ハイスクールDxD 書き換える者    作:裕 紫翠

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遅ばせながらあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします!
たくさん、たくさん詰め込んで収集がつかなくなってんな感が否めないですが。
お楽しみください

どぞ(っ´∀`)っ


俺ちょっと本気出しました

「なんだ……何なんだその姿は!?」

明らかな怯え。畏怖、恐怖

コチラを見るその目に宿る暗い色

 

そして何より自分を殺すために纏うこの鎧

ダメだなこの感覚、やっぱり俺には敵がいる。

そうじゃ無ければこの高揚感は得られない。俺は本気を出す事が出来ない

『主』

『マスター』

『『やはりこの格好はいいものですね(気持ちがいいですね)』』

蒼と白銀の交じる鎧。その肩口や尻尾の先から吹き出る青白い粒子や電子群、紅く脈動する禍々しい右腕と剣。ねっとりと纏い付けられた紅黒い焔

何より『俺』が抑えられるこの格好は何よりも気分がいい

「ライザー、この格好は何かと言ったか?」

「っ!!………あ、ああ」

「これは『輝界龍の鎧(アルテラナイト・スケイルメイル)』俺の持つ『神器(セイクリッド・ギア)』の禁手だ」

本当はもうひとつ使ってるんだけどな?そっちは通常顕現状態だから細かい説明は省く

「バ、『禁手(バランス・ブレイカー)』だと!?いやしかしその鎧は!」

ライザーでこの反応どうせ会場にいる奴らも気が付いているだろう、なら

大々的にかましてやる。

「俺は鈴木凡人だ!」

 

事実を述べた事によりライザーの瞳の色が拡がるように顔が歪む

「う、嘘だ!千年前の出来事だぞ!人間が生きているはずがないだろう!」

まあ、そりゃそうだ

俺は人間じゃない、そもそも千年も生きてない

「いや、事実さ。この鎧を証拠としようだ 。特に赤龍帝やら魔王様は見覚えのあるものだろうな。俺は赤龍帝を一撃で沈め破壊した英雄らしいが。どうする?諦める?」

「ふざけるな!例え相手が過去の英雄だとしても諦めるなんてことを俺がするわけないだろう!」

わぁおコレは驚いた

単純な怒気、そこには先程まで恐怖に顔を歪ませていた男の姿は無く。紛うことなき『(キング)』がそこにはいた

あくまで戦闘に置いてはってだけの話しだけど

 

悪魔からすれば伝説への挑戦なんだろう。それもいい

ライザーがどう思おうと、会場の悪魔たちが何を思おうが俺は俺がしたいようにするだけだ

(頼むゼル・アン全力で『俺』を抑え(殺し)てくれ)

『『……御意(分かりました)』』

 

その返事を聞いて内側に棲む(・・)者が表に出てきた。

「じゃあ。後悔するんじゃねぇぞ!」

それと同時に前方に全力の凍気を放つ

サッ!と視界が白く染まった。一部を除いて。

「へぇー、やるじゃん。いいねぇそう来なくっちゃ!」

 

ライザーが咄嗟に自分自身を燃やして凍結を防いだ。しかしライザーの『女王(クイーン)』は全身真っ白。つまり凍結の中だ

『ライザー様の『女王(クイーン)』戦闘不能によりリタイア』

「くっ。何て威力だ俺じゃ無ければ一撃でやられて───そうかユーベルーナは送られたか」

体にうっすらと霜が下りている事から防ぐ事は出来ても辛うじてってところ

 

(おい、ゼル・アンかなり『俺』の力抑制してるだろ)

『フン、当たり前だ。貴様が勝手な真似をすれば主に迷惑がかかる』

(酷いこと言うな〜『俺』だってお前らの主なんだぜ?)

『黙りなさい。貴様ごときが私達のマスターであるとは認めません』

(ちっ、わーったよ変わってやるよ。お前らの大好きな主様によ、ちゃんと殺せよ )

(すまないな『(マリ)』)

(………………)

少し哀愁が漂ったかと思うと『俺』は何も言わずに心の奥の方に潜ってしまった。やはり怒っている当然と言えば当然か。コレは俺が悪いな。

 

『主、これで良かったのでしょうか』

ああ、ここでライザーを壊すのは間違いだろう。殺しはするが壊しはしない。

あくまもヤツが乗り越えられるような壁になってやればきっといつか今日までの行いを反省して強くなれる時がくる。それに

(今はこの試合に集中しよう。そうじゃないとほら)

 

「なぜ何もして来ない。鈴木 凡人、いや天王寺 瑚太朗!」

(あちらさんに失礼だろう)

『承知!』『了解!』

「待つだけか?ライザー・フェニックスそれじゃあいつまで経っても俺には勝てやしないぞ!それから準備運動もここらにして、そろそろ本気で始めようか!」

 

言い切った直後、間合いを詰めて一発

 

バキッ!!

