水態の神器使い   作:ユキシア

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お帰り

Sideショウ

 

俺は孤独だった・・・・・。

 

別に両親がいないわけではない。俺の両親は仕事で海外にいるため一年に一回帰ってくるかどうかだ。その間俺は祖父母に面倒をみてもらった。

 

滅多に会えないけど両親はしっかりと俺の事を愛してくれている。帰ってきてくれた時は俺にかまってくれる。優しくしてくれる。俺はそんな父さんと母さんが大好きだ。

 

だけど、正直に言えば寂しかった・・・・・。

 

もっと話がしたかった、もっとかまって欲しかった。もっと優しくして欲しかった。もっとわがままをきいて欲しかった。

 

だけど、そんなわがままは言えなかった。父さんも母さんも人の為に頑張って仕事をしている。そんな両親に負担を掛けたくなかった。

 

そして時が流れて、俺は小学校に入学してすぐに祖父母が死んだ。病死だ。

 

祖父母が調子が悪い事は知っていた。でも、子供の俺にはそんなのがわからなかった。毎日のように目が覚めると朝食を作っている祖母ちゃんの姿もなく、新聞を読んでいる祖父ちゃんの姿もなかった。俺は二人の部屋へ行くと二人ともまだ寝ていた。起こそうと声をかけても目を覚ますことはなかった。

 

祖父母の葬式が終え、俺は両親と一緒に祖父母の家から離れて新しい町へと住むことになったのだが、両親は俺の面倒を親戚の人たちに頼んでまた海外へと行ってしまった。

 

新しい町、新しい人たち、新しい家に俺は寂しさと不安でいっぱいだった。

 

そんな時だった。

 

『ねーねー!一緒に遊ぼう!』

 

俺と同じ年の女の子が俺に話しかけて来てくれた。

 

それが俺、駿河彰と佐原凛の最初の出会いだった。

 

凛は笑顔が絶えない女の子だった。いつも笑顔で誰にでも優しいかった。そのくせにいざ、自分のことになると笑って誤魔化す。辛いはずなのに、泣きたいはずなのに我慢して笑って誤魔化していた。

 

自分の事は隠すくせに、誰かの為になると本気になる。俺はそんな彼女が不思議でなかった。そんな彼女に俺は訊いてみた。『どうしてそこまで人に優しく出来るの?』と。そしたら凛はう~んと唸りながら少し考えると

 

『わかんない』

 

そう答えた。

 

そして、こうも答えた。

 

『でも、皆が笑っていると私も嬉しい』

 

その時の俺は意味がわからなかった。

 

『変なの』

 

『変じゃないもん!』

 

頬を膨らませて怒る凛に俺は笑った。そして、凛も笑っていた。

 

両親が帰ってくるたびに俺は凛のことについてたくさん話した。そしたら、母さんは笑みを浮かべながら言った。

 

『彰は凛ちゃんのこと好きなのね』

 

その時の俺にはまだ好きというのがよくわからなかった。だけど、凛と一緒にいるのは楽しい。凛と一緒にいられる間は寂しさも不安もなかった。

 

それからも俺は凛と一緒に遊んでいると俺は母さんの言葉の意味に気づいた。

 

ああ、これが好きという気持ちなんだな。

 

それからも俺と凛は一緒に遊んだ。下らない事もよくやった。喧嘩だってした。苛められているフィルナを助けて友達になった。こんな楽しい毎日が続くんだなと思った。

 

凛が神器を発動するまでは・・・・・。

 

神器の発動を凛の父親に見られたから凛の父親は人が変わったかのようにほぼ毎日凛や自分の妻に暴力をした。化け物だと、化け物を産んだ化け物だと。俺は大好きな凛を守る為に色んな人たちに協力を頼んだ。

 

だけど、誰も助けてはくれなかった。

 

親戚の人たちは関わらないように俺たちを避けるようになった。警察は子供の俺の言葉を信じてくれなかった。両親にも協力してもらおうと連絡しようとしたが凛に止められた。俺の両親にまで迷惑をかけたくない、と。

 

フィルを無理矢理海外へ帰らせたのには心を痛めたがフィルにまで危険なめに会わせたくないという俺と凛の案だった。

 

