~Aqoursの生誕祭~   作:ほおずきん

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こんばんは、リアルタイムで読んでくれている方は2日ぶりですね。

今回はルビィちゃん生誕祭です。

それではどうぞ。


~黒澤ルビィ生誕祭~

「こんにちはー! ごめんくださーい」

 

 俺の名前は轟 誠夜(とどろき せいや)沼津の高校に通っている高校3年生で両親が今訪ねている黒澤家とは親同士が仲が良く、その黒澤家の娘さんたちと仲良くさせてもらっている。今日は俺と同い年の黒澤ダイヤに用があって黒澤家を訪ねに来た、というわけだ。

 俺が挨拶をして玄関の戸を開き、中へ入ると陰からひょこっと顔をのぞかせているダイヤの妹であるルビィがいた。

 ルビィに気づいた俺は声をかける。

 

「おっすルビィ、ダイヤいるか?」

「あ! 誠夜さん! こんにちは」

 

 ルビィもこちらに気づいたようでツインテールで縛った髪の毛をひらひら交互にばたつかせながらトコトコとこちらへ近づいてくる。

 

 まるで小動物のようでなんとも愛らしい。

 

 なんでもルビィは男性恐怖症らしくたいていの男の人は触れることはおろかしゃべることさえできない。

 

 しかしなぜか俺とルビィの親父さんだけは何ともなくしゃべることができるらしい。

 ちいさいころから一緒にダイヤとルビィと遊んでいたことが功を奏したのだろうか。

 まぁそんなことはどうでもいいのだが、この話をするたびに俺は自慢げになってしまう。だって世の中にいる男の中でルビィとしゃべることができるのは俺を含めてたった二人しかいないんだからな。

 

「いらっしゃい誠夜さん。今日はお姉ちゃんに何かご用ですか?」

 

 ルビィはそのままぺこりと頭を下げて出迎えてくれた。

 

「ああ、そうなんだ。ダイヤに呼ばれてな、もしかして今稽古中か何か?」

「そうなんです……。お、お姉ちゃん稽古でお世話になってる先生の所に行っていて……。あと少ししたら帰ってくると思うんですけど、ごめんなさいせっかく来てくれたのに……」

 

 ルビィが申し訳なさそうにしゅんとなる。

 

「ルビィが悪いわけじゃないよ、俺がダイヤに連絡しなかったのが悪いんだからさ。だからそんな悲しそうな顔するなよ」

 

 俺がそういうとルビィは顔をあげ少し涙ぐんだ顔を俺に見せながら『本当ですか?』とでも言いたそうな顔をこちらへ向けてくる。

 こんなところダイヤに見られでもしたらシスコンのあいつに何をされるかわかったもんじゃない。なんとかこの場を収めないと、まずいことになる。

 

「そんな顔するなってば。じゃあ俺は家に帰るからダイヤが帰ってきたら連絡するように伝えてもらっていいか?」

 

「あ、もうすぐ帰ってくると思うのでよかったら上がって待って行きませんか?」

 

 俺が一旦出直そうとするとルビィはまだ若干目が潤んだ様子でこちらを見上げて言ってくる。俺とルビィの身長差で生まれるこの上目遣い、先ほども苦しめられたが今回もなかなかに可愛い。

 可愛い女の子によるお願いを無下にするような男ではない俺はお邪魔させてもらうことにした。

 

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 

「粗茶ですが……」

 

 ルビィがお盆に冷えた緑茶を2つ持ってきてくれた。1つは俺の、もう1つはおそらくルビィのものだろう。

 

「えへへ、お姉ちゃんが帰ってくるまでの間ルビィが 誠夜さんのお話相手になってもいいですか?」

 

 そう言ってルビィは机を挟んで俺の目の前にちょこんと正座して座った。

 目の前に座ったルビィの何とも言えない小動物感。先ほども言ったが悪魔的に可愛い。今すぐにでもわしゃわしゃしてやりたいがそんなことをするとどうなるか未来が見えているのでしない。非常に残念だが、しない。

 

「もちろんだよ、俺もダイヤが来るまでどうやって時間を潰そうか考えていたところなんだ、ありがとうなルビィ」

 

「いえ、誠夜さんを引き留めたのはルビィなのでそう言っていただけて嬉しいです!」

 

 そう言ってルビィはまたニコッと笑う。

 ルビィが持ってきてくれたお茶を口に含むと、ここに来るまでに渇いた喉が一瞬にして潤いを取り戻した。

 

「そういえば誠夜さんはお姉ちゃんにどんなご用できたんですか?」

 

