水態の神器使い   作:ユキシア

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新しい眷属と墓参り

Sideショウ

 

聖堂の宙にゆっくり落ちてくる淡い緑色の光を放つ二つの指輪を部長さんは手に取り

 

「これをアーシア・アルジェントさんに返しましょうか」

 

「で、でも、アーシアはもう・・・・」

 

そう、もうアーシアさんは死んだ。俺は、イッセーを手助けするためにここに来たのに、アーシアさんを助けられなかった

 

(なんで、こうなる...)

 

俺はフリードの戦いで力を手に入れたはずなのに、助けられなかった...ごめん、イッセー....

 

「・・・・・部長、ショウ、みんな、俺とアーシアのために本当にありがとうございました。でも、せっかく協力してくれたけどアーシアは....」

 

イッセーは俺以上に悔やんでいた......すると、部長さんは、ポケットから何かを取り出した。

 

「イッセー、これ、なんだと思う?」

 

取り出したのは、紅いチェスの駒だった.....そうか、その手があったか...

 

「それは?」

 

「これはね、イッセー。チェスの僧侶(ビショップ)の駒よ」

 

「へ?」

 

イッセーは、間の抜けた声を出した。

 

「あなたに説明するのが遅れたけど、爵位もちの悪魔が手にできる駒の数は、『兵士』が八つ、『騎士』『戦車』『僧侶』が二つずつ、『女王』がひとつの合計一五体なの。実際のチェスと同じね。

『僧侶』の駒はひとつ使ってしまっているけど私にはもう一つだけ『僧侶』の駒があるわ」

 

そいうと、部長さんはアーシアさんの胸に駒を置いた。

 

「『僧侶』の力は眷属をフォローすること。この子の回復能力は『僧侶』として使えるわ。前代未聞だけど、このシスターを悪魔へ転生させてみる」

 

部長さんの体を紅い魔力が覆う。

 

「我、リアス・グレモリーの名において命ず、汝、アーシア・アルジェントよ。今再び我の下僕になるため、この地へ魂を帰還させ、悪魔となれ。汝、我が『僧侶』として、新たな、生に歓喜せよ!」

 

すると、紅い駒がアーシアさんの体の中に入ると

 

「あれ?」

 

もう目覚めることのないアーシアさんが、目を覚ました。部長さんは、イッセーにやさしい笑みを向ける。

 

「悪魔をも回復させるその子の力が欲しかったからこそ、私は転生させたわ。ふふふ、イッセー、あとはあなたが守ってあげなさい。先輩悪魔なんだから」

 

アーシアさんは、上半身を起こし、キョロキョロ見回したあと、イッセーの姿を捉えた。

 

「・・・・・イッセーさん?」

 

怪訝そうに首をかしげるアーシアさんをイッセーは抱きしめた。

 

「帰ろう、アーシア」

 

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side朱乃

 

「・・・・・・んっ」

 

私、姫島朱乃は、目を覚ました。私は今、彰君の家に居候として一緒に暮らしています。

その、彰君は今、

 

「・・・・・・・すぅー」

 

私の隣でぐっすりと、眠っています。先日の堕天使の件で彰君は、一人で『はぐれ悪魔祓い』と戦い新たな力を身に着け倒して疲れているのか、いつも私より早く起きているのに、今日はぐっすりと眠ってます。ハァ~それにしても....こう、無防備で寝ていると、いたずらしたくなりますわねぇ~

でも、今日は、やめておきましょう。疲れているでしょうし....

 

私は彰君を起こさないように着替え朝食の準備に取り掛かろうとしたが、あるものに目がいってしまった。

 

「あれは...」

 

伏せられていた写真立て、私は、つい、それに手を伸ばそうとしたが.....

 

「触らないでください」

 

先ほどまで寝ていた彰君に止められた。

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

Sideショウ

 

今日は、少し寝すぎてしまった。いつもならもう少し早く起きてはいるのだが、まー昨日あんなことがあったもんな、夜も遅かったし....と、朝食の準備をしねえと....

 

「んっ?」

 

朱乃先輩はすでに起きていたが、朱乃先輩は、伏せていた写真立てに手を伸ばそうとしている

俺は、思わず....

 

「触らないでくだない」

 

自分の声に少し怒りを感じた....朱乃先輩は、伸ばした手をすぐに引込め

 

「ごめんなさい...少し気になってしまって....」

 

「いえ、こちらこそ、朝からすみません....すぐに朝食を作ります」

 

朱乃先輩は謝ってくれたので、すぐ、こっちも謝り朝食の準備に取り掛かった。

 

そして時間は流れ、少し気まずい空気の中俺と朱乃さんは、朝食を食べていると....

 

「朱乃先輩。すみませんが、今日、学校を休むのを部長さんに言ってくれませんか?」

 

「かまいませんけど....どうしたのですか?」

 

「いえ、ちょっと、行くところがあるんです」

 

「......わかりましたわ」

 

朱乃先輩は、それ以上聞いてこなかった。なんとなくだけど、察してくれたんだな...

 

それから俺は、朝食を食べ終わりすぐに、家を出た....

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sideイッセー

 

俺、イッセーは今、サイコーにテンションが高かった。なぜなら、部長にキスしてもらったからだ!

額だけどなっ!でも、感動のあまり涙が出てきそうだ!

俺!俺!頑張ります、部長!このキスにかけても!絶対に!

 

「と、あなたをかわいがるのはここまでにしないとね。新人の子に嫉妬されてしまうかもしれないわ」

 

「イ、イッセーさん....?」

 

振り返ると、そこには、制服姿の金髪の少女ーアーシアがなにやら笑顔を引きつらせていた。

 

え?怒ってる?ど、どうして?

 

アーシアは、なにやら、お祈りをしたとたん、頭の痛みを訴えていた

 

そりゃあ、悪魔だもんな....

 

「後悔してる?」

 

部長がアーシアに聞くと、アーシアは首を横に振った。

 

「いいえ、ありがとうございます。どんな形でもこうしてイッセーさんと一緒にいられるのが幸せです」

 

は、恥ずかしいセリフに俺の顔が紅潮する。

 

そして、部長のおかげでアーシアもこの学校に通うようになった。

 

ふふふ...悔しがる松田と元浜の顔が目に浮かぶ

 

「おはようございます。部長、イッセーくん、アーシアさん」

 

と木場が来て

 

「・・・・おはようございます部長、イッセー先輩、アーシア先輩」

 

次に小猫ちゃん

 

「ごきげんよう部長、イッセーくん、アーシアちゃん」

 

で、次に朱乃さんが入ってきた.....あれ?

 

「あの、朱乃さん、ショウは?」

 

ショウが来ていなかった......

 

「今日、彰君は、何か用事があるそうなので休むそうです。」

 

ショウと一緒に暮らしている朱乃さんは、そう言っているが....どうしたんだ?あいつ

 

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sideショウ

 

「・・・・・・・でさ、その時、イッセーの神器が・・・」

 

俺は今、墓地に来ていて、一つの墓の前に座り、話しかけている。

 

「で、その時、部長さんのおかげで、そのアーシアって子は、生き返ってな・・・」

 

俺は、先日の件のことを、ただ、話していると....

 

「本当、よかったよ......なぁ、凛、俺はお前との約束絶対に守るからな....だから、安心してくれ」

 

そう、絶対に守る、それが、俺にできる罪滅ぼしだ.....

 

「じゃあ、そろそろ時間だから、じゃあな 凛」

 

そして俺は、立ち上がりその場から姿を消した。

 

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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