水態の神器使い   作:ユキシア

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悪神ロキ

Sideショウ

 

「本当に久しぶりだな、フィル」

 

「はい。でもショウが悪魔になっていると聞いたときは驚きましたよ」

 

俺は約十年ぶりに再会した親友フィルナ・セフィード。約十年前俺が無理矢理海外へ帰らせた人物。

 

「俺も驚いたよ。まさかフィルが魔法使いになっていたなんて、それにあんなことした俺を嫌っていると思っていたからもう会わないと思ってたよ。まさか、こんな形で再開するとはな」

 

俺がそう言うとフィルの顔が真っ赤になった。

 

「あ、あのことに関しては反省してます。ですので言わないでください」

 

そう、あれはフィルが日本から海外へ帰ろうとしたときフィルが帰らないとだだをこねて家から出なかった。フィルの両親が説得したがまるで聞かなかったので俺がフィルをロープでグルグル巻きにして俺の両親の部屋にあった薬品を無理矢理嗅がせた後、薬品の匂いで寝たフィルを両親に渡しそのまま海外に行ってしまったからな......。

 

「あのときのフィル、やだ!やだ!帰らない!と涙目で言ったもんな。お前、一度決めたことは何をしてでも頑固拒否するもんな」

 

フィルは基本聞き分けのいい子なんだけど一度決めたことは絶対に譲らない頑固者。

 

「で、ですから言わないでください!もう!」

 

あ、拗ねた。まったくお前も変わってないな.......。

 

俺はそんなフィルを懐かしく感じた。フィルは拗ねた表情から真面目な表情になる。

 

「ショウ・・・・私はあなたを守る為にここに来ました」

 

突然のフィルの言葉に俺は驚いたがフィルは続ける。

 

「私の両親は父も母も魔法使いです。日本にいたのも両親の長期の任務があったので私もついていきました。始めてきた国に友達のいないかった私は一人公園で遊んでいると数人の男の子たちが私の髪や目を変だっていじめてきて泣きそうな私を助けてくれたのがショウと凛でした。覚えていますか?」

 

「ああ、覚えているよ。その後、俺と凛がそいつらとケンカして追っ払ったんだっけ?それでお前が何度もありがとうって言ってきて、それからしばらく俺たちと一緒になって遊んだもんな」

 

俺がそう言うとフィルは小さく笑い

 

「あのときは本当に嬉しかったんですよ。まるで白馬に乗った王子様が二人もいたよう見えました。でも、一番嬉しかったのは二人が私の髪や目を変じゃないって言ってくれたことです。そのときショウが自分で言った言葉覚えていますか?」

 

俺が自分で言った言葉?なんて言ったけ?俺が思い出そうとする前にフィルが言った。

 

「『人は生まれ持ってから違うんだ。それはキミの個性だ。気にすることなんか少しもない』って言ってたんですよ?まあ、ショウのお父さまが言っていた言葉をそのまま言ったって言ってましたけど」

 

確かに父さんはちょっとした哲学者っぽいことをよく言ってるもんな。俺にもそれがうつったけど。

 

「それからは楽しかった。ずっとこのままいたいと思うほど。でも小学校になってから凛の父親が人が変わり私、ショウ、凛のお母さまで守ろうとしましたけど、やっぱり大人の力には勝てませんでした。それでも、あなたは諦めませんでした。殴られようが、蹴られようが何度も、何度も凛を守る為に立ち上がりました」

 

「・・・・・ああ、でも今となってはすべてが無駄になったけどな」

 

結局は凛を守るどころか死なしてしまった。そしてあんな想いをしない為に強くなると誓ったのに仲間を殺そうとした。恋人を.....朱乃をこの手で殺そうとした。俺の全ては俺の手で無駄になった。

イッセー、部長さん、アーシアさん、木場、ギャスパー、小猫ちゃんそして朱乃、俺に皆の事を言う資格なんて元々なかったんだな。

 

俺は自分の愚かさに腹も立てられなかった。フィルはそんな俺の手を取り強く握ってきた。

 

「無駄なんかありません。私がいなくなってからもショウは一人でも凛を守り続けました。凛も感謝しているはずです」

 

「・・・・いくら感謝されようとも死なしてしまったら意味がないんだ。俺がもっと強ければ・・・・いや、今じゃあ、それも無駄になった」

 

