ドラゴンボールUW~記憶を失くしたサイヤ人~ 作:月下の案内人
いよいよ今日は人里による大規模な春祭り。数日にわたる準備期間の成果に加え天気も良好、暖かい日差しの中での祭りの開催に人里全体が活気に満ち溢れていた。
ホウレンは昨日博麗神社にいた三人を誘ってみたものの霊夢はやはり噂を気にして別行動。萃香は先約があるらしくどこかに行ってしまい結局妖夢だけが一緒に祭りに行くことになった。
「賑わってるなー。天気もいいし、今日の祭りは大成功だな。」
「ですね。その……出発が遅くなってすみません。」
「気にすんなって。萃香の酒に付き合ったら大抵のやつはああなるよ。」
妖夢は先日萃香の酒に付き合わされたことでホウレンたちが帰って来た時にはすでに酔いつぶれて眠ってしまっていて、そのまま博麗神社に一泊していた。そして今日の朝二日酔いでうなされていた妖夢を介抱してから祭りに誘ったため、すでにお昼を過ぎてしまっていたのだ。
「……わ、私本当に変なことしてませんでしたよね?」
「大丈夫だって、何度も言ったけど俺たちが帰って来た時には妖夢はもう爆睡してたよ。……まあ萃香と飲んでた時のことは知らねえけどさ。」
「はぁ、今度萃香さんから直接聞いておかないと。……そういえば眠った私を布団に運んでくださったのって霊夢さんですか?あとでお礼を言わないと。」
「ああそれは俺だ。」
「…………え?」
「最初は俺も霊夢か萃香が運ぶと思ったんだけどさ。萃香は酔っぱらってフラフラしてて危なっかしいし、霊夢は準備で疲れたからイヤ。なんて言いやがってな?だから俺が抱きかかえて布団まで運ばせてもらったよ。」
それを聞いた瞬間、妖夢は顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。不思議に思ったホウレンは妖夢の顔を覗き込もうとするが妖夢は頑なに顔を見せようとしなかった。
「おーい、妖夢?なんで顔を隠すんだよ。汚れでもついたか?」
「な、何でもありませんっ!!」
「お…おお、そうか?ならいいけどさ……お?おい妖夢あそこ見てみろよ。」
「?なんですか。」
ホウレンが指さした場所を見てみるとそこにはいくつも出店があり、そこには見覚えのある後ろ姿があった。従者たちに傘を差してもらいながら楽しむ姉妹とその横で大量の食い物を食い歩く男だ。ホウレンたちはそれに話しかけることにした。
「お姉さま見て見て!これ可愛い!」
「そうね。でももっと美しいものの方が高貴な私たちには似合うと__」
「美鈴!次こっちね!」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!走ると傘から出ちゃいますよー!」
レミリアの言葉を無視してフランは傘を差していた美鈴を引っ張って走り出した。
「…………もっと美しいものの方が高貴な私たちには似合うと思わない?悟空。」
「へ?オラにそんなこと聞かれてもなぁ。よくわかんねえよ。」
「……貴方に聞いた私が愚かだったわ。」
「大丈夫です。お嬢様なら何を付けても綺麗ですわ。」
「おーい!レミリアに咲夜に悟空!」
ホウレンたちは声をかけながら三人の傍へ近寄ると三人もそれに気が付きこちらを振り向いた。
「ホウレンに妖夢じゃねぇか!おめえたちも遊びに来たんか?」
「まあな。悟空こそこういうのに来るなんて珍しいじゃねえか。」
「悟空は荷物持ちのためについて来てもらったのよ。咲夜と美鈴は私たちの傘を持たなきゃならないからね。」
「貴方が自分で持てばいいんじゃないですか?」
「嫌よ。手が疲れちゃうじゃない。」
妖夢の指摘に対して即答したレミリアにホウレンと妖夢は半笑いで傘を差す咲夜を見る。咲夜は特に不満はないようでレミリアを見たまま微笑んでいた。
「……まあいいです。今日は五人で来たんですか?」
