いろいろ、忙しくって投稿が遅くなりました!!
「えーっと…じゃあ…どうする?」
俺は、心の中で一通り喜ぶと4人に話しかけた。
少し曖昧な質問になってしまったが仕方ないだろう、展開が急でまだ完全に状況を把握出来ていないのだ。
「どうするとは?」
この特殊な状況の把握のため脳内の情報を整理していると、めぐみんが聞き返してきた。
「いや、家事の分担とかさ、俺だけ何もしないわけにはいかないだろ?一応、居候なんだし」
俺が言うとカズマが思い出したように手を打ち。
「あぁ、そうだったな。ユウキの役割と部屋を決めないと。なぁ、ユウキは家事の中で得意なものってあるか?」
俺に得意な家事を聞いてきた。
「得意なのは掃除と洗濯かな。料理は…、味はともかく見た目がな…」
しかし一人部屋が貰えるのか、これはありがたいな。…いや、別に他人に見られて困ることをするわけじゃないんだが一応な!
「そうか、じゃあユウキは二階のトイレ掃除な。それから、料理は当番制なんだ。今度、俺の料理スキルを教えてやるから頑張ってくれ」
ゔっ…料理か…、まぁ、料理スキルがあるなら…。そもそも、俺の作ったものは味は大丈夫だし……………多分…。
俺が、自身の料理の腕前に不安を抱いていると。
「ちょっとカズマ!あんた、自分だけ楽しようとしてんじゃないわよ‼︎」
アクアがカズマに、掴み掛かっていた。
「楽するって…、何がだ?」
「あんたとぼける気⁉︎二階のトイレ掃除はあんたの仕事でしょう‼︎」
そうなのか…?
「カズマ…お前…。」
ふいっ
「ああ!このヒキニート目を逸らしたわ!やっぱりわざとトイレ掃除を押し付けてたのよ!」
「い、いいだろ別に!俺は品行方正な勇者様じゃないんだ!楽したいときは楽するんだよ‼︎あとヒキニートはやめろ、俺はこっちの世界でやる事は終わらせたから魔王の討伐報酬で平和に暮らしてるだけだ。」
開き直りやがった…。
「あんた…、開き直ったわね…さしもの私も呆れたわよ…」
アクアが呆れ顔でそんな事を言うと。
「なーにが『さしもの私も呆れたわよ…』だ!俺はお前に呆れられるほど落ちぶれちゃいねーよ‼︎」
カズマは本音と思われる言葉を遠慮なくぶちまけた。
「なんですってぇぇぇぇ‼︎それ、どういう意味よ!言っておきますけどねぇ、私は魔王を倒してから天界での仕事とか頑張ってるんだから!転生者にお金を持たせてやろうって言う案は私が出したんだから!」
そうか、あれはアクアの案だったのか。
いや、あれは素直にありがたかった。
「お前なんでもっと早くにその案出さなかったんだよ!それがあればあんな長いあいだ馬小屋生活しなくて済んだかもしれないのに…。」
「仕方ないじゃない、異世界に行ってお金が無いのがあんなに困るなんて思わなかったのよ!それに馬小屋生活は私も同じよ!私だって夜になってあんたがゴソゴソしだしたら気を遣ったんだから!まぁ、日頃から色々持て余してるカズマが横にこんな美少女が寝てる状況で興奮しないわけがなもがっ…。」
なんか話が脱線してきてないか?
「お、おおおお前ふざけんなよ!人様の前で何口走ってんだ!だいたいこっちにだって選ぶ権利くらいあるんだぞ!お前なんかに興奮した事なんて1秒たりともないわ!」
「私なんかってなによ!選ぶ権利ってどう言うことよ!あんたそろそろいい加減にしないと天罰を与えるわよ!」
「やってみろよ駄女神が!お前の天罰なんてたかが知れてるんだよ!」
「ええ、やってやるわよ!カズマが泣いて謝るようなものすっごい天罰与えてやるから!」
…不毛だ、話が進まねぇ。
「ユウキ、あの二人はああなるとしばらく落ち着かないからな、めぐみんと私と一緒に紅茶でも飲まないか?」
「そうですね、ダクネスの家の紅茶は美味しいですから。きっとユウキは飲んだこと無いと思いますよ?」
おっと、ダクネス達からお茶のお誘いだ。
この二人の喧嘩を見るより、ダクネスやめぐみんとお茶を飲んでいたほうがよっぽど有意義だろう。
「ああ、じゃあもらおうかな!」
******
しばらくの間三人で紅茶を飲みながら談笑していると、カズマが戻ってきた。
「えーっと、ユウキの役割はもう決まった?あ、めぐみん俺にも紅茶」
めぐみんはそんなカズマをしばらく見つめると、諦めたように溜め息をついた。
「あなたは…本当に変りませんね。一応、魔王を倒した英雄なのですからもっとそれっぽくしたらどうです?先程の喧嘩も、元はと言えばカズマが自分の当番をサボろうとしたのが原因でしょう?それとユウキの役割は、私達の当番の手伝いに決まりました。」
言いながらめぐみんが紅茶を差し出すと、カズマはそれを受け取った。
「そうか、ならあとは部屋だけだな。後で案内するからちょっと待っててくれ、アクアの相手をしたからちょっと疲れちまって。」
「分かった。…そういえばアクアはどうした?」
カズマが俺の問いに対して、紅茶を啜りながら無言で部屋の隅を指差し…。
俺が釣られてそちらを見ると、膝を抱えてブツブツと何かを呟いている少しヤバめの状態のアクアがいた。
そしてその横では、ダクネスがアクアを慰めている。
「これは一体…。」
俺がカズマの方を見ると、彼はふいっと視線を逸らした。
それから1分間程、カズマの方をじいっと見続けていると、
「ああ!もうっ!そんな事はどうでも良いのです!基本的にカズマとアクアの喧嘩は日常茶飯事ですから‼︎」
急に、めぐみんが痺れを切らしたように立ち上がった!