弱い自分が許せなかったから強くなろうとした。でも、逆にその強さが皆を殺そうとした。

 

「・・・・やっぱり、グレモリーさんたち、仲間を殺そうとしたことを気にしてるんですか?いえ、気にしているからここにいるんですよね」

 

フィルの言葉に俺は小さく頷く。近いうちに俺は『はぐれ』になるだろう。もし、それで皆に会ったら殺されよう。それまで、皆の敵を倒す。それが俺にできる自分勝手な罪滅ぼし。

 

「・・・・ショウ。見て下さい」

 

フィルの言葉に俺はフィルを見ると肩に焼印があった。

 

「ショウ。凛を死なしてしまった責任は私にもあります。だから、私もあなたと同じものを背負います。これはその覚悟の証。その為に私は魔法を学び強くなってショウ・・・あなたを守る為に会いにきました。もし、あなたが私を拒絶しようとも私が勝手にあなたを守ります。もうあなたを一人にはさせません」

 

フィルは強い眼差しで言う。そこから感じるフィルの覚悟。本当にフィルは俺が拒絶したり、突き放そうとしても俺を守ろうとするだろう。フィルも俺と同じどこか感じるところがあったんだな。

 

「・・・・頑固者のお前に何を言っても無駄だろうな。でも本当にいいのか?俺と一緒にいたらお前も」

 

言葉の途中でフィルが抱きついてきた。そして言った。

 

「私はショウがいればそれだけでいいです。私は小さい頃から、あの時からあなたが好きだったのですから」

 

フィルからの突然の告白。俺は正直嬉しい。でも......。

 

俺は凛と朱乃を思い出す。凛は小さい頃からずっと好きだった。でも、死なせてしまった。朱乃は俺を助け、支え、救ってくれた。まだ凛のことを忘れられない俺を受け入れてくれた。それを俺は自分から裏切った。もう朱乃を想う資格もないだろう。そして今、すべてを自分の手で無駄にした俺を好きと言ってくれて、俺だけがいればいいと言ってくれるフィル。俺はどうしたらいいんだ.......。

 

思い悩んでいるとフィルは俺から離れた。

 

「ごめんなさい。ショウが辛いときにこんなことを言って・・・・ショウにはもう好きな人がいましたね。でも、言いたかった・・・・ずっとずっと、言いたかったんです。私がショウが好きだという想いを・・・・叶わなくてもいいんです。だからお願いします。私をあなたの傍に・・・・」

 

フィルは俺と唇を重ねてきた。一瞬戸惑ったが、俺は目を瞑りキスを受け入れた。それが、フィルの想いに対する答えだと思ったから.......。

 

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sideイッセー

 

俺はショウを助ける決意を固めてからしばらくするとオーディンの爺さんが日本に来た。そして先生からオーディンの爺さんが日本にいる間俺たちは護衛をすることになった。正直、ショウを探す方に力を入れたいがそういうわけにもいかなかった。俺はまだいいが、問題はやっぱり朱乃さんだ。オーディンの爺さんの護衛に堕天使からバラキエルさん、朱乃さんのお父さんが俺たちと一緒に行動することになっている。ただでさえ、ショウがいなくなってから精神が不安定なのに余計に悪化しているかもしれない。一応部長が傍にいるが大丈夫だろうか......。

 

そしてある日の夜。

 

ガックンッ!

 

ヒヒィィィィィィィィンッ!

 

突然、スレイプニルが動きを止め俺たちを急停止の衝撃が襲った!

 

皆、不意の出来事に態勢を崩した。

 

「何事ですか!?まさか、テロ!?」

 

「わからん!だが、こういうときはたいていろくでもないことが起こるもんだ!」

 

ロスヴァイセさんと先生が警戒していた。

 

馬車の窓から外を見るとバラキエルさんを中心に木場とゼノヴィアとイリナがそれぞれ展開して、戦闘態勢になっていた。俺も禁手のカウントをスタートさせる。

 

前方に若い男性らしき者が浮遊している。目つきが悪い少々悪いイケメンだ。

 

男性はマントをバッと広げると高らかにしゃべりだした。

 

「はっじめまして、諸君!我こそは北欧の悪神!ロキだ!」

 

