ガンダム CRIMSON COMET   作:レイター

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お待たせしました!
今回は戦闘メインとなります!


6話『月の中立都市part5』

これまでの作戦により、フォン・ブラウンでの敵の戦力はかなり少なくなっていた。

途中までの道のりは、特に敵も出現せずに、目的地までは楽に到着できた。

 

「以外と楽に到着したわね」

 

「レーア、フラグになること言わない方が…」

 

俺の予感は見事に的中し、上空からベースジャバーに乗った、アストレイレッドドラゴンが降りて来た。

 

「こいつ!エースか!」

 

今までの敵とは違う威圧感に、俺は多少後ずさりする。

インフラックスの動きを見たレッドドラゴンは、凄まじい速度で間合いを詰め、カレトヴルッフを振り下ろして来た。

インフラックスはすぐさまビームサーベルでカレトヴルッフを受け止めるも、威力の違いに吹き飛ばされてしまう。

 

「うッ!」

 

インフラックスは後ろの岩に当たり、凄まじい衝撃がコックピット内部に届いた。

 

「タツヤ!」

 

レーアは素早くGNソードを展開し、レッドドラゴンに斬りかかった。

 

「逃すか!」

 

GNソードを避けたレッドドラゴンに、間髪入れずにウイングがバスターライフルを放つ。

バスターライフルの巨大なビームはレッドドラゴンの左肩に命中し、損傷させた。

 

「タツヤ!連携してやつを倒すわよ!」

 

レーアからの通信を聞き、俺はインフラックスを立ち上がらせた。

 

「了解、俺がやつを引きつけるよ」

 

インフラックスはビームサーベルをもう1本取り出し、二刀流で攻撃を開始した。

 

「これでどうだッ!」

 

攻撃は、ある程度システムが自動で行なっており、マニュアルで操作することはあまり無い。

二刀流での連撃が終わり、若干の硬直に襲われた。

 

「レーア!頼んだ!」

 

「任せて!」

 

エクシアの出力を最大まで上げ、レッドドラゴンの右肩からGNソードを振り下ろした。

レッドドラゴンは避けられずに、コックピットを切断され、動かなくなった。

 

「はぁ…なんとか倒したわ…」

 

3人とも一安心し、先に進もうとしたその時、上空から大量のMSが降下してきた。

ザクⅡやドム、グフなどが俺たちの目の前に立ちはだかった。

 

「おいおい勘弁してくれよ…」

 

カレヴィが嫌がるのも無理はない、こちらはレッドドラゴンとの戦いで消耗しており、その状態からの連戦となればかなりの苦戦が予想される。

 

「カレヴィ、もう1踏ん張りだから頑張ろうぜ」

 

「…はぁ…」

 

俺がカレヴィを勇気付けている間に、レーアはすでに戦闘を始めていた。

 

「ほら2人とも、早く進むわよ」

 

レーアはGNソードを巧みに使い、次々と敵機を倒していった。

 

「レーアだけに戦いは任せられないからな!」

 

インフラックス、ウイングもビームサーベルを取り出し、戦闘を開始した。

一機のグフがヒートサーベルでエクシアに斬りかかる。

それをエクシアはGNブレイドで受け止め、はじき返した。

 

「タツヤ!今!」

 

「ハァァァッ!」

 

ビームサーベルでコックピットを貫き、機体を停止させる。

 

「次!」

 

エクシアの機動力を生かし、存分に溜めを入れたGNソードでドムを真っ二つにした。

 

「オラァァッ!」

 

カレヴィも負けじとビームサーベルを振るう。

ウイングのビームサーベルは二機のザクⅡの頭部を貫き、間髪入れずに機体を蹴り飛ばす。

 

「これでどうだッ!」

 

バスターライフルを放ち、周囲のザクやドムも巻き込んで爆発する。

30機ほどいた敵機も、だんだんと少なくなっていき、とうとう全滅した。

 

