べート・ローガがヘスティアファミリアに入るのは間違っているだろうか【リメイク版】   作:爺さんの心得

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 くそ遅いですがあけましておめでとうございます。今年もベートきゅん、精進致します。


 余談ですが、他の方のベートきゅん小説で私が歓喜のあまりコメントすると殆どの人がこの作品の締めの言葉を言ってくれるんですよ。嬉しくて涙が出ました。ありがとうございます。お礼はベートきゅん10モフでどうでしょうか????





怒りは希望に変貌する

 

 

 ティオナの蹴りが食人花を粉砕し、ティオネの拳が食人花を気絶させ、ベートの動きで食人花を翻弄させる。

 他ファミリアでありながらも、決して良いものとはいえないが連携が取れている三人を、レフィーヤは固唾を飲んで見守っていた。

 今、この場で魔法を発動させては、彼らの迷惑になる。ここに自分を護る人がいない為、必然的に彼らに護ってもらう他ない。

 それだけは絶対に避けたかった。彼らの邪魔だけはしたくなかった。この事を話せば、ティオナとティオネは絶対に自分を護るために戦うであろう。

 だがーーーベートはどうだ。ベートは絶対に、弱者である自分を護ってくれるはずない。そう考えてしまうと、彼女らに護ってもらう自分はおこがましいのではないのか、とレフィーヤは思った。

 だから、彼女達には彼女達で戦ってもらう。

 そして、食人花の勢いが弱まったところで。

 

 (私の魔法で、撃つーーー!!)

 

 武器「森のティアードロップ」を手に構えたレフィーヤは、静かに魔力を高め始めた。

 

 

 

 

 

 

 「ッキリがないわね!」

 

 ティオネが食人花を塵にしながら吐き捨てた。ティオナもこの食人花の数には苦戦しているらしく、「もう痛い〜!」と、体をブラブラとさせながら嘆いていた。

 彼女等は食人花の数の多さに苦戦していた。倒しても、倒しても出てくる無限のモンスター。地中に潜んでいるということは分かったが、その地中に攻撃する術を、今の彼女は持ち合わせていない。いや、持ち合わせたとしても、この広間に被害が出るだけである。

 堪らず舌打ちを零したティオネの前に、一匹の食人花が食らいついた。異臭が鼻をくすぐり思わず顔を顰めたが、ティオネは迎撃しようと拳を振り上げようとする。

 だがーーーそれよりも前に、横から灰狼が食人花を掻っ攫っていった。

 

 「ッーーー!」

 

 強烈な蹴りで食人花を一体消滅させたベートは、直ぐ様次の獲物を狩りに行く。助けられたティオネに一瞥も、声をかけることもせずに、ただ彼は飢えているかのようにモンスターを狩り続ける。

 持ち前の俊足で一気に頭上に食人花の背後に回り、そこから撫でるかのように食人花の頭を蹴りで粉砕した。ゴロリ、と禍々しい色の魔石が転がっていく。

 一体を倒して、また一体。流れ作業のように次々に食人花の数を減らしていく。

 

 「……負けてたまるかっ」

 

 先程助けられた屈辱からか、若干口調が崩れた様子のティオネは、拳一つで障子の頭を貫かせた。

 

 (キリがねぇな)

 

 そしてベートも、彼女達と同じ事を思っていた。

 無限に出てくるモンスターに嫌気が差し、ベートは思いっきり広間の地面を叩き割った。ビキリ、と亀裂が走り、みるみる内にそれは広まっていく。

 「ちょっと!?」というティオネの焦りの声など無視し、ベートはジッと地面を見つめていた。

 

 刹那ーーーー今までのとは比べものにならない巨大な食人花が、姿を現す。

 恐らく突然の衝撃に吃驚して、堪らず姿を現したのだろう。そして、この食人花が親玉と考えるとするならばーーーこいつを討てば、事態は終息する。ベートはそう考えた。

 

 「な、デカ!?」

 

 「おー!ずっと隠れてたんかなー!?」

 

 突如出てきた親玉の食人花に驚きを隠せないティオネと、楽しそうに見上げたティオナに、ベートは言った。

 

 「あいつを討てば、こんなゴキブリみてぇにうじゃうじゃしやがるこいつらも、ちっとはマシになるんじゃねぇか」

 

 「可能性は捨てきれないわね……じゃあ、あいつを」

 

 「てめぇらは雑魚を相手しろ。あいつは俺がやる」

 