 

腰を入れ腕を飛ばすように、顔に抉り込むように撃った

音からして確実に顎+‪αの骨が砕けただろう

更にそこから振り抜く様に拳の軌道を下にずらす。

するとどうだろう首が高速で回転して───

 

ゴシャッ!

 

───頭が吹っ飛んで行った

初めはリアスの分にするつもりだったけど…

 

…まぁいっか。これが小猫の分

 

「かはっ……何故だ。何故今このタイミングで貴様が出てきた。何故俺の邪魔をするんだぁ!」

吹っ飛んだ首から上がボッ!!と燃え上がったかと思うとライザーの頭が再生していた

お?意外だなぁ、あんな殺され方したのに普通に復活するとか正気じゃねぇなコイツ

「俺は別にお前の邪魔をしたくてこんな所に来ているわけじゃない。俺はただ。女の子との約束を守りにきただけだ。それとライザーさっきも少し言おうと思ったが、防戦一方じゃ俺に勝つなんて夢のまた夢だぞ!」

横腹目掛けてもう一度右手で殴る。そしてインパクトと同時に──

「『──滅焔』」

 

ボオォン!と黒い焔が爆ぜる

「ぐあぁぁぁぁぁ!!」

これが『刻龍剣(ルイン・ギア・バースト・ブレード)』の籠手の方の能力。ちょっと変わった滅びの力を使うことができる

事実、黒い焔が爆ぜたライザーの腹は再生速度が落ち痛みに悶えていた。

これがリアスの分

 

しかしライザーは消滅し続ける部分を更に上から焼き落とし修復しながら後退した。

中々いい反応を見せてくれるな。でも

「逃がすか、馬鹿」

 

後退したライザーを逃がさぬ様に一歩踏み込み背中に背負っている得物に左手を伸ばし重さに身を任せそのまま地面に叩きつける様に振り抜いた

 

ブォン!!

 

大きく風を斬る音と同時にライザーの身体が真っ二つに裂けた。

剣先は地面を割る。のではなく刃の通った筋をはっきりと残しながら地面に突き刺さっていた

けれど剣撃はそれだけに留まらず、盤上を滑り壁をも両断したした。

能力使ってないから。ただ重さ任せにぶった斬っただけでコレ。随分といいイカレ具合だ。本当にこれで力を抑えているなんて本当におかしな話だ

 

まぁ、これが祐斗の分

 

「があぁぁぁぁぁ!」

あいつ、叫んでばっかだな。

それでも自身の傷を癒す事ができる。

真っ二つに裂けた体を繋ぎ合わせるかのように中心に炎が走る。そしてまた戦闘前のライザーが現れる

再生しきったライザーの顔は苦痛だろうか精神的なダメージからだろうか苦悶の表情をしていた。再生速度も初めと比べると随分と遅くなったように感じる

「まだだ。まだ俺はやられんぞぉ!」

なんて根性だよコイツ。

傷後を中心に吹き出た炎を全身に纏わせて突っ込んできた。

 

全身に雷電を纏わせて。突っ込んできたライザーに脚をかける。そして前のめりに体勢を崩したライザーの背中に向け踵落とし。文字通り地に叩き付けた。雷も倍の圧力でかけながら

これが朱乃の分。

ん?……再生速度が急に落ちたな

 

「何故だ。何故そこまでして俺の邪魔をする」

「…………」

そりゃあ、主役であるライザーからしたら俺は姫を攫っていく魔王か何かに見えているだろう。

でもそうじゃない奴もいる。人の見え方、考え方は千差万別だ。

完全に一致する物なんて絶対にない。

「言っただろう?俺は女の子(リアス)との約束を守りに来たって」

「フッ、そうかそう言う事だったのか。俺は………」

気がついたのか、諦めたのか。

 

不意にライザーから感じ取れるプレッシャーが大きくなった

コレは確かに、うん。イッセーじゃどう足掻いたって勝てやしないな。仮に『禁手』に至っているとしてもコレは多分イッセーが負けるだろう。

本気でコチラに勝とうという気概これはいいな。

イッセーがこういう目を向けてくる事はほとんど無くなった。

久々にいい目をする奴に会えたな

ライザーから目を放すことなく白い魔弾を生成する

 