先生が黒い翼を羽ばたかせて、馬車から出ていく。

 

「これはロキ殿。こんなところで奇遇ですな。何か用ですかな?この馬車には北欧の主神オーディン殿が乗られている。それを周知の上での行動だろうか?」

 

アザゼル先生が冷静に問いかける。

 

「いやなに、我らが主神殿が、我らが神話系を抜け出して、我ら以外の神話体系に接触していくのが耐えがたい苦痛でね。我慢できずに邪魔しに来たのだ」

 

「堂々言ってくれるじゃねぇか、ロキ」

 

先生の一言を聞いて、ロキは楽しそうに笑う。

 

「ふはははは、これは堕天使の総督殿。本来、貴殿や悪魔たちと会いたくはなかったのだが、致し方あるまい。オーディン共々我が粛清を受けるといい」

 

「おまえが他の神話体系に接触するのはいいってか?矛盾しているな」

 

「他の神話体系を滅ぼすのなら良いのだ。和平をするのが納得できないのだよ。我々の領域に土足で踏み込み、そこへ聖書を広げたのがそちらの神話なのだから」

 

「・・・・・それを俺に言われてもな。その辺はミカエルか、死んだ聖書の神に言ってくれ」

 

先生は指を突きつけて訊いた。

 

「ひとつ訊く!おまえのこの行動は『禍の団(カオス・ブリゲード)』と繋がっているのか?ってそれを律儀に答える悪神さまでもないか」

 

ロキはおもしろくなさそうに返す。

 

「愚者たるテロリストと我が想いを一緒にされるとは不快極まりないところだ。己の意志でここに参上している。そこにオーフィスの意志はない」

 

「・・・・『禍の団(カオス・ブリゲード)』じゃねぇのか。だが、これはこれでまた厄介な問題だ。なるほど、爺さん。これが北が抱える問題点か」

 

「ロキさま!これは超権行為です!主神に牙をむくなどと!許されることではありません!しかるべき公正な場で異を唱えるべきです!」

 

「一介の戦乙女ごときが我が邪魔をしないでくれたまえ。オーディンに訊いているのだ。まだこのような北欧神話を超えたおこないを続けるおつもりなのか?」

 

爺さんは平然と答える。

 

「そうじゃよ。少なくともお主よりもサ-ゼクスやアザゼルと話していたほうが万倍も楽しいわい。日本の神道を知りたくての。あちらこちらのユクドラシルに興味を持っていたようでな。和議を果たしたらお互い大使を招いて、異文化交流しようと思っただけじゃよ」

 

それを聞き、ロキは苦笑した。

 

「・・・認識した。なんと愚かなことか。ここで黄昏をおこなおうではないか」

 

「それは、抗戦の宣言と受け取っていいんだな?」

 

「いかようにも」

 

ドガァァァァァアアアンッ!

 

突如、ロキに波動が襲いかかった!

 

 

何事かと目を配ればゼノヴィアがデュランダルを振るったようだった。

 

「先手必勝だと思ったのだが」

 

早い、早いよゼノヴィア!

 

しかしロキは何事もなかったように空を浮いている。

 

「聖剣か。いい威力だが、神を相手にするにはまだまだ。そよ風に等しい」

 

木場も聖魔剣を創り、イリナも光の剣を発生させるが、それを見てロキは笑う。

 

「ふははっ!無駄だ!これでも神なんでね、たかが悪魔や天使の攻撃ではな」

 

ロキは左手を前に出すとその手から得体のしれないプレッシャーが集まるのが本能的に理解できた。

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

カウントが終わり、赤いオーラが鎧へと形作られていく!

 

ドライグ!飛ぶのは任せたぞ!

 

『ああ、任せろ』

 

『JET!!』

 

背中のブーストを噴かせ瞬時に間を詰め、打撃を打ち込もうとしたが、軽やかに避けられてしまった。

 

「そうだったそうだった。ここには赤龍帝がいたんだった。良い調子でパワーを身につけているじゃないか。だが」

 

ロキの手に光り輝き粒子が集まっていく!直撃はヤバい!

 

「神を相手にするのはまだ早い!」

 

放たれたロキの波動を俺は最大威力のドラゴンショットをぶち込んだ!

