す』というものだ
つまり、天にはその力がありそれこそがあいつらが狙っているものだ」
一護さんは首を傾げながら止水に確認する
「つまり、天の力を手に入れて現世を破壊し新たな世界を造り出すことが目的ってことか?」
「違う」
私が即答すると一護さんは眉間のシワをさらに深めた
「違うって何が違うんだよ」
「天が消せるのは現世だけではない全てだ
現世も尸魂界もこの世の中にある全ての世界をだ」
「なっ‼」
止水が言い切ると浦原さんと夜一さんはやはりと少し緊張した表情で頷き、一護さんたちは固まってしまった
そんな一護さんたちの様子を気にすることなく浦原さんは口を開いた
「それを使う条件はないんスか?」
「条件というか…いわば私は爆弾の起爆装置だ」
止水が答えるが、浦原さんでもよくわからなかったのか首を傾げていた
「どういうことっスか?」
「爆弾を爆発させることができるスイッチ」
「それはわかりますけど…爆弾は誰なんすか?」
私が真面目に浦原さんの質問に答えたのに周りからため息が聞こえてきた
ひどい…
「さぁ…わからない」
「わからないんスか?」
私がわからないと答えたことが意外だったのか少しだけ目を見開いていた
その様子に止水の方を見ると止水もわからないようで首を横に振っていた
「あぁ…爆弾候補はたくさんいるからな」
「たくさんいるとは…?」
「爆弾は誰でもやろうと思えばできる」
「どういうことじゃ?」
だんだん一護さんたちはこんがらがってきたのか難しい顔をしだした
今まで口を開かなかった夜一さんが口を開いた
「先に言ったことでは少し語弊があるな
正しく言えば私は現世や、尸魂界…全ての世界を破壊するためのきっかけだと言えばより正確だろう」
「全ての世界を破壊するためにはそれなりに大きな力がいる
その力と止水があれば力の持ち主が誰であっても破壊することが可能」
「その力は結界術を使える者に限るがな」
ようやく理解できたのか普段あまり表情を変えない浦原さんでも驚愕しているのがわかった
「それならばもうすでにあやつらがその力を手に入れている可能性がある訳じゃな?」
「その可能性は十分ある」
夜一さんの質問に止水が真剣な表情て答えると夜一さんは深く息をついた
とりあえず一段落したところで次の話に移るべく止水に声をかけた
「止水、次は仮面集団について話して」
「はぁ…話す気はないのだな…まぁいい
仮面集団についてはわからないことが多いからわかっていることのみを話す
まず、仮面集団の正体はおそらく天と同じ一族つまり結界師である可能性が高い」
「それじゃあ…」
「今まで君たちが戦って相手は天の顔見知りだ」
ふたたび浦原さんと夜一さん以外は驚いているようだがそんなことは気にせず私が続ける
「一護さんの相手は界人さん、石田さんと茶渡さんの相手が薫さんと伊織さん
この間私を抱えていたのが葵
葵以外は私の兄弟子にあたる人たちで葵は幼なじみ」
「マジかよ…でもそれだとあいつらはお前のことを知ってるんじゃないのか?」
「たぶん記憶を消されてる
この間、名前を呼んだら動揺してたから」
浦原さんはずっと疑問に思っていたのか納得したように頷いていた
「それで薫さんたちは帰っていったんすね」
「たぶんそう…」
石田さんが顎に手をあてながら私の顔をしっかりと見て訊く
「仮面集団が君を思い出すことはないのかい?」
「ないとは言いきれない消された方法による」
「消す方法はいくつもあるのかい?」
記憶を消す方法が複数あることにかなり驚いていたようだが、そんなに驚くようなことだろうかと首を捻りながら答える
「ある…大きく分けて二つ
一つ目は完全に消してしまう記憶消去、もう一つは封印する記憶封印」
「後者であれば思い出すかもしれない」
止水が補足する
それに対してまた石田さんが訊く
「どちらの可能性が高いんだい?」
「記憶封印…記憶消去を出来るほどの力を持つ人はあまりいない」
実際にそれができるほどの力を持った人は知らない
父さんや母さん、兄さんでもそれほどの力は持っていなかった
一護さんが静かに口を開いた
「封印を解くにはどうしたらいいんだ?」
「何らかのきっかけで自分自身が気付き、思い出したいと強く願えば可能だろう」
それに対して止水が答える
今回の場合は私のことを忘れているからきっかけは私自身が重要だろう
一護さんがそんなことを訊くと言うことは…
「一護さん、薫さんたちの記憶の封印を解こうとしてる?」
「あぁ…戦わずにすむならそれが一番いいだろ?」
一護さんはそれができることを信じて疑わないみたいだ
止水を見ると止水も私を見て微笑み、頷いてくれた
「…ありがと」
「気にすんな」
一護さんは笑って頷いてくれた
他の皆もそれぞれ頷いてくれる
「さて、今日はここまでにしよう」
「まだ訊きたいことがあるんスけど…」
「それはまた明日にしよう
天がそろそろきつくなってきただろう」
「ん…まだ大丈夫…」
正直少しきつくなってきたが強がると止水には頭を小突かれた
そしてそのまま頭をなでてくれる
「強がっても無駄だ
私には全て分かるのを忘れたか?」
「どういうことだよ?」
周りは理解できていないようではてなマークが浮かんでいた
「私がこうして具現化していられるのは天の霊力を使っているからだ
普段であればこのように話すことは苦ではないが今は違う
完全に回復しきっていない上に、血盟の儀を行ったため消費はいつも以上だ」
「そういうことなら仕方ないっスね」
「納得してもらったところで私は失礼する
最後に黒崎一護、今日は枕元にその小太刀をおいて寝るように」
「何でだよ?」
そうか…一護さんが私の血盟者になったから…
今日の夜、兄さんに…
「理由は寝ればわかる
浦原殿、夜一殿、あなたたちも今日はそれぞれの小太刀を枕元において寝てほしい」
「わかりました」
「頼みます
それではこれで失礼する」
そう言うと止水は私の中に消えていった
それと同時に私は義骸を纏った
今回もお読みいただきありがとうございます
次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後の25日を予定しております。
アルフレット