大人の力は借りれない。なら、俺だけでも凛を守る。

 

それからは俺はがむしゃらに体を鍛えた。色んな武術にも手を出した。

 

だけど、それは何の意味を示さなかった。

 

凛は死んだ。それを追うように凛の母親も自殺した。凛の父親とヤクザたちは誘拐、殺人罪として警察に捕まった。俺は事件の関係者として済まされた。凛を殺したのは俺だと自白しても撃ったのは凛の父親。それに神器という不思議なものを誰が信用するか。

 

俺だけが何の罪にも囚われることもなかった。

 

凛の葬式後。俺は駒王町へと引っ越した。両親が俺に気遣ってくれたんだと思う。だけど俺にはそんなことどうでもよかった。

 

凛がいない町なんて・・・・世界なんてどうでもよかったからだ。

 

それからは俺は両親と中学の担任の推薦で私立駒王学園に入学した。

 

入学してからの俺はクラスメイトや他の人たちに一定の距離を取ってただ時が流れるのを待った。死のうかなと思ったことも少なくない。こんなどうでもいい世界のなかで生きるより凛を殺した罪をこの身を持って償うほうがいいかとも考えていた。

 

なにより、凛を差し置いて楽しむなんてこと出来る訳がなかった。償えるとしたら・・・・やっぱり・・・・・・。

 

そんなことを考えていると視界にある光景が入ってきた。

 

『あれは・・・兵藤、松田、元浜・・・・』

 

同じクラスメイトの有名人。もちろん悪い意味でだがそのせいか覚えていた。

 

『まったく・・・・よくもまぁ、懲りないものだ』

 

覗きの常習犯である変態三人組は女子更衣室を覗いていた。恐らく覗き穴でも作っていたのだろうと思いながら俺は気まぐれで三人に声をかけた。

 

『お前達。よくも懲りずに覗きが出来るものだな』

 

『あ、お前は同じクラスのイケメンの一人、駿河!』

 

『イケメンが俺たちに話しかけるな!』

 

『そうだ!我々は今は重大なミッションの最中なんだぞ!』

 

兵藤、松田、元浜が俺を見るなり明らかに憎々しい顔で俺を睨んできた。

 

『今、外から声が聞こえなかった!?』

 

『嘘!覗き!?』

 

兵藤達の声に中にいる女子たちが気づき、兵藤達の体はビクッ!と震えていた。

 

『ヤバい!逃げるぞ!』

 

兵藤達はその場から逃げようとしたがその時にはもう遅かった。女子たちが包囲網のように兵藤達を囲んでいたからだ。

 

『また貴方達ね!』

 

『今日という今日は許さないんだから!』

 

女子たちは竹刀を持って兵藤達を袋叩きにしようと近づくと兵藤が目で「助けてくれ!」と言わんばかりに俺に懇願していた。

 

まったく・・・・。

 

俺は内心ため息を吐きながら女子たちに声をかける。

 

『悪いけど、兵藤達を許してやってくれないか?』

 

『え、す、駿河くん・・・・』

 

声をかけた女子は俺を見るなり頬が赤くなるが俺は続けて女子たちに頼み込む。

 

『この三人には俺がよく言っておく。それで許してやってほしい。それでも許せないのなら俺を殴るといい。兵藤達の覗きを止めさせれなかった俺も兵藤達と同罪だからな』

 

『す、駿河くんが言うなら・・・』

 

『変態三人組!駿河くんに免じて今回は許してあげる!』

 

『駿河くんに感謝するのね!』

 

女子たちは竹刀を下ろして更衣室へと帰って行った。

 

『ワリィ!助かった!』

 

『イケメンは憎むべき対象だが、サンキュー!』

 

『お前はイケメンだが、今回ばかりは礼を言うぞ!』

 

女子たちがいなくなった途端、調子がいいかのように礼を言ってくる。

 

『別に礼はいらん。これに懲りたら二度と覗きはしないことだな』

 

『『『それは無理!』』』

 

異口同音で言う変態三人組に俺は深くため息を吐いた。そんな俺に兵藤が肩を叩いた。

 

『まぁ、助けてくれたんだ。なんか奢るぜ!』

 

『太っ腹だな!イッセー!』

 