 ルビィにふいにそういわれて俺はハッとした。ダイヤから『今日今から家に来てください』とメッセージを受けただけだったからだ。

 

「いやそれが俺も聞かされてなくて……。とりあえず話があるから家に来てくれないか、って言われたんだ」

 

 そういうとルビィはムムムといった表情を浮かべて考え始めた。

 

「そうなんですか……。お姉ちゃんが要件を言わずに誠夜さんを呼ぶなんて初めてですよね」

 

 そうだ、ルビィの言うとおりだ。あのしっかり者のダイヤが何も言わずにただ家に来てほしい、なんて連絡するのは少し引っかかる。

 いったいどうしたんだろうか、確かにダイヤはポンコツで硬度10だが業務連絡でミスをするのは聞いたことはない。

 

「確かにそうだなぁ、ダイヤにしてはおかしいよな」

 

 ルビィは何にも聞いてないんだよな?

 

「はい……特にこれといっては、ごめんなさい……ルビィ何にもできなくて」

「だからいいってばこうして話し相手になってくれるだけでも十分ありがたいんだからさ、ルビィはもっと自分に自信持てよ!」

「っ! はい!」

 

 また落ち込みかけたルビィを励ましてあげた。

 しかし結局ダイヤが俺を呼び出した理由はわからずじまいだった。

 

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 そんな他愛もない話をしながらただ時間だけが過ぎていった。

 

 時間としては2時間ほどが過ぎ、その間何の話をしていたかと言えばスクールアイドルの話についてが主だった。

 ルビィとダイヤは今絶賛スクールアイドルなるものをやっている。前にダイヤから聞いた話はなんでも廃校になる学校を救うとかなんとか。

 だが今回ルビィから聞かされたのは今している練習の程度や静岡のほかのスクールアイドル、北は北海道から南の沖縄まで各都道府県の注目のスクールアイドルを熱弁してくれた。

 

 ……それはもう鼻息があふれでるほど。

 

 そのことをルビィに言ったら「誠夜さん女の子に対するデリカシーがなさすぎですっ!」なんて言ってまた鼻の穴を広げて顔を赤くされながら説教されてしまった。

 確かに俺も女性にこんなことを言うのはデリカシーがなかったなって思う。

 

 こんなことダイヤに行ったら「ンマー!!!!!」なんて言われて丸一日説教コースだろうな、ルビィが優しくて助かった。

 

 そんなルビィは今どこにいるかというと自慢の赤毛を俺の膝の上にのせてすやすやと眠っている。

 熱弁したせいで疲れたのかこっくりこっくりしていたので俺が「ルビィ眠たいなら寝てもいいぞ?」といってそのまま寝かせてあげた。

 

 しかしなぜかルビィは寝ぼけていたのか「誠夜さんの膝の上がいいです」なんてわがままを言いだして聞かなかったのでこうして仕方なく膝の上にルビィを寝かしている。

 俺は高校3年生なので今は部活をしていない。だがつい最近までは野球部に所属していたためそこまで筋肉は落ちていないと思う。だからごつごつしていて眠れないだろうと思って高をくくって膝を貸したのだが、よほど眠かったのかものの数十秒で眠りについてしまった。

 

 ルビィが寝る前に「このまま寝ると痛いし横にならないと寝れないので……」と言って両サイドに二つに結っていた髪の毛をほどいたときは少しドキッとした。

 今まで見てきた幼かったルビィとはまるで別人のようでまさにダイヤと似たような雰囲気を醸し出していた。

 その風貌は大人っぽく、さらに眠そうな感じから出てくるオーラがなんか……ピンク色だった。今すぐ襲ってしまう勢いだった。

 

 もちろんそんな邪念はいけないと思い、なんとか踏みとどまった俺は正気へと戻る。

 ルビィへ目を落とすと、すぅすぅと優しい寝息を立てて寝ている。寝ている顔を見てしまうとやっぱり子供っぽいなと思ってしまいさっきの大人っぽさはどこに行ったんだろう。

 

 そんな子供っぽいルビィが愛らしくなってしまい手が自然とルビィの頭へと向かってしまう。ルビィのさらさらとしたつやのある髪。ダイヤと同じ髪質だ……。一本も傷んだ髪はなく、毎日しっかり手入れしていることが触ってよくわかった。

 やっぱりルビィのアイドル活動も本気なんだな、と思った。さっき熱弁された時ももちろん思ったが、内面以上にアイドルは外見に注意しなければいけないのかなと思う。

 髪の毛、元気の良さ、ライブに対する集中力。髪の毛がぼさぼさだったり、やる気のない踊りや振付を間違えてしまったりそんなアイドルは応援されない。……まぁそれがコンセプトのアイドルもこの世の中にいないこともないが。

