この憎たらしくも愛しい世界に祝福を   作:上坂

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やっと、スタートライン(の手前)に立てた気がします

そしてぼっちとの出会いはどうなるのだろうか?

まだ仮面悪魔はいないので本当にぼっち(周りが見守っている)なあの子が
どんな反応をするのか楽しみです


一応、変態聖騎士は実家に戻っていることになっています
ちなみにチンピラはいるはずですが・・・流石に周りが抑えてくれているはず・・・
もしかしたら留置所かもしれません


やるぞ!!新生活

「おーい、シュワシュワはこっちだ」

「あ、こったにもおかわりちょうだい」

「はーい、今行きます」

 

「んぁはひも、ンハンハ、おああり」

「飲み込め!飲み込んでから喋れ!!」

「ングング、私もシュワシュワおかわり!!」

「私はリザードランナーの尻尾の山賊焼きを」

「んじゃ、俺はジャイアントトードのから揚げとクリムゾンビアとあと適当にツマミの盛り合わせ」

「はいはい、分かりましたよ」

 

 

結果として、俺は暫くの宿を確保できた

着の身着のままやって来た新人冒険者の救済として

ギルドで働かせてもらえるようになった

給料は少ないが食事はまかないが貰え、住む場所はギルドの宿舎を一室貸してもらえた

あとは、冬の終わりを待ちその後冒険者家業の始まりとなる

 

そして、残る問題は・・・・

 

えー、まずミドリさん

診察を受けようにも金がない

いやぁ、日本に居たから分からなかったけど保険制度って凄かったのだとしみじみ思った

流石異世界、いや異世界は関係無いのだろうけれど

聞くと、医者というか、呪術師が医者のようなことをしているようだ

そして、専門魔術と知識が必須な職業なため

簡単なものでも数万エリスはかかるとのこと

今の俺では逆立ちしてもどうしようもない額だ

現状、特に緊急性はなさそうなので動き辛いだろうが

我慢してもらうしかない

 

そして、不思議なことにベッドで寝てくれない、というか、部屋の中に余り入ってくれない

部屋の入り口の土間に座り込んで窓の方をボーッと眺めてあまり動かなくなってしまった

仕方がないのでそのままにしているのだが大丈夫なのだろうか?

 

不思議と言えば、ミドリと触れあっている間あまり空腹を感じなかったのだが街に来てからは普通に感じている、やはり、あれは火事場の馬鹿力的な現象だったのだろう

まぁ、そのミドリは余り食事を摂らないので、それはそれで栄養的に大丈夫なのかと心配だ

心配なことだらけなきはするが、これから俺の新生活が始まるのだ、頑張っていかなければ

そう、思ったのだ

 

 

 

あれから一週間仕事をしながら情報を集めた

春になれば受けられるようになる、初心者向けクエスト

にはどういったものがあるのか

周辺の弱い魔物、強い魔物。成り立ての冒険者によくある死因とその原因

 

流石は始まりの街、このての情報はよく集まる

ほとんどがギルドから見せてもらった資料からだけど・・・

 

そして、最弱職の俺を入れてもらえるパーティーも平行して探した。

なんでも、流石に装備も録にないのに一人でクエストは無謀だと受付のお姉さんに言われた

 

その結果、荷物持ちでなら構わないと言ってくれるパーティーがいくつかあったのでその際はお世話になるつもりだ

 

いやぁ、ギルドにたどり着いてから助けられてばかりだ

このお礼はいつか必ずしよう

 

「そういえばサトウさん、パーティーと言えば、探していますけど「募集の掲示板はご覧になりましたか?」

 

「え?、あそこに張ってあるのクエストだけじゃないんですか?」

 

「あぁ、やっぱり気づいてなかったんですね」

若干呆れられながらも説明してくれるお姉さん

「あそこにあるのは主にクエストです、そしてその隣に少し小さい掲示板がありますよね?」

ギルドの入り口から少し離れたところにある掲示板の方を指差しながら続ける

 

「あの掲示板はギルドからの情報や国からの告知、その他冒険者の情報交換スペースです、もちろんパーティーの募集に関することや共同での高難易度クエスト挑戦の相手探しなど多岐に渡りますですが、現状クエストがほとんど無いため、クエスト用掲示板に纏めてから掲示してます。元々はスペースが足りないために追加で作って使用していたものなので、知らなくても仕方ないですけど」

