突然部長さんに冥界のテレビ番組に出ると言われ驚いたが、よく考えたら一番質問されるのは眷属の主である部長さんか赤龍帝のイッセーだろうし深く考えるのは止め転移用魔方陣で冥界へジャンプすると到着した場所は都市部の大きなビルの地下。それからプロデューサーに連れられ廊下を歩いていると
「サイラオーグ。あなたも来ていたのね」
サイラオーグさんとその眷属がいた。それにしてもサイラオーグさんこんなときでも隙を一切見せないとは常に臨戦態勢ということか。
「リアスか。そっちもインタビュー収録か?」
「ええ。サイラオーグはもう終わったの?」
「これからだ。おそらくリアスたちとは別のスタジオだろう。試合、見たぞ」
その一言に部長さんは顔を多少しかめる。
「お互い、新人丸出し、素人臭さが抜けないものだな」
サイラオーグさんは苦笑し視線をイッセーに向ける。
「どんなにパワーが強大でもカタにハマれば負ける。相手は一瞬の隙を狙って全力でくるわけだからな。とりわけ神器は未知な部分が多い。何が起こり、何を起こされるかわからない。ゲームは相性も大事だ。おまえらとソーナ・シトリーの戦いは俺も改めて学ばせてもらった。だが」
サイラオーグさんはイッセーの肩をたたき
「おまえとは理屈なしのパワー勝負をしたいものだよ。それと」
サイラオーグさんは視線を俺に向けてきた。
「俺は貴様とも戦ってみたい」
それを言って去っていった。俺ともか......。
その後俺たちは楽屋で待機することになりしばらくするとスタッフの人が来て
「えーと、木場祐斗さんと姫島朱乃さんはいらっしゃいますか?」
「あ、僕です。僕が木場祐斗です」
「私が姫島朱乃ですわ」
「お二人に質問がそこそこいくと思います。お二人とも、人気上昇中ですから」
「マジッスか!」
イッセーが驚きの声を上げると、スタッフは頷く。
「ええ、木場さんは女性ファンが、姫島さんには男性ファンが増えてきているのですよ」
まあ、どっちもイケメンで美女だもんな。でも、朱乃にファンがいるのは当たり前と思うけどなんか納得しないな。
と嫉妬みたいなことを考えていると朱乃が手を握ってきた。
「大丈夫ですわ。私はあなたのものですもの。浮気なんてしませんわ」
うぅ、ありがとう、朱乃。俺は幸せ者だよ。
「えっと、もう一方、兵藤一誠さんは?」
「あ、俺です。俺が兵藤一誠です」
「兵藤さんに別スタジオで収録もあります。何せ、『乳龍帝』として有名になってますから」
「乳龍帝ぇぇぇぇっ!?」
ぷ・・・・・くくくく・・・・・乳・・・・・龍帝・・・・・って・・・。
俺は必死に笑いを堪えているとスタッフの人の説明によるとどうやら会長戦のときおっぱいおっぱい言っていたのが子供に受けたらしい。あぁ、おかしい......。俺はついに口から笑いがこぼれた。
「ショウ!笑いすぎだ!」
「だって・・・よ。おまえに・・ぴったりじゃねぇか・・・乳ブッ!アハハハハ!もう無理!おもしろすぎる!」
俺はとうとう腹を抱えおもっきり笑った。
「クソッ!ショウには!?こいつにはなんかないんですか!?」
「駿河さんはゲーム出ていませんでしたのでそういうのはありませんね」
「残念でした」
「クソッ!」
心底悔しがるイッセー。そして収録が始まった。
テレビ収録が終わり俺はイッセーの家のトレーニングルームに向かっていた。
にしても、俺にもあんなに質問が来るとは予想外だったな。
テレビ収録のとき俺に「襲撃犯から魔王さまのパーティを守ったのはあなたですか?」とか「堕天使総督アザゼルさんからあなたは赤龍帝、兵藤一誠さんより強いと聞いておりますがそれは本当なのですか?」そんなことを言われたな。正直疲れた。
そしてトレーニングルームに着くとゼノヴィアがいた。
「・・・ショウか」
「ああ、おまえもゲームに向けてトレーニングか?」
「私は木場より弱いからな」
ゼノヴィアは真っ直ぐな瞳で言った。
「記録映像でもデュランダルを私以上に扱う木場の姿があった。単純に才能という点では木場のほうが上なのだろう」
確かに木場は聖魔剣を得てから才能が開花したといっていい。ゼノヴィアの言うとうり才能だけをみたら木場のほうが上だろう。
