目が覚めたらレガ様……えっ? 違う?   作:ACS

12 / 23
公開討論会、主人公が実に悪党やってます。

何故私の作品にはまともな主人公が一人も居ないのか(白目


#12

#12 公開討論会(ヤジの代わりに銃弾が飛ぶ)

 

 

どうも皆さん!! 初手から後ろ手に手錠で拘束されてる僕です!! 今は舞台裏で会長の演説聞いてます、ん? 討論会? ははっ、有志同盟の連中は国会議員の適当なヤジレベルだったから会長の独壇場でしかなかったよ? ああ、それと今僕の右には渡辺先輩、左に達也君&深雪さんとかなり厳重な布陣で囲まれてますね!! 更に付け加えるなら僕の首には首輪が付けられててリードをオロオロしたテスラが握ってる感じです!!

 

…………ど う し て こ う な っ た。

 

いやさ? 確かに僕は今日まで二、三日謹慎食らってたよ? テスラも僕が居ないからって言って一緒に学校休んでたよ? でもこの仕打ちはないんじゃないかな?

 

久々に登校したら即達也君に捕まってこうされたんだ、何でも渡辺先輩の指示らしい、ご丁重に『お前が何かすると確実にトラブルが起こるからな、公開討論会が終わるまでこのままで居ろ』という有り難い伝言付きだった。テスラに変な事させやがって……覚えてろよ?

 

「テスラー、身長差で地味に首が絞まってるから膝枕して貰って良い?」

 

「うん、いいよ、おいで」

 

僕のその一言で正座したテスラはぽんぽんと自分の膝を叩いて僕を誘う、そのまま遠慮無く頭を彼女の膝に乗っけてイチャついてる振りをしつつテスラに手錠を切断して貰う。

 

何もなければ拘束されたままで良かったんだけどねー、僕が普段から修行がてらに校内へ展開してた糸に武装した人がこそこそしてるのが引っかかったもんだからさ、流石に縛られたままだと……ね?

このまま連中を操って仲間割れさせたいところなんだけど、僕の支配下に置くには遠すぎるし間接的に人を殺すのはちょっとね……。

 

そりゃ手段を選んじゃいられない時があるってのは理解してるよ? でも外の連中なら殺さずに無力化するくらい余裕だし、好き好んで殺る必要は無いんだ、ほら僕って優しいし?

 

だから今僕に出来るのはテスラの柔らかい膝を堪能しながら何時でもCADを抜ける様にしておく事なのだ、と言っても直ぐにこの幸せは終わりそうだけどね。

 

会長の話が終わった瞬間、張り巡らせていた糸のいくつかに連中が銃を構えたのが伝わる、僕はテスラに目配せして立ち上がらせて貰うと、外の連中の襲撃と同時に舞台裏から飛び出した。

 

体育館の左側の窓ガラスが割られ、12発ほど催涙弾らしき物が体育館へと入って来る。

 

懐からCADを取り出し、半数を即座に外へ撃ち出しはしたものの弾数制限のあるこのCADでは此処で一旦リロードしなくてはならない。

 

けど殺傷生の無い弾なので、僕は焦らずにスピードローダーを使ってリロードを行う、滞空時間的にギリギリ間にあわせられるから焦りは厳禁、けどそんな心配は無用だった。

 

僕が6つ撃ち返した直後、森崎君が2つ、そして服部先輩が残りの弾を催涙ガスごと魔法で固めて外へ投げ返す。

 

襲撃が不発に終わった事で有志同盟の何名かが外の連中と合流しようとしたけど、達也君や風紀委員の先輩達にあっさりと捕まっていた。

 

内通者の確保と同時に武装した連中が正面扉から体育館に侵入、三人だけだったので彼らが構える前にその手に握られたライフルを撃ち落とし、フィニッシュを渡辺先輩にプレゼント。

 

その隙に弾を補充した僕はテスラを抱え、壇上から天井に張った糸を利用して体育館二階へと跳び、外の連中の制圧を開始する。

 

