BLEACH 結界争闘篇   作:アルフレット

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今回は投稿日がクリスマスということで話も本編とは全く関係のないクリスマスの話にしました
本編では起こっていませんので、本編とは切り離してお読みください

それでは今回も最後までお読みいただけると幸いです

アルフレット


外伝~クリスマス~

今日は雪が静かに降っている

そして周りを見回せば至るところに仲良さげに腕を組み、歩いている男女がいる

 

「ねぇ…一護さん

 みんな寒いの?」

「ん?あぁ…今日はクリスマスイブだろ」

「クリスマス…兄さんが日本には関係ないって言ってた」

「まぁ関係ねぇけどお前も何年もこっちにいたらわかるだろ

 日本人はこういうイベントが好きなんだよ」

 

私は一護さんと近くにある大きなショッピングモールに来ていた

どこを見てもピンク色に染まった空気が見える気がする

クリスマスデートというものだろうか

隣の一護さんは興味なさげに見る

 

「一護さんも?」

「嫌いではねぇな」

 

嫌いではないと言うわりに普段以上に眉間にシワがよっている

今日は誰か別の人と予定があったのだろうか

 

「誰かと予定あった?」

「別にねぇけど何でだ?」

「いつもより怖い顔してる」

 

腕を伸ばして眉間のシワを撫でる

一護さんは一瞬驚いた顔をしたがすぐに私の腕をつかんで下ろし、余計なお世話だと言うが、さっきよりも眉間のシワがとれていたから作戦は成功したようだ

 

「で、何で俺は今日連れ出されてんだ?」

「プレゼント買う」

「プレゼント?誰に?」

「ジン太くんにせがまれた

『12月25日はクリスマスだ!!先輩である俺様に何か用意しとけ』って」

「何だそれ?」

「ジン太くんにあげるなら雨ちゃんにもあげないと…

あ、あとは遊子ちゃんと夏梨ちゃんにも買おう」

「そんなの無視しとけよ」

「…できない

いつもお世話になってるから…」

 

それにあんなに楽しみにしている顔で言われたら余計に無理だ

何かいいものがないかまわりを見廻しながら歩いていく

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

今日はクリスマスイブのせいかカップルや家族連れが多かった

珍しく天の方から声がかかったときは何かと思ったがプレゼント選びの手伝いとは思わなかった

 

(こども四人へのプレゼント探し…か

 こいつも大分変わったってことか)

 

出会ったころならば考えられないことだったが今は自分からプレゼントを渡すだとか人に関わろうとするようになったことに安心する

隣を歩く天を見下ろせば何処かを羨ましそうに見ていた

 

(何かいいものでもあったのか?)

 

視線の先を辿ってみるとそこには親に甘える子供の姿があった

 

「天、どうした?」

「…何でもない」

 

天は嘘が下手になったような気がする

俺が分かるようになったのかは分からないが

何でもないわけない顔なのにそういう天の頭を軽く叩いてやる

そうすれば嬉しそうに目を細める

 

(天、頭叩かれるというか撫でられるのが好きだな

 撫でたら犬みてぇ)

 

尻尾があればちぎれんばかりに振って、クーンと鳴いていそうだ

始めは夜一さんの真似をしてやってみたが思っていたよりも効果があるらしい

少し拗ねたぐらいならこれ一発で機嫌が治る

 

「どんなものあげるか決めてるのか?」

「全く」

「お前な…それぐらい決めてこいよ」

「何あげればいいかわからない…」

「イメージとかねぇのかよ?」

 

歩きながら考え込む天はしばらくすると顔をあげて俺を見た

 

「イメージ…ジン太くんは何かおもちゃかバットとか?雨ちゃんは服でいいかなと思ってるけどどんなものをあげればいいかわからない」

「とりあえずおもちゃ売り場でも行ってみるか」

「ん…おもちゃ売り場は、向こうみたい」

 

近くにあったフロアマップでおもちゃ売り場を探し、見つけると天は先に歩き出す

その足取りは楽しそうでそれを眺めていると天が振り返りどうしたの?と首を傾げるから何でもないと答えて天の横に並ぶ

おもちゃ売り場に着き、店内を見て回る

 

「う~ん…」

「どうした?」

「わからない…」

 

正直、天の方がジン太や雨の好みがわかっているはずで天にわからなければ俺にはわからない

 

「…最近何かほしいとか言ってなかったか?」

「…聞いた憶えがない」

「…普段遊んでるものとか」

「…外で遊ぶか雨ちゃんをいじめてるか」

「…ならスポーツ店に行ってみるか」

「わかった…」

 

先ほどの足取りとは違い、少し落ち込んでいたようだった

だから頭を軽く撫でてやったらすぐに持ち直して再び楽しげに歩き出した

 