 ティオネが向かおうとしたのを遮ったベートは、有無を言わせずに巨大な食人花に攻撃を仕掛けた。「ちょっと!」という声が飛んできたが、当然ベートはそれを無視する。

 食人花はベートを敵として捉えた瞬間、鞭のようにうねっている触手がベートに襲いかかる。あらん限りに振り下ろされた触手は、確実にベートを捉えていた。

 

 「遅せぇ」

 

 しかし、剛球のように繰り出される触手を、ベートはあっさりと避ける。そして触手を伝い、ベートは食人花の顎と思わしき部分をーーーー思いっきり蹴り上げた。

 ゴ、ブと溶解液のようなものを吐き出した食人花は、グラリとふらつく。第一級冒険者の渾身の蹴り上げを食らったのだ、並の冒険者やモンスターなら、既に脳震盪で倒れているであろう。寧ろ、これで耐えている方がおかしかった。

 

 「ーーーーッ!!」

 

 ガリッ!と広間の石畳を砕きながら着地したベートは、さらに痛撃を開始する。

 

 『ガァアッ!!!』

 

 食人花の、我武者羅の攻撃。グワッ!と極太い触手が、ベートに振り下ろされる。その速さはとてつもなく、並の冒険者なら捉えきれずに事切れてしまうに違いない。

 ーーー並の冒険者なら。

 

 「だから、遅せぇっつってんだろ!!」

 

 その怒声のような声が響き渡った次の瞬間、ベートは食人花の頭を踏み付ける。第一級冒険者のほぼ本気の踏みつけ。地盤が割れ、他の食人花の相手をしていたティオナとティオネも「おおっと!」と足をふらつかせるほどに余波が凄まじかった。

 食人花はぴくりとも動かない。しかし、まだ生きているのは分かっている。一度距離を取り、ベートは食人花の行動に目を光らせた。

 このまま長期戦は正直言ってゴメンだ。何か、強力な、それでいて食人花を一撃で消滅出来るようなものがーーー。と考えた、その時である。

 

 

 「【ーーーー誇り高き戦士よ、森の射手隊よ。押し寄せる略奪者を前に、弓を取れ】」

 

 背後から、歌が響いた。

 その透き通るようで、そして覇気も感じら

れる穢れのない歌声。思わずベートは、その歌の方を一瞥する。

 

 「【同胞の声に応え、矢を番えよ】」

 

 その歌の主は、あの時出会ったエルフの少女ーーーレフィーヤからであった。その山吹色の長髪を揺らし、要となる武器を翳しながら、彼女は歌を紡ぐ。

 レフィーヤの魔力が上がっていく。この時点で、彼女が大きな魔法を繰り出そうとしているのは明白。彼女が歌う度に空気は揺れるのがビシバシと伝わる。

 ベートは思わず頬を緩めてしまった。あの時出会った少女は迷惑極まりないが、まさかこんな隠し玉を持っているとは思わなかったのだ。その魔力はどの人間より、いや、下手すればあの『九魔姫(リヴェリア)』に匹敵する力だ。

 これなら、行ける。親玉が伸びていても依然活発に動き続けている彼らを、一網打尽にする事が出来る。

 

 「【帯びよ炎、森の灯火、撃ち放て、妖精の火矢】」

 

 魔法陣が彼女の足元に広がる。それに比例して、彼女の魔力も馬鹿でかくなっていく。それはもうすぐ、歌が終わるということ。終わる瞬間、あの馬鹿でかい魔力が放出される。

 それを感じ取ったベートは、少しずつ食人花の群れから距離を取った。巻き込まれない為である。彼女らは、レフィーヤの事を良く知っているのでたぶん自力で逃げるであろうと敢えて声をかけなかった。

 もうすぐ終わる、この不毛な戦いも。あの魔法を食らえば、この食人花の群れは一網打尽。もう勝利を確信してもいい。

 

 「【雨の如く降り注ぎーーーーーー】」

 

 

 

 彼女の魔力がグッと上がったーーーーーその時であった。

 

 

 

 「、ぇ」

 

 

 その少女の枯れたような声を耳にした時ーーーあれだけの莫大の魔力が、消失した。

 あれだけの莫大な魔力が、一気に消えたのだ。文字通り、ついさっき。どうした、とベートが歌を紡いでいたはずのレフィーヤの方を、振り返った。

 そして、目を疑った。

 

 

 レフィーヤの姿は遥か遠くにあった。屋台と思わしき木材の残骸に、痛ましい姿で転がる彼女の姿。脇腹からは夥しい程の血を流し、少女の美しい髪も血が染まって乱れている。少女の目の前には、鋭利な触手が少女の無様な姿に喜んでいるかのように踊っていた。

 

 「レフィーヤッッ!?!?」

 

