不遇な朝田詩乃に寄り添いたい   作:ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_

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何度も言いますけど、一大学生が小学生の体で、守って倒してヤッターハッピー☆なんて無理です( _´ω`)_
ハッピーにする気すらありませんでした( _´ω`)_
……救いたいけど、この設定で救う事は不可能。
チート転生はただ単純に書くのが苦手( _´ω`)_

それはそうと、自転車って怖いですよね。皆さん、乗る時は気を付けてくださいね。


柊出雲を助けたい

 まだ暑い日差しが照り付ける、9月上旬。今日は土曜日だが、私は平日休日関係なく彼を起こしに行っている。流石に休みの日は自重するが。

 

「お邪魔します」

 

 一言断って、鍵のかかっていない玄関の扉を開く。リビングにいる彼の両親が気付いたが、特に何も言わず私を通す。最早毎日の恒例行事となっているので、かける言葉もないのだろう。

 

 部屋の扉を開ける。彼はまだ寝ている。

ため息を吐き、何度目かも忘れたやり取りを行う。しかし、今日はそう長く居られない。朝イチで彼の顔を見る……んじゃなくて、彼を起こしに行くのは、習慣だ。これから予定があるとしても、欠かせない。

そう、今日は少し予定がある。彼は休みの日は起きないし、無理やり起こして引っ張って行く、なんて事はしたくない。軽く彼に声をかけ、彼が起きないのを確認し、私は彼の椅子へと座る。心地いい。まだ出掛けるまでは時間があるので、その時間までここで座って、言葉では言い表せない気持ちに包まれながら過ごそう。

 

 

 

 

 

 

 

 幸せな時間は長くは続かない、というのは当たり前の事で、あっという間に時間になってしまう。天井を見ていた目を、ふと、机の上にある時計に向ける。

 

「…………」

 

 指し示す時間は12時40分。これには、私が私自身に絶句する。約4時間もの間この椅子に座っていたとは、思わなかった。せいぜい1時間がいい所、という認識だった。私の予想以上に、「幸せ」という物は時間を進めるらしい。

 

「行かないとな……」

 

 13時頃に家を出る予定なので、今から帰って、外行き用の服に着替えなければならない。いや、決して今の服で郵便局になんて行けないという訳では無いが、お気に入りなので、彼以外の前で着たくないし、何かの拍子に汚れてしまうのも嫌だ。

 まだ眠る彼を見て、まだ寝ているのかと呆れる。休日とは言え、流石に寝過ぎでは?そう思ってしまうのも、仕方ない。前日に彼がどれほど夜更かししていたのか少し気になるが、今はそんな時間はない。彼の額を1回撫で、「じゃあね」と小声で囁いて部屋から出る。彼の両親に「お邪魔しました」と言って、走って私の家へと向かう。それ程遠い訳では無いので、走る必要はないが。

 

 

 

 郵便局に着き、お母さんが窓口へ向かった。私は、題名も覚えていない本を読みふけっている。久々に、面白い作品を見付けたな、と心を踊らせる。私が心を踊らせるのは、彼関係か、本ぐらいだ。特に、今年の私の誕生日に花束を送ってくれたのは嬉しかった。もちろん、その花は花瓶に入れ、毎日手入れを欠かしていない。彼にお礼の花束もあげた。あの瞬間は、私の中の、理解し得ない感情が爆発した瞬間でもあった。アレは一体何だったのだろうか……?

 

 そんな事を考えていると、いきなり誰かが転げるように銀行に滑り込んできた音がした。むわっとした暑い風が、冷房によってひんやりした銀行に入る。一瞬、そちらの方に目を向けると、彼の……出雲の目と、合った。驚きのあまり、凝視してしまう。

 

「良かった。早く、早くここから!」

 

「えっ、ちょ、どうしたのよ?汗凄いわよ?」

 

 焦ったような顔と声で、私に必死に訴えかけるようにそう言う。しかし、突然な事に、私は、反応しきれない。何故ここに来たのか、何故そんなに焦っているのか。考えど、答えは出ない。

 

「本当にどうしたのよ。貴方らしく……」

 

「ッ」

 

 何かを伝えようとしているのか、口をパクパクさせている。声が出ないのか、本人も困惑しているようだ。私の横で扉が開き、誰かが入って来るが、この時の私には視界にすら入ってなかった。

 

 ソイツが銀行の窓口に向かい、お母さんを突き飛ばした。そこで初めて、私は彼から意識を外し、その男に意識を向けた。この時は、彼と私の位置関係から私がその男を見る事は、出来なかったが、お母さんの小さな悲鳴が聞こえた所で、抗議の声を上げようとした。しかし、彼に口を抑えられ声は出なかった。

 

「この鞄に金を入れろっ!両手を机の上に出せ!警報ボタンを押すな!お前らも動くな!!」

 

 彼が退き、窓口に置かれたボストンバッグと、ソイツが上げた叫び声。そして、その手に持つ物を見て、ソイツが強盗だと、分かった。彼はこの事を言っていたのだろうか?だとしたら、何故知っていた?いや、聞くのなら後だ。今、私に何が出来るかは分からない。ただ見ている事しか出来ないのか?