「でも、一番許せないのは・・・前の試合で何もできずの敗北した自分自身なんだ。次は油断しないよう鍛え直している」
記録映像でゼノヴィアは副会長のカウンター系の神器にやられていたからな。サイラオーグさんが言ったように相性も大事なんだな。
「まあ、ゲームは相性も大事ってサイラオーグさんが言ってたな。俺も気をつけないと上級悪魔にはなれないな」
「ショウも上級悪魔を目指しているのか?」
「ああ、悪魔になって寿命が延びているし上級悪魔を目指して行こうと思っているがそれがどうした?」
「ショウは上級悪魔になったら眷属を持つのか?」
「まぁな。仲間が増えるのはいいことだしな」
「・・・・ショウ、おまえは私が必要か?」
素振りを止め真剣な表情で言ってきた。
「アーシアはイッセーについていくみたいだ。でも私はふたつの気持ちに悩んでいる。アーシアと一緒にイッセーの眷属なってショウと戦いたいという気持ちとショウの眷属になってショウと一緒にいたいという気持ちに」
これを言ったら失礼だから言わないがゼノヴィアも悩んだりするんだな。
「しかし、私はショウと一緒にいても足を引っ張るじゃないかと思ってしまうんだ。だからショウに訊きたいショウは私が必要か?」
ライバルとしておれと戦いたいか俺と一緒にいたいか.....か。
「ゼノヴィア。最終的に決めるのはおまえだ。どうするかは自分で考えろ。あと俺はおまえが必要だと思っている。これは力とか強さとか関係なくて俺はおまえ自身が気に入っているからだ。だから変な不安を考えるな」
「そうだな。すまない、ショウ。前向きに考えてみるよ」
ゼノヴィアは俺に近づき頬にキスしてきた。
「お礼だ。次は口のほうがいいのかな。ふふふ、じゃあ、今日はもう休むよ」
そう言いゼノヴィアは退室していく。その後俺はトレーニングに集中できなかった。
「そろそろ時間ね」
とうとうアスタロトのゲームの決戦日。俺たちは部室の中央にある魔方陣に集まり転送の瞬間を待つ。そして、魔方陣に光が走り、転送を迎えようとしていた。
待ってろよ、アスタロト。テメェはボコボコにしてやる。
俺は気合を入れ直し転送されるとそこはギリシャ神話に出てきそうな石造りでできた巨大な神殿だった。
「・・・・おかしいわね」
部長さんがそう言う。確かに審判のアナウンスが流れていないしな。皆も怪訝そうにしていると神殿の逆方向に魔方陣が出現する。いや、それだけじゃない。俺たちを囲むように複数の魔方陣が光出した。
「・・・・アスタロトの紋様じゃない!」
木場は剣をかまえ朱乃は手に雷を走らせ言う。
「・・・・魔方陣すべて共通性はありませんわ。ただ」
「全部、悪魔。しかも記憶が確かなら」
部長さんも紅いオーラをまといながら厳しい目線を辺りに配らせる。
魔方陣から現れたのは大勢の悪魔たちそれもとんでもないくらいの数だな。これはやっぱり.....。
「魔方陣から察するに『
やっぱりそうか。ていうかなんで『
「キャッ!」
アーシアさんの悲鳴。振り返るとそこにアーシアさんの姿がいない。
「イッセーさん!」
空から声!上を見上げるとアーシアさんを捕らえたアスタロトの姿が、やっぱり、テメェェェか!
アスタロト!
「やあ、リアス・グレモリー。そして赤龍帝。アーシア・アルジェントはいただいていくよ」
「アーシアを放せ、このクソ野郎!卑怯だぞ!つーか、どういうこった!ゲームをするんじゃないのかよ!?」
イッセーはそう叫ぶがアスタロトは醜悪な笑みを見せた。
「バカじゃないの!?ゲームなんてしないさ。キミたちはここで彼ら『
「もう我慢できねぇ!テメェはぶっ殺す!」
俺は翼を広げ空へ飛びアスタロトを攻撃しようとするが『
「てめぇら、邪魔だ!どけ!」
「最後のあがきをしてくれ。僕はその間にアーシアと契る。意味わかるかな?赤龍帝、僕はアーシアを自分のものにするよ。追ってきたかったら、神殿の奥まで来てごらん。素敵なものが見られるはずだよ」
「イッセーさん、ゼノヴィアさん、ショ」
アスタロトは嘲笑しそれを言ってアーシアさんと一緒に空間へと消えていった。
「アーシアァァァァアアアアアアアアアッ!」
イッセーは宙に消えたアーシアさんを呼ぶが返事は返ってこない。クソッ!あいつ絶対殺してやる!
