水態の神器使い   作:ユキシア

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男の娘 ギャスパー

「よくできているわね」

 

昼休み部長さんはイッセーの作った部長さんそっくりの紙粘土を微笑みながら触っていた。俺はゼノヴィアのとんでもない発言のせいで教室から逃げたがすぐにチャイムが鳴りおとなしく席に戻った。

そして授業参観の授業は英語のはずなんだがなぜか紙粘土を使っての授業になった。

どんなものを作るか考えていたら突然クラスの歓声が聞こえ周りを見てみたらイッセーの机の上に部長さんそっくりの像が出来ていた。俺は心の中でイッセーのスケベ根性に呆れていると誰かが「五千!」と叫びその後は部長さんそっくりの像をめぐるオークションと化した。イッセーは誰にも売らなかった、いや、売れなかったらしい。授業が終わり俺たちは飲み物を買いに出た時、自販機の前で部長さんと朱乃先輩に会いいまにいたる。

 

「あらあら、さすが毎日部長のお体を見て触っているイッセーくんですわね」

 

「イッセー・・・・俺はお前のスケベパワーに感心してきたよ・・・したくないけど」

 

朱乃先輩は楽しそうに微笑み俺は感心しながら呆れていていると

 

「あ、部長。それに皆も」

 

そこへ木場が現れた。木場も飲み物買いに来たのかな?

 

「あら、祐斗。お茶?」

 

部長さんが訊くと木場は廊下の先を指さす。

 

「いえ、何やら魔女っ子が撮影会をしていると聞いたもので、ちょっと見に行こうかなと思いまして」

 

魔女っ子?

 

木場の返答に全員首を傾げた。

 

 

 

 

 

カシャカシャとカメラの音がしているところを見ると木場の言う魔女っ子がいた。

 

あれは確か『魔法少女ミルキースパイラル7オルタナティブ』だったな。そのコスプレか....にしてもよく似ているな。俺も撮っておこうかな.....

 

「なっ!」

 

部長さんがコスプレの魔女っ子を見て驚いている。どうしたんだ?

 

「オラオラ!天下の往来で撮影会たーいい御身分だぜ!」

 

そんなことを言いながら匙や他の生徒会のメンバーが撮影現場に集まってきた。

 

「ほらほら、解散解散!今日は公開授業の日なんだぜ!こんなところで騒ぎを作るな!」

 

匙の言葉に撮影していた男子は渋々去っていった。残るのは俺たちと匙たちそして、コスプレ少女

 

「あんたもそんな格好をしないでくれ。って、もしかして親御さんですか?そうだとしても場に会う衣装ってものがあるでしょう。困りますよ」

 

「えー、だって、これが私の正装だもん☆」

 

魔女っ子は匙の注意に聞く耳を持たなかった。そして匙の後方の廊下から生徒会長と紅髪の男性二人が近づいてきた。

 

「何事ですか?サジ、問題は簡潔に解決しなさいといつも言って」

 

「ソーナちゃん!見つけた☆」

 

魔女っ子は会長を見るなり嬉しそうに抱きついた。

 

ん?よく見たら似てるな.....この二人....

 

そう疑問に思っているとサーゼクスさんが魔女っ子に声をかける。

 

「ああ、セラフォルーか。キミもここへ来ていたんだな」

 

.......あれ?セラフォルーって確か....

 

「レヴィアタンさまよ」

 

部長さんの言葉に一瞬理解できなかった。イッセーを見てみると俺と同じようだった。

 

「あのお方は現四大魔王のお一人、セラフォルー・レヴィアタンさま。そしてソーナのお姉さまよ」

 

「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッッ!?」」

 

俺とイッセーは驚きのあまりまたハモッた。

 

あの人がレヴィアタンさま......

 

「セラフォルーさま、お久しぶりです」

 

「あら、リアスちゃん☆おひさ~☆元気にしてましたか?」

 

軽い!サーゼクスさん以上に軽い!

 

「は、はい。おかげさまで。今日はソーナの授業参観に?」

 

「うん☆ソーナちゃんったら、酷いのよ。今日のこと、黙ってたんだから!もう!お姉ちゃん、ショックで天界に攻め込もうとしちゃったんだから☆」

 

そんなことで天界に戦争をするなよ!と心の中で思わずツッコンでしまった。

 

「イッセー、ショウ。ごあいさつなさい」

 

「は、はじめまして、兵藤一誠。リアス・グレモリーさまの下僕『兵士(ポーン)』をやってます!よろしくお願いします!」

 

「同じく『兵士(ポーン)』をしております。駿河 彰と申します。魔王セラフォルー・レヴィアタンさま、以後お見知りおきを」

 

「はじめまして☆私、魔王セラフォルー・レヴィアタンです☆『レヴィアたん』って呼んでね☆」

 

ピースサインを横向きでチョキにする魔王さまやっぱり軽い、軽すぎる

 

「ねぇ、サーゼクスちゃん。この子が噂のドライグくんと氷魔術師くん?」

 

「そう彼らが『赤い龍(ウエルシュ・ドラゴン)』を宿す者、兵藤一誠くんと蒼槍の氷魔術師の駿河 彰くんだ」

 

サーゼクスさん、あなた今、ちゃん付けでしたよ!いつもちゃん付けなんですか!?

