不遇な朝田詩乃に寄り添いたい   作:ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_

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プール……プール……?

最後にプールに行ったのは……いつだっけ……?


4/23
21:30
日間ランキング第22位に入りました。昼頃に23位に入り、いつの間にか1上がってました。投稿される頃はどうなってるんでしょう……
そして、お気に入り登録500人突破&UA10000人突破ありがとうございます。なにか記念会とか書きたいんですけど、リクエストがなんかありましたら、是非、私のTwitterへ()


朝田詩乃と流されたい

 小学5年生というのは、ある程度自立的な行動が出来るようになり始める年だと、僕は思う。小学5年生からは、自転車で遠くへ行ったり、友達と17時や18時まで遊んだり……わかりやすく言えば、人生の節目という物だ。15歳を超えれば、R15の作品が見れるようになったり、高校生になれば、バイトが出来るようになったり、門限がなくなったり、と。

主に未成年のうちに、様々な「禁止」が、時間と共に無くなっていく。少なくとも僕は、小学5年生は、人生の節目の1つだと思っている。うちは小学5年生から自転車を許されたし、ある程度ならば1人で遊びに行くのもOKだった。17時前に帰れば怒られないし、なんというか、一定の自由を手に入れた。

 そんな事を両親に力説し、僕はもう1人でも大丈夫だとアピールする。そして、自由にさせてくれとお願いする。

 

 

 

 そしてその願いは通り、プールにいる間、詩乃ちゃんとずっと2人きりで居られる事を許された。

 

 

 

 

 

 

 

「昨日は少し疲れた……」

 

 昨日の夜に行われた「1人でも大丈夫アピール」で、僕は心が疲れていた。前にいる詩乃ちゃんの綺麗な髪を伝う水を見てたら、心が清められていく気がする。

 

「……何?ずっと見て」

 

「あ、気付いてたの?」

 

「そりゃそんなに見られれば気付くわよ。言ってくれればいいのに」

 

 いや、言ったら変態確定じゃないですか。と口には出さないが、心で思う。詩乃ちゃんとて小学5年生……まぁ僕もだけど、なんていうか、「男」と「女」という物を理解し始める頃でもある。

ちなみに、良く聞く「お父さん大っ嫌い時代」はここら辺から始まるらしい。詳しく知っている訳では無いが、そんな事を聞いたことがある。

 

「いい加減、それ貸しなさいよ」

 

 後ろ歩きの詩乃ちゃんが指差すのは、僕がグデーっとしてる、いるかの浮きだ。いるかの形をしており、なかなか大きい。プールに来たら、ひたすら流水プールにて浮き輪に浮かびながら流されるのが好きなタイプだ。友達といって雑談を挟むとなおよし。

 

「嫌だよぉ……」

 

 このいるかは渡さん。そう主張するように、僕は、いるかを背中から抱き締める。僕はこうやって流されながら、前を進む詩乃ちゃんを見ていられたら、それで満足だ。

 

「……ずるい」

 

 口を尖らせながら、そうボソッと呟いた。そんなに欲しいなら、無理やり剥ぎ取ればいいものを。それをしない所が、詩乃ちゃんの優しさだろうか。僕だったら剥ぎ取ってる。いや、詩乃ちゃんがグデッてたら、許すけど。

 

「詩乃ちゃん、そんなにこれ好きなの」

 

 ぼふぼふと浮きを叩くと、口だけプールに入れて、ぶくぶくと何かを言う。

 

「……ブクブクブクブクブク」

 

「何ぃ……?」

 

「出雲に抱きしめられてるいるかがずるい」

 

 えぇ〜……

なんだそんな事か。と一瞬思い、言葉をもう1度頭の中で繰り返し、えっ?と疑問符を浮かべる。つまりは、このいるかのように抱き締められたいという事だろうか?僕としては全然ウェルカムなんだが、周りの目もあるし、何より、僕達は今水着である。そんな状態で抱き締めたりなんかしたら……

 

「いっ、出雲に……だ、抱き締められ、たい……」

 

「おおぅ……」

 

 詩乃ちゃんから直球に言われました。これはもう成長云々じゃないね。進化だよ、進化。ツンデレから何かに進化したのか、今までのツンが全てデレに変換されて、ここに爆誕したのか。頭が混乱してよく分からない。

 

「……おいで」

 

 先程も言ったが、僕は、詩乃ちゃんを抱き締める事自体はいい。詩乃ちゃんの、柔らかいアレやらソレやらが僕の体に当たろうが、僕の斬魄刀が卍解する事もないだろう。まだ精通もしていないのだ。平均的な精通は11歳〜となっているし、来年か再来年にはすると思うんだが。

……詩乃ちゃん、初潮迎えてないよね?