「はああああああぁぁ!」

ライザーは全身から炎を噴き出してそれを自分自身に纏わせ、大きな火の鳥と化した

「おぉ」

思わず感嘆した。

それだけ目の前にいるフェニックスが美しく見えた。

雄々しく翼を広げ、高くも威厳のある声を響かせ、鋭く何者をも貫くような嘴を、こちらに向け真っ直ぐなその瞳でコチラを睨んできた

負けが分かっている戦いで、自分の意地を相手にぶつけるためだけに人はここまで出来るものなのだと。

俺にはできない(・・・・)ことを見せてくれたと。

そう素直に思った。

 

その火の鳥は脇目も振らず一直線に俺に向かって飛んできた。

「ドラゴン・ショット!」

目の前に生成した魔弾を殴りつけてライザー・フェニックスにぶち当てた

これがイッセーの分

 

だけど込める魔力が少し足りなかったみたいだ。

大きな火の鳥は体に当たってきた魔弾を意に介さずに俺に当たりに来た。

「手加減し過ぎたかも」

 

そして一直線に向かって来た大きな火の鳥を弾かず俺は受け入れた。

その程度じゃ俺を倒すことなんてできないと証明する為に

フェニックスの大きな嘴を掴み単純な膂力のみで抑え込む

 

……でも。一歩も動かずに耐えるって言うのは無理があるかなぁ!

実際ジリジリ後に下がってるし、地面に足がめり込んでるし!

それにここで被害を御して置かないと()に被害が出る。

 

『マスターそろそろ限界かと』

(分かった)

そう返事を返して、左手を後ろ(・・)に向けた。そして……

 

地面から大きく厚みのある氷壁を瞬きの間もつかずに作り出した。

 

シュウゥゥゥ....。

氷が溶ける音が。蒸気にで蒸れるがぬるいくらいだ。

視界は水蒸気に寄って奪われているけどすぐに晴れた。

いや、正確には『晴らした』の方が正しい

腕を横薙ぎに振ったらすぐに白いモヤは消えた。

 

満身創痍。その表現が正しいのか少し分からなかった。息は絶え絶えなのに、外傷は全くと言っていいほど無い。それなのにのに大きなダメージを負った様にとても辛そうだった。

でもまだアレの目はまだ死んでない──なら

「リアス達の仇討ちは終わりだな」

最後くらいの俺からの攻撃で叩きのめした方が奴もスッキリするだろうしな。

 

「やはり、そう言う、攻撃の、仕方だったのか、天王寺、瑚太朗」

喋る言葉すら絶え絶えだった。あの姿にになるのは相当魔力や体力を消費するんだろう。

「トドメ位は俺の本気(マジ)を受けて見たいだろ?」

「はっ。まだ俺は負けると認めた訳じゃないぞ、俺をどう倒すつもりなのかは知らんが。『投了(リザイン)』だけはしないぞ」

嘘つけ、俺がどうやってお前を倒すのか大体想像ついてるだろうに。

 

そうライザーの言葉に内心愚痴をこぼしながら鎧を解いた。

「フェニックスを倒すには2つの方法がある」

ライザーは何も言わない、ただじっとこちらを見ている

「一つ、ひたすら攻撃し続け心をへし折る」

「二つ、圧倒的な力による完全な消滅……だろう」

俺が言おうと思っていた事に合わせる様にしてフェニックスを倒す二つ目の術をライザー自身が答えた

「流石フェニックス自分の弱点は把握済みってことか?」

 

「天王寺 瑚太朗、貴様は恐らく後者の選択を取ることがいくらでも出来たはずだ!」

戦っている最中に気が付いたか、それとも俺が凡人であるからという理由だからか。

どちらにしろ俺が一撃でライザーの存在を無に帰す事が出来るという事に気がついたらしい。

いや、まだそこまで辿り着いてはいないか。行ってもせいぜいフェニックスを倒す程度の力があると確信したって所か。

「ああ、出来た。そして今も出来る」

「何故その力を始めから使わなかったんだ!?」

 

「ライザーコレはあくまでもお前の為に行っている、ハッキリ言ってあの場に到着した時点で俺はあの場の全員を殺す事が出来た。でもしなかった、もとよりそんなつもりも度胸もないけど。でもな仮にも1度勝負に勝った男相手に、いきなり部外者がやってきて勝手に花嫁を横からかっ攫うのは理不尽だ。だからさっき魔王が提案した様にゲームの形をとって正面勝負でお前を負かす。って言う俺なりの気遣いだ」

 

嘘です。全くそんな事思ってません。出来るなら一点集中の最大火力で消滅させようかとも思っていたくらいだ

ただリアス達グレモリー眷属の思いを一発ずつ丁寧にやり返すって決めたからこうなっただけで。俺は悪くない!