その前にこの連中を何とかしねぇと.....。
俺は打開策を考えていると
「キャッ!」
今の悲鳴は朱乃!
俺は朱乃ほうに視線を向けるとオーディンさま.....いや、クソジジイが俺の朱乃のスカートをめくって下着を覗いていた。
「なにしてやがるぅぅぅうううう!クソジジイぃぃぃぃぃぃぃぃッッ!」
俺は空からクソジジイ目掛けて飛び蹴りをしたがあっさりと躱され俺は朱乃を庇うように立つ。
「朱乃は俺のだぁぁぁぁああああ!いくら主神でも許さんぞ!クソジジイ!」
「やれやれ、老い先短い年寄り労わろうとは思わんのか。それに減るもんじゃあるまい」
「そういう問題じゃねぇ!朱乃に手を出す野郎は誰だろうと許さん!朱乃は俺のだ!」
俺がクソジジイに敵意をむき出しにしているなか部長さんがクソジジイに訊く。
「オーディンさま!どうしてここへ?」
クソジジイは白ひげをさすりながら言う。
「うむ。話すと長くなるがのぅ、簡潔に言うと、『
やっぱりそうか。
「いま、運営側と各勢力の面々が協力態勢で迎え撃っとる。ま、ディオドラ・アスタロトが裏で旧魔王派の手を引いていたのまでは判明しとる。先日の試合での急激なパワー向上もオーフィスに『蛇』でももらい受けたのじゃろう。だがの、このままじゃとお主らが危険じゃろ?救援が必要だったわけじゃ。しかしの、このゲームフィールドごと、強力な結界に覆われててのぅ、そんじょそこらの力の持ち主では突破も破壊も難しい。特に破壊は厳しいのぅ。内部で結界を張っているものを停止させんとどうにもならんじゃよ」
「じゃあ、爺さんはどうやって入ってきたんだよ?」
「ミーミルの泉に片方の目を差しだしたとき、わしはこの手の魔術、魔力、その他の術式に関して詳しくなってのぅ。結界に関しても同様」
オーディンさまの隻眼を見ると目の奥に輝く魔術文字を浮かび上がらせていた。
「相手は北欧の主神だ!討ち取れば名が揚がるぞ!」
旧魔王派の連中が魔力の弾を撃ってくるがオーディンさまは杖を地面にトンと突くと魔力の弾が弾け消滅した。
さすがは主神か......。あれだけの魔力の弾を消滅させるなんて。
「ほれ、ここはこのジジイに任せて神殿のほうまで走れ。ジジイが戦場に立ってお主らを援護すると言っておるのじゃ。めっけんもんだと思え」
オーディンさまは杖をこちらに向けると、俺たちの体を薄く輝くオーラが覆う。
「それが神殿までお主らを守ってくれる。ほれほれ、走れ」
「皆、行ってくれ!俺がここに残る!」
俺はオーディンさまの隣に立つ。
「おぬし、何をやっておるんじゃ」
「年寄り一人にこの人数はきついでしょ。手伝いますよ」
「まだ十数年しか生きていない赤ん坊が、わしを心配するなぞ」
オーディンさまの左手から槍らしきものが出現し
「グングニル」
それを悪魔たちに繰り出すと
ブゥゥゥウウウウウウウウウウウンッ!
槍から極大なオーラが放出され、一撃で数十人の悪魔が消し飛んだ。
「皆!はやく行ってくれ!」
「そうじゃ、はやく行くのじゃ」
俺とオーディンさまが言う。
「すみません!ここをお願いします!」
部長さんがオーディンさまに一礼し、神殿へ向かおうとしたとき朱乃が振り返り
「ショウ!早く来てくださいね!」
「ああ、すぐに行く!」
「神殿まで走るわよ!」
部長さんの言葉に応じて皆神殿のほうへ走り出した。
「よし、じゃあ、始めるか」
オーディンさまは杖をかまえ俺は禁手し、そして
「朱乃との約束もあるし、早くアーシアさんを助けないといけないんだ。さっさと終わらせてもらう。『
俺は心を冷酷にし神器の力を上げた。
「さぁ、始めようか。一方的な虐殺を」
そして旧魔王派の悪魔たちとの戦いが始まった。