Sideベンニーア
あっしはベンニーア。
元
マスターに会いに行くときは正直冷や冷やもんでしたよ。
クソ親父とハーデスさまのおかげでマスター達は警戒心マックスでしたから仕方ないとはいえ居心地は最悪でしたっスよ。
結果的はあっしの望み通りマスターの眷属になれてよかったっス。
おっぱいドラゴンの旦那にも会えて感激ものでもありやしたし、マスターも優しいし、ハーデスさまのところに比べると居心地よすぎぐらいですぜ。
「じゃ、留守番頼むな」
「いってらっしゃいにゃ」
《いってらっしゃいっス》
マスター達はいつものように学園へ行くようであっしと黒歌の姐さんは留守番ですぜ。
「じゃ、私も行くわ」
《いってらっしゃいっス》
黒歌の姐さんもマスター達が出て少ししたらどこかへ行くようっスから基本あっし一人で留守番が多いすよね。
《黒歌の姐さんは何してるんすかね~》
マスター達が出てから出ていく黒歌の姐さんのだけどマスター達が帰ってくる前には帰るっスからいいんすけど。
ソファで寝そべりながらおっぱいドラゴンの特撮見たり、この世界の雑誌やニュースを見たり、だらけていやすが基本的に暇なんすよね。
マスターの部屋にある漫画やゲームは面白いんすけど、毎日がこう暇だとつまらないっス。
《・・・・・あっしもマスターのところへ遊びに行きやすか》
魔法陣で潜って行こうと思いやしたけどマスターはこう言ってやしたね。
『人間界では極力魔法陣での移動はしないこと』
《どうしてっスか?》
『普通の人間は魔法の存在を知らない。魔法の存在が知られたら大騒ぎになるから万が一のことも考えて俺達は行動しないといけない。それに魔法に頼りすぎるのも自分を駄目にしてしまうからな』
《自分の足で行きやすか》
頭をポリポリかきながら玄関を出るあっしはマスターのいる駒王学園へと歩きやす。
しばらくしてあっしの腹がキュ~って鳴きやした。
ちょうど昼頃ですし、昼食にしやすか。
マスターから十分に小遣いも貰っていやすし、何を食べやしょうか。
あちこち飲食店を見渡すあっしはあるものに目を奪われやした。
特大パフェDX。
ゴクリ。
自分でもわかるぐらい唾を呑み込んだのがわかりやす。
間違いなくあっしはこれを求めていると
《・・・これは食べるべきっスね》
本能の赴くままにあっしはその店へと行きやした。
そして、完食しやした。
感想はやばいぐらい美味かったっスよ。
《さて、気を取り直して行きやすか》
マスターのところへ歩き出すあっしは人通りの多い道へとやってきやした。
昼間は人が多いっスけど、人間界ではそれが当たり前なんすよね。
冥界では同族の
《やっぱりこっちに来て正解っスね》
気分よく歩きながらあちこち見て回っていやすと可愛い白のゴスロリ衣装を発見しやした。
《マスターはゴスロリ好きっすかね・・・》
あっしでも羨ましいぐらい美女美少女に囲まれているマスターっスけどゴスロリはいないっスよね。あっしはそっち方面できりかかるのもオツかもしれやせんね。
《即実行と行きやすか》
すぐに行動に入ったあっしは店の中へと入りやした。
「いっらっしゃいませ」
《あれを下さいっス》
店員に持って来てもらって早速試着してみやした。
《悪くないっスよね・・・》
鏡を見ながら確認するあっし。
《マスターは褒めてくれやすかね》
少し期待と不安を抱きながらあっしは着たまま店を出やした。
マスターから貰った小遣いは空になりやしたがまたマスターからもらいやすか。
もうしばらく歩けばマスターのいる学園へ到着するところであっしは歩くのを止めやした。この近くで魂が減っていることに気付きやしたから。
《こっちっスか》
あっしは元
人気のないところへ行くとあっしの予想通り一人の人間が死にかけていやした。
その元凶と思われるはぐれ悪魔も一緒ですぜ。
《あー、あっしの言葉わかるっスか?》
「ケラケラケラ。小娘、自ら私の餌になりにきたのか?」
おー、話がわかりやすぜ。
《ここはグレモリーの縄張りっスよ。好き勝手したら消されやすぜ?》
「知った事か。私は腹が減ったから飯を食うだけだ。小娘。お前も食ってやる!」
《おっと》
口から糸を吐き出したはぐれ悪魔の攻撃にあっしは躱して亜空間から相棒の鎌を取り出す。
《仕方ないっス。せっかくマスターに見せたいから汚したくないのでソッコーで終わらせますぜ》
足を刈り取って動きを封じやす。すると、はぐれ悪魔動けなくなりやす。
「き、貴様!