「そうよ。ホウレンにはこの前言ったと思うけど今回はフランを連れてきてるわ。危ないかもしれないけれどいざとなったら私たちが何とかするから安心しなさい。まあフランなら絶対に大丈夫でしょうけどね。」
そう言ったレミリアは自身に満ち溢れていた。フランは凍界異変以来、徐々に能力をコントロール出来るようになってきていて狂気に飲まれるようなことは一切なくなっていたからだ。そのことが嬉しくてしょうがないのかレミリアはまるで自分のことのように誇らしげな顔をしている。
「別に不安になんて思ってねえさ。存分に楽しんでってくれよ。」
「ええ、そうさせてもらうわ。それじゃあそろそろフランたちを追いかけようかしらね?咲夜、行くわよ。」
「かしこまりました。ほら悟空、貴方もよ。」
「ああわかった。おめえたち、またな!」
三人はフランたちを追って人ごみの中へ消えていった。
「あんまり食い過ぎんなよー!……つうかさ。妖怪が人里の祭りに来て里のやつらは何も思わねえのかな?」
「何をいまさら……。そんなこと言ったら私だって半人半霊ですよ?それにアリスさんだってたまに人里で人形劇などで里の皆さんを楽しませてるみたいですし慧音さんだって半分妖怪です。里の人間にとって害さえなければどの種族も恐怖の対象にはならないんですよ。それにこの祭りには霊夢さんも来てますからね。博麗の巫女が徘徊している場所でわざわざ悪事を働く妖怪はいません。」
「なるほど。なら俺たちは最低限気を配ってりゃ大したことは起きなさそうだな。」
「それがそうとも限らないんですよ。」
「うぉっ!?」
背伸びをしながら会話をしているホウレンと妖夢の間に突然入ってきた声にホウレンは驚いて後ろを振り返る。するとそこには深く帽子を被った記者のような恰好の女性がいた。
「確かに霊夢さんのいる所で悪さをするような馬鹿な妖怪はいないと思うんですけどね?霊夢さんの存在を気にしないほどの妖怪がいる可能性があるんですよ。」
「いや、ちょっと待て。急に話に入ってきたがあんた誰だ?」
「ん?おっとこれは失礼。この恰好でお会いするのは初めてでしたね。」
そう言うと女性は深く被った帽子を上げてしっかりと顔を見せた。
「私ですよ。清く正しい文々。新聞でお馴染みの射命丸文です!」
「なんだおまえか。」
「ちょっとちょっと!もうちょっと反応してくださいよ!なんで私ってわかった途端に微妙な顔するんですかー!」
「日頃の行いじゃないですか?何が清く正しいですか、実際の記事の内容はその言葉とはほとんど真逆じゃないですか。」
「あやや、これは手厳しい。」
「それよりもさっき言ってたのってどういうことなんですか?今の霊夢さんを無視できるほどの妖怪だなんて……。」
「それはですね。数日前に妖怪の山でちょっと問題が発生しましてね。そこそこの力を持った妖怪が大量に死体で見つかったんですよ。」
「それってただの妖怪同士の殺し合いってわけじゃねえのか?」
「ええ、確かにそれだけなら私たちもそう判断するところなんですがねぇ。それだけじゃないんですよ。」
「と言うと?」
「さきほど言った数日前あたりから動物の様子がおかしいんです。動物は危機察知能力が比較的高いのは知ってますね?私たち天狗が調べたところ幻想郷ほとんどの動物がどこかへ逃げるように移動を始めているみたいなんですよ。それが何かの災害の前触れかと考えた上司たちの命令でその何かについて調べているところにその妖怪たちの死体の山と来たもんです。もう上司たちは災害に匹敵する力を持った妖怪が山を荒らしに来たと思い込んでるんですよ。」
「……おいおい、それなのにおまえここにいていいのか?」
「ほんとは不味いんですけど、すでに山では天狗たちが警戒状態、更に守矢の方々も動きを見せているようですからそちらに任せてきました。……万が一のことを考えて…ね。」