本当はテスラを連れ回すのは辞めた方が良いんだろうけど、この学校の生徒は良くも悪くも魔法師だ。一科生二科生と分かれてはいるけれど、戦闘能力としては十分戦える人ばかりで、それ故に避難と言う選択を取る生徒よりも迎撃を選ぶ生徒が多く、避難場所も戦場になりかねない。

 

まぁそれ以前に校内が乱戦模様だから何処に行っても敵に出くわす訳だ、なら打って出て制圧してしまった方が楽に済む。

「テスラ、君的には初の実戦になると思うんだけど、極力A・ARMは使わないで魔法とかで倒してね? あと人殺しは控える様に、君の手が連中の汚い血で汚れちゃうからね」

 

「分かった」

 

「よし、じゃあ行くよ!!」

 

 

僕らは割れた窓から外へ飛び出し、テスラが加重魔法を使ってテロリストの装備を全て地面へ沈めると同時に僕が彼らの額に衝撃弾を撃ち込み昏倒させて行く。

 

本来なら生徒とテロリスト連中が入り乱れる中でミスショット無しで撃ち抜くのは骨だけど、テスラが遠距離の絶妙な位置に障壁を設置してくれるので、それを利用して跳弾を放ち、生徒の隙間を縫ってテロリストを確実に仕留めていく。

 

僕らの間に会話は要らない、もう十年近く一緒に生活し、僕の修行には彼女が必ず付いていた、だから彼女は僕のしたい事を一番理解してくれるし、それをアシストする方法も理解している。

 

六発撃ち尽くし、リロードの為に排莢した瞬間に前から三人のテロリストと一人の有志同盟の生徒が物陰から現れた。

それを見たテスラが前方に障壁を張り、その隙に僕がリロードを行おうとしたんだけど、生徒が不敵に笑いながら指輪らしき物を取り出し、僕達にそれを向けた瞬間魔法が使えなくなった。

 

「ハハッ!! どうだ関根!! 自慢の魔法は使えないぜ? これで実技しか取り柄のないお前は本当に劣等生(ウィード)だなァ!! ちょっとばかり魔法が使えるからっていい気になりやがってッ!! 魔法の才能がなけりゃ二科生どころか入学すら出来なかったお前が!! テスラさんや深雪さんと仲良くしてる事が僕は前から気に入らなかったんだよ!! あははははッ、いい気味だ!! ザマァみろ!!」

 

「はぁ……君は実に愚かだねぇ」

 

「……は? 今何て言った? オマエこの状況分かって言ってんの?」

 

「一つ、教えてあげるね? 僕は()()()使()()()()()()()()

 

と言うよりは加減のできる物が魔法しか無いと言う方が正解なんだけどね、糸も肉体の支配とか考えなくて良いならこの辺り一帯血の海に出来るし。

 

先ほどの言葉を証明してみせる様にテスラの横を抜け、彼女に銃を構えていた男を殴り飛ばす。

 

僕に殴られた男は地面を数バウンドしながら校舎の壁に激突し、動かなくなった。殺っちゃったかな? と考えたのは一瞬、所詮反社会組織の人間だしゴキブリを殺した程度に思っておけば良いかと思い直す。殺す覚悟が無いのは事実だけど、レガ様ボディの時に散々殺ってるから今更だしね。

 

僕の腕力に腰を抜かした名も知らない生徒、彼を見下しながら僕は背後にいるテロリスト二人を操り人形にしてお互いを撃たせ戦闘不能にした後、僕の目を見て怯えた様に逃げ出そうとした彼の指輪を手の平ごと踏み砕く。

 

張り裂けんばかりの絶叫を上げた彼を適当に蹴り飛ばし、CADをしまった後にさっきの指輪対策にテロリストの所持していた実銃を回収し、蹴り飛ばした生徒の首を掴み上げ、銃を突きつけながら尋問する。

