Sideイッセー
ショウが倒れた後美猴と黒歌の仲間聖王剣コールブランドの使い手が現れて美猴と黒歌は聖王剣コールブランドの剣で斬られた空間の裂け目に消えていった。その後、騒ぎを嗅ぎ付けた悪魔の皆さんに俺たちは保護され、ショウは急いで病院へ連れて行かれ魔王主催のパーティは『
「あいつは大丈夫だ。命に別状はねぇよ」
と先生の言葉に皆ホっとしていた。よかった。ショウが無事で。
「しかし、2~3日は目を覚まさないだろう。魔力を相当消費しているみたいだからな」
「えっ、じゃあショウはゲームには出られないんですか?」
「ああ、無理だ」
先生の言葉に少なからず不安が走った。ショウは俺たちのなかでも一番強い。そのショウがいないのはかなりの痛手だ。
「それからショウが猫又に使ったって言ってた『
えっ両刃の剣?どういうことだ?
「ショウを精密検査したとき魔力も調べてみたら殆ど残ってなかったぞ。恐らくその鎧は相手の魔力だけじゃなく自分の魔力も少なからず溶かしてしまうんだろう」
「えっでもあれは小猫ちゃんの為に作ったってショウが言ってましたよ」
「これはあくまで俺の予想だがもし小猫の猫又の力が暴走しても止められるようににショウは考えてその鎧を作ったのだろう。小猫を安心させるためにな」
「・・・・先輩」
先生の説明で小猫ちゃんは感動的な声を出す。そりゃそうだろうな。自分のためにそこまでしてくれるのだから。
「イッセー、お前このなかで一番ショウと付き合いが長いお前に訊きたい。あいつはなんだ?」
突然先生から訳のわからない質問をされた。どういう意味だ?
「スマン、言い方が悪かった。お前はあいつをどこまで知ってる?」
ショウのことを?え~と
「ショウの趣味と性格。あと両親が海外で働いているぐらいしか・・・・」
あれ?そういえば俺はショウのことをそこまで知らないのか?う~ん、男には興味ないしな~。
「そうか、じゃあ朱乃は?」
次に先生はショウと付き合っている朱乃さんに訊くと朱乃さんは
「ショウのことはある程度は本人から聞きました。ですがそれがどうしたのですか?」
すると先生はポケットから写真を取り出し朱乃さんに渡して見せると
「朱乃!どうしたの!?」
写真を見た瞬間朱乃さんは突然震えだした。部長は朱乃さんから写真を取りそれを見ると
「嘘・・・」
手を口に抑え驚愕な表情をしている。俺は部長の持っている写真を見ると
「ひでぇ・・・」
写っていたのはショウだったがショウの体が酷かった。全身切り傷やヤケドの跡、背中には裂傷まであった。いったい何があったらこんなになるんだ....。他の皆も写真を見て驚いている。
「アーシアに治させる前に撮っておいたんだ。お前たちなら何か知ってると思ったが違うみたいだな・・・。まあショウもこれで隠していたみたいだが」
そう言って先生が取り出したのは肌色の布みたいなものだった。
「それは・・・」
俺は訊いてみると
「人口皮膚だ。それもかなり性能のいいな。どうやらショウはこれで傷を隠していたみたいだ。ショウの両親は海外で人工皮膚の研究と開発をしているみたいでな。それをショウは身に着けていたんだろう」
ショウ両親はそんな仕事をしてたんだな。にしても何でショウはこのことを隠してたんだろう...。
「・・・・・ショウが目を覚ましたら訊かないといけないわね」
部長の言葉に俺もそして皆も頷いた。
「ショウのその傷はほとんど古傷だ。ショウが何を背負っているか知らねえが、今までおまえらに話さなかったところを考えると相当なもんをあいつは背負ってんだろ。訊くときは気をつけな」
そう先生がアドバイスし、俺たちはゲーム前の最後のミーティングを始めた。
Sideout
Side朱乃
ミーティングが終わり私は今ショウの病室へ向かっている。ゲームが始まる前にどうしてもショウに会いたかった。
