トゥルーエンド後の宮代拓留のハッピーエンディング   作:シュレーディンガーの猫

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ついに世莉架が自分の本当の想いを告げる。
だが、それは心の奥の想い。
本人も気づかずにいるかもしれない気持ちだった。


表と裏ふたりで世莉架

「というわけで、タクの冤罪は晴れたんだよ」

ウインクしてくる世莉架。

しかし、ところどころ記憶がない世莉架の説明では色々よくわからない。

宮代が頭を悩ませていると、久野里が「ちょっとスーパーでマウンテンなんとか

買ってきてやれ」と世莉架を追い出した。

 

彼女がいなくなったところで久野里が補足説明。

宮代もやっと事のあらましを理解した。

 

「あの世莉架は、以前と違って二重人格といってもいい。

本人に知らせなければ、この先もう一人の自分に気づくことはないだろう。

必要に迫られなければ、裏の方も、もう出てくる気はないそうだ。」

 

「伊藤の方も回復は順調だ。記憶のすり替えもうまくいっている。

もし警察が事情聴衆してもうまく答えてくれるだろう。」

 

「本来、こういうのは私の仕事じゃないが、さすがに違法行為だからな。」

言外に神成さんには話すなよと、久野里が言っているのが、宮代にも伝わった。

 

「・・・そうですか。

300人委員会の方は大丈夫なんですか?

久野里さんが危なくなるようなことは・・・。」

宮代が心配そうな顔になる。

 

「ああ、それなら問題はない。委員会は行動が早いよ。

あの地下で序列を気にしていたような、下っ端は始末しても痛くもかゆくもないらしい。」

わたしは、あの顔を二度見なくていいと思うと、それだけで十分だがな、と付け加える

久野里氏。

 

傍にはあるテレビからは、宮代拓留が釈放になったきっかけのニュースが数日前から

流れていた。

「一連の連続殺人事件の犯人との情報が流れ、警察が事情を聞くべく探していた人物

ですが、自殺している所を発見されました。

傍らに自筆の遺書があり、犯行を認める内容から、この男が犯人に間違いないと・・」

 

ふうと溜息をつく宮代。

「でも、本当にこれでよかったんでしょうか。

結局、僕は世莉架を普通の女の子にはしてあげられなかった。」

 

「そう思うなら、前より少し大事にしてやればいい」

低い声。

後ろで黙って話を聞いていた、南沢、有村が身構える。

この件に絡んでない、香月とうき、結人は別の部屋に行ってもらっている。

 

「そう構えるな。何もしない」

いつの間にか戻って来ていた世莉架は、目つきのきついあの世莉架になっていた。

 

「今、世莉架自身は、私の事は覚えていない。

何か自分が悪いことをたくさんしてしまった、という位だな、自覚しているのは。

しばらくは、前のように元気にはなれないかもしれない。

だが、宮代拓留。お前が世莉架という一人の女の子を幸せにしたいと思っているなら、傍においてやれ。」

 

「それで世莉架は幸せなのか」

宮代はまだ苦い顔だ。

 

「・・・まだ気づかないのか。何故世莉架が記憶を取り戻したのか。

お前が好きだからだよ。愛していると言ってもいい。」

 

「!?」

静かなどこか悟りでも開いたようだった宮代拓留の顔に動揺が走る。

 

「ただの幼馴染ではなく、お前に異性として見てもらいたい。

これは改変される前から、ずっと世莉架が心のどこかで思っていた事だ。

ずっと、宮代拓留のために、と押し殺してきた本当の自分の気持ちだよ。」




世莉架なら「しらないひと」でいるより
「ずっとしっているひと」の方を選ぶ。
そんな作者の思い全開です!
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