 

「質問、良いかな?」

 

「ひっ、ヒィィイ!!」

 

「さっきの指輪、何?」

 

「あ、アレはアンティナイトだ!! 名前くらいは聞いた事があるだろ!? 魔法を使えなくするレリックの事だ!!」

 

「ふーん、で? 数は? いくつ持って来てるのかな?」

 

「い、今おま、お前が踏み砕いたのを含めると、じ、10個丁度だった」

 

「そ、ご苦労様。 じゃあ君の始末どうしようか? 僕のオススメはこのまま首を捩じ切られる事かな、コレなら胴から切り離された直後の数秒は生きていられるよ?」

 

「ヒッ!! ま、待て!! 情報を話しただろ!?」

 

「確かにそうだね。でも僕は一言も助けてあげるなんて言ってないんだろう? 勝手に助かると勘違いしたのは君だ、それにね? 君は僕の前で馴れ馴れしく僕の女(テスラ)の名を呼んだ、それだけで十分殺す動機になる」

 

 

そう言って僕はこっそり弾を抜いておいた銃を彼の口にねじ込み、命乞いをする彼に向かって薄い笑いを浮かべながらゆっくりと引き金を引いた。

 

カチリと乾いた音が鳴ると同時に、彼が恐怖によって気絶した事を確認してから他のアンティナイトを破壊しに行く。

 

ん? やり過ぎ? あのまま彼に連中の元に合流されたりするよりは彼処で心を折っておく方が良いでしょ? ざっと頭覗いたけど印象操作された形跡は無いからガチのテロリスト予備軍だったし、個人的に僕への嫉妬心みたいなのもあったみたいだからね。それに事態が落ち着いてから逆恨みされても嫌だし潰しても悪くない筈、それに命()()()残してあげたんだから感謝して欲しいくらいだよ。

尤も? 今日の出来事がフラッシュバックして二度と魔法が使えなくなる可能性までは保証しないけど。

「俊、終わった?」

 

「うん、取り敢えずコレでこの人は暫くは精神科行きかな? あんまり潰すと後が面倒だからこれ以上はしないけど」

 

「興味無い」

 

「僕と僕以外とでテスラの態度が違いすぎる……っと、ゴメンね? 怖い僕見せちゃって」

 

「平気だよ? 俊は俊だから怖くない」

 

 

めちゃくちゃ嬉しいセリフな筈なのに何故かテスラの純粋な眼差しがぶっ刺さるんだけど……。

 

僕って其処まで良い人間じゃないんだけどなぁ、今だって独占欲が理由で国にとって貴重な魔法師を一人潰す様な真似してるし。

 

 

「まぁ細かい事はいいや、じゃあ残りを仕留めに行きましょうかお姫様(テスラ)。 アンティナイト持ちと実銃の組み合わせは魔法師には初見殺しに近いからね、お手伝いだ」

 

「うん頑張る。…………?」

 

「ん? どうしたのテスラ」

 

「ねぇ俊。私、アレ(A・ARM)使っちゃダメなんだよね?」

 

「そうだね、使うメリットが一つも無いし」

 

無理矢理メリットを考えるなら使った余波だけで地図から土地が一つ消えて、新しい土地が底値で買える事くらいかな? 勿論更地になった八王子の事だよ? 下手したら東京都自体が消えるかもしれないけど。

 

「じゃあアンティナイトに対して私は何をしたら良いの? 魔法、使えないよ? 銃も使った事ないよ?」

 

「…………………………ぼ、僕の応援?」

 

「分かった、頑張って応援する」

 

 

小さなガッツポーズを作るテスラが非常に可愛らしかったのでもうそれで良いや。




テスラちゃんの膝枕、柔らかいんだろうな……。

このシーン書いてて昔私が酔った女友達に膝枕させられた時に速攻で言われた言葉が『○○さん足硬い!!(太ももパシーン)』だった事を思い出しました(震え声

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。