 

「あらあら、グレモリーのおじさま」

 

「ふむ。セラフォルー殿。これはまた奇抜な衣装ですな。いささか魔王としてはどうかと思いますが・・・・」

 

「あら、おじさま☆ご存じないのですか?いまこの国ではこれが流行りですのよ?」

 

「ほう、そうなのですか。これは私が無知だったようだ」

 

「ハハハハ、父上。信じてはなりませんよ」

 

などと会話をしているグレモリー親子とレヴィアタンさま。

 

「あの、部長さん。なんかすごい軽いノリなんですけど、俺の気のせいですか?」

 

「言うのを忘れていた いえ、言いたくなかったのだけど、現四大魔王さま方は、どなたもこんな感じよ。プライベートの時、軽いのよ、酷いぐらい」

 

ため息を吐きながら部長さんは言う。俺はそれを聞き

 

いいのか魔王!?それでいいのか!?

 

と心の中でツッコンでいた。

 

「ソーナちゃん、どうしたの?お顔真っ赤ですよ?せっかくお姉さまである私との再会なのだから、もっと喜んでくれてもいいと思うのよ?『お姉さま!』『ソーたん!』って抱き合いながら百合百合な展開でもいいと思うのよ、お姉ちゃんは!」

 

俺は会長を見ると確かに顔が真っ赤になっていた。そしてレヴィアタンさまの百合百合な展開は会長にとっては凄まじいほどの難易度だ。

 

会長は遺憾そうな表情で言う。

 

「・・・お、お姉さま。ここは私の学舎であり、私はここの生徒会長を任されているのです。いくら、身内だとしてもお姉さまの行動は、あまりに・・・・。そのような格好は容認できません」

 

「そんなソーナちゃん!ソーナちゃんまでそんなこと言われたら、お姉ちゃん悲しい!お姉ちゃんが魔法少女に憧れているって、ソーナちゃん知っているじゃない!きらめくスティックで天使、堕天使まとめて抹殺なんだから☆」

 

「お姉さま、ご自重ください。魔王のお姉さまがきらめかれたら小国は数分で滅びます」

 

匙の話によるとレヴィアタンさまって生徒会長を溺愛してるみたいだ。もし、コカビエルのときこの人が来ていたら戦争になっていたのか?怖いな.....

 

「うぅ、もう耐えられません!」

 

いつも冷静な会長さんが目元を潤ませて、この場を走り去っていく。

 

「待って!ソーナちゃん!お姉ちゃんを置いてどこに行くの!」

 

「ついてこないでください!」

 

「いやぁぁぁん!お姉ちゃんを見捨てないでぇぇぇぇぇぇっ!ソーたぁぁぁぁん!」

 

「『たん』付けはお止めになってくださいとあれほど!」

 

そしてシトリー姉妹の追いかけっこ。それにしても会長さんも苦労してるんだな.....

 

俺は心の底から会長さんに同情した。

 

「うむ。シトリー家は平和だ。そう思うだろ、リーアたん」

 

「お兄さま、私の愛称を『たん』付けで呼ばないでください・・・」

 

まさか、部長さんも『たん』付けで呼ばれていたとは....サーゼクスさんも反抗期か....とショックをうけているし、部長さんのお父さんも部長さんの怒った顔を撮って感無量になっているし、なんか人間とたいして変わらないんだな....いや、この人達が変わっているのか....

 

その後イッセーの両親が来て、俺、イッセー、アーシアを残しどこかへ行ってしまい俺たちは教室に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の放課後

 

俺たちは旧校舎一階の「開かずの教室」の前にきている。話を聞くとここにもう一人の『僧侶(ビショップ)』がいるらしい。何故封印されているか訊いたら能力が危険視され部長さんにも扱えないということで上から封印するように言われたらしいが、ここ最近の俺たちの活躍が上に評価され、いまなら扱えるだろうと判断したのか、解禁されるようになったが、どうやらそいつは引きこもりらしく部長さんはそのことにため息を吐いていた。

 

「にしても引きこもりでどうやって契約を取ってるんです?封印されているから契約取りはなしなんですか?」

 

と訊いてみたら

 

「パソコンを介して、特殊な契約を人間と執り行っているのです。直接私たちに会いたくない人間というものもいるのですよ。眷属のなかでも一番の稼ぎ頭だったりするのですよ」

 

と朱乃先輩が答えてくれる。

 

すごいな、パソコンで契約を取っているのか。

 

「さて、扉を開けるわ」

 

と、部長さんが扉を開けると

 

「イヤァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアッッ!」

 

とんでもないほどの声量の絶叫が発せられた。うるさっ!

