「皆さま、大変長らくお待ちいただきました。皆さまがお待ちでございます」
俺たちが案内されたのは異様な雰囲気が漂う場所。その先には偉そうな方々が座っている。
その先にサーゼクスさんとレヴィアタンさまがいる。レヴィアタンさまは今日はさすがにいつもの魔法少女の格好ではなかった。
「よく、集まってくれた。次世代を担う貴殿らの顔を改めて確認するため、集まってもらった。これは一定周期ごとにおこなう、若き悪魔を見定める会合でもある」
初老の男性悪魔が手を組みながら、威厳の声で言う。
「キミたち六名は家柄、実力共に申し分のない次世代の悪魔だ。だからこそ、デビュー前にお互い競い合い、力を高めてもらおうと思う」
サーゼクスさんが力を高めてもらうということはここにいるメンバーでレーティングゲームをするということか?
「我々もいずれ『
サイラオーグさんが直球で訊く。
「それはまだわからない。だが、できるだけ若い悪魔たちには投入したくないと思っている」
サーゼクスさんはそう答えるとサイラオーグさんは納得ができないように眉をつり上げた。
「なぜです?若いとはいえ、我らとて悪魔の一端を担います。この歳になるまで先人の方々からご厚意を受け、なお何もできないとなれば」
「サイラオーグ、その勇気は認めよう。しかし、無謀だ。何よりも成長途中のキミたちを戦場に送るのは避けたい。それに次世代の悪魔を失うのはあまりにも大きいのだよ。理解してほしい。キミたちはキミたちの思う以上に我々にとって、宝なのだよ。だからこそ、大事に、段階を踏んで成長して欲しいと思っている」
サーゼクスさんの言葉にサイラオーグさんは「わかりました」と一応納得しているが不満はありそうだな。それからお偉いさんの長い話を聞き流し
「さて、長い話に付き合わせてしまって申し訳なかった。なに、私たちは若いキミたちに私たちなりの夢や希望を見ているのだよ。それだけは理解して欲しい。キミたちは冥界の宝なのだ。最後にそれぞれの今後の目標を聞かせてもらえないだろうか?」
サーゼクスさんの問いに一番に答えたのはサイラオーグさんだった。
「俺は魔王になるのが夢です」
『ほう・・・』
サイラオーグさんの迷いもなく言い切った目標にお偉いさんたちは感嘆の息を漏らした。
「大王家から魔王が出るとしたら前代未聞だな」
「俺が魔王になるしかないと冥界の民が感じれば、そうなるでしょう」
そして次に部長さんは
「私はグレモリーの次期当主として生き、そしてレーティングゲームの各大会で優勝することが近い将来の目標ですわ」
へぇ~それが部長さんの目標か。じゃあ勝ち続けなきゃな。
そして最後に会長さんは
「冥界にレーティングゲームの学校を建てることです」
それが会長さんの目標、いや、夢かな?いい夢だな。
と俺が感心しているとお偉いさんたちは眉根を寄せていた。
「レーティングゲームを学ぶところならば、すでにあるはずだが?」
お偉いさんがそう訊くと会長さんは淡々と答える。
「それは上級悪魔と一部の特権階級の悪魔のみしか行くことが許されない学校です。私が建てたいのは下級悪魔、転生悪魔も通える分け隔てのない学舎です」
差別のない学校か.....。和平が結ばれた今、会長さんの夢は平和への第一歩だな。
『ハハハハハハハハハハハハハハハッ!』
お偉いさんの笑い声が会場を支配する。
「それは無理だ!」
「これは傑作だ!」
「なるほど!夢見る乙女というわけですな!」
「若いというのはいい!しかし、シトリー家の次期当主ともあろう者がそのような夢を語るとは。ここがデビュー前の顔合わせの場所で良かったというものだ」
「・・・・・なぁ、木場。どうしてあいつらは会長さんの夢を笑ってるんだ?」
俺は隣にいる木場に訊いてみた。
「・・・いまの冥界がいくら変わりつつあるとしても、上級と下級、転生悪魔、それらの間の差別はまだ存在する。それが当たり前だといまだに信じている者たちも多いんだ」
なるほど.....。そういえばライザーも下級だのなんだの言ってたな。
「私は本気です」
バカにされても会長さんはお偉いさんに真っ直ぐ言ったがお偉いさんは冷徹な言葉を口にする。
「ソーナ・シトリー殿。下級悪魔、転生悪魔は上級悪魔たる主に仕え、才能を見出されるのが常。そのような養成施設をつくっては伝統と誇りを重んじる旧家の顔を潰すこととなりますぞ?いくら悪魔の世界が変革の時期に入っているとは言っても変えていいものと悪いものがあります。まったく関係のない。たかが下級悪魔に教えるなどと・・・・」
