ちょっと文章の切れ目がわからなかったので…
少しずつシリアスになってきました!
数日後
「お兄ちゃん!時間!」
「…ん、んぁ!?」
時計は8時20分を指していた。そう、遅刻が決定した瞬間だった。
「小町、先行くね!」
……さぁ、なんて言い訳をしようか。
ーーー
「比企谷。重役出勤とはいいご身分だなぁ」
「せ、先生…こ、これはですね。街のリア充共を撲滅しようという運動をしてたらですね…」
ボフッ!!!!!!!
平塚先生の衝撃のファーストブリットが俺の腹に炸裂した。
「もう一度聞こう。撃滅のセカンドブリットを食らいたくなかったら正直に答えろ」
「…ま、抹殺のファイナルブリットも勘弁してください…」
「君には罰としてこれを命じる」
ーーー
放課後
「ヒッキー、今日は散々だったね…!」
「何かあったの?ねぼすけ谷くん」
知ってんじゃねぇか。てかなんか可愛いなその名前。
「(まぁ、そんなことより…)」
平塚先生から命じられたのは休日に行われる新学期に向けての模様替え、と言っても机移動、ロッカー移動、掃除、などなど大抵が雑用だ。めんどくせぇ。
「そーいえばゆきのん!今度の模様替え、行く?」
「えぇ、行くわよ」
「やったー!ゆきのんと一緒だー!」
「ゆ、由比ヶ浜さん?そ、そのクラスが違うから一緒にはならないかもしれないのだけれど…」
ゆりゆりしてんなぁ。(笑)
「それより比企谷くん」
「なんだ?」
「一色さんと何かあったの?」
「別に何も…」
「何もない、とは言わせないわよ。一色さんが訳もなく1週間以上部室に来ないわけがないじゃない。今まで用もなく来ていたのに」
「あいつだって色々忙しいんだろ、生徒会のこととか葉山のこととか」
「とぼけないで。別に何があったまでは詳しく聞くつもりはないけれど、あなたはこのままでいいの?」
「別に、あいつのためなんだし問題ねぇよ」
「それは自分を傷つけていい理由にはならないのよ」
「…」
「貴方達に何があったかは知らないし追求するつもりもないわ。それでも貴方が自分を傷つけて何かを守ろうとしてることも、それによって一色さんとの関係がこじれてしまっていることもわかるわ」
「…お前たちは関係ないだろ」
「関係あるよ!だって、あたしたち友達なんだよ?ヒッキーが傷ついて私たちが傷つかないわけないじゃん!」
「誠に遺憾だけれど、そういうことよ」
友達、か。俺には似合わない言葉だな。てか遺憾って言ったか?こいつ。けどそう呼んでくれるやつが近くにいるのだ。それを無碍にはできない
「…お前達を巻き込みたくないし巻き込む気もない」
「もうすでに巻き込まれているのよ」
「ねぇヒッキー、ヒッキーはこのままでいいの?いろはちゃん本当はヒッキーのこともっと知りたいんだと思う。だから一緒に帰ったらデートしたり、でもいろはちゃんすごく楽しそうだったし正直羨ましかった」
「…何が言いたい」
「だから、もっといろはちゃんを見てあげて。知ろうとしてあげて、そしたらいろはちゃんだって嬉しいと思うの」
由比ヶ浜はいつも優しい。そして正しい。俺や雪ノ下ができない人の感情を考えて動いている。だったら尚更俺自身が解決すべきではないのか?わからない、これからどうするべきなのか、何が正しいのか。俺が求めている『本物』は一色との間にはあるのだろうか。
「ヒッキー、すぐにとは言わない、だけどいろはちゃんのことわかってあげて」
「…そんなこと今更」
「できるよ、だってヒッキー優しいもん」
「…買いかぶりすぎだ。俺はそんないい人間じゃない。」
「えぇ、確かにそうね。性格も捻じ曲がってるし目も腐ってるものね」
目関係なくないですか…
雪ノ下は、でも、と続けた
「貴方はこれまで多くの人を救ってきた。あまり褒められた方法じゃなかったこともあったわ。それでも貴方は依頼を放棄しようとしたことは一度もなかった、何が何でも解決しようとしていた」
「それは別に依頼だし私情じゃねぇよ」
「もちろんわかっているわ。それでも貴方は結果的に人を救ってきたのよ。そして見返りを求める権利も貴方にはあるはずよ」
「見返りなんて求めてやってねぇよ」
「それでも貴方は見返りを受けるべきだと思うわ」
「見返りっつったって何かくれんのか?」
「いいえ、言ったはずよ。求める権利がある、と。つまり貴方が手に入れるべきものよ」
俺が手に入れるべきもの。それは…
「…『本物』」
「えぇ、だけどもう私たちは『本物』の関係だとおもっているわ」
意外だな、雪ノ下が俺たちの仲を『本物』と思っているとは。けどそれは俺も同じだった。この部屋にいるだけで心地いい、失いたくない、ずっとそう思っていた。しかしそれが傲慢で欺瞞なんじゃないか、そう考えずにはいられなかった。だがそれはこいつらといた時間が払拭してくれたのだ。そして俺達が求めていたものを手に入れることができていた、改めてそう感じた
「けれど『本物』は一つじゃないはず。貴方は『本物』を求める権利がある。貴方と一色さんとの間にもあるはずよ」
一色と俺との間の本物、それがわからなかった。俺は一色とどうなりたい?どうありたいのだ?そんな疑問が頭から離れなかった
「比企谷くん。一色さんとの『本物』がなにかは貴方が考えなさい。もがいて足掻いて苦しんで。そうじゃないと『本物』とは呼ばないわ」
ふっ、少し前に誰かさんに言われたセリフだな
ただ、俺は怖いのだ。一色との気持ちに確証が持ててしまったら、俺はこいつらと今までみたいに一緒に居られないんじゃないか、と。
「…怖いんだよ、俺は。この気持ちのせいでお前達と築いたこの場所が無くなるんじゃないかって…」
「無くならないよ!!!!」
由比ヶ浜が立ち上がり叫んだ。雪ノ下も驚いていたがすぐに凛とした佇まいに戻る。俺は由比ヶ浜から目が離せなかった。
「ヒッキー、あのね、あたし思うんだ。今ヒッキーがいろはちゃんから逃げてたら、あたしたちともうまくいかないよ。そんなの嫌だよ。こんな無責任なことしか言えないけど、逃げちゃダメだよ」
あぁ、そうだ。今までずっと逃げてきたんだ。自分が傷つかないように、惨めな思いをしないように。でも今は自分のためじゃない、こいつらのために逃げちゃダメなんだ。それが残酷な結末を迎えるのだとしても、
それでも俺は、答えを出すのだ。
3人の絡みが久々にでてきましたね!
八幡といろはの『本物』とは…?