 

 発砲音が聞こえ、窓口係の銀行員が撃たれる。胸に手を当て、地面に倒れ込んだ。そこで、言おうとした言葉が、段々と無くなって言った。

何も考えられず、「目の前で人が撃たれた」という事態を頭が理解出来ない。理解出来ないまま、その銃口がお母さんに向けられた。

助けなければ、いけない。しかしどうすれば……!

 

「……やるしかない」

 

 隣の椅子に座る、彼の小さな声が聞こえた。えっ?と思い、彼に目を向ける。同時に彼が飛び出し、強盗犯の足を蹴り付ける。倒れ込んだ強盗犯の右手を踏み、銃を離させてから蹴って遠ざけた。

その銃は、丁度私の足元に転がって来た。

 

 彼が強盗犯を倒している隙に、お母さんは壁際まで寄っていた。強盗犯は最早お母さんや金の事など目に入っておらず、自分を倒した彼の事しか目に入っていないようだ。

 

「この、ガキぃぃぃぃぃ!!!」

 

 強盗犯が立ち上がり、彼の首を掴んで、机に叩き付けて絞める。あの体格差で勝てるはずも無く、抵抗虚しく彼の足掻きも弱々しくなっていく。

意識の中から、強盗犯と銃への恐怖心と困惑が無くなる。私の心の拠り所であり、私の全てである彼が、名もしれない奴に殺されそうになっている。

 

 彼の元へ向かおうとした時、私の足に何かが当たる。それが、強盗犯の持っていた銃だと気付き、それを持ち、構える。

2発一気に撃つ。両手がじんじんして、肩が痛くなる。その2発は、1発はやつの脇腹に、もう1発は臀部に当たる。奴がよろめくが、私は残りを撃つ。しっかり狙う事も出来ないし、条件反射で目も瞑ってしまっているので、何発撃ったか、何処に撃ったかは、その時、分からなかった。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

 

 聞き慣れた彼の叫び声が聞こえ、目を開けて、彼の方を見る。強盗犯は、額に穴が開いていた。恐らく、即死だろう。そして、今も叫び声をあげる彼を見ると、右頬を抑えながら、地面に向かって叫んでいた。その頬からは赤い液体が垂れ流れて、私の体が震えた。

 

 撃って、しまったの?私が、この手で、この銃で、愛する彼の体に傷を付けてしまった?

ふと、彼と目が合った。辛そうな表情をしていたが、私と目が合った瞬間、彼の瞳が見開いた。

私に恐怖したのだろうか。当たり前だろう。自分を撃った存在に対し、恐怖しない方がおかしい。彼に嫌われたかも知れないという、人生最悪の展開になったかもしれないのに、脳内はとても冷静だった。何処か、現実を達観している。

 

「…………あぁ」

 

 彼の命は、助けられた。

あの強盗犯の命を奪った事は、まぁ、どうでもいい。この痛む肩もどうでもいい。もう彼に嫌われたこの体なんて、いらない。

 

「……はぁ」

 

 私は、私自身に呆れた。

今更、自分自身の事を気にしているのか。もういいじゃないか。彼と過ごしたこの3年で、もう満足だろう。私程度が居なくても、彼の人生には何ら影響はないし、まず、彼と知り合った事自体が間違っていたんじゃないかとすら思える。

目を地面に向ける。そこには強盗犯の血と、少量の彼の血が混じった液体が流れてきていて、座り込んでいる私の足と、手に、血が付着する。

 

 

もう、どうだっていいや。




あ、ちなみに僕は自他共に認める精神異常者です( _´ω`)_
カウンセリング週1で行ってます。精神科は月1ですけど。

リスカはしない。痛いの嫌い( _´ω`)_

……2学期の始めって、9月初期〜中旬ですよね?まぁ、10月でもいいんですけど……なんで詩乃ちゃん、まだ暑いだろうに、あんな長袖着てたんでしょうかね( _´ω`)_

立ち位置とかが原作と違うのは、まぁ、スルーしてください( _´ω`)_オネガイ……オネガイ……
出雲が、情けない厨二病系主人公という、なんか変なキャラになってしまった気がする。

今回のヤンデレポイント
(重要度)
人を殺した<<<<<<|越えられない壁|<<<<<<出雲に嫌われた

サブヒロイン候補

  • ピトフーイ
  • レン
  • フカ次郎
  • 銃士X
  • 要らない!ヤン詩乃ちゃん一筋で行け!
  • 閲覧用(作者の好きにしたらいい)
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