不遇な朝田詩乃に寄り添いたい   作:ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_

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昨日の夜にも投稿してます。

さて、今回から本格的に第3回B.o.Bがスタートして行きます。
主人公はどう動くのか。
キリトくんはデスガンを止められるのか。
ひみつ道具とはなんなのか。
誰がどう優勝するのか。
ペイルライダーは死ぬのか()

さて、どうなるでしょう。


朝田詩乃と本戦の始まり

「おはよう」

 

「……おは」

 

 少し身体をひねり、昨日のひみつ道具回収の疲れを取るように伸びをする。少し寝不足だ。あれから大変だったが……目的のものは手に入れた。後はどう使うかだ。

 

「元気ないわね。今日、B.o.Bよ?あんなに楽しみにしてたじゃない」

 

「まぁ……ちょっとね」

 

 朝ご飯の支度に移る詩乃ちゃんを尻目に、もそもそと着替えを始める。流石に本戦直前に取りに行くのはやりすぎたか。強者達との5連戦の後だったしな……集中力も切れかかってた。あの小さな女の子にやられてた可能性もある。もっと余裕を持つべきだな……色々と。

 

 朝ご飯を食べ、ベットで詩乃ちゃんを抱き枕に疲れを取っていると、あっという間にB.o.B本戦の時間になる。

時間だね。なんてお互い呟き合い、アミュスフィアを被る。

ふぅ。と一呼吸置き、いつもの言葉で世界へ入る(ダイブする)

 

「リンクスタート」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 既に会場は熱狂。B.o.B本戦に出場を決めた猛者や、それを観戦するギャラリー達で埋め尽くされていた。

キリトくんの姿は見えない。

B.o.B本戦開始ギリギリまで姿を見せなかったもんだから、俺と詩乃ちゃんが入ってきた瞬間ドッ!と会場が湧く。

 

「期待してるぜー!」

 

「俺は狂人に賭けたんだから負けんなよー!」

 

「シノンちゃん愛してるー!!!」

 

 最後のやつだけちょっと表出ろや。

とまぁまぁ、茶番もそこそこに、と思っていると、後ろからトントンと肩を叩かれる。

振り向くと、顔面にリアルだったら取り返しのつかないタイプのタトゥーを入れた粋な女性が立っていた。

 

「やっほー。久しぶりーシュウくん、シノンちゃん。」

 

「……は?私、貴方みたいな知り合い居ないけど」

 

「グサッ!心にくるわー。私よ私、ピトフーイ!予選でも会ったじゃない!昔なじみを忘れないでよねー」

 

 あぁ……と少し納得したような顔をするシノンちゃん。

…………えーっと……始めてみるなぁ?…………久しぶり?俺の知り合いにこんなタトゥー…………

 

「あぇ〜……もしかして……スコードロン荒らしの……ピト……ピトフーイか?」

 

「ピンポーン!せいかーい!!スコードロン荒らしって言われるのはちょち心外だけどー」

 

 ピトフーイはGGO初期の頃少しだけ遊んだ事のある女性プレイヤーだ。フレンド登録もしてないからすっかり忘れてた。こんなド派手なタトゥー入れてなかったし。

スコードロン荒らしとは、このピトフーイの通称というかなんというか……プレイスタイルが壊滅的なのだ。チームで動けないとも言う。味方を盾に使うのは当たり前、自爆覚悟の特攻なんて日常茶飯事。そんな()()()()()GGOプレイヤーを好き好んでスコードロンに入れたくはない。最初は積極的にピトフーイがスコードロンに入っては追放されを繰り返していたが、いつしか話を聞かなくなったな。辞めたのか、単純に受け入れてくれるスコードロンが無くなったのか……

ちなみにスコードロンとは、ファンタジー世界で言うギルドやファミリー、クランみたいなものだ。同じタグを身に付けたり、名前にスコードロン名を入れるなんて本格的な奴もいる。僕の知り合いのスコードロンで言うと、《メメント・モリ》というチームが居る。結構仲のいいスコードロンで、何度か勧誘も受けたが、シノンちゃんとタッグチームでやっていくスタイルを崩す気は無いよと断っている。しかしこれまたチームリーダーが良い奴なのだ。気さくで陽キャで大人でイケメンアバターと来た。数少ないフレンドリストの仲間である。