すると射命丸は先ほどまでの軽い雰囲気とは一転して普段は見せないような真剣な顔つきに変わった。その雰囲気の違いに今の状況が普通ではないことを察して二人も緩んだ気を引き締めて射命丸に向き合った。
「……少し場所を変えましょう。ここから先はあまり里の住人には知られないほうがいいかもしれません。」
三人は祭りの会場とは少し離れた人気のない路地裏へ移動すると周囲に人の気配がないか確認してから話を再開した。
「……さて、話を聞かせてもらうぜ。さっきの様子からすりゃ、実際は妖怪の山だけの問題じゃないんだろ?」
「そのとおりです。……そもそも災害に匹敵する妖怪。そんなものがこの狭い幻想郷の中で突然現れるなんてあり得ないと思いませんか?そんなやつがいるならとっくの昔に存在が知られているはずです。」
「なら月の都から降りてきたのでは?あそこに住む方々は強者揃いですし、まだ隠れた実力者がいても不思議じゃありません。それに今の霊夢さんの実力を知っている方は地上でもあまりいませんから月の方がその実力を知らずに攻めてきたとか……。」
「それはありませんよ。」
「どうして言い切れる?」
「お忘れですか?現在、幻想郷と外の世界を繋ぐ結界はひどく不安定な状態です。そして月の都は結界の外にあります。いくら月にも実力者がいるとは言え、この方々が全員で力を合わせてやっと入ってこられるような場所に入れるほどの強さを持っていると思いますか?」
現在ホウレンたちは当初の目的である異変の解決よりもこの幻想郷を狙う未知の敵たちへの対策を優先している。そんな裏側では紫や霊夢だけではなく紫以外の賢者もこの結界の歪みを探り続けているがやはり進展はない。
この結界の異変に関しては実は月の都の者たちも気が付いており、現状向こうからはどうすることもできない。例外としてヘカーティア・ラピスラズリだけが結界を行き来できるのだがその方法は本人にしかできないような代物であり、なんの解決にもなっていないのだ。
「……そうか、そもそも俺たちの入り方が特殊だっただけで実際は幻想郷に入ること自体が難しいのか……!」
「そういうことです。」
「……ならやっぱり災害の前触れなんでしょうか?そうなると対処のしようが……。」
「……いえ、私たちにはまだ心当たりがあるはずです。災害とも言えるほどの実力を持ち、結界を越えて幻想郷に侵入できる存在に……。」
その瞬間、二人は射命丸の言わんとしていることに気が付いた。そしてそれを考えた途端に今がどれだけ危険な状態であるかを悟り、先ほどまでのお祭り気分が一気に緊張感へと変わった。
「……あいつらの襲撃か……っ!」
ホウレンの言う『あいつら』とはこの幻想郷を狙う未知の敵たちのことだ。詳細は不明だがやつらはなんらかの方法で結界を越えて幻想郷へ侵入することができる。厄介なことにやつらがいつ結界を越えたのかを感知することができず、アスイやアルメトが侵入した時はその存在に気が付くのにだいぶ時間がかかってしまった。
もしもその時と同じようにこちらに気づかれずに幻想郷に侵入しているとしたら、すでに何かを仕掛けられていても不思議ではない。
「あくまで私の憶測ですがね。……すでに守矢の方々には伝えてあります。それに霊夢さんにも。何も起こらなければそれはそれで構いません。ですが万が一この考えが正しければこれから先何が起こっても不思議じゃないってことです。」
ここで射命丸は一度話をやめ、無言になることで二人に話を整理する時間を与えた。少しの沈黙の中、ホウレンは覚悟を決めたように拳を握り締めている。妖夢はホウレンに比べて緊張が強いようだがそれでも覚悟は決まったようだ。
射命丸はそれの表情を見ると満足そうに頷き、二人に背を向けて歩き出した。
「ご清聴ありがとうございました。あとは私も独自に居場所を探ってみますのでいざ闘うとなったらよろしくお願いします。」
「射命丸!……危険そうな時は絶対に逃げろよ。あと無茶だけはすんな!わかったか!?」