ショウ、私はどうしたらいいのですか.....。
私は自分の中に流れている堕天使の力を使うのが恐い。でも、ショウが隣にいるのならできる気がいていたがあなたはゲームに参加できない。
どうしたらいいのですか?ショウ....。
私にとってショウは大切な存在。でもあなたはいない。私はどうしたらいいのですか?ショウ....。
そんなことを考えていると私はショウの病室に着き扉を少し開けるとなかにショウと...。
「・・・・・・・小猫ちゃん」
ベットで寝ているショウの隣に小猫ちゃんがいた。
「・・・・・・・・」
小猫ちゃんはただ黙ってショウを見ているとしばらくして口は開いた。
「・・・・・ショウ先輩、先輩は何を背負っているんですか?どうして私や他の皆の為にそこまでできるのですか?」
返事が返ってくるはずもないのに小猫ちゃんは一人喋り続けた。
「・・・・アザゼル先生から聞きました。先輩の負っている傷は殆ど古傷だと。いったい先輩に何があったんですか?どうしてそれを誰にも言わず一人で背負って私や他の皆が抱えている不安を取り除こうとしてくれているんですか?」
小猫ちゃん.......。
小猫ちゃんの声は震えているように私は感じた。
私はショウの過去を知っている。でも、もしかしたら私はショウの事を何も知らないのかもしれない。ショウの抱えているものを私は何も知らずもしかしたらショウの負担を増やしているのかもしれない。
「・・・・先輩はあのとき私に姉さまをどうするかと訊いてきたとき私は本当に悩みました。私は姉さまが死ぬのは怖かった。でも姉さまと猫又の力のせいで私は酷い目に会いました。だから私は猫又の力を使うのは怖いんです。姉さまのようになってしまうのではないかとずっとそう思ってしまうんです」
普段そこまで喋らない小猫ちゃんがまるで溜まっていたものを吐き出すかのように喋っていた。
「・・・・でも先輩は私が安心して猫又の力を使えるように、いざというとき私を助けてくれるためにあの鎧を作ったのですよね?そして安心して私に前を歩けるようにと」
小猫ちゃんはショウの手を握り
「・・・私はまだ猫又の力を使うのが恐いです。ですので先輩、少しの間このままでいさせてください。私に先輩の勇気をください」
小猫ちゃんは震えた手でショウの手を握り数分。小猫ちゃんはショウの手を離し病室から出ようとしたとき笑顔で振り返って
「・・・・・ショウ先輩。私、先輩のおかげで答えが見つかった気がします」
それだけを言い残し小猫ちゃんは病室から出て行った。私は小猫ちゃんの後ろ姿が少しショウに似ているように感じてしまった。
小猫ちゃんも前に進もうとしている。なのに私は.....。
私はいまだに自分の力が怖く一歩を踏み止まっている。私はそんなことを思いつつショウのいる病室へ入った。
中には病院のベットで寝ているショウの姿とお見舞い品。ソーナ・シトリーさまや匙くんの生徒会からとサーゼクスさまやレヴィアタンさまからのお見舞い品とメッセージカードがあった。
『パーティのときはありがとうございました』
『ソーナちゃんのためにありがとね☆』
『早く目を覚まして妹を安心させてくれ。義弟よ』
ソーナさま、レヴィアタンさま、サーゼクスさまからのメッセージを見て私はショウのことが大きく見えてしまう。
ショウは誰かの為に本気で怒ったり、守ろうとしてくれている。皆、そういうショウに魅かれている。それに比べて私はいまだに自分一人を認めないでいる。私はなんて情けないのだろうか.....。
「・・・・・ショウ・・・」
私はショウの隣へ座り手を握った。小猫ちゃんみたいにショウの勇気が私は欲しかった。そんな自分を私はみっともなくとも思えた。ショウは一人でも前に進もうとしている。それに比べて私はショウがいなければ何もできない自分が本当に嫌になった。