「黙って聞いていれば、なんでそんなに会長のソーナさまの夢をバカにするんスか!?こんなのおかしいっスよ!叶えられないなんて決まったことじゃないじゃないですか!」
お偉いさんの言葉に匙は黙っていられなかった。
「口を慎め、転生悪魔の若者よ。ソーナ殿、下僕の躾がなってませんな」
「・・・・申し訳ございません。あとで言ってきかせます」
「会長!どうしてですか!この人たち、会長の、俺たちの夢をバカにしたんスよ!どうして黙っているんですか!?」
「サジ、お黙りなさい。この場はそういう態度を取る場所ではないのです。私は将来の目標を語っただけ。それだけのことです」
「夢とは所詮、夢。叶うこともあれば叶わないときもありますぞ。ましてや下級悪魔如きがレーティングゲームを学ぶために学校など・・・・」
「黙れ」
俺は低い声でお偉いさんの言葉を遮った。
「黙って聞いていればよくそこまで夢をバカにできるな。老人共。お前らが言えって言ったからソーナ・シトリーさまは言ったのにそれを無駄だの傑作だのもう静かに生きることしかできない老人共にソーナ・シトリーさまの夢をバカにする権利でもあるのか?」
「き、貴様!転生悪魔の分際で我らを侮辱するか!?」
一人の老人悪魔が怒声を上げたが俺はかまわず言った。
「教えてやるよ、老人共。例え天使だろうが、堕天使だろうが、人だろうが、悪魔だろうがその人の持っている夢や目標を否定する権利なんてないんだよ。わかったか?老人共。いや、すぐ忘れるか、下級だの転生だのくだらないことにこだわっている老人共には」
「リアス・グレモリー殿!下僕の躾がなっていませんぞ!」
老人悪魔がキレて部長さんに言うが
「おいおい。俺に直接文句が言えないからってリアスさまにあたるなよ。まぁ、仕方ないか。権力という盾がないと何にも言えない臆病者だもんな」
「なんだとっ!」
「文句があるなら直接俺に言えって言ってんだよ。それができないから臆病者って言ったんだ」
「それ以上はやめてくれ。ショウくん」
俺と老人の間に割って入ってきたのはサーゼクスさんだった。
「・・・・サーゼクスさまが言うのでしたらこれ以上は何も言いません」
俺は口を閉じ黙ることにした。
「だったら!うちのソーナちゃんがゲームで見事に勝っていけば文句ないでしょう!?ゲームで好成績を残せば叶えられるものが多いのだから!」
レヴィアタンさまも怒りながらの提案してきた。
「もう!おじいさまたちはうちのソーナちゃんをよってたかっていじめるんだもの!私だって我慢の限界があるのよ!あんまりいじめると私がおじいさまたちをいじめちゃうんだから!」
レヴィアタンさまは涙目で悪魔のお偉いさんに物申していた。とうのお偉いさんたちは魔王レヴィアタンさまのぶちギレに目をパチクリしていた。
「ちょうどいい。では、ゲームをしよう。若手悪魔同士のだ。リアス、ソーナ、戦ってみないか?」
サーゼクスさんの言葉に部長さんと会長さんは目をパチクリしながら驚いている。
「もともと、近日中にリアスのゲームをする予定だった。アザゼルが各勢力のレーティングゲーム
フォンを集めてデビュー前の若手の試合を観戦させる名目もあったものだからね。だからこそ、ちょうどいい。リアスとソーナで1ゲーム執りおこなってみようではないか」
部長さんも会長さんもサーゼクスさんの言葉を聞きやる気全開になっている。
「公式ではないとはいえ、私にとっての初レーティングゲームの相手があなただなんて運命を感じてしまうわね、リアス」
冷笑を浮かべる会長さん。
「競う以上負けないわ、ソーナ」
会長さんの言葉で更にやる気を出した部長さん。
「対戦の日取りは、人間界の時間で八月二十日。それまで各自好きに時間を割り振ってくれてもかまわない。詳細は改めて後日送信する」
サーゼクスさんの決定により、俺たちオカルト研究部と生徒会のレーティングゲームが開始されることになった。
「旅ゆけば~」
俺たちは若手悪魔の会合が終わり今グレモリー家の和風の温泉に浸かり総督は翼を広げ鼻歌を歌っている。
「・・・・・ショウ、大丈夫か?」
「・・・・・・・・・・・大丈夫に見えるか?」
全身黒こげの俺を心配してくれているイッセー。俺は温泉で黒こげになった体を癒している。