《あー、あっしは元
「クソ!こんなところで!」
今度はお尻から糸を出しやしたが、残念っスけどその程度ではあっしには当たりませんぜ。
《そんじゃ、終わりっス》
「まっ――」
命を刈り取りお仕事完了っス。
服は無事っスよね。傷ついてないみたいで安心しやしたぜ。
一応、このはぐれ悪魔はマスターに報告しとくとしやすか。
その場所から離れてもう一度マスターのいる学園へと向かいやす。
しかし、あちこち行きやしたから結構時間が経ちやしたね。もうマスター達の授業が終わるころっスかね。
しばらく歩いてようやくマスターの学園へ到着しやした。
《ここがマスター達がいる学園っスか。あれ?》
到着したあっしは黒歌の姐さんが物陰に隠れているのを発見しやした。
「はぁはぁ、白音~」
どうやら黒歌の姐さんはお取込み中みたいっスから放っときやしょう。
さてさて、マスターはどこっスかね~。
「見ろ!松田!あんなところにゴスロリ美少女が!」
「何!?本当だ!」
メガネとハゲはあっしに気付いた瞬間にあっしのところまで跳んできやした。
人間ってこんなにも速く動けるもんなんっスね。
《どうもっス。マス、ショウ兄さんいやすか?》
「何!?またか、またショウなのか!?」
「ショウとどういう関係なんだ?」
《あー、いとこっスよ。遊びに来てるっスよね》
嘆くハゲに尋ねるメガネにあっしは前々から散々マスターに言われた設定を話しやした。
マスターも細かいっスよね。そんな設定作る必要ありやすかね?
「よっしゃ!まだ希望はある!俺、松田!よろしく!」
「元浜という。えっとキミは・・・」
《ベンニーアと申しやす。よろしくっす》
挨拶を済ませてあっしはマスターのところへ向かいやす。
いやー、面白い人が多いっスね。
松田の兄さんと元浜の兄さんの言うにはこっちっスよね。
「ベンニーア?」
《あ、マスター》
向かっている途中に偶然にもマスター達と遭遇できやした。
「どうしたんだ?家にいたんじゃなかったか?それにその恰好・・・」
《どうすっスか?似合いやすか?》
ゴスロリ衣装をマスターに見せびらかすあっし。
「似合うけど、何でゴスロリ?」
「あらあら、ショウ。それは乙女心というものですわ」
「そうですね。普通に可愛いだけでいいですよ」
「そうなのか?乙女心は難しいな」
流石は姉さん達はかわかりやすか。あっしはこっち方面で頑張って行きやすぜ。
「ま、いっか。せっかく来たんだし部室に行こうか。ベンニーア」
《イエッサーですぜ、マスター》
マスターの傍に行こうとした瞬間、突如風が吹き出してあっしや姉さん達のスカートがめくれやした。
「・・・・・・ベンニーア」
顔を赤くしながらマスターは何か言いたそうに震えていやすぜ。
「あらあら」
「またですか」
苦笑する姉さん方。
《どうしやした?マスター》
「パンツぐらい穿け!!」
顔を赤くしながら怒鳴り散らすマスター。
でも、あっしはノーパン派なんすよね、マスター。