 

「んっ」

 

 おいで。と言った僕に、「抱き締めて欲しい」と頼んできた詩乃ちゃんが断る訳もなく、おずおずと僕の脇に手を通し、抱き締める。僕もそれに合わせて、詩乃ちゃんにおぶさるように手をかけ、抱き締め返す。少し顔が熱い。顔の横も熱い。見た訳では無いが、多分、この顔の横の熱いのは、詩乃ちゃんの顔だと思う。

 ゆっくりと、水に体を浮かせる。いるかの浮きは、縄のようなものが付いているので、それを腕に巻き付けて固定しているから、流れていく事は無い。

周りの視線が気になるが、仲のいい兄妹(けいまい)姉弟(してい)に見えている事だろう。いや、それにしてもこれはないか?……いやいや、クリスマスだとかバレンタインデーだとかに、木の下でラブラブチュッチュするよかマシだろう。うん。

恥ずかしい事に変わりはないが。

 

「ん……えへへ」

 

 右を向くと、僕の右肩に頭を乗せた、幸せそうな顔の詩乃ちゃんが見える。その顔は珍しく年相応で、僕とは違い、やはり、子供なんだなと気付く。

普段、詩乃ちゃんは大人っぽい。年相応の顔や行動はほぼせず、まるで一人暮らしする成人女性のような性格をしていた。僕は前世では成人直前ってくらいで、今世を合わせれば余裕で成人している。ので、もちろん、僕の精神は小学5年生とは合わない。だが、彼女は違う。純粋な小学5年生なのだ。

まだ精神が未発達で、でも、大人然としている。

そんな詩乃ちゃんが、僕は大好きだ。

 

「ねぇ、出雲」

 

「んー?」

 

「私の事好き?」

 

 思わず体が震える。詩乃ちゃんの顔を恐る恐るというふうに振り返ると、顔を上気させ、目はトロんと溶け、口はだらしなく開き、はぁはぁと言いながら、力強く僕の体を抱き締める、先程の幸せそうな顔とは、また違うベクトルの幸せを感じている詩乃ちゃんの顔が、見えた。

 

「あ、あー……」

 

「ねぇ、どうなの?私は好きよ。出雲の事」

 

 どう反応するのが正解なのだろうか。素直に言うべきなのか、子供らしくはぐらかすべきなのか。さっきから冷静に色々と物を考えているが、はっきり言ってキャパオーバーである。まだ精通前で僕のスタープラチナがオラァする事は無いが、興奮はする。詩乃ちゃんの、アレやらソレやらが体にふにふに当たるのを忘れる為、考え事をするのだ。

僕はテンパッたり、どうしようもなくなった時、頭の中で色々と考える癖がある。その事柄に関係する事を考える事もあったし、全く関係ない事を考える事もある。

ダメだ。考える事しか出来ない。早く答えねば、詩乃ちゃんが不機嫌になっていってしまう。現に、段々と詩乃ちゃんの細腕からは信じられないくらいの力で、抱き締めてくる。痕が出来そうだ。

 

「ねぇ……ねぇ?」

 

 痛い。締め付けられる痛みと、詩乃ちゃんの爪が僕の背中に食い込む事による傷のふたつが痛い。なんとか止めさせるため、質問に答える。

 

「ぅ……僕も、大好きだよ。ちょっと、力、強い、かな……!」

 

 その場しのぎの言葉でもないし、僕の本心である。けどまぁ、小学生の言う「好き」は、あまり信用出来ないからなぁ。子供は好きになるまでも早いが、好きでなくなるまでも早いので、不安だ。

 

「…………ふふっ」

 

 僕の言葉を聞いて、詩乃ちゃんが不敵に笑う。また強く抱き締めて来るが、今度は痛くなく、心地の良い強さだった。僕も詩乃ちゃんを抱く手を少し強めると、詩乃ちゃんが僕の首筋に吸い付いてくる。

 

「ひ、やぁ!?」

 

「んっ……♪」

 

 思わず、変な、とても恥ずかしい声が出てしまう。楽しそうな声を出しながら、チュウチュウと首を吸ってくる詩乃ちゃん。前世含めファーストキスもまだ(本人はそう思っています)な僕としては、刺激が強過ぎる。

時々歯を立てるのも、なんというか、感じる。誰得だよって話だが、僕は結構首が弱いのかもしれない。というか、詩乃ちゃんなんか慣れてない?