 ティオネの悲痛な声が響き渡る。ティオナも、相手をしていた食人花を放ってレフィーヤの方へ駆け寄ろうとした。

 しかしそれを食人花が許さない。彼女の元には誰も行かせまいと、さらに数を増やして妨害してくる。

 

 「ッどいて!!どいてよ!!レフィーヤ、レフィーヤッ!!レフィーヤァアアーーッッッ!!!」

 

 少女の生気のない顔に、だんだんと焦りと怒りが募っていく彼女達。戦いも雑になり、無駄な動きが多くなる。今までの余裕綽々としていた姿はどこに言ったのか、今の彼女たちは、ただの醜い舞を踊る下手な踊り子でしかなかった。

 それを尻目に、ベートは少女の方を一瞥する。生気もなく、虚ろな目でこちらを見つめる少女。髪は乱れ、美しいと称されるであろうエルフの容貌も形無しだ。

 ドロリとした目が、ベートを射抜く。その瞳が、その姿が、その醜い姿が。

 

 ーーーあの酷い状態の幼馴染を、彷彿とさせた。

 

 下半身を食いちぎられ、無残に転がる愛おしかった幼馴染の幻想。虚ろな目でこちらを見ており、魂の息吹さえも吠えない死者の姿。

 

 「……ぁ」

 

 その記憶とレフィーヤの今の姿が、重なり合う。

 恐怖が込み上げ、震えも出てきた。かつての己の弱さが突き刺さり、ぐるぐると感情が渦巻いていく。止めろ、そんな目で見るな、そんな、あの時のあいつと同じ目をするなと、心の中で彼女に激昴する。

 虚ろな目が、コポリと口から垂れる血液が、何も出来ない彼女の姿が。

 

 

 「ーーーーオォオッ!!」

 

 

 その視線から逃れる為に、ベートは再度食人花に立ち向かう。

 ティオネとティオナの邪魔をしていた食人花を一気に蹂躙する。悲鳴を上げることなく、魔石ごと消滅した食人花の数が増えるのは、タイムラグが生じる。

 

 「ーーーレフィーヤ!!」

 

 その隙に、ティオナがレフィーヤの元へ駆け寄った。ぐったりと生気のない顔に焦りが募るも、体を起こそうとした時に仄かな温もりを感じ、ティオナはホッとする。

 まだ生きている。まだ、命の灯火は消えていない。

 

 「誰か回復薬を……ッ!!」

 

 今、ティオナは回復薬を持ち合わせていない。それはティオネも同じで、食人花と応戦しながら、今の現状を変えることが出来ずに歯軋りする。

 

 「大丈夫ですか!?」

 

 バタバタと慌ただしい足音が聞こえて顔を上げると、ギルドの役員達がこちらに近づいてくるのが見えた。近づかないで、と叫びたかったが、その考えをすぐに止めてティオナはレフィーヤを抱えながら彼らに叫ぶ。

 

 「レフィーヤをお願い!!回復薬を持っている人がいたら飲ませて!!」

 

 レフィーヤを安全な場所に寝かせて、ティオナは返事を聞かずに飛び出した。向かう先は食人花の群れ。心做しか数が増えているような気もするが、そんな事はどうでもいい。

 今は、仲間を傷つけられた怒りしかない。

 

 「うちの仲間に、何してんのッ!!!」

 

 ティオナの怒号が、食人花の体に突き刺さる。その反動で空へと投げ飛ばされたが、その滞空時間にティオナはギリッと、拳を作った。

 着地した瞬間、ティオナは走り出す。あっという間に食人花の懐に潜り込んだティオナは、その拳を引く。

 

 「ッアアアッ!!」

 

 そして、仰け反った食人花の頭をぶん殴った。

 先程とは比べ物にならないくらいの、絶大な力。人間が受ければ無事ではいられないであろう。それをまともに受けた食人花は、グフッと人のような声を零して、また倒れ込んだ。

 どうやら自分が相手していたのは、一度ベートに気絶させられた親玉らしい。気付かずに目の前の敵に目を奪われていたティオナは、横から指摘されるベートの声でそうだと気づいた。

 

 「……お前、何人の獲物横取りしてんだ」

 

 「はぁ!?そんな事言ってる暇ないでしょ!こういうのは一番偉いやつをやれば収まるもんだし!!」

 

 「……てか、そいつまだ生きてんのか」

 

 ティオナに親玉を取られ、仕方なく他の食人花を殲滅していたベートの顔色は少し悪いが、着々と良くなっていた。そのベートが目を向けた先には、先程ティオナがぶん殴って倒れさせた親玉がいる。