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

ドッバァアアアアアアアアアアアアンッ!

 

ふたつの波動が宙で派手にぶつかり、勢いよく弾け飛んだ!

 

「・・・・特別手を抜いたわけではないのだがな。これはまたおもしろい限りだ。うれしくなるぞ。とりあえず、笑っておこう。ふはははっ!」

 

部長や朱乃さんたちも翼を広げて馬車から出てきた。

 

「紅い髪。グレモリー家・・・・だったか?現魔王の血筋だったな。堕天使幹部が二人、天使が一匹、悪魔がたくさん、赤龍帝も付属。オーディン、ただの護衛にしては厳重だ」

 

「お主のような大馬鹿者が来たんじゃ。結果的には正解だったわい」

 

爺さんの一言にロキはうんうんと頷いていたが、途中、首を傾げた。

 

「グレモリー家・・・現魔王の妹・・・そういえば」

 

ロキは部長を見て言う。

 

「現魔王の妹よ。貴様の眷属に『悲劇の水神』がいるはずだ。その担い手はどうした?」

 

悲劇の水神?ここにいないのはショウだけ....。もしかして、ショウのことか!?

 

部長はロキ相手に威風堂々とした態度で言った。

 

「知っていたとしてもあなたに教える筋合いはないわ!」

 

「・・・・まあ、よい」

 

ロキはマントを広げ、高らかに叫ぶ!

 

「出て来いッ!我が愛しき息子よッッ!」

 

ロキの叫びに一拍空けると宙に歪みが生じる。空間の歪みから姿を現したのは灰色の狼!

 

十メートルぐらいはありそうな巨大な灰色の狼が俺たちの前に出てきやがった!

 

『・・・・相棒、奴は危険だ。出来れば回避したほうがいい』

 

赤龍帝のドライグでさえ、そんなことを言う。

 

「マズい・・・・・。おまえら、あのデカい狼には手を出すなッ!イッセー、距離を置け!」

 

「先生!あの狼は、何なんですか?」

 

俺の問いに先生は絞り出すように言葉を発した。

 

「神喰狼だ」

 

先生の一言に全員驚愕する。

 

「イッセー!そいつは最悪最大の魔物の一匹だ!神を確実に殺せる牙を持っている!そいつに噛まれたら、いくらその鎧でも保たないぞ!」

 

神を確実に殺せるって!なるほど!ドライグも回避しろって言うわけだ!

 

「そうそう。気をつけたまえ。こいつは我が開発した魔物のなかでトップクラスに最悪の部類だ。何せ、こいつの牙はどの神でも殺せるって代物なのでね。試したことはないが、他の神話体系の神仏でも有効だろう。上級悪魔でも伝説のドラゴンでも余裕で致命傷を与えられる」

 

ロキの指が部長に向けられる。

 

「本来、北欧の者以外に我がフェンリルの牙を使いたくはないのだが・・・・。まあ、この子に北欧の者以外の血を覚えさせるのも良い経験となるかもしれない」

 

.....野郎。まさか......まさか!

 

「魔王の血筋。その血を舐めるのもフェンリルの糧にとなるだろう。やれ」

 

オオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオンッッ!

 

その鳴き声は、俺たちの全身を震え上がらせるには十分すぎて、さらに聞き惚れてしまうほどの美声だった。

 

ひゅっ。

 

眼前の狼が俺の視界から消え、その瞬間、俺は考えるよりも先に

 

『JET!!』

 

体が動いた!

 

やらせるか。やらせるかよ。

 

部長を、俺の惚れた女を

 

「触るんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇッ!」

 

俺は狼のダッシュより先に部長の前に立ち、狼を正面から殴ろうとするが

 

ガキンッ!

 

突然俺と狼の間に氷の壁が現れ、その氷は狼を囲み閉じ込めた。

 

 

ドォォォォォォオオオオオオオオンッッ!

 

そして氷の中で大爆発が起きた!これは!?