「・・・・ショウ、どうすれば私は・・・あなたのように」
私は自分のみっともなさに泣き俯いてしまった。そのとき
「・・・・・・・朱乃」
ショウの声が聞こえ顔を上げるとショウはまだ眠っていた。でも
「朱・・・・乃・・・・泣くな・・・・俺が・・・・いる・・・から・・・・泣かない・・・で・・・くれ」
まるで起きているかのように私の名前を呼ぶ。寝ているにもかかわらず私を励ましてくれるショウに私はまた涙を流した。
「・・・・おれ・・・が・・いるか・・・ら・・・傍に・・・いるから・・・・泣かない・・・で」
私はショウの優しさに涙が止まらなかった。私はショウの手を強く握り
「ありがとう、ショウ。私はもう大丈夫です。ですので安心してください」
そう言うとショウは安心したかのように眠った。
ありがとう、ショウ。あなたのおかげで私はもう大丈夫です。私も必ず乗り越えてみせます。あなたの隣にいられるように。
私は寝ているショウに軽くキスをした。冥界に来てから一度もできなかったから本当はもっとしたいけど今はこれで充分。
「私が光を出すところを見守っていてくださいね」
そうして私は病室から出た。
Sideout
Sideリアス
ミーティングが終わりしばらくしてからショウのいる病室へ行くと朱乃がいた。朱乃は自分の支えであるショウがゲームに参加できないと聞いたとき一番ショックを受けていた。そしてショウいる病室で朱乃は自分とショウを比べていたが
「・・・・おれ・・・が・・いるから・・・ら・・・傍に・・・いるから・・・泣かない・・・で」
ショウは眠りながらでも朱乃を励ましていた。朱乃はそれを聞き嬉し涙を流していた。そして朱乃は最後に軽くキスをして病室から出て行った。私は朱乃が見えなくなるのを確認し病室へ入った。
「ショウ・・・やっぱり眠ってるのね」
ベットには気持ちよさそうにショウは寝ていた。そしてお見舞い品のメッセージを見ると
「お兄さまったら、本気かしら?」
ソーナとレヴィアタンさまの若手悪魔の集まりのときのお礼の言葉。そしてお兄さまメッセージを見て私は少し悩んでいる自分がいた。
私はイッセーが好き。そしてショウと朱乃は付き合っている。これでいいはずなのに私は冥界の温泉のとき朱乃からショウと付き合っていると聞き少し胸が痛くなった。
私のために一生懸命になって尽くしてくれるイッセー。
朱乃や皆の抱えているものを軽くしてくれているショウ。そしてお母さまから聞いた話だとお兄さまがイッセーの家に来たとき私のために魔王であるお兄さま相手にショウは本気で怒ってくれた。
「・・・私はショウのことが好きなの?」
でもそれは一人の男として好きか下僕として好きかわからなかった。私はイッセーを一人の男として好きだし、愛している。それにショウは朱乃が好きで朱乃もショウが好き。それと多分小猫とゼノヴィアもショウのことが好きなはず。このままでいいはずなのに納得できない私がいる。お母さまがショウを私の結婚相手の一人と考えていたみたいだけど最近は両方とも欲しいと言い初めてるいるしどうしたらいいのかしら。
「こんなこと誰に相談すればいいのかしら?朱乃やイッセー、ショウには無理だしお母さまやお兄さまも言っても無駄だろうし、眷属の皆には心配かけたくないし、アザゼルは・・・・論外ね」
いえ、今はそのことを考えるよりゲームのことを考えないとね。ショウの様子も見れたしもう帰ってショウがいない分の戦略を考えないと。
そうして私はショウのいる病室に出て帰った。
Sideout
Sideショウ
「んぁああ・・・・よく寝た」
ほんとよく寝たな。ここまで寝たの久しぶりかも、にしても朱乃が夢のなかで泣いていたから驚いた。何とか慰めれたとは思うけどやっぱり隣で好きな人が寝ているとその人の夢も見るのかな?