 親玉はピクピクと痙攣していて、死んでいる様子がない。何ともタフな奴だろう。ベートとティオナの本気の攻撃を食らってまだ生きていることは誇ってもいい。

 

 「生きてるなら上等!!レフィーヤをあんな目に遭わせて……!!何発でも殴ってやる!!」

 

 明らかに頭に血が上っている。目の前の食人花にしか目がいかないようだ。

 ハァ、とベートは溜息を吐いた。こうなっては絡むこちらも疲れるだけ。なら素直に相手を渡してやろう。それならこちらもを無駄な疲労を蓄積させることは無い。

 そう考えて親玉から踵を返したーーーその瞬間。

 

 

 「……!」

 

 

 微かな音を拾ったベートは、即座に振り返った。

 

 「避けろッッ!!」

 

 「えっ」

 

 怒号にも近い叫びをティオナに向けた、刹那。ーーーティオナの体に、蔓が巻き付かれる。

 

 「う、きゃ!?」

 

 ぐわりっ!とそのまま頭上まで持ち上げられたティオナ。ティオナに巻きついている蔓の先を見ればーーー既に復活している、親玉の姿があった。

 

 「不死身かよ……ッ!!」

 

 そう忌々しく吐き捨てながら、ベートはティオナを助けるために体を屈める。

 が、そのベートの動きを牽制するかのように、他の食人花がベートをーー正しくは足元をーー攻撃し始めた。

 

 「しつ、けぇ!!」

 

 迎撃している間にも、ティオナは蔓によって締め上げられる。

 

 「ぅ、あ……!」

 

 「……ッ!!」

 

 ティオネも、ベートも、他の食人花に邪魔をされて、中々助けに入れない状態であった。

 このままちまちまと狩っていてはーー何れは、ティオナに限界が来る。

 何か、なにか突破口があれば。一途の希望にかけたティオネが、ほぼ半狂乱で食人花を狩っていた時だった。

 

 

 

 ーーー風が、吹く。

 

 

 

 

 その風が吹いた瞬間、あれだけ鬱陶しかった食人花が、一瞬で切り捨てられた。

 バラバラとなり、血のアーチを作り出すその中心にはーーー美しき金髪の少女が佇んでいた。

 

 「ーーーアイズッ!!」

 

 金髪の少女ーーーアイズは、ティオネの嬉しそうな声を背中に受けながら、その気持ちに答えるために、親玉に突進した。

 

 

 

 

 




 ベ ー ト き ゅ ん 交 流 キ タ コ レ ! !

 俺 は こ の 時 を 待 っ て い た ! !


 ベートきゅん交流追加は私の中がすげぇ荒ぶりました。これはまじでやべぇと。革命の時だと。まじで公式は良くやった。私の全てをあげたいくらいに本当に公式ありがとう。ありがとう(昇天)
 ベートきゅんが交流に追加したという情報を受け、私はアプデを終えた瞬間すぐさまベートきゅんの交流を連打し続けました。するとどういうことでしょう。彼の声が!!!ツンデーレが!!何度も!!!聞けるんですよ!!!ねぇ!!!!聞けるんです!!!デレとか!!!ねぇ!!!!ずっと繰り返して聞いてた私は正常()
 そしてストーリーもやってみたんですが……めちゃくちゃ可愛かったです!!!!!はい!!!!!やばい!!!!!!まじで変な声出ました!!!!えへへへへ!!!!!!
 そして進めようとしました……しかし、しかし!!!ここで重大なことに気づきました。

 相手が強すぎてストーリー進めれなぁい!!!!!(絶望)

 そして私、今は泣く泣くベートきゅんベートきゅんしています。あのこ本当に可愛くてまじでやばいです誰かベートきゅんの小説とかイラストとかかいてもいいのよ???私全力で支援しますぜひTwitterに上げてください()

 さて、久しぶりにベートきゅんで荒ぶりました。このところ検定とかでギッチギチだったので。時間が出来て良かったです……(涙)あ、検定は無事終わりました。
 ちょびちょび書き足したものなので何か文が変かもしれませんが、ベートきゅんの愛で乗り切りました。どうぞご閲覧ください。
 次の更新もこのくらいかかるかもしれません。修学旅行やら就活やらでギッチギチです(白目)それでも待ってくれてる人がいてあたしうれし……これがベートきゅんの力なのね!!

 では、恒例のこれで締めましょう。


 ベート・ローガァー!!愛してるぅぅぅぅぅぅうううう!!!


【追記】

ベートきゅんショタを見て死亡しました。ザオリクしてください?

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