水態の神器使い   作:ユキシア

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赤龍帝と魔法使い

Sideイッセー

 

冥界への魔獣騒動からそこそこ経ってから数日。俺たちは平和な日常を満喫していた。

魔獣騒動の時は俺は一度死んで蘇ったりしたけど、それでも皆無事で今の平和を満喫することが出来てよかったと思ってる。

リアスの話だとこれからは魔法使いの契約について考えているそうだけど、それでも今だけでもこの平和を日常を満喫したいと俺は思ってる。

そして、これからもハーレム王目指して頑張って行くぜ!

・・・・・・だけど、その前に今の状況を何とかしなければッ!

チラリと顔を上げると平然と難しいそうなというか俺には理解できない本を片手に紅茶を飲んでいるフィルナとのこの空気を何とかしなければ!

いつもの部室で今は俺とフィルナ二人っきりという珍しいことになっていた。

他の皆は悪魔の仕事に行っている。いつもショウにベッタリなフィルナだけど今日はリアスとショウが一緒に悪魔の仕事をこなしている。

何でも危険な土地に調査を行っているみたいだけど、大丈夫なのだろうか?

いや、ショウがいるんだし、大丈夫だろう。

今は自分の心配をしなければ・・・・ッ!

相変わらず無言で読み続けるフィルナ。改めて思えばフィルナって魔法使いなんだよな。

戦っている所一回しか見ていないけど強いのはよくわかる。

そうだ。これからの魔法使いの契約について話をすればこの何とも言えない空気をどうにかできるかもしれん!

 

「な、なぁ、フィルナ。ちょっといいか?」

 

「はい?」

 

視線を俺へと向けるフィルナに俺は魔法使いの契約のことについて聞いてみた。

 

「近いうちに魔法使いとの契約があるんだけど、何かいいアドバイスとかないか?」

 

「アドバイスですか・・・・」

 

本を閉じて思案するフィルナ。

 

「まず、魔法使いとはどのような存在かご存知ですか?」

 

「え、いや、まったくわからん」

 

「一言でいえばアザゼルさまのような存在です。自分の魔法の研究、発展それらを極める存在が魔法使いと思っていいでしょう」

 

なるほど、アザゼル先生で例えてくれるからわかりやすいな。

 

「魔法使いが悪魔と契約するに主な理由は三つ。用心棒、悪魔の技術と知識、自分自身のステータス。契約する悪魔が良ければそれは自分自身の向上にもなりますしね。その点ではグレモリー眷属は申し分ないでしょう。イッセーさまにもそれなりの契約書類が送られてくるはずですよ」

 

「そ、そうなのか?自分じゃいまいちよくわからんのだけど・・・」

 

そりゃ、今まで強敵相手と戦ってきたけど皆の力が合ってこそだし、俺なんかにそんなにくるものなのか?

というか、そう考えるのならショウにはいったいどれだけくるんだろうか?

 

「貴方は赤龍帝ですよ。少なくともそれだけで契約にするに相応しい価値があります」

 

そっか、二天龍だもんな。それによく考えたらリアスの家は有名だし、それなりに数があるのかもしれない。

 

「ちなみにイッセーさまはどのような魔法使いと契約したいのですか?」

 

「おっぱい大きい美人!」

 

「・・・・・・・」

 

正直に答えるとフィルナが俺を見る目が何故か冷たく感じるのは気のせいだろうか?

いや、きっと、気のせいだ!

 

「・・・・まぁ、イッセーさまがどのような魔法使いと契約するのかはイッセーさまが決めることですし、深く言いません。しかし、今の内に少しでも魔法について知っておいたほうがよろしいですよ?長所を伸ばすにしろ短所を埋めるにしろ下手な魔法使いと契約して痛い思いをするのはイッセーさまだということを忘れないように」

 

「は、はい・・・」

 

宥められるように注意される俺。それしても魔法か・・・。

魔力はイメージしたものを発現するもの、魔法は術式で超常現象を発動させる。

俺が知っているのはこれぐらいだ。

ヤバいな・・・・このままじゃ俺、変な魔法使いに騙されるかも。そうなればリアスの名前に泥を塗ることになっちまう!それだけは避けねえと!

 

「フィルナ。俺に魔法を教えてくれ」

 

「諦めてください」

 

「はや!」

 

魔法を教えてもらおうとフィルナに懇願したが即答で断られた。しかも、諦めてくださいって!どういうことだよ!?