 

「ふははは!久しいな。そしてようやく現れたか。『悲劇の水神』いや、今はルルナか?」

 

俺は、いや、俺たちはロキの向いているほうに視線を向けるとそこには黒い髪、青い目そして血のように紅い槍を持ってロキと向かい合っているのは.....。

 

「ショウ!?」

 

俺の親友のショウだった。

 

俺や皆は突然のショウの登場に驚いている。でも、ショウは俺たちを見ずにロキに槍を向け戦闘態勢を取っている。

 

「・・・・悪神ロキだな」

 

「いかにも。貴殿がルルナの担い手か?」

 

「そうだ」

 

ロキの問いにショウは短く答える。

 

「では、訊こう。貴殿は何をしにここに来た?」

 

「貴様を殺すために来た」

 

ショウの答えに口の端をロキは吊り上げるが.....。

 

「我が息子も怪我をした。今日は一旦引き下がろう!」

 

俺は狼のほうに視線を向けると狼は立ってはいるが全身に傷だらけになっていた。むしろあの大爆発をまともに喰らって立っていられる方がすごい。

 

ロキはマントを翻すと、空間が大きく歪みだして、ロキと狼を包んでいった。

 

「だが、この国の神々の会談の日!またお邪魔させてもらう!オーディン!次こそ我と我が子フェンリルが、主神の喉笛を噛み切ってみせよう!」

 

ロキとフェンリルはこの場から姿を消した。

 

「・・・・・・」

 

ショウは黙ってこの場から去ろうとするが、俺は急いでショウに近づき肩を掴んだ。

 

「おい!ショウ!今までどこにいたんだよ!?皆心配したんだぞ!?」

 

ショウはこちらを振り向けもせず

 

「離せよ。兵藤」

 

いつもみたいにイッセーではなく名字で呼んできた。すると横から誰か俺の手を掴んできた。見るとオレンジ色の髪に左右金銀と別れた目をした美少女だった。

 

「ショウの言うとおり、離してあげてください。兵藤一誠さま」

 

「誰だよ?あんたは」

 

俺がそう訊くとオレンジ色の髪の美少女は答えた。

 

「フィルナ・セフィードと申します。ショウの昔からの親友。そして、今のショウの仲間です」

 

ショウの昔からの親友!?じゃあショウの過去を知っている人なのか!?

 

俺がそう考えているとフィルナという少女は全員に聞こえるように言った。

 

「リアス・グレモリーさまとその眷属。そしてこの場にいるすべての人に言います。悪神ロキは私たちで倒します。ですので、あなた方は北欧の主神オーディンさまの守護をお願いいたします」

 

突然の宣言に俺たち全員は驚いた。だって、たった二人で悪神とはいえ神さま倒そうとするんだから

 

「そんなことできるわけないでしょう!?ふざけたことを言わないで!?」

 

部長が今の発言に激怒した。そりゃそうだろう。たった二人で倒すなんて無謀すぎる!

 

部長が激怒しているにも関わらずフィルナは冷静に返した。

 

「ふざけてはおりません。それに、これはショウが決めたことです。私はそれに従います」

 

ショウが!?

 

「・・・・ショウ、本当なの?」

 

部長がショウに訊くがショウは何も答えず静かにこの場を去ろうとしが。

 

「おい、ショウ」

 

今度はアザゼル先生が呼び止めた。

 

「お前が何でロキと戦いたいか知らねぇが、戦わせてやるから今回だけ俺たちともう一度一緒に行動しないか?その方が何か必要な情報も手に入るはずだ」

 

「ちょ!先生!?何言ってるんですか!?どうしてショウにそんな無茶を!?」

 

俺が先生に言うが先生は何も答えずショウの答えを待っていた。でも、ショウじゃなくフィルナが答えた。

 

「堕天使の総督アザゼルさま。申し訳ありませんがお断りさせてもらいます。こちらもできる限りあなた方との接触は避けたいので。失礼なのは承知ですがこれで失礼させてもらいます」

 

フィルナがそう言うと転移用魔方陣を展開しようとするがショウが止めて先生に向かって言った。

 

「・・・わかりました。今回だけもう一度、一緒に行動させてもらいます」

 

「でも、ショウ・・・」

 

フィルナは心配そうにショウを見ているがショウは笑顔になり言った。

 

「大丈夫だ。心配するな」

 

「・・・・・・わかりました。あなたの言うとおりにします」

 

フィルナも納得はしてなさそうだが、ショウの言うことに従った。

 

俺たちはもう一度ショウと一緒に行動することが出来たがそれからショウは何も喋らなかった。

 

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