「何かいいのがあったか?」

「これ…」

「グローブ?」

「うん…野球、よくやってるみたいだから」

「いいんじゃねぇか?」

 

スポーツ店に着き、店内を見て回っていると天が急に足を止めた

その手の中には赤の子供用のグローブがあった

ジン太へのプレゼントは決まったようで買ってくるのかと思えばそこを動かず俺を見上げてきた

 

「ねぇ…夏梨ちゃんもよくスポーツやってるみたいだけど何かほしいとか言ってた?」

「夏梨と遊子の分はいい」

「何で?」

「何でって、気を使う必要はねぇよ」

「気を使ってるつもりはない

 あのときのお礼、まだ何もしていないから」

 

寂しそうに言うのを見てこれ以上反対出来るわけもなく仕方なく考えるが、夏梨が欲しいと言っていたものは親父と俺で用意してしまった

 

「ねぇな…夏梨がほしいって言ってたやつは俺と親父で用意しちまったし…」

「…なら考える

 一護さんたちは何あげるの?」

「靴とサッカーボールだな」

「それと被らないように選ばないと」

 

終始楽しそうにプレゼントを選ぶ天の姿を少し嬉しく思いながら眺めていた

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

それから服屋さんに行って雨ちゃんに似合いそうなワンピースを買った

遊子ちゃんにはショッピングモール内にあったキャラクターショップで可愛くて触り心地のいいぬいぐるみを買った

 

「これで全部…

 サンタさんは大変」

「?」

「たった四人のプレゼントを選ぶのがこんなに大変なのにサンタさんは世界中の子供のプレゼントを選んでる」

「…そうだな」

 

―――真夜中

私はジン太くんや雨ちゃん、夏梨ちゃんに遊子ちゃんの枕元にプレゼントを届けていた

今夜はサンタさんなるものが子供たちにプレゼントを届けるらしい

サンタさんは昔からいるらしいが死神みたいなものなのだろうか

そんなことや喜んでいる姿を思いながら全て届け終わり、ばれないように自室に戻るとまだ居間に明かりがついていた

気になって行ってみると一護さんがそこにいた

 

「どうしたの?」

「お前に渡したいものがあるんだよ」

 

一護さんに手招きされて向かいに腰を下ろす

 

「メリークリスマス」

 

差し出されたのは赤と緑の袋で、中には柔らかい何かが入っているようだった

それを両手で受け取り固まっていると一護さんが開けてみろと言うから袋を開けてみるとそこには温かそうな手袋があった

すぐに気づいた

これは私が遊子ちゃんのプレゼントを選んだ向かいの店に置いてあるのが見えて、温かそうだなと思っていたものだった

 

「これ…」

「お前いつも寒そうに手こすったりしてるだろ

 お前にちょうどいいと思ったんだよ」

 

着けてみるとすぐに手が温かくなった

嬉しくて一護さんを見上げると照れくさそうに頭をかきながらそっぽ向いていた

 

「ありがと

 大事にする」

「おう」

「これでもう寒い思いしなくてすむ」

 

一護さんは立ち上がり私の頭を撫でて、じゃあなと居間を出ていった

その後ろ姿を見送る

 

「天、嬉しそうじゃの」

「嬉しい…家族以外から初めてプレゼントもらった」

「よかったっスね」

「うん…」

 

入れ替わるように入ってきた浦原さんと夜一さんが私と私の手の中にある手袋を見て、優しく笑いかけてくれる

 

「天、そろそろ寝ろ」

「そうっスよ

 よいこはもう寝ないといけない時間っすよ」

「…わかった」

 

まだもう少し起きていたかったが、夜一さんと浦原さんに寝ろと居間を追い出される

時計を見ればいつもはもう寝ている時間だった

仕方なく自室に戻り、手袋を枕元に置いてふとんへ入る

するとすぐに心地いい微睡みに包まれ、夢の中へと意識を落とした

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

天にプレゼントを渡し、自分の部屋に着く

部屋に入るとすぐに机の上に置かれた包みに気がついた

 

「何だこれ?」

 

近づいていればメッセージカードがついていた

それを開けて読む

 

『一護さんへ

メリークリスマス

クリスマスは大切な人にプレゼントを渡してもいいと聞いたので贈ります

一護さんに似合うと思うので使ってくれると嬉しいです

天より』

 

メッセージカードを脇に置き、包みを開けてみるとそこには今日、天とショッピングモールに行ったときにいいなと思ったマフラーが入っていた

 

「あいつ…いつの間に…」

 

思いがけない相手からのプレゼントに驚きながらもとても嬉しかった

今年は人生で一番いいクリスマスになりそうだ




今回も最後までお読みいただきありがとうございます
次回も読んでいただけると嬉しいです
それではこの辺で失礼します
次回の投稿は一週間後の1月1日を予定しています

アルフレット
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