あのあとお偉いさんを侮辱したことに部長さんが怒り魔力の込めた手で攻撃されたあと朱乃の落雷という二重お仕置きを喰らい今の俺は全身魔力攻撃による打撲と落雷による攻撃で全身が酷いことになっている。
「・・・・俺、生まれて初めて温泉でこんなに癒された」
「アーシアは治そうとしたけど部長がダメって言ってたもんな」
そう、アーシアさんは治そうしてくれたけど反省が必要ということで部長さんが止めた。
「アレ、そういえばギャスパーは?」
ギャスパーがいないことに気づき周りを見てみると入り口のところでウロウロしていた。
「イッセー、ギャスパーを任せた。俺は動けん」
俺は温泉でダウンしているためイッセーに任せるとイッセーは一旦上がりギャスパーのところへ
「おいおい、ほら、温泉なんだからな入らなきゃダメだろう」
イッセーはギャスパーを捕まえると
「キャッ!」
と女みたいな悲鳴を上げる。見た目は女の子だもんな。見た目は。
イッセーがギャスパーをジロジロ見ていたので俺はイッセーをからかうことにした。
「ギャスパー、気をつけろ。イッセーはお前を狙っているぞ。さっきからお前の体をジロジロ見ているからな」
「ショウ!?何言ってやがる!?お、俺は別にギャスパーを狙ってねぇぞ!」
「・・・・そ、そんな、イッセー先輩は僕のことをそんな目で見てたんですか・・・・?身の危険を感じちゃいますぅぅぅぅっ!」
「うっさい!」
イッセーはギャスパーをお姫様抱っこでギャスパーを抱え温泉へ放り投げた。
「いやぁぁぁぁぁぁぁん!あっついよぉぉぉ!溶けちゃうよぉぉぉ!イッセー先輩のエッチィィィィッ!」
絶叫するギャスパーの声が女湯のほうまで聞こえ
『イッセー、ギャスパーにセクハラしちゃダメよ?』
部長さんのからかいの声が聞こえ小さい笑い声も聞こえた。イッセーは恥ずかしくなったのか温泉へ飛び込んだ。
「ところで、イッセー、ショウ」
いやらしい顔で俺たちのとなりにくる総督。
「お前らは女の胸揉んだことあるか?」
総督は五指をわしゃわしゃしながら訊いてくる。
「は、はい!部長のお胸をこの右手でもみっと!」
「したことありませんよ」
「なんだよ、イッセーは胸揉んだのにお前はないのかよ」
「まあ、朱乃に頼んだら揉ましてくれると思いますけど」
そう言うと総督は更にいやらしい顔になった。
「ほう、朱乃ことを名前で呼ぶなんてお前ら付き合ってんのか?」
総督の言葉にイッセーが反応し俺の肩を掴んできた。
「ショウォォォォ!どうなんだ!?朱乃さんと付き合ってんのか!?あのおっぱいを独り占めしてんのか!?」
イッセーが俺の肩を揺さぶって詰め寄ってくるが俺は興奮しているイッセーを殴り落ち着かせた。
「落ち着け、イッセー。確かに俺と朱乃は付き合っているがまだキスしかしてねぇよ」
俺と朱乃が付き合っていることを教えたらイッセーは血の涙を流しながら何故か悔しがってた。
「くっそぉぉぉぉぉ!あんな美人と付き合えるなんて!あの胸を好きなだけ堪能できるなんて!」
結局胸かよ。というかお前には部長さんがいるだろう。と嘆息していると女湯のほうから声が聞こえた。
『あら、リアス。またバスト大きくなったのかしら?ちょっと触ってもいい?』
『そ、そう?ぅん・・・。ちょっと、触りかたが卑猥よ、あなた。そういう朱乃も前よりもブラジャーのカップ変わったんじゃないの?』
『前は多少キツくてもそのままにしていたものだから・・・・。けれど、見せたい相手がいると、女は大胆になるわね、リアス』
『・・・・そういえば、最近やけにショウと一緒にいるけど見せたい相手ってショウなの?』
『ええ、私とショウは付き合ってますからね。もっと見せたいのですけどまだキス止まりですわ』
『へぇ、隠さないのね。でも本当にそれ以上していないの?』
『ええ、ショウは優しいですから。それにこれ以上はショウからしてくれるまで待っているんですよ。ですので見せて誘惑してるのですけど、あら、どうしたの?アーシアちゃん』
『お二人が羨ましいです』
『あらあら、アーシアちゃん。アーシアちゃんだって以前より大きくなっているのではなくて?』
『そ、そうでしょうか・・・・?で、でも、まだこの大きさじゃ・・・好きになってもらえそうもありません・・・・・』
『アーシア、聞いた話ではもんでもらうと大きくなると聞いたぞ?こんな風に』