俺は視線を横に向けるといつも隣で寝ている朱乃がおらずそれどころか自分がまったく知らないところで寝ていることにやっと気がつき
「やべぇぇぇぇぇぇ!お、俺どれぐらい寝てたんだ!?確かパーティのときは夜だから今は昼。え、あれ、ゲームは!?」
ひどく混乱しているとき扉が開きそこには鎧を着た女性がいた。
「え~と、どちら様ですか?」
「初めまして、ロスヴァイセと申します。オーディンさまにあなたを連れてくるように言われておりますのでご同行をお願いします」
オーディンって確か北欧の神さまだよな?そんな人が俺を?
「わかりました。ちょっと待っててください」
とりあえず行けばわかるだろう。
俺はロスヴァイセさんと一緒にオーディンさまのところまで行くことにししばらく歩きながらモニターを見ていると皆がレーティングゲームをしていた。やっぱりもう始まってたのか。でもゲームを見ていると小猫ちゃんは猫耳をし仙術をしているみたいだし朱乃も雷に光を乗せ雷光を放っていた。
よかった。二人とも前へ進めたんだな。
俺は心の中で安堵しているとイッセーと部長さんに会った。二人も俺のことに気づき
「ショウ!?もう大丈夫なのか!?」
「ショウ、心配したんだから」
二人とも俺の事を心配してくれていた。そしてそこにはもう一人隻眼で白いひげを生やした老人がいた。
「やっと連れてきおったか。待ちくたびれたぞ。ロスヴァイセ。何かしてたのかの?」
といやらしい目でロスヴァイセさんに言ってきた。
「な、何もしてはいません!それにオーディンさまがいなくなっておりましたので探しながら来ていたので遅くなったのです」
それを聞きオーディンさまは嘆息し言った。
「やれやれ、何もないとは。そんなのじゃから男がいまだに出来んのんじゃ」
「ど、どうせ、私は彼氏いない歴=年齢の戦乙女ですよ!私だって、か、彼氏欲しいのにぃ!うぅぅ!」
ロスヴァイセさんはオーディンさまの一言で泣き出したがオーディンさまはやれやれといった表情をしていた。イッセーや部長さんに視線を向けると俺にどうにかしてくれと視線で言ってくる。
「元気出してください、ロスヴァイセさん。あなたみたいな素敵な女性だったらすぐに男は出来ますよ」
「うぅ・・・そう言って慰めてくれても彼氏が作れなかったんですよ。下手な同情はやめてください」
まだ涙目のロスヴァイセさんの手を取り
「それはきっとあなたがあまりにも高嶺の花だから話が出来なかったんですよ。あなたさえよければ今度食事にでも行きませんか?まだ会ったばかりですが私はもっとあなたとお話をしたいのですがどうでしょうか?」
とりあえず、相談ぐらいは乗ってあげよう。あまりにも不憫すぎる。そんなことを考えているとロスヴァイセさんは驚きの表情をし
「そ、それは、デ、デートのお約束、ですか?喜んで行かせてもらいます!」
俺の手を強く握ってきたが俺は笑顔で対応した。あっそうだ。
「あなたがオーディンさまですよね。ご挨拶が遅れました。初めまして駿河 彰と申します」
「ほう、お主が今のルルナの所有者か。なるほどのぉ」
オーディンさまのさりげない一言に俺は驚いた。知っているのか?存在を消されたはずのルルナのことを.....。
「・・・・・オーディンさま、ちょっとお時間よろしいでしょうか?あなたにどうしても訊きたいことがあります」
オーディンさまはそれを承諾し俺はイッセー達とと少し離れたところで訊くことした。
Sideout