水態の神器使い   作:ユキシア

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選択と冥界へ

「てなわけで、今日からこのオカルト研究部の顧問になることになった。アザゼル先生と呼べ。もしくは総督でもいいぜ?」

 

白龍皇と禍の団(カオス・ブリゲード)が撤退したあと、三大勢力が和平を結び協調体制になった。

 

そしてオカルト研究部に総督がいた。

 

「・・・・・どうして、あなたがここに?」

 

額に手を当て、困惑している部長さん。

 

「ハッ!セラフォルーの妹に頼んだら、この役職だ!まあ、俺の知的でチョーイケメンだからな。女子生徒でも食いまくってやるさ!」

 

「・・・・もしかしてそれで『堕ちた』んですか?総督」

 

「おう!よく分かったな」

 

「マジですか!?アザゼル先生!」

 

イッセーが総督の言葉に食いついてきた。

 

「おう!訊くが兵藤一誠・・・イッセーでいいか?お前は童貞か?」

 

「は、はい!」

 

「よし、女も教えてやる。適当な美女でもひっかけて男になったほうがいいな。お前も来い!駿河!童貞卒業ツアーと行こうぜ!」

 

総督は俺にも言ってくるが俺は首を横に振った。

 

「俺は遠慮しますよ。好きな女以外抱く趣味はないので」

 

俺はそう言うとチラっと朱乃を見た。それに気づいた総督はイッセー連れて

 

「仕方ねぇ。なら、イッセー行くぞ!」

 

「はい!」

 

お目々を輝かせているイッセーを部長さんが慌てて止めた。

 

「ちょ、ちょと、待ちなさい、アザゼル!イッセーに変なことを教え込まないでちょうだい!」

 

部長さんはイッセーを抱き寄せて、総督に触れさせないようにしていた。そして何故か朱乃も俺の腕を強く組んで行かせないようにしていた。

 

「いいじゃねぇか。このぐらいの年頃なら女のひとつやふたつ知っておいたほうが健全ってもんだ。それとも下僕が女を知るのに何か不都合でもあるのか?」

 

「イッセーの貞操は私が管理します!イッセー、ヒトの貞操を守っておいて、あなたが他のところで貞操を散らすってどういうことなのかしら!?」

 

部長さんも素直じゃないな。イッセーもイッセーだけど....

 

そんなこと考えていると俺の耳元で朱乃が「あなたの貞操は私が管理しますわね」と言ってきた。

 

「ハハハ!何だよそうかそうか。そういや、ドラゴンや英雄は自然と一夫多妻を形成するんだったな。俺が教えるまでもねえか。ま、ここは三すくみ同盟の代表な場所だ。仲良くやっていこうや。当面の目標は赤龍帝の完全なる禁手化。それとおまえらのパワーアップだな。それらを夏休みに修行して達成するべきだ」

 

総督が言っていた英雄って俺のことか?まあ、何でもいいか.....。

 

そして俺たちの夏休みが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『起きて・・・・ショウ』

 

誰だ?.......あぁ、ルルナか

 

俺は目を覚まして意識が覚醒すると俺の前にルルナが立っていた。

 

「どうした?突然呼んで、俺は確か寝てたんだけど・・・」

 

確かいつもどおり寝ていたはずだが......とあくびをしていると

 

『まずは真の禁手おめでとう。これであなたは更に強くなったわ』

 

「ああ、ありがとう?」

 

『そしてこれからあなたには三つの選択肢を選ばなければいけない』

 

「選択肢?」

 

俺がそう訊き返すとルルナは頷き

 

『一つ、今からでもまだ間に合うかもしれない、私の封印。二つ、私と一緒に孤独の道を進むか。三つ、すべての人の悲しみと憎しみを背負うか。よ』

 

封印、孤独、悲しみと憎しみどういうことだ?

 

『今はまだ時間があるから次に会うまで考えていて』

 

そして俺の意識は現実世界に戻った。

 

「・・・・・・んっ。朝か・・・」

 

俺は目を覚ますと隣で朱乃がまだ気持ちよさそうに寝ていた。

 

「スー・・・スー・・・ショウ・・・」

 

夢の中でも俺に会っているのか.....なんか照れくさいな。

 

「もっと・・・・激しくして・・・」

 

.......いったいどんな夢見てるか俺は知らない。うん、知らない。

 

俺は朱乃に抱きしめられながら思った。

 

こんなに俺のこと想ってくれてるんだ。俺も朱乃の想いに応えないと。

 

俺はまだ凛のことが忘れられないでいる。しっかりしねぇと.....

 

そう考えているとベットの中で何か動きだし布団を捲ると

 

「う~ん、おはよう。ショウ・・・」

 

布団から出てきたのはゼノヴィアだった。

 

「なんでゼノヴィアがここにいるんだ?」

 

おかしいな?戸締りはちゃんと確認したはずだが.....

 

「ああ、急にひと肌が恋しくなってな。悪いが邪魔させてもらったぞ」

 

なんか可愛らしいところがあるな~でも俺が訊きたいのはどうやって入って来たかだ。朱乃たちが入れたのか?