『はぁんっ!ダ、ダメですぅ!ゼノヴィアさん!あっ・・・・うぅぅん・・・そんな、まだ、イッセーさんにもこんなことされて・・・』
『ふむ、アーシアのは私と違って触り心地が良いな。なるほど、これなら男も喜ぶのかもしれないね』
『あらあら、若いっていいわね、リアス。ところでリアスのが大きくなったのはやっぱりこんな感じに毎日してもらっているから?』
『ぁん・・・・。あ、朱乃、いい加減、私の胸から手を離しなさい。あなた、手の動きがあぅん!どこでこんなのを覚えてくるの、あなたは・・・・』
『リアスのおっぱい・・・・いい感触だわ・・・うふふ。ここをこうしたり・・・・』
『ぃや・・・・あぅん、まだあの子にもこんなことされてないのに・・・や、やめて・・・初めてはあの子って決めて・・・・あっんっ・・・・』
「イッセー、鼻血を出すのはわかるけど落ち着け。温泉をお前の血で染める気か」
さっきからイッセーは大量の鼻血が出ている。にしてももう全員に俺と朱乃が付き合っているということがバレたな。まぁ、隠すつもりもないけど。
「なんだ、おまえ。覗きたいのか?」
「せ、先生!こ、これはその!」
「別にいいじゃねぇか。男同士なんだしよ。温泉で女湯覗くのはお約束ってもんだ。けれど、それじゃスケベとしては二流以下だぜ」
「二流ですか!じゃ、じゃあ、どうすれば一流に!?」
スケベに二流も一流もあるのだろうか?
総督はイッセーの腕を掴み、そして
「男なら混浴だぞ、イッセー!」
イッセーを女湯へ放り投げた。
総督はイッセーを放り投げてやりきった表情をしながら俺の隣へ来た。
「さて、ショウ。邪魔者はいなくなった。さぁ、お前のすべてを話せ」
どこかの漫画で言いそうなセリフだな。
「すべてってもしかして総督、そっち系ですか?」
俺は総督から一気に離れ神器を発動し、戦闘態勢に入った。
「ちげーよ。おまえのそれについてすべて話せって言ってんだ」
総督は俺の神器を指した。
「お前以外の修行内容はできているがお前のその神器は知らねぇからまだできてねぇんだ。だからその神器のことを教えろ」
「・・・・・・・・・」
俺は黙ってしまった。正直わからなかったからだ。ルルナのことを神器のことを話していいのか。
「・・・・・・・総督」
「なんだ?」
「後でもかまいませんか?できるだけ誰にも話したくないんです」
俺は話すことにした。悩んだがこのまま悩んでいるよりかはいいって思うから。
「・・・・わかった。あとで訊こう。それじゃあ」
いつのまにか総督は俺の近くまで来ていてそして俺の腕を掴み
あれ?これって.....。
「おまえも行って来い!」
次の瞬間俺は宙にふっ飛ばされた。
「クソ総督ぅぅぅぅぅぅぅッ!あとで覚えてろぉぉぉぉぉぉッ!」
ドッボォォォォォォォォォンッ!
「ブハッ!」
俺はお湯から顔を出すとそこにはイッセーを取り合っている部長さんとアーシアさん、そして全裸の皆。
「あらあら、ショウも来たのですね」
朱乃は体を隠さず俺に近づいてくる。
「ご、ごめん!朱乃!すぐ出ていくから!」
俺は慌てて出ようとしたが
「なんだ、ショウ。やはりお前も来たのか。言えばいくらでも見せるのに」
俺の前方にゼノヴィアが現れた。もちろん全裸でしかも隠そうともしない。
「ゼ、ゼノヴィア!ちょっとは隠せ!」
俺は視線を横にし、できるだけ見ないようにしていると
「うふふ、捕まえましたわ」
後ろから朱乃が抱きついてきた。うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!柔らけぇぇぇぇぇぇぇぇッ!でも耐えろ!俺の理性よ!耐えるんだ!
「むぅ、朱乃副部長だけずるいぞ。私も」
前からゼノヴィアが抱きしめてきてまさにサンドイッチ状態。
「ちょ、離れて、これ以上は・・・・」
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。これ以上は持たない。どうする!?
「ふぅ~」
俺が必死に考えていると朱乃が俺の耳に息を吹きかけてきて俺の中の何かが壊れた。
あっもう我慢しなくていいんだ。いいんだよね。おもっきりしてもいいんだよね。というかもう
ドゴン!
「・・・・・・いろいろ危なさそうな気配を感じましたので」
小猫ちゃんのストレートパンチが俺の横腹に当たり俺の意識は闇に落ちた。