 

「ちょ……っと!?」

 

 少し強めに詩乃ちゃんを引き剥がす。お互い数歩後退し、離れる。詩乃ちゃんは驚きのような、混乱のような顔と表情をしながら、問い掛けてくる。なんで引き剥がされたのか、分かっていないような表情だ。

 

「えっ……嫌、だった?」

 

「嫌とか、そういうんじゃなくて…………いきなり、どうしたの?」

 

 僕の知っている詩乃ちゃんは、友達の、しかも異性の首筋を吸うような子ではない。それは前世で見た原作を読んだ上での言葉であり、今世で見た、成長した詩乃ちゃんを知った上での言葉である。

 

「……シたくなっちゃった。……それだけよ?」

 

 もう顔を赤くする事はなく、本当に、心の底から混乱した瞳をこちらに向ける。さも当然かのように思っているのか?……いや、思っているのだろう。先程詩乃ちゃんの言った「好き」は恋愛的な意味なのだろうか。「朝田詩乃」を知っている身として、あまりドストレートな好意や告白を苦手としている詩乃ちゃんが、か?

有り得ない、と一決するには可能性が高い。

 

「したくなったって……はぁ、もういいよ。……大丈夫かな」

 

「大丈夫って、何が?」

 

「首だよ。詩乃ちゃん結構強く吸ってたし、痕とかついてない?」

 

「……大丈夫よ」

 

 うーん。大丈夫なら、いいんだけど……

あの時、詩乃ちゃんの言った「好き」は、雰囲気に流されて言った物なのか、勇気を振り絞って言った本気の「好き」なのか、はたまた友人としての「好き」なのか。それは分からないが、とにかく今は一旦忘れ、詩乃ちゃんと遊ぶとしよう。

 問題を先延ばしにするのも、僕の悪い所だな……

 

 

 

 

 

 

 ちなみにその後、両親達の元に帰った時に、両親から「首筋にキスマークついてるぞ」と苦笑されながら言われた。詩乃ちゃんめ……謀ったな。どうりで「なんか凄い見られるなぁ」と思ったよ!すっごい恥ずかしい……

策士の詩乃ちゃん。略して策士乃(さくしの)ちゃんは、帰りの車で僕の首筋にくっきり付いたキスマークを見て笑い、見て笑いを繰り返していた。幸せそうでよかったよ。僕は不幸せだけどね!!




ヤン詩乃ちゃんがやっと主人公にも分かるようにヤンヤンして来た。
……ヤンキーじゃないですからね。
策士乃ちゃん結構気に入ってる。僕のセンスがわかるね。うん。
最近思うんですけど、なんかこの作品、書き方がループしてる気がします。そういう風に見たから、そう見えるんですかね。



〜ここから長くなりますが、読まなくてもおkです〜


SAO知らない人(SAO初見)に優しくない。という言葉を頂きました。
……うん、確かに()

原作知らない人だと、あまりストーリーとかがわからないかも知れません。事件とか、原作詩乃ちゃんとか。
それで、とりあえず覚えて欲しい事を簡単に書きます。
「原作詩乃ちゃんは色々酷い目にあって、結局救われきれず、不遇である」
って事です。
色々はこれから書いていくつもりです。

「不遇」というのは、才能や力はあるのに、それに見合った地位に立てていない、という事を表します。原作の彼女は強く、そして美しかったです。しかし、その強さと、その美しさに見合った場所に立てていないと思いました。なので、彼女をあるべき場所、手に入れるべき幸せを手に入れて貰おうと思いました。

詩乃ちゃんが不遇だー。なんてのは個人的な感想ですし、最初にある通り、息抜きで書き始めた。作品です。ガバガバ理論はありますが、これからもよろしくお願いします。

サブヒロイン候補

  • ピトフーイ
  • レン
  • フカ次郎
  • 銃士X
  • 要らない!ヤン詩乃ちゃん一筋で行け!
  • 閲覧用(作者の好きにしたらいい)
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