『ゴチになるぞ!』

 

『お前らには奢らねえよ!?』

 

漫才かのように言い争う三人に俺は思わず。

 

『お前らは悩みとかなさそうだな』

 

そう言ってしまった。すると、兵藤たちが。

 

『そんなわけねえだろ!俺だって早く彼女が欲しいって思ってる!それなのに何でいまだに彼女一人出来ないって悩んでんだよ!』

 

『そうだ!お前みたいなイケメンならともかく俺たちは全然モテないんだ!』

 

『俺たちをお前らみたいなイケメンと一緒にするなよ!』

 

涙を流しながらそう訴えてきた。

 

それはお前らの日頃の行いがいけないんじゃないか?少なくとも兵藤はエロいことを除けばモテると思うのだが。

 

『そういう駿河こそ彼女とかいないのか?』

 

『・・・・・いたよ』

 

もうこの世にはいないけど。

 

『なんだ?イケメンの癖に彼女にでもフラれたのか?』

 

『失恋中だったのか・・・?あまり話さない奴だとは思っていたが』

 

松田と元浜がそう振ってくるが俺はどちらの言葉にも頷いた。フラれたともいえるし、失恋でもあるからだ。

 

『それじゃあ、憂さ晴らしも兼ねてカラオケでも行こうぜ!嫌なことは騒いでふっ飛ばすのが一番だからな!』

 

兵藤の言葉に松田も元浜も賛成し、俺は引っ張られるようにカラオケ場まで連れて行かされ付き合わされた。正直、カラオケとかそういう場所には行ったことがなかったがそれでも楽しいと思った。

 

『駿河!俺の事はイッセーって呼んでくれよ!俺もショウって呼ぶから!』

 

『何で?』

 

何でわざわざ名前で呼ばなければならない。そう考えていると兵藤は笑顔のまま俺に言ってきた。

 

『俺たちもう友達(ダチ)だろ!』

 

友達・・・・・?

 

数秒、その言葉の意味がわからなかった。俺にとっての友達はもうこの世界でフィル一人だけ。だけどもう会うこともないだろうと思っている。

 

実質、俺は一人だ。そんな俺に今、目の前にいる兵藤は友達だと言ってくれる。俺はそれにどうすればいいのかわからなかった。

 

『って!どうしたんだよ!?』

 

『え?どうしたって?』

 

兵藤が突然、驚いた顔で俺を見る。よく見ると松田や元浜も兵藤と同じ顔をしていた。

 

『気づいてないのかよ?お前、泣いてるぞ?』

 

松田に言われ俺は頬に触れると三人の言うとおり俺は泣いていた。

 

何で俺は泣いているんだ?悲しい訳でもないのに・・・・・。

 

何で泣いているのかが俺には分からなかった。そんな俺に兵藤が肩に手を置いてきた。

 

『まぁ、何で泣いているかはわからねえけど。困ったことがあったら言ってくれよ。友達(ダチ)なんだからさ』

 

人殺しである俺に、罪人である俺に、こいつは――――兵藤は友達と言ってくれた。その優しさがその言葉が俺の心に深く突き刺さった。

 

『兵藤・・・・いや・・・・イッセー』

 

恐る恐る俺は手を伸ばしながらイッセーに言った。

 

『俺と・・・・友達に・・・・なってくれないか・・・・?』

 

『おう!』

 

伸ばした手をイッセーは笑顔で掴んでくれた。

 

それからはイッセーたちとバカをやったり、覗きをしたら叱ったりもした。死のうと思うことが少なくなってくるほど俺はイッセーたちといる毎日が楽しくなってきていた。二年生になってからは息がする間もないくらい忙しい毎日だった。堕天使に会ってイッセーが悪魔になったり、リアス部長、朱乃、木場、小猫と出会ってアーシアを助けるために教会へ行ったり、アーシアが悪魔になって、その次はリアス部長を賭けたライザーとのレーティングゲーム。コカビエルの襲撃でゼノヴィア、イリナと出会って、最大勢力の会談の時はギャスパーに会って。テロリストと戦ったり、冥界に行ったり、会うこともない思ってたフィルと会ったり、ロキと戦ったり、ロスヴァイセさんがリアス部長の眷属になったり、修学旅行で英雄派に襲われたり。サイラオーグさんとレーティングゲームもしたな。色んな人たちと出会った。