 そう思ってルビィの頭をなで続けていたら「んぅ……」という声を上げてルビィが起きそうになってしまった。

 慌てて俺はなでている手をあわてて放してルビィを起こさないようにした。

 やっぱルビィは子供っぽく元気なほうが似合ってるなと思って俺もクスッと笑みがこぼれた。

 

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 

「うぅ……。鼻が痛いです」

「全く……俺の膝なんかで寝なきゃよかったのに」

 

 あの後10分くらいした後ルビィは起きた。……寝返りを打ち、俺の膝から落ちて。

 

「いいんですっ! しっかり眠れたから!」

 

 そういい張るルビィだが眠そうに小さくあくびをして目をこすっていた。

 

「……その割にはまだ眠そうな目をこすっているけど?」

「違うんです目ヤニがたまっちゃってて……」

 

 そんな言い訳をするルビィだが多分俺に気を使って嘘でもついているのだろう……。

 

「ほら、まだ眠いんだろ? ダイヤもまだ来てないしダイヤが来たら起こしてやるからもう一度寝たらどうだ?」

 

 俺がそういうとルビィはいきなりムッとした顔をしてこちらを見てくる。

 

「何度も言いますけど誠夜さんはほんとにデリカシーがなさすぎです! 今はお姉ちゃんじゃなくてルビィとしゃべっているんですよ? ルビィの事ちゃんと見てくださいっ!」

 

 ズイっとルビィは前に出てきて喋る。距離が近くなってお互いの吐息がかかるくらいに近くなっている。ルビィの艶やかな唇が思わず視線に入ってしまい理性が吹っ飛びそうになる。

 

「ちょ、ちょっとルビィ近いって」

 

 なんとか再び理性を抑え込んでそういうとルビィも気づいたようでバッと距離を取ってしまった。その顔は髪の毛の色のように赤くなってしまった。

 

「その、ル、ルビィは……」

 

 しばらくの沈黙が続いた後急にルビィが消え入りそうな小声で話し始める。

 

「ルビィは誠夜さんならそういうことしても、いいですよ……?」

「そ、そういうことってどういうことだ?」

 

 ルビィがそんなことを言うもんだから思わず動揺してしまい、俺も声が詰まってしまう。まさかあのルビィからそんな言葉が出るだなんて、思ってもみなかった。

 

「さっきルビィの口元を見ていやらしいこと考えてましたよね……? ルビィわかるんですから……。誠夜さんが自分に自信を持てって言ってくれた時すごくうれしかったんですよ? ルビィ今自信をもってすごく頑張ってます」

 

 そういってまたルビィは俺に迫ってくる。今度はゆっくりじりじりと……。そんな覚悟を持ったルビィを意志の弱い俺が止められるはずもなく、そのまま動けないでいた。

 

 もうルビィがあと数cmで迫ってくる、どうにでもなれと思ったその時。

 

 ガラガラ、パァン! 扉が急に開いて大きな破裂音が響き、若干の焦げ臭いにおいが部屋に充満した。

 これはクラッカーだろうか

 

「ルビィ! 誕生日おめでとうございま……す?」

 

 ……最悪のタイミングでダイヤが帰宅した。

 俺とルビィの現場をちょうど見たダイヤが固まってしまった。トンカチでたたいても壊れないレベルに……。

 まさか俺を呼び出したのはルビィの誕生日サプライズだったのか。聞かされてなかったのは意図があったっわけではなくただのポンコツだっただけってわけか。

 しかしすぐにそんな魔法は溶けて見る見るうちにダイヤの顔が赤くなっていく。

 

「は、は、破廉恥ですわーーーー!!!!!!」

 

 屋敷内にダイヤの声がこだました。

 

 

 

 

 

 このあとめちゃめちゃ説教されてめちゃめちゃルビィを祝った。




いかがだったでしょうか。

私はルビィちゃん推しですので気合を入れて書きましたが面白いと思って読んでいただけたら幸いです。
書いてるときにこんなルビィちゃんもいいな、あんなルビィちゃんもいいな。
なんて思いながら書きましたので私の中のナンバーワンルビィちゃんがこの小説に詰まっているわけです。
少し冒険しすぎた気もしないでもないですが(笑)

さて次は期間が空きまして1/1の投稿になります。

ダイヤ様生誕祭が投稿されるまでに私のことをどうか忘れないでください(笑)

それではここらへんで失礼いたします。またお会いしましょう。
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