『アン、最近主はことある事に心の中で叫んでいないだろうか。』

『……気のせいでしょ、気にしない気にしない。』

 

何か『神器』達に酷いこと言われた気がする

 

「んじゃ、まあ眠って貰おうか。冷やせ、凍らせ、眠らせ給へ、汝に授するは心の崩壊、我が(たつ)力に(しずみ)給へ永凍(コキュー)──あっ」

途中で詠唱を止めた。元々ただのカッコつけだったから別に言わなくても良かったんだけども。そんな事より

1人分忘れてた。締まらねえな。

 

「はぁー。忘れるところだった。つーか忘れてた、ごめんアーシア。お前の分も一発ぶっ飛ばしてやらねぇとな」

そう呟いて胸の内ポケットから小瓶を取り出した。

「聖水!?何故そんな物が」

「あぁ、俺の知り合いに元シスターさんがいてな、そいつに貰ったんだ。だって火を消すには『水』だろ?」

「だが、聖水如きでは俺は倒せんぞ!」

分かってるよ、そんな事言われなくたって。

「じゃあこれを使って特殊な氷を作ったら?そうだな例えば俺の放つ広範囲凍結に聖水の力を乗せるとかどう?」

「なひっ!?」

よし、それで行こう。アイツ今物凄くわかりやすくビビったから。

 

「そんじゃ終わりだ。おやすみ、ライザー」

聖水の瓶を握り潰して割った。

血が滴っているけど気にする必要はないどうせ止まってる(・・・・・)から。

少し血の混じった聖水を媒介に頭の中で白い世界のイメージを作り出す。

そして、パチンッ。と指を鳴らす。

それだけで、ほら。目を開くと一面どころか視界全てを飲み込んでいく白い世界に包まれる。

ライザーも流石に一瞬で絶対零度の世界に引きずり込まれたら耐えきれなかったか。

こちらに向かって手を伸ばしている白い像が白い世界にポツンと立っていた。

これがライザーの最初の敗北。後をどうするかは奴次第だからな、俺が与えたのは救いのある挫折だ。

本当は再起不能にしたかったんだけどなぁ〜

 

それと自分で言って置いて正直なんだが。よく絶対零度、マイナス273度の世界に突っ立ってられるよな俺。

取り敢えず後に被害が及ばない様にはしておいたけど

これが俺の左手の力『凍遠(とわ)』と呼ばれる能力だ。実質まだ全然温度を下げられるのは皆には内緒だ。全力を出せばどうせ形も血も存在した痕跡すら残さずに消し飛ばすからな。サラサラ〜っと

ちなみに『凍遠』の名付け親はアンだ。なんでも、可愛い名前が付けたかったらしい。全くもって俺には理解できなかったが。

一応手加減をしたから、ライザーもそろそろ。っ始まったか。

ライザーの像は光に呑まれる様にして会場から消えて言った。

『ライザー様、戦闘不能によりリタイアこの勝負天王寺様の勝利でございます』

 

さて、この物語のお姫様を攫いに行きましょうか。

 

 

─リアスside─

「そんな、こんな事って」

今ライザーが倒された。

その事実に涙が止まらない。

悲しいんじゃない、嬉しいから。

願った望みが叶えられて小さな頃の夢まで叶って。

今一番来て欲しかった人に助けられた。

そして彼は降り立った。私の前に

泣いている私におどおどしながら

「うおっ!どうしたリアス。何で泣いてんだ!?も、もしかして俺なんかやらかしたか?」

すまん、何したか全くもってわかんねぇけどごめん!と謝られてしまった。

「ふふっ、いいのよ瑚太朗。私、嬉しくて泣いているんだから」

「そうなの?じゃあいっか」

何で泣いているのか、理由を聞かなかった瑚太朗はやっぱり瑚太朗だと思った。いいえ、若しかしたら全部分かってるのかもしれない。だってあの鈴木 凡人なんですもの。

「あっ────」

瑚太朗にいきなり手を繋がれた

「行くぞリアス」

「はい」

顔が熱くなるのを自覚した。

コレ絶対顔赤くなってるよ〜恥ずかしい。

そして、私は手を引く瑚太朗に大人しく従った

「はじめましてグレモリー卿」

お、お父様のところに何で?でも言葉遣いが丁寧だから穏便に───

「はじめまして、英雄鈴木 凡人殿。それで何用かな娘を奪い去ろうとしている君が私に」

「いきなりで悪いがリアスは預かるぞ、こいつが本当に心の底から結婚したいって男を見つけるまでは。もし同じような事があるのであれば、その時はまた阻止させて貰う。リアスとその眷属に誓って」

それだけ言うとお父様の返事も待たずにまた私を引っ張って移動を始めた。

────ってそうじゃないわよどうしてお父様に喧嘩を売るような真似を。

恐る恐る振り返ってお父様とお母様の顔を見た。

あんな事を目の前で言われたのに、二人とも何処か嬉しそうで、清々しい顔をしていた。

「魔王ルシファー話し合いは何時がいい?」

ちょっ、瑚太朗!?