 

「じゃ、じゃあもしかして新米冒険者を募集しているパーティーが」

 

「まぁ、無いわけでは有りませんがわざわざは書いてありませんね」

 

「ほんとですか?どの辺りにあるやつですか?」

 

「右下の端にあるものと、真ん中にあるものですね」

 

「ありがとうごさいます、じゃあ後で見に行きます」

 

 

--------------------------------------

 

 

そして、仕事が終わり

件の掲示板へ、そこでクエスト案内のなかに紛れることもなく

まさにど真ん中に張られているパーティー募集の張り紙

そして、掲示板の端の方にまるで隠れてます見つけてください、とばかりにちょこんと張られている張り紙

 

・・・・・・なんだろう?作成した人間の性格を見た気がする

 

えー、なになに?

 

 

 

【パーティーメンバーを募集しています、条件は優しく人の名前を笑わない方、一緒に食事をしたりお話してくれて、クエストのない日でも一緒に居てくれる人。当方後衛職のアークウィザードで最近13歳になりました。よろしくお願いします。】

 

 

 

なにこれ.......

まるで迷惑メールに書かれているような怪しげな文面

いや、書いた本人はそんなつもりは無いのだろう

現代日本で汚れた心がそう思わせるのだろう

 

で、もう一枚は

 

【来たれ若者!

求む、パーティーメンバー!!

応募条件は上級職限定、前衛職ならなおよし、アクシズ教徒なら最高よ、(です)

報酬分配はクエスト毎の貢献度をリーダーである私が決めます。

共に魔王を倒すため戦いましょう!

なお、こちらは才色兼備で女神なアークプリーストと冒険者の二人です

※追記 一般的な常識のある方なら上級職でもなくても可 】

 

 

 

さっきのも凄かったが、これはまたとんでもない

まず、始まりの街で上級職限定とか意味が分からない

そんな数の上級職なんて居ないんじゃないか?

前衛希望なのは分かるが、アクシズ教ってなんだ?

エリス教と異なる宗教なのは分かるがそれ以外聞いたこともない

怪しげな宗教では、ないにしてもマイナーもしくは

いや止めておこう、

..........

 

で、この報酬分配方法だと最悪まともに分配されないかもしれないが、こればかりは話して見ないと分からないないし、魔王討伐とか無理だろ、しかし自分で女神とか書かないだろ普通 ....

 

女神ねぇ、まぁこんな世界だから女神もいるのだろうが普通こんな所に来ないだろ、もっとそれっぽい所に

例えば協会とか神殿とか

 

 

 

 

「あ、サトウさん。どうです募集の張り紙はまだ出てましたか?」

 

「あ、お疲れ様です。えぇ、ありますね(何か凄いのが)」

 

そう張り紙を指差しながら、答えた

 

「そうですか、良かったですね」

 

「あとは、話してみて考えます。それでですねこの募集主に会いたいのですがどうすれば良いですかね?」

 

「そうですね、この方々なら明日にはお一人は確実にいらっしゃいますね、もしかしたらもう一方の方も夕方ぐらいに来られるかもしれませんね」

常連というのもおかしいが、もしかすると、顔見知りなのかもしれない

 

「そうですか、じゃあ明日にでも話しかけて見るので来てたら教えて貰えますか?」

 

「分かりました」

 

 

 

-------------------------------------------

 

 

そして、次の日

 

「サトウさん、奥の席に座っている黒髪の女の子がそうですよ。今はそんなに忙しくないから休憩ついでに話してみてはどうですか?」

 

「わかりました。じゃあ少しの間抜けますね」

受付のお姉さん・・・(ルナさんといううらしい)にお礼を言いながら

奥の席にいる女の子に近づいていく、驚いた本当にこんなに若い女の子が冒険者をやっているのか

しかもアークウィザード、魔法使いの上級職ときた。

一体どんな子なんだろう、そう思いながら意を決して話かけるのだった

 




今回も読んでもらって有難うございます。
誤字脱字、設定ミス等あれば指摘してもらえればと思います
次回もよろしくお願いします。

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