 

イッセーと出会ってから本当に息がする間もないくらい忙しい毎日。だけど、それがたまらなく楽しかった。こんな俺を受け入れてくれる皆がいる。俺を愛してくれる人たちがいる。大変で忙しいけど俺はそんな日常が大好きになっていた。

 

俺はもう孤独じゃなくなった。

 

俺はもう死にたいとは思わない。

 

そう皆が思わせてくれた。

 

馬鹿でエロくて大きい胸が大好き。だけど、眩しいくらい明るくて、こんな俺にも親しく接してくれる俺の親友イッセー。

 

学園の二大お姉さまと呼ばれ、普段は凛々しいけど我が儘な所もある。可愛い悪魔で俺の尊敬する人でもあり、好きな女性で俺の主、リアス。

 

同じく学園の二大お姉さまでもある。いつも笑顔で優しくて紅茶が淹れるのがとっても上手い。少しエロくてSなところもあるけど、甘え上手で年下のように甘えて来てくれる俺の愛しい人一人、朱乃。

 

紳士と騎士という言葉がよく似合う。頼まれたら断れない性格でよく俺と稽古してくれるグレモリー眷属の騎士(ナイト)、木場。

 

小柄でよく食べて毒舌を言うが誰よりもリアスや眷属の為に努力する。ネコミミ姿で甘えてくるとき愛おしいと思えるほど可愛くて頭を撫でるのが気持ちいい俺の癒し、小猫。

 

誰よりも優しくて、前を歩く一生懸命な姿を見習おうと何度も思えるほど心が強い、アーシア。

 

始めは敵同士だった。行動力がありすぎて少しは考えて行動してほしいと思ったことがしばしば。だけど、真っ直ぐに俺の事をストレートに好きだと言ってくれた俺の愛する人の一人、ゼノヴィア。

 

自分の存在と力に怯えて引き籠りになっていた。だけど、いざというときは男を見せるようになり、俺を尊敬してくれるギャスパー。

 

信仰心が強く、時に強すぎることもあるけど天真爛漫な性格は誰とも仲良く出来るミカエルさまのA、イリナ。

 

残念な所も多々あるけど、しっかりとした性格で頼りになるロスヴァイセさん。

 

人の心を勝手に読んだり、情熱的に俺にアプローチしてくる。でもどんな時にでも俺の傍にいて俺を支えてくれる。俺の女王(クイーン)であり、俺の愛する人の一人、フィルナ。

 

細かいところにも気を遣って、サポートしてくれる。俺には勿体無いくらいよくしてくれる俺の僧侶(ビショップ)、レイヴェル。

 

はぐれ悪魔で敵同士だった。自由奔放な性格をしているが不器用な優しさは誰よりも妹である小猫のことを考えている。俺の戦車(ルーク)、黒歌。

 

アザゼル先生、ソーナ会長、匙、シトリー眷属の皆、サーゼクスさん、グレイフィアさん、セラフォルーさま、リアスのお母さまにお父さま、ミリキャスさま、ヴァーリ、サイラオーグさん、九重、八坂。

 

俺は皆が大好きだ。

 

皆ともっと騒いで、笑って、生きていきたい。

 

俺は悪魔だけど、願ってもいいよな?

 

皆と一緒にこれからも生きていきたいと。

 

そう願っていると俺の体は光に包まれた。

 

――――――もちろん。

 

声が聞こえた。俺が愛していた人の声が。

 

ああ、俺は生きるよ。

 

声に応じるように俺は笑って応えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開けると俺に目の前には驚きの表情を隠せずにいた曹操。

 

「・・・・駿河彰。その姿はなんだ?」

 

曹操の言葉に俺は自分の姿を見てみた。

 

腹に空いていた風穴は消え、俺の体は神々しい光に包まれ、背中にはまるで俺を守るかのように俺を包んでいる純白の天使の翼。

 

それを見て俺はすぐに確信した。

 

ああ、お前が守ってくれたのか。本当にお前はどこまで優しいんだよ・・・・・・凛、ありがとう。

 

聖槍から、聖槍の光から俺を守ってくれたことに内心で礼を言うと俺は曹操に言った。

 