「そ、そうなのか。」
「そうなんです!そして、今の私にはそのような事はどうでも良いのです!ユウキ!あなたについて気になる事があります‼︎」
気になる事…?というか興奮し過ぎだろ。
「ま、まあ待てよめぐみん、興奮し過ぎだって。ホラ、魔法使いっていったら大人っぽくて冷静なクールビューティーが基本だろ?だから落ち着けって。」
まあ、めぐみんの場合は子供っぽいツンデレキュートなイメージがあるけどな。
「おい、今の言葉の反面、私を見て思った事を聞こうじゃないか。」
え⁉︎何、この子?エスパー⁉︎怖いんだけど‼︎
「ナ、ナニモカンガエテナイヨ?それより気になる事って?」
俺が強引に話題を変えると、めぐみんはやっと落ち着いたらしく椅子に座り直しこちらをじっと見ながら話し始めた。
「まあ、そう言うことにしておきましょう。それより、私が気になるのはユウキの魔力のことです。」
…?俺の魔力?
「俺の魔力がどうした?もしかして俺の魔力が暴走寸前で超危険な状態とか⁈そういえばさっきから少し身体がだるいし、腹も痛い気が、何より腹の奥からグォグォと音が…!」
「はいはいただの空腹ですね、お茶しか飲んでませんから。話が終わったら朝ごはんにしましょう。」
そういえば昨日の夜は何も食ってなかったな。
「分かった。で、俺の魔力がどうしたんだ?」
俺が改めて聞き直すと、めぐみんは落ち着いた様子で話し始めた。
「実は昨日、路地裏でユウキと会った時から気になっていたのですが、ユウキの魔力の大きさは異常です。はっきり言って、紅魔族一の天才であり高レベル冒険者であるこの私よりも強大な魔力です。この私よりも…」
自分で言っといて落ち込むなよ…。
「と、とにかく!ユウキの魔力の大きさは、人間としては異常です!念のため冒険者カードを見せてもらっても良いでしょうか?」
いまさらっと人外疑惑をかけられた気がする。
「まあ、良いけど。別に見ても面白いもんじゃないぞ?」
言いながらカードをテーブルの上に置くと、カズマとめぐみんは身を乗り出して俺の冒険者カードを覗き込んだ。
俺もちゃんと見て無かったし、今のうちに見て置くか…。
「えーと、魔力以外は平均だな。強いて言うなら俊敏と器用さが平均よりも少し高いってくらいか。確かに魔力は今のめぐみんの三倍以上あるな。」
カズマがそう言うと、めぐみんは悔しそうな顔をしながら
カズマの言葉を引き継ぐようにして話を進めた。
「確かにそうですね。スキルポイントも少しあるようですし、スキルもいくつか習得しているようです。覚えているのは、『スキル・クリエイト』…いきなり知らないスキルですね。これはもしかして、以前カズマが言っていた《ゆにーくすきる》と言うやつでしょうか?他には『初級魔法スキル』に『中級魔法スキル』…、『上級魔法スキル』まで⁉︎…あと一つあるようですね。…こ、こここれは『爆裂魔法』⁉︎何故レベル1でこれだけの魔法を⁉︎」
うん、俺も知りません…。
「お、俺ってそんなにスキル覚えてたんだな…。知らなかった。」
俺がボソッと呟くとめぐみんが耳聡く反応し、またも興奮した状態で立ち上がった。
「知らなかったのですか⁉︎自分のカードくらいしっかり見ておいてくださいよ!というか、本当にどうやってこれら全てのスキルを…!」
うん、俺が知りたいよ。
そんなことを考えていると、カズマが話し掛けてきた。
「ユウキすげぇな!これだけの魔法と魔力があればかなり