水態の神器使い   作:ユキシア

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朝の出来事

Sideショウ

 

「・・・・・ん、朝か」

 

俺は眠りから目を覚まし辺りを見渡すと凄いことになっていた。

 

「・・・・ショウ・・・」

 

「・・・すーすー」

 

いつものように俺の両隣には朱乃とフィルが寝ている。まあ、それはいつものことだ。特には気にしない。

 

「・・・・にゃあ」

 

「ぐーぐー」

 

朱乃とフィル・・・・そして、ゼノヴィアと黒歌までもが俺にしがみ付くように寝ている。

 

昨日の夜、俺は朱乃を抱こうとしたがその後フィルたちと一悶着あり、結局いつも通りで寝ることになったのだが・・・・・。

 

「何で黒歌までここにいるんだ?」

 

寝ている黒歌の頭を撫でながら俺はつぶやくように言った。

 

昨日は小猫ちゃんと寝るって言っておきながら何で俺のところに来たんだ?あとネコミミ凄く気持ちいい。ずっと撫でときたい。小猫ちゃんもこんな感じなのかな?今度頼んでみよう。

 

「・・・うにゃあ・・・おはようにゃん、ショウ」

 

「ああ、おはよう」

 

ずっと撫でていたせいか黒歌が目を覚ますとそれと同時、猫のように甘える声を出した。

 

「にゃふふ。ショウに撫でられるのは気持ちいいにゃ。白音が羨ましい」

 

いや、マジな顔で羨ましがるなよ。頭ぐらいいつでも撫でてやるよ。

 

内心苦笑しながらそう考えていると黒歌が更に密着するかのように抱き着いてきた。

 

「ん~、ショウの体は温くて気持ちいい。氷の神器を使ってるから冷たいって思ってたにゃ」

 

まあ、確かに俺は氷の力をメインで使っているけど気体も水も使えるぞ。黒歌たちにすれば氷しか使っていないように見えるが・・・。

 

「というか、黒歌。お前小猫ちゃんと一緒に寝るんじゃなかったのかよ」

 

俺がそう問いかけると黒歌は真面目な顔で答えた。

 

「白音は発情期に入ってたからそれを止めてきただけよ。元からショウと寝るつもりだったし」

 

「発情期?ああ、猫だからか」

 

そういや黒歌も小猫ちゃんも猫又という猫の妖怪だったな。

 

「そうにゃ。あのままだと白音はショウの子供が欲しくてたまらなくちゃうから。でも、今の白音の体で子を宿したら母子で死ぬにゃん。だから、私みたいに発情期をコントロールできるようになるまで待つよう言っておいたにゃ」

 

黒歌はそう言いながら真っ直ぐ俺の目を見て。

 

「だからお願いにゃ。白音のためにも子作りは待ってあげて」

 

そう言ってきた・・・・。

 

やっぱり、黒歌は小猫ちゃんのこと大切に想ってるんだな。たく、不器用なシスコンなこと。というか前提自体が間違ってるぞ。

 

「何で小猫ちゃんと俺が子作り前提で話を進めてんだよ」

 

俺がそう言うと黒歌は呆気を取られたかのように目を見開いていた。

 

いや、何だよ。その予想外な顔は?俺、何かおかしなこと言ったか?確かに小猫ちゃんは可愛いぞ。もし、小猫ちゃんみたいな子が妹なら俺は溺愛していただろうが手なんか出すかよ。

 

「はぁ~、白音も大変にゃ」

 

何だよ、その苦労しているな~みたいなため息は。

 

それから黒歌は「もう一回寝るにゃん」って言ってもう一度寝始め俺はもう完全に目を覚ましたので朱乃たちを起こさないようにジャージに着替え部屋から出て、外に行き軽く屈伸して朝のランニングを始める。

 

部長さんたちと出会う前から走ってはいたけど最近だとフィルに教えてもらった魔法で体の重量を増やして走っている。それが終わって筋トレするときも同じようにしている。神器や魔力、魔法の訓練

は夜にしているから朝は基本的に肉体のトレーニングに集中する。それから一通り訓練を終わらせシャワーを浴びようと浴室に向かうとそこにはレイヴェルがいた。

 

「おはようございます、ショウさま」

 

「おはよう。あ、もしかしてこれからシャワー?だったら終わったら教えてくれ」

 

「い、いえ!私は別にあとでもかまいませんわ!ショウさまが先につかってください!」

 

いや、気持ちは嬉しいんだけど、そんな申し訳なさそうに言われたらな・・・・。でも、この子の場合断ったら余計に気を遣わせてしまうし。ここは御言葉に甘えようか。

 

「わかった。じゃあ、先に使わせてもらうな」

 

「は、はい!あ、お背中お流しします!」

 

「いや、別に・・・・」

 

「ダメでしょうか?」

 

申し訳なさそうに上目遣いで言ってくるレイヴェルに俺は言葉を詰まらせ、思った。

 

女の子の上目遣いは反則だ、と。

 

「・・・・・わかった。お願いするよ」

 

「はい!」

 

俺は朝からどこぞの主人公のように朝から美少女に背中を流してもらうことにした。

 

もちろん、お互いタオルで大事な所は隠しながらな!