「曹操。俺は一つ勘違いをしていた。俺は皆を守っていたんじゃなかった」

 

ああ、俺はなんて勘違いをしていたんだろう・・・・。

 

「いつも守られていたのは俺の方なんだ」

 

そう答えた俺に対して曹操は笑みを浮かべた。

 

「・・・・・なるほど。それがキミのもう一つの神器の禁手化(バランス・ブレイク)というわけか。輝き、身に纏うオーラは聖槍のダメージと光を払う、キミを守ろうとする天使の翼・・・・煌めく守護天使(トゥインクル・アイギスエンジェル)とでも名付けようか」

 

俺の胸から聖槍を引き抜く曹操。引き抜かれた胸の傷は一瞬で消え去った。

 

煌めく守護天使(トゥインクル・アイギスエンジェル)・・・・・・。アイギス、ギリシア神話に出てくる女神アテナの防具。確かあらゆる邪悪、災厄を払う。人にとって神にとって光はありがたいもの。その光から悪魔である俺を守った。皮肉も込めやがったな、曹操。

 

「それで?まだ戦う気はあるのかな?」

 

曹操が肩に聖槍をトントンしながら言ってくるに対して俺は首を横に振った。

 

「・・・・・いや、俺の負けだ。降参するよ」

 

両手を上げて降参のポーズを取る俺。

 

曹操が名づけたこの天使の力は聖槍の力から俺を守ってくれた。だが、体力、スタミナ、魔力までは回復していない。守り、傷を治す。今の状態で曹操と戦ったとしても勝てるかどうかわからない。なにより、もう俺も曹操も戦う気はない。

 

「そうか。それはこちらも助かる。戦士として覚悟のない者とこれ以上戦う気は俺もないからね」

 

禁手(バランス・ブレイカー)を解いた曹操。

 

覚悟か・・・・・。

 

そう思っているときだった。首都の上空で快音が鳴り響いた。上空を見上げる俺と曹操。そこには宙に次元の裂け目が生じ始め開いてくる空間から懐かしいオーラを俺は感じ取った。

 

やっと・・・・やっと、帰ってきやがったか。イッセー。

 

嬉しさのあまり俺は涙を流した。

 

「・・・・・曹操。俺はお前の言うとおり戦う覚悟がないのかもしれない。でも、イッセーは違う。あいつはお前よりも強い」

 

俺の言葉を聞いて曹操は笑う。

 

「ハハハハ。ならぜひ戦ってみないとな」

 

曹操はそれだけを言うと俺の前から消え去った。

 

・・・・・俺も皆の処へ行くか。

 

俺は悪魔の翼ではなく天使の方の翼を広げてみると宙に浮き飛ぶことが出来た。

 

ハハ、俺は悪魔なのにこれじゃあ天使だな。違いがあるとしたら天使の輪がないぐらいか。

 

苦笑しながら俺は天使の翼を羽ばたかせながら皆の気配を頼りに探していると高層ビル群が建ち並ぶ区域の広い車道でグレモリー眷属とシトリー眷属にサイラオーグさん。倒れているヘラクレスとジャンヌ。英雄派と戦って倒したのだろう。そして――――。

 

「やっと帰ってきやがったな。イッセー」

 

「ショウ!?」

 

鎧姿のイッセーがいた。

 

「お前・・・・・その姿・・・・」

 

天使の翼を出している俺に驚く皆。だけど、説明より前に言っておかなければならないことがある。

 

「お帰り、親友」

 

俺は拳をイッセーに向けるとイッセーは一瞬間の抜けた表情をするがすぐに笑みを浮かべた。

 

「ただいま、親友」

 

軽く拳をぶつけ合った。

 

拳をぶつけ合っているとイッセーの後ろでゼノヴィアがイリナをいじっていた。

 

「ふふ、イリナ。お前よりショウの方が天使っぽく見えるぞ。自称から天使(仮)と呼ぶべきかな?」

 

「そんなことないもん!私のほうが本物だもん!もうこうなったらどちらが本物の天使に相応しいか勝負よ!駿河くん!」

 

・・・・・・ゼノヴィア、イリナ。少しは空気を読んでくれ。

 

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