ホウレンの本気で心配する声にに射命丸はなんだかおかしくなり小さく笑った。そして今度は振り返っていつものような明るい笑顔を見せた。
「わかってますよ!貴方たちが来てから面白いネタに困らないんです!それを記事にするためにもドジは踏みません!それでは、お二人ともデートの続きを楽しんでくださいねー?」
「なっ…で、デートって……っ!?そ、そそそんなんじゃないですよっ!!」
突然からかわれた妖夢は思わぬ指摘に顔を赤くして大声で反論する、とその瞬間射命丸がカメラのシャッターを切ってニコニコ笑った。
「……え、あっ!」
「油断大敵ですね~。いい表情が撮れました♪ではでは、さよーならー!」
射命丸は妖夢が何かを言う前に別の場所へ走り去っていった。
「ちょ、ちょっと!今の消してくださいよ!?」
走り去る後ろ姿に必死に声を上げる妖夢だが、恐らく射命丸は絶対に消さないだろうなと考えると頭を抱えて座り込んだ。
「もう……真面目に話してると思ったらすぐこれなんですから。」
「いいんじゃねえの?あいつはやっぱああじゃねえとな。それにおかげで緊張は解けたろ?」
「……少しは。」
「ほら立てよ。とにかく今俺たちにできることは何もねえ。今日の所はこの祭りを楽しもうぜ?」
「……。」
ホウレンに手を差し伸べられた妖夢は素直にその手を取って立ち上がった。
「ありがとうございます。」
「よし、じゃあ戻ろうぜ。祭りはまだまだ長いんだからな!」
「……ですね。行きましょうホウレンさん!」
そうして二人は祭りの最中常に警戒は続けながらも祭りを存分に楽しんだ。そしてあっという間に日が傾きかけていた。人里の中央、やぐらの周りには踊りを踊る人たちで賑わい、それを見る人たちも集まって、より一層賑やかになっていた。
そこにホウレンたちもやってきて再び悟空たちとばったり出会いみんなで踊りを見て楽しんでいた。
「悟空、今日の祭りはどうだったよ?」
「ああ!いろんな食い物があって楽しかったぞー!」
「おまえらしいな。フラン、おまえはどうだった?」
「私?私はもう大満足だよ!外のしかも里のお祭りに来れるなんて夢みたい!またこういうお祭りがあるといいなぁ。」
「あるある、これから先もこういうお祭りはいくらでもあるさ。またその時はレミリアたちに連れてきてもらえよ?」
「うん!お姉さま……いい?」
フランは少し不安そうに隣のレミリアに問いかけた。レミリアは少し間をおいてフランの頭に手を置き優しく撫でながら言った。
「もちろんよ。何度でも連れてきてあげるわ。」
「……!ありがとうお姉さま!」
「こら、抱き着かないの。子供じゃないんだから。」
「えへへっ、ごめんなさい。」
仲の良い姉妹のじゃれあいを従者たちは優しく見守っていた。和やかな一時を過ごしながら踊りを見ている。すると咲夜の目に変わった格好の人物が映った。
一般男性に比べて随分と大きな身長、全身が隠れるような茶色い布地に顔が見えないほど深く被ったフード。どれをとっても怪しい見た目をしていた。
「咲夜さん、どうかしたんですか?」
「……美鈴、あそこにいる人何か変じゃない?」
「え?どこですか?」
「ほら、あの深くフードを被った背の高い人よ。」
「ん~…あ、本当ですね。何というか見た感じ怪しいって雰囲気を出してますけど、大丈夫でしょうかあの人?」
「まあ近くに霊夢もいるみたいだし、何かあっても問題ないかしらね。」
「そうですね。一応私たちもいますし。」
咲夜と美鈴の会話が耳に入ったホウレンは何気なくそのフードの人物を見ていた。するとその人物は人ごみをかき分けてやぐらに向かって歩き出した。
(……?あいつ…この前すれ違ったやつに恰好が似てるけど雰囲気が違う。でもあの雰囲気、どこかで……。)
その人物は人ごみを抜け、踊りを踊る開けた場所に出るとやぐらに手のひらを向けた。