お父様に喧嘩を売ったと思ったら今度はお兄様に!?

「あぁ、こちらから遣いを出そう。私の眷属が直に君の元に行くのであれば特に悪い事は起こらない筈だからね。」

「出来れば穏健な奴にしてくれ、攻撃的だとうっかり消しちまうからな」

「分かった、詳しい話は明日という事でいいかな」

「あぁ、それで構わない」

 

お兄様と話し終えた瑚太朗は、いかにも終わった〜。という雰囲気で私の手を引き続けた。

「あ、あのぅ瑚太朗?」

「ごめんリアス。もうちょっとこのままでいてくれ。」

「え、ええ分かったわ」

瑚太朗と手を繋げるのは嬉しいのだけどそれ以上に周りの視線が恥ずかしい。

ぽわぽわするよぅ。

そんな私を気にもかけず、瑚太朗はほかの部員や他の知り合いに声をかけて式場の外に出た。

 

「来い。ティアマット」

「「「「「「「えっ」」」」」」」

瑚太朗はとんでもない使い魔を持っていたみたい。

巨大な魔法陣に浮き出る様にして。蒼穹の鱗を持つ大きなドラゴンがゆったりとした面持ちで現れた。

「どうした。瑚太朗私を呼びつけて。滅ぼしたい種族でもいるのか?」

「いきなり物騒だなおい!」

「だって瑚太朗、最近私のこと全然呼んでくれないんだもん!私も瑚太朗と遊びたい、戦いたい〜!」

どうしてかしら、さっきまでの恐怖心が嘘みたいに消え去ったわ。

「俺とリアスを学園まで送ってくれ」

「リアスって今手繋いでるその紅髪の女?」

「そうだ」

「嫌よ。私は女を乗せるために存在するんじゃないものことわ─「仕方ないな。じゃあアンと勝負させてやるから」─ごめんなさい何でもないです。喜んでお受け致します」

瑚太朗ってやっぱり不思議ね。あの五大龍王の一角にして現役のティアマットを完全に御しているわ。

アンって人が気になるけど。そこは気にしない、気にしない。気にしてないから手に力が入っているなんてことは無いわ。

「て、手がギリギリ言ってるぞリアスさん!?」

「何のことかしら?」

私がどんなに瑚太朗の手を強く握っても瑚太朗が私の手を離すことはなかった。

みんなに一通り挨拶をしてから私と瑚太朗はティアマットの背に乗り学園に向かって飛び立った。

 

 

繋がれた手が離れること無く

 

 

─イッセーside─

朱乃さんに鈴木 凡人という人物の話を聞いた。

何でも天使、悪魔、堕天使の3大勢力の戦争を止めた人物ということらしい。

そしてその人物が瑚太朗という事らしい。

 

だとすると瑚太朗は1000年以上生きている事になるんじゃねぇの?

って話になんだけど。俺は瑚太朗の幼馴染みと言っても過言じゃない筈だ。

それくらい小さな時からずっと一緒にいるんだ。それに───

『おい、奴のことをあまり考えないでくれ。トラウマが掘り起こされる』

(わーったよ。でも途中から『禁手』解いて戦ってたよな。何でわざわざ、鎧纏って戦ったんだろ。自分が鈴木 凡人だって知らしめるためなのかな?)

『そんな事俺が知りうる訳がないだろう。というか頼む凡人とか言わないでくれ』

(あ、悪い、悪い。以後気をつけるよ)

『そうしてくれると助かる』

 

 

 

その時はまだ何であの『禁手(バランス・ブレイカー)』の姿になって戦ったのか俺たちは知る由もなく、その事実を知ったのはもう何もかもが手遅れになってからの事だった。




ア)次回!
ゼ)部室での初夜
ア・ゼ)お楽しみに!
瑚)ちょっと待て。そんな事しねぇよ!
作)……………
瑚)ちょっと!?否定しろよおいぃぃ!
作)…………(泡を吹いて白目を剥いている)
瑚)だ、誰がこんなことを……
ア)うふふふっ
瑚)お前かー!
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