 

「イッセーさま、貴方は魔法の術式を扱うだけの知識と計算ができますか?」

 

「あ、バカな俺じゃ、厳しいのか」

 

「その通りです。ちなみに例えるのなら・・・・」

 

そこから数分間、俺はフィルナの魔法の計算、構築について教えてもらった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということで術式は完成され、魔法が発動するのです。ちなみにこれは基礎中の基礎でゲームでいう初級魔法レベルのものです」

 

「・・・・・ああ、うん、俺には無理だわ」

 

たったの数分間の説明で俺の頭はパンクした。というか、無理だ!魔魔法使いの頭ってどうなっているんだよ!?

 

「ご存じかもしれませんが、魔法には様々な種類があります。黒、白、精霊、ルーン、地域ごとの術式やごく一部の者にしか伝授しない魔法もあります」

 

「・・・・フィルナはどの魔法が得意なんだ?」

 

「私は一通りの魔法は使えます。ですが、召喚魔法を中心に様々な魔物や聖獣だけでなく言葉が交わせる交わせない関係なく契約を結んでいます」

 

一通り使えるとは・・・。逆に凄いのか凄くないのかわからなくなってきた。

悩んでいる俺にフィルナは小さく笑みを浮かべる。

 

「そもそもイッセーさまは洋服破壊(ドレス・ブレイク)乳語翻訳(パイリンガル)など意外性の高い技を身に着けています。下手に魔法を身に着けるよりも自分の得意なもの、他者からにとって予想外な技のほうがいいかもしれませんね」

 

褒められてる・・・・のか?

いや、確かに意外性があるのは否定できないけどさ!

リアスやショウたちだけじゃなくアザゼル先生からも意外性があるって言われているし、俺ってそんなになのか!?

 

「ですが、魔法を使わないにしろ、魔法の知識はあった方がいいでしょう。幸い私やロスヴァイセさまは魔法に秀でています。わからないことがあれば助言もできます」

 

「ああ、その時は頼むわ・・・」

 

魔法か・・・・。ゲームなどで出てくるから使ってみたいという憧れはあるけど実際は俺の頭じゃ理解できない程の計算が必要なのか。とほほ、世界はシビアだ・・・。

 

「イッセーさま。私は貴方に感謝しています」

 

魔法が使えないことに嘆く俺に突然フィルナが感謝の言葉を述べてきた。

 

「ご存じでしょうが、私がショウが好きです。この世界の誰よりも愛しています」

 

突然の告白。だけど、フィルナがショウのことが好きだということは知っている。

恥ずかしがるどころかそのことを誇らしいと思えるぐらいショウのことを想っている。

 

「ですが、私にはショウを愛する資格はありません。肝心な時に傍におらず、愛する人を放置していた私にはショウに愛していただく資格なんてありません」

 

「そんなことねえだろ。それにいたくてもいられなかったんだろ?それで愛する資格がどうとかショウは気にしないんじゃないのか?」

 

ショウは誰よりも優しい奴だ。そんなこと気にしないどころか普通に受け入れるはずだ。

だけど、フィルナは首を横に振った。

 

「確かにその通りです。ショウは優しいです。こんな私でも愛してくれます。そのことは理解していますがこれは私のケジメのようなものです。例えショウが私のことを愛してくれなくても私はそれを受け入れ、それでもショウの傍にいます」

 

フィルナのその言葉はとてつもないぐらいな気迫を感じた俺は何も言えなかった。

だけど、フィルナは『話がずれましたね・・・』とすぐに気迫は消えた。

 

「一番にショウの心を救っていただいたイッセーさまに私は感謝しています。何かあれば言ってください。可能な限り力をお貸しします」

 

「いや、別にいいって・・・それに俺は別にショウを救ったわけじゃないし・・・」

 

確かに初めてショウと話した時、あいつ凄い暗い感じがしたけど俺は別にカラオケ行ってダチになっただけなんだが・・・・。

そんな俺にフィルナは可笑しそうに笑った。

 

「なるほど、それが貴方のイッセーさまの魅力なのですね」

 

魅力?意味が分からん。そんなショウが持っているようなもの俺が持っていたら今頃女子にモテモテだっつーの!

 

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

Sideフィルナ

 

イッセーさま。貴方はご存じないのかもしれませんが、貴方は光です。

常闇の世界にも光を当てることが出来る希望の光。

それに対してショウは闇。

愛する人をこんな風に言いたくはありませんが、駿河彰はまだ暗い闇に閉じ込められています。一人、孤独でやっと出会えた愛するべき()を失ったショウの心はまだ闇に閉じ込められている。

ですけど、少しずつ、本当に少しずつではありますがショウの心は闇から解放されつつあります。それはグレモリー眷属の皆さまだけではありません。

自覚はないようですが他の皆様にも影響を与えているのですよ、イッセーさま。

もちろん、いい方向でですが。

ですので、お願いします。

貴方はいつまでも光であり続けてください。

そして、朱乃さまと一緒にショウの心を救ってあげてください。

 

Sideout

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