 

閑話休題(話が脱線した)

 

さて、なんで予選敗退のピトフーイがこの場にいるのだろうか。シノンちゃんにやられたようだし、恨み言のひとつでも吐きに来たのか?と伝えると

 

「まさかそんな!B.o.B本戦に出場出来なかったのは悔しいし、そのストレスもあるけど、もう()()したから何も言うことないよー。まぁ、今のGGOの強豪プレイヤーのレベルを知りたくて?かな?ちょうど昨日今日暇だったのもあるけど」

 

「そりゃ良かった。シノンちゃんに恨み言を言うようならそのド派手なタトゥーが血で染る所だったよ。それにしても久しぶりだねぇピトフーイ。辞めたと思ってたよ」

 

 そんな軽口を叩くと、

 

「私がGGO辞めるわけないジャーン!こんな楽しい世界他にないよ!」

 

 手をひらひらしてケラケラ笑いそういうピトフーイ。

シノンちゃんが呆れたような顔で僕の手を掴み、会場内へ引っ張る。

 

「そ。そろそろ本戦だから私達行くわね。じゃあねピトフーイさん」

 

「冷たっ!氷の狙撃手の名は伊達じゃないわー。ま、頑張ってね!私も2人に賭けるから!」

 

 投げキッスをして、僕達の横を足早に通り抜け会場内へ入っていくピトフーイを見届けながら、シノンちゃんのジト目を横から感じる。

 

「……私に話してない女の子の知り合い、まだ居たんだ?」

 

 今朝、ちょっと前に会った(事にした)小さな女の子プレイヤー(最も、中身は女の「子」かは別だが野暮だ)の話をしたからか、少し嫉妬してくれているようだ。

 

「い、いやいや。ピトフーイとはそんな仲良く無かったし。シノンちゃんに紹介する前に縁切れちゃうくらい短い縁だったし!」

 

 そんな言い訳をしながら、会場の所々に居る知り合いを尋ねる。

 

 あっ話をすれば、じゃん。

 

「よォデヴィット!久しぶりだな!本戦出場おめでとう!」

 

「おめでとう。デヴィット」

 

「あぁ。ありがとうシュウ。シノン。」

 

 先程話に出てきたメメント・モリのリーダー、ドクロのエンブレムを仲良く揃えた6人組みの纏め役に話し掛ける。彼の名はデヴィット。ダビドと呼ぶと怒るので言わないが、たまに揶揄いで呼ぶ事もある。どうやら本戦出場したらしいことはメッセージで受け取っていたので、出場を喜ぶ。本戦が始まればライバルだが。

 

「俺達は今回も予選敗退ッスよー」

 

 そう言うのはメメント・モリのチームメンバーのケンタ。某フライドチキン店の名前から取ったらしいが良くチキンチキンと揶揄われるらしい。先陣を切るアタッカーなんだがなぁ。

 

「まぁまぁ。ケンタもジェイクもどんまいどんまい。また機会があるって」

 

 他メンバーにも多少声を掛け、席を離れる。

すると

 

「俺に勝ったからには優勝しろよ」

 

 唐突に目の前に現れたのはサトライザー。怖いよお前……。

 

「あ、あぁ。サトライザーには世話にもなってるしな……優勝して弟子として不甲斐ない姿は見せねーよ」

 

「それでいい」

 

 それだけ言って人混みに去っていく。何が言いたかったんだサトライザーは……

 

 予選で相対した緑髪のスナイパーちゃんも見掛けたが、声はかけないでおいた。シノンちゃんも居るし、勝者から敗者に言うことも無いしな……

 

 そうこうしているうちに、本戦開始のブザーが鳴り響き、本戦出場者は順々に待機エリアに飛ばされる。

 

「じゃ、お互い頑張ろう」

 

「えぇ。負けないから」

 