「いけない!魔理沙さん、止めますよ!」
「わかってる!」
するとその人物の後方から射命丸と魔理沙が飛び出してきて、その人物を挟み込むと魔理沙がその人物の頭に八卦炉を突き付けた。
「手を下ろしな。さもないとゼロ距離でマスタースパークをお見舞いするぜ?」
「貴方が人間じゃないことはわかっています。大人しくした方が身のためですよ?」
突然の出来事に住人たちが一斉にざわめき出す。そんな中ホウレンたちは嫌な予感がして人ごみをかき分けて射命丸たちの元へ向かって進み始めた。
「おい、聞いてんのか?早くその手を下ろせって言ってんだ。それとも、ここでぶっ飛ばされるのがお望みか?」
「……フッフッフ。」
ここでようやくフードの人物が声を出すとその声を聴いた瞬間、悟空とホウレンは顔色を変えた。忘れるはずのない声。しかし二度と聴くはずがない声だ。
「何笑ってんだ?言っとくけど、ここで暴れようったって無駄だぜ。ここには私たち以外にもいっぱい強いやつが来てんだ。あんたが何をしようと逃げらんねえぜ?」
「はなから逃げるつもりなどない。それに強いやつとやらがたくさん来ているのも好都合だ。もちろんおまえたちもだぞ?霧雨魔理沙に射命丸文……。」
「!……おまえなんで私たちの名前を……?」
名前をいい当てられ動揺する二人を無視してその人物はやぐらに向かって歩き出した。
「ま、待ちなさい!」
「くそっ!こうなりゃ取り押さえるぞ!」
二人は焦ってその人物を取り押さえようと飛びかかった。射命丸のスピードと魔理沙の魔法があれば押さえられる……そう思っていた。
「二人ともよせ!そいつはおまえたちが敵う相手じゃねぇ!!」
「「__ッ!?」」
ホウレンの言葉はすでに遅かった。二人がフードの人物に飛びかかった次の瞬間、二人の腹に拳が減り込んでいた。
「ぐ…こ、この野郎……!」
よろけて腹を抱えながら後退しつつも魔理沙は八卦炉をフードの人物に向けて魔力を溜め始めた。本当はさっきの脅しの時に魔力を溜めていたが今の攻撃によって魔力が分散してしまったのだ。しかしフードの人物がそれを待つはずもなく、魔理沙に手のひらを向けた。
「どいてろ。」
「ッ……うわぁああ!?」
フードの人物は魔理沙に向けて特大の衝撃波を放ち、魔理沙を吹き飛ばした。魔理沙はそれに耐え切れずに人ごみに突っ込んでいった。それによりようやく住人たちは危険に気がついて逃げまどい始め、やぐら周りは一気に大パニック状態になった。
「ま…魔理沙さん……っ!くっ……貴方いったい!?」
「すぐにわかる。黙って見ているがいい。」
そう言ってフードの人物は宙に浮かび上がり、やぐらのてっぺんに立った。
「文さん!大丈夫ですか!?」
「よ、妖夢さん……。私は…まだ大丈夫…です。それより魔理沙さんを……。」
「安心してください!そちらには美鈴さんたちが向かってます!それよりあの人はいったい誰なんですか!?」
「わ…わかりません……。ですが…早く止めないと…何をしでかすか……!」
「やれやれ、せっかくお祭りを楽しんでたって言うのにとんだ邪魔が入ったものね。いいわ、私が消してやる。」
「レミリア、おめえでも無理だ!相手が悪すぎる!」
「なによ悟空。貴方がそんなに取り乱すなんて珍しいわね。」
「ホウレンさんもです。お二人ともいったいどうしたんですか?」
不思議に思う三人をよそに悟空とホウレンはやぐらに立つフードの人物を睨みつけるように見上げた。
「っ……なんで…なんであいつが生きてやがんだ……!!」
ホウレンの言葉に反応したのかフードの人物は大きく高笑いをした後に身に着けているものを脱ぎ捨てた。
「おどれえたぞ……まさかおめえが生きてたなんてな。セル!」
なんとフードの人物は三年前に死んだはずのセルであった!不敵に笑うセルの目的はいったい何なのであろうか?今、幻想郷に再び脅威が訪れる……!