ドラゴンボールUW~記憶を失くしたサイヤ人~ 作:月下の案内人
平和なひととき 祭り開催まであと三日!
季節は春。アルメトとの闘いからすでに半年ほどの月日が流れていた。
あれから敵の襲来はなく、ホウレンたちは束の間の平和を堪能していた。
そんな中、人里では桜が咲く季節に乗じて春祭りを開催しようと準備に勤しんでおり、博麗神社の霊夢とホウレンもまた、その準備の手伝いに精を出していた。
~人里~
里の住人に頼まれ、重たい荷物を運びながらホウレンはあちこちを行ったり来たりしている。
人並外れた力を持ったホウレンたちはとても助かる存在であり、たくさんの人から色々な手伝いを頼まれていた。
もちろんタダ働きではなく、少しばかりのお給料もいただいていることもあり、霊夢もやる気を出して手伝いに勤しんでいる。
「ホウレン。ちょっとこっち手伝って。」
「おう、何すりゃいい?」
「ここんとこ押さえといてくれればいいわ。あ、ついでにそれ張りつけといて。」
霊夢が指示したのは大きな飾りを高いところに飾り付ける作業だった。
ホウレンは指示どうりに飾りを押さえて張り付け始めると霊夢はその飾りの反対側を持って少し離れた場所へ飛んでそれを張り付け始めた。
するとそんな様子を見て村の男たちが数人集まってきた。
「いやー。ありがとうございます。お二人のおかげで祭りの準備が順調で助かっております。」
「ホウレンさん。それが終わったら向こうの方もお願いできますか?」
「わかった。終わったら向かうよ。」
青年と話をしていると飾りつけが終わった霊夢がホウレンの元へ降りてきた。
「終わったわ。ありがとね。」
「巫女さま。祭りの準備ご苦労様です。」
「ええ。お給料も貰ってるわけだし、ちゃんと働かないとね。」
「報酬は弾ませていただきますよ。三日後の祭りにはぜひお二人も来てください。」
「楽しみにしてるぜ。なあ霊夢?」
「そうね。でも貴方とは絶対に一緒に回らないわ。」
「そうか……って、なんでだよ!俺なんかしたか!?」
「別に。妖夢とでも一緒に回りなさい。私は私で楽しんでるから。」
「おいおい、どうしたんだ?別に三人で回ればいいじゃねえか。……何かあったか?」
真面目に霊夢の顔を覗き込むホウレンに霊夢は呆れたようにため息をついた。
「あんた……忘れてないでしょうね。あんたと私が人里でどう思われてるか。」
「どうって……あ。」
実はホウレンと霊夢は半年ほど前に人里の住人の間で付き合っているのではないかという噂が流れていたことがあった。しかもホウレンは他の女性(妖夢)と二股をかけているというものだ。
その噂について霊夢に黙っていたホウレンだったがその後、結局バレて二人で人里に訂正しに来たことがあったのだ。
なんとか住人たちの誤解は解けたものの二人はその時の影響か、一部の住人たちから時々からかわれたりもしている。
それを思い出したホウレンは霊夢がなぜ自分と一緒に祭りを回りたくないかがわかった。
「思い出したみたいね。ならわかるでしょ?貴方と一緒に祭りを回ったら、どれだけからかいの対象にされるかわかったもんじゃないわ。」
「な、なるほど。」
「まったく、おかげでこっちが恥ずかしい思いをするんだから……。」
ブツブツと文句をいいながら霊夢はその場から去っていった。
「……意外と気にしてんのな。あいつ。」
「巫女さまも女の子ですからねぇ。そりゃ気にしてしまうでしょう。」
「つってもあいつあの性格だぜ?普段ならもっとこう……平然としてそうなんだがなぁ。」
「さすが、恋人のことをよく理解してるようですね。」
「誰が恋人だ。いい加減、そのネタでからかうのやめろよ。」
「ははは!すみません。反応を見るのが楽しくってついやってしまうのです。どうかお気を悪くしないでください。」
「まったく……そういや次の手伝いの場所はどこだっけ?」
「ああ、案内しますよ。ついてきてください。」
一人の青年がそう言って向こうへ歩き始めるのを見て、ホウレンはそれについていった。
すると青年についていくホウレンは二メートルはあろう人物とすれ違った。
その人物は全身を布で覆ったような恰好をしており、フードを深くかぶっていたため顔まではハッキリと見えなかった。
「愉しい祭りになるぞ。あと三日だ。」
「え?」
すれ違いざまに呟かれた声にすぐ振り返ったホウレンだったがその人物はすでにそこにはいなかった。
「……今のやつはいったい……?」
「ホウレンさん!何やってるんですか?こっちですよ!」
「あ、ああ。わりい!今行く!」
ホウレンはその人物を不思議に思いながらも青年の元へ向かい歩き出したのだった。
__祭り開催まで あと 3 日
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