 

部長さん達はため息をしながらなかへ入って行った。

 

「ごきげんよう。元気そうで良かったわ」

 

「な、な、何事なんですかぁぁぁぁぁ?」

 

なかでやり取りの声が聞こえるが女の子なのか?やけに中性的な声だけど....

 

「あらあら。封印が解けたのですよ?もうお外に出られるのです。さあ、私たちと一緒に出ましょう?」

 

朱乃先輩が優しく接しているが

 

「やですぅぅぅぅぅぅぅ!ここがいいですぅぅぅぅぅ!外に行きたくない!人に会いたくないぃぃぃぃっ!」

 

こりゃ重症だな.....

 

俺たちはなかに入ると金髪で赤い双眸をした美少女が震えていた。ビビりすぎだろ....

 

「おお、女の子!しかも外国の!」

 

「よかったな、イッセー。お前の大好きな女の子で・・・・」

 

歓喜しているイッセーだけど、部長さんが首を横に振る

 

「見た目は、女の子だけど、この子は紛れもない男の子よ」

 

イッセーの表情から「何言ってるんですか?部長」と思ってるんだろう。そんなイッセーに朱乃先輩が止めをさした。

 

「女装趣味があるのですよ」

 

引きこもりで女装趣味か.....見せたいのか、見せたくないのかどっちなんだ?難易度高いな

 

「ええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!?」

 

「ヒィィィィィィィッ!ゴメンなさいゴメンなさぁぁぁぁい!」

 

衝撃のあまり大声を出すイッセーと反射的に謝る『僧侶(ビショップ)

 

「うわぁぁああああああああああああああああッッ!」

 

そしてその場に頭を抱えしゃがみ込むイッセー。

 

「こんな残酷な話があっていいものか・・・。完全美少女な姿で・・・男だなんて・・・チ〇コがついてるんだなんて」

 

「・・・・下品な単語禁止」

 

「女装趣味ってのがさらに残酷だ!似合っている分、余計に知った時のショックがでかい!引きこもりで女装壁かよ!誰に見せるための女装ですか!?」

 

「あ、それ俺も思ってた。」

 

「だ、だ、だって、女の子の服の方がかわいいもん」

 

「かわいいもん、とか言うなぁぁぁぁ!クソッ!アーシアとお前のダブル金髪美少女『僧侶(ビショップ)』を瞬間的とはいえ、夢見たんだぞ!?返せよぅ!俺の夢を返せよぅ!]

 

「「人の夢と書いて、儚い」」

 

「小猫ちゃぁぁぁぁん!ショウ!シャレにならんから!」

 

「と、と、と、ところで、この方は誰ですか?」

 

部長さんは軽く俺たちを紹介しあいさつしたが人が増えてるって怖がっている。仕方ないな....

俺は引きこもりの『僧侶(ビショップ)』に近づき少し距離をあけたところにシャガミやさしい口調で話しかけた。

 

「初めまして、先ほど部長さんより紹介された駿河 彰といいます。『兵士(ポーン)』をしています。あなたのお名前は?」

 

引きこもりの『僧侶(ビショップ)は震えながらも挨拶をしてきた。

 

「ぎゃ、ギャスパー・ヴラディですぅぅぅぅ」

 

「ギャスパー君だね。そんなに震えなくてもこれ以上近づかないから安心して、そのままでいいから話をしよう」

 

そう言い優しく微笑むと多少は落ち着いたのか話ができた。

 

「へぇ~やるじゃないショウ。その子を興奮させずに話せるなんて」

 

「まあ、引きこもりは大抵人に恐怖心などを抱いていますからね。ある程度距離を取って話すのが一番なんです」

 

ヘタに近づくと余計に悪化するからな.....んっ、興奮させずに....

 

「興奮させるとどうなるんです?」

 

「その子は興奮すると視界に映したすべての時間を一定の間停止させることができる神器を持っているの」

 

「なんですか、その出鱈目な神器は・・・」

 

いや、だから、封印されたのか。

 

「この子はギャスパー・ヴラディ。私の眷属の『僧侶(ビショップ)』いちおう、駒王学園の一年生なの。そして、転生前は人間と吸血鬼のハーフよ」

 

 

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