 それだけ言って、待機エリアに飛ぶ。

待機エリアで装備を整えていき、背中にナイフとP90(P)を実体化し、腰周りに8本のマガジンを実体化する。今回持ってきたマガジンはこの8本と本体に装着した計450発しか持って来て居ない。それもこれも、僕の筋力値が低いせいなのだが。

準備を終え、フィールドに飛ばされるのを待つ。

大きく表示されたタイマーが残り10秒を指した時に、すぅっと深呼吸をし、後は自分を信じるのみ。

このGGOで、死者は誰1人出さない。

誰1人……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フィールドに飛ばされ、目を開くと見渡す限りの砂漠だった。これは……GGO編最終回でキリトくんとデスガンが戦った場所だな。最初っからクライマックスとまでは行けないので、最初のサテライト・スキャンまでにもっと入り組んだ場所に移動しなければ。自分が得意なフィールドに入り込まなければ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私が飛ばされたのは森の中だった。

スナイパーとしてはこの上ない不利な地形だ。高い所に上ってまずは視界を確保しよう。そう思い、周囲を見渡すと、いい感じの塔を見つける。B.o.Bではまず1km四方に敵はスポーンしない筈だから、その塔に素早く登り、視界を確保する。

どうやら森は中々の広さらしい。このまま森の中の塔の上で、視界が悪い中周囲を索敵するか、素早く好立地な場所に……ここからなら、南の方向の廃墟ビルが立ち上るフィールドに移動するか悩む。さて、どうするべきか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デスガンを止められるか。そんなプレッシャーの中、始まったB.o.B……優勝なんてどうでもいい。いや、本気で狙いはするが、まずはデスガンだ。菊岡さんの依頼を達成しなければ。

周りは神殿のような教会廃墟のど真ん中だった。祀られている女神像には苔が生えており所々欠損も見える。

サテライト・スキャン端末を取りだし、現在地を確認する。どうやら中心最北端のまぁまぁデカい神殿跡スタートのようだ。

 まずはデスガンの特定から始めなければ。先日知り合ったシュウかシノン。どちらか……または両方に手を借りたい所だが……残念ながら、本戦開始前に聞きたいことも聞けなかったし、情報は無いに等しい。

1km四方に敵はいない。とルールブックには書いてあったが、もしかしたら1km先にデスガンが居るかもしれない。デスガンはあのぼろマントから姿を変え、俺にはデスガンだと認識出来ない姿で現れるやもしれない。

 

「クソッタレ……」

 

 悪態を吐き、サテライト端末とにらめっこしながら次の手を考える。

 

「どうする。考えろ。考えるんだキリト……デスガンは……死銃は何処に居る……!?」

 

 そんな焦りの言葉は、キリト以外誰もいない協会の虚空に吸い込まれた。




本作のサテライト・スキャンの設定
・スキャンは15分ごとに行われる。
・水の中や洞窟の中など上空から見えない場所に入れば回避する事が出来る。
・自分自身の現在地のみ常に確認することが出来る。
・サテライト・スキャン端末は破壊不能オブジェクトとして登録されている。

本作のフィールド設定
砂漠に廃墟、森に湖、神殿に住宅街に墜落した飛行船に、予選であった刑務所まで、幅広い多種多様なフィールドがある。直径15km(原作は10km)の正方形のフィールド。原作より広い事もあって、原作のフィールドより取れる手段が多い。その分デスガンが逃げやすいという利点もあるが。




キリトくんがシノンちゃんに「知り合いはいるか?」とデスガン候補者を絞るくだりがなかったのもあって、キリトくん原作よりベリーハードモードでデスガン探索・対敵を行わなければならなくなってしまった。これも全てオリ主が悪い。オリ主にはオリ主なりのデスガン対策があるようだが……
少しづつ矛盾点なく進めていきたいと思います。
これからも本作をよろしくお願いします。

又、アンケートは「シノンちゃん一筋」に決まりました。
まぁ、そうだよね。あのラインナップじゃね(失礼)

サブヒロイン候補

  • ピトフーイ
  • レン
  • フカ次郎
  • 銃士X
  • 要らない!ヤン詩乃ちゃん一筋で行け!
  • 閲覧用(作者の好きにしたらいい)
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