 

すると俺の携帯が鳴り響く、イッセーか.....

 

「もしもし、どうした?イッセーこんな朝早く」

 

『え~と、ショウ?俺今お前の家の玄関前にいるんだけど・・・』

 

「ああ、ちょっと待ってろ。今開けるから」

 

こんな朝早くどうしたんだ?何か急な用事か?

 

『いや、お前の家の玄関の扉がないんだけど・・・・』

 

なんだとっ!

 

俺は急いで起き上がり玄関に行くと

 

「おはよう、ショウ」

 

そこには先ほどまで電話をしていたイッセーと完全に扉がなくなっていた玄関だった。

 

「いったい・・・誰が・・・あっ!」

 

思い当たる人が一名いた。

 

「ゼノヴィアァァァァァァァァァァァァッッ!」

 

俺は朝から大声を出し騒がしい朝が始まった。

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい・・・・」

 

俺はあのあとゼノヴィアを捕まえて説教をし罰として朝食抜きにし正座させていた。どうやら夜遅くに俺の家に来て扉が開かなかったのに腹を立ち扉を破壊して入ってきたという。

 

怪力女め。どうやったら音も立てずに扉を破壊できるんだ!?

 

「あらあら、言って下されば開けてあげましたのに」

 

「・・・・・・まったくです」

 

朱乃と小猫ちゃんは朝食を食べながらゼノヴィアに何故言わなかったのかに少し怒っていた。

 

「そういや、イッセー。お前何か用事があって来たのか?」

 

ついでに一緒に朝食を食べているイッセーに訊いてみると

 

「ああ、この後すぐに俺の家に集まってくれって部長が」

 

そして朝食を食べ終わり俺たちはイッセーの家に行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「冥界に帰る!?」

 

部活の全員がイッセーの部屋に集まっていた。にしてもイッセーの家変わりすぎだろう....絶対部長さんの仕業だな。こりゃ....

 

「夏休みだし、故郷へ帰るの。毎年のことなのよ。ってどうしたの、イッセー。涙目よ?」

 

「きっと部長さんに置いて行かれると思ったんじゃないですか?」

 

こいつ部長さん命だから....

 

「まったく、そんなことあるわけないでしょう?あなたと私はこれから百年、千年単位で付き合うのだから、安心なさい。あなたを置いていかないわ」

 

イッセーの頬を苦笑しながらさする部長さん。

 

「そういうわけでもうすぐ皆で冥界に行くわ。長期旅行の準備しておいてちょうだいね」

 

俺たちも冥界に行くのか.....あれ?この気配は

 

「俺も冥界に行くぜ」

 

いつのまにかいた総督に皆驚いている。

 

「ど、どこから、入ってきたの?」

 

「うん?普通に玄関からだぜ?」

 

部長さんの問いに平然と答える総督。

 

「・・・気配すら感じませんでした」

 

「そりゃ修行不足だな。ショウは気づいたみたいだがな」

 

気づいたと言ってもついさっきですけどな。

 

「冥界でのスケジュールは・・・リアスの里帰りと、現当主に眷属悪魔の紹介。あと、例の新鋭若手悪魔たちの会合。それとあっちでおまえらの修行だ。俺は主に修行に付き合うわけだががな。おまえらがグレモリー家にいる間。俺はサーゼクスたちと会合か。ったく、面倒くさいもんだ。」

 

嘆息しながら言う総督。なんでこんなんで部下からの支持が凄いんだろう?

 

 

 

 

 

旅立ちの日。俺たちは最寄りの駅に設置してあるエレベーターへ向かう。

 

「じゃあ、まずはイッセーとアーシアとゼノヴィアとショウ来てちょうだい。先に降りるわ」

 

「お、降りる?」

 

アレ?このエレベーターって確か上階しかないんじゃあ.....

 

そんなことを疑問に思いながら中に入り部長さんはポッケトからカードを取り出し電子パネルに向けるとピッおいう音声と同時下へ降りる感覚に襲われた。

 

「・・・・部長さん。もしかしてこれは悪魔だけの秘密の階層というやつですか?」

 

「そうよ。これは悪魔専用ルート。普通の人間は一生たどり着けないわ。こんな風にこの町には悪魔専用の領域が結構隠れているのよ?」

 

初めて知りましたよそういうの.....。悪魔って凄いんだな.....。

 

そして一分ほどで停止し、扉が開くとそこには人工的な空間がありなぜか列車もあった。

 

「全員そろったところで、三番ホームまで歩くわよ」

 

部長さんの言われたとおりに歩き出すといつの間にか朱乃が隣に来て手を握ってきた。

 

俺も手を握り返すと朱乃の顔が真っ赤にして喜んでいた。

 

普段とはなんかギャップがあってドキッとするなぁ~。イッセーは両隣に部長さんとアーシアさんと一緒に歩いているな。

 

 

そして俺たちはグレモリー家所有の列車まで到着した。

 

 

 

 

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