「はぁ、はぁ、頼むからもう出てくるなよ…」

 

カレヴィの願いを踏みにじるかのように、再び機体が出現した。

エール、ランチャー、ソード、すべてのストライカーを併せ持つ、パーフェクトストライクが立ちはだかる。

 

「エース、くるぞ!」

 

俺の警告とほぼ同時に、パーフェクトストライクはランチャーを放った。

 

「ッ!危ない!」

 

エクシアとウイングはすぐさま避け、攻撃体制に移行する。

 

「これならッ!」

 

エクシアはGNソードを振り下ろし、攻撃を仕掛けるも、パーフェクトストライクの大剣に受け止められてしまう。

 

「キャッ!」

 

エクシアは力で負け、後ろに吹き飛ばされた。

 

「こいつをくらえ!」

 

インフラックスのビームサーベルは、パーフェクトストライクのストライカーをかすった。

体勢を崩したインフラックスのコックピット部分に、強烈な蹴りが炸裂した。

 

「がぁっ!」

 

「ガラ空きだぜ!」

 

入れ替わりでバスターライフルを放ったウイング。

パーフェクトストライクはランチャーで迎撃しようとするも、バスターライフルには勝てず、ランチャーが破壊されてしまう。

 

「何ッ!?」

 

パーフェクトストライクはランチャーを破壊されたにも関わらず、ウイングに向かって大剣を振るった。

大剣を避けるも、蹴りをくらってしまったウイングは、後方に吹き飛ばされる。

 

「…強い…!」

 

レッドドラゴンよりもこの機体ははるかに強かった。

 

「はぁ、はぁ、負けるもんかァァァァァァァッッッッ!!!!!」

 

俺の叫びに反応するかのように、モニターに『CRIMSON COMET』の文字が浮かび上がり、インフラックスは真紅の光に包まれる。

CRIMSON COMETによる機体性能の上昇により、インフラックスはパーフェクトストライクの動きについていくことができた。

 

「ウオオォォォォァァァァッ!!!』

 

インフラックスの振るう二本のビームサーベルは、パーフェクトストライクの装甲に次々と傷をつけていった。

同時に、パーフェクトストライクの振るう大剣により、インフラックスも傷を負っていく。

 

「これでッ!とどめダァァァッ!」

 

パーフェクトストライクの大剣を片方のビームサーベルで弾き、隙ができたところでもう1本のビームサーベルでパーフェクトストライクのコックピットを貫いた。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

「お疲れタツヤ、扉が開いたけど少し休んでから行く?」

 

扉がのロックが解除され、先に進めるようになった。

すると、アークエンジェルからの通信が入った。

 

「みなさん、補給装置を起動させました、期待修理と補給を行なってください!」

 

元気いっぱいなルルの声がコックピット内に響き渡った。

扉の横を見てみると、コンテナがあり、その中にエネルギーパックやガスなどの補給物資が入っていた。

 

「じゃあありがたく使わせてもらうとするか」

 

「賛成ね」

 

タツヤ、レーア、カレヴィはコンテナ内の物資を使用した。

数分後、各機体の補給及び修理が完了し、扉を開けて先へ進んだ。

 

「…やけに静かだな」

 

ひらけた場所で、敵の気配もなく、嫌な静けさだけが広がっていた。

突然、地面の揺れを感じ、すぐさまコックピット内に警報が鳴り響いた。

 

「何!?」

 

振動はだんだんと機体に近づいていき、とうとうその正体を見ることができた。

 

「…まじかよ!?」

 

モビルアーマー、ビグ・ザムがそこで、俺たちの機体を破壊せんとカメラアイを光らせていた。

 




今回のエース機のパーフェクトストライクはかなり強くしちゃいましたね。
次回のビグ・ザム戦をもって月の中立都市は終わりになります。
これからもガンダム CRIMSON COMETをよろしくお願いします!

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