 

誰に言い訳しているのかもわからず俺はレイヴェルに背中を流してもらっている。

 

「・・・・いかがですか?」

 

「気持ちいいよ」

 

背中を流してもらいながら俺は気まずい雰囲気を作らないように何とか話題を考えているとフとあることを思い出した。

 

「なあ、レイヴェル。一つ訊いていいか?」

 

「は、はい。なんなりと」

 

「どうして俺の眷属になりたいと思ったんだ?」

 

上級悪魔になったあの時、俺は女王(クイーン)をフィルに戦車(ルーク)を黒歌に渡し眷属になってもらった。黒歌は監視という意味も含めて眷属になっているし、フィルは俺の傍にいて欲しいからなってもらっている。だけど、レイヴェルは二人とは違う。純血悪魔で貴族、フェニックス家の息女。元人間の俺なんかの眷属にならなくてもレイヴェルなら相手を選べるぐらい出来るはずなのに。

 

「・・・・・初めはただの好奇心でしたわ」

 

手を止めレイヴェルが語り始めた。

 

「お兄さまはどうしようもなくだらしなくて情けなくて毎日毎日下僕とのスキンシップに励みろくに働こうともしない本当に情けない兄ですわ!」

 

・・・・・・おい、妹にボロクソ言われているぞ、ライザー。最後の方なんて本音ぽかったぞ。

 

「私は殿方は皆お兄さまのような方ばかりだと思っていましたわ。でも、リアスさまとお兄さまの婚約を決めるレーティングゲームのとき私はいつものように観戦していました。ですが、ショウさまの言葉に私は苛立ちを感じましたわ。恩人、幸せになって欲しい、仲間の為ならどんなことでもする。あの時、私は綺麗ごとですわ!と思っておりましたわ」

 

確かに綺麗ごとだよな。俺もよくあんなこと言ったもんだ。

 

「ですが、ショウさまはその綺麗ごとを本当にしましたわ。イッセーさまと一緒にお兄さまを倒しリアスさまを取り返しました。そして、思いました。殿方はお兄さまのような人ばかりではないと。それから私は好奇心でショウさまたちのことを知っていくにつれいつの間にか私はショウさまの力になりたいと思ったのです」

 

「っ!?」

 

レイヴェルは後ろから俺に抱きついてきたせいか俺の背中に柔らかい感触が直接伝わってくる!

 

「仲間のため、大切な人を守るために誰よりも命を懸けて戦うショウさまのお手伝いをしたいのです、私は。ですので、ショウさま、私を貴方様の眷属にしてはいただけませんでしょうか?」

 

レイヴェルの言葉を聞いて俺はレイヴェルに訊いた。

 

「レイヴェル。俺は一人じゃ何も出来ない。こんな俺でいいのか?」

 

「はい」

 

「危険な目にも遭うかもしれない。傷つけるかもしれない。もしかしたら、レイヴェルの心を深く傷つけることになるかもしれない。それでも?」

 

「はい」

 

「俺なんかよりイッセーのほうが・・・」

 

「くどいですわ!私はイッセーさまでも、リアスさまでも、他の誰でもありません!ショウさまの眷属になりたいのです!」

 

怒鳴られた・・・・。確かに少しくどかったな。

 

俺は自分の頬を叩き気をしっかりさせ、レイヴェルと向き合う。

 

「レイヴェル。俺の眷属になってくれ」

 

「はい!もちろんですわ!」

 

俺の言葉にレイヴェルは満面な笑みで返事をくれた。

 

 

そして、その直後お互い裸だったことに思い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺とレイヴェルはお互いに顔を真っ赤にしながら浴室を出るとすでに食卓には朱乃たちが起きていた。

 

「あらあら、ショウにレイヴェルちゃんも朝から顔が真っ赤ですわよ」

 

「・・・・・先輩。もしかして朝から一緒にお風呂に入っていたのですか?」

 

「・・・・・ノーコメントで」

 

小猫ちゃんは少し不機嫌そうに朱乃たちはニヤニヤしながらこっちを見ていた。黒歌に至ってはわかりやすいぐらいに。それから俺たちは朝食を食べているなか俺はレイヴェルに眷属のトレードの訊いてみた。

 

「レイヴェル。確か今はレイヴェルの母親の眷属だったよな?今日にでもトレード出来るか訊いておきたいんだ」

 

「それでしたら大丈夫ですわ!すでにお母さまとは話は通しています!」

 

おお!凄いな。どこまでも準備がいいな、レイヴェルは。

 

「だったら京都に向かう前にフェニックス家に行ってトレード出来るか交渉しないとな。フィルと黒歌もそれでいいか?」

 

「もちろんです」

 

「別にいいにゃ。それより、ショウ」

 

「ん、どうした?」

 

「いい加減約束を守って欲しいにゃ」

 

約束?俺と黒歌で何か約束なんかしたっけ?

 

俺は黒歌との約束を思い出そうとするが思い出せなかった。というか、滅多に会わないのにどういう約束をしたんだっけ?

 

思い出そうとしていると黒歌は笑みを浮かばせたまま言った。

 

「私と子作りする約束忘れたとは言わせないにゃん」

 

刹那、空気が凍った。それと同時、暑くもないのに俺の体から大量の汗が流れ始めた。

 

あれ?おかしいな?何でこんなに寒いのに汗を掻いてるんだ?俺は。

 

やや現実逃避しているなか俺は思い出した。ロキと戦う前に確かに黒歌は俺にそう言ってきたこと・・・・・。

 

『・・・・・・・・・・』

 

黒歌以外全員が俺に視線を向けてくる!表情はいつもと変わらない!でも謎の重圧が俺にひしひしと襲いかかってくる!

 

「・・・・・ちょっと、トイレに」

 

そう言って逃げようとしたが時は既に遅かった。俺の両腕はフィルとゼノヴィアに捕まれ、腰には小猫ちゃんとレイヴェルがしがみついている。唯一俺を捕まえていないロスヴァイセさんは見て見ぬ振りをし、そして代表するかのようにいつものニコニコ笑顔の朱乃が俺に詰め寄ってきた。

 

「ショウ。どういうことかしっかり説明してくださいね?」

 

「・・・・・・・・はい」

 

そうして俺は全てを白状するまで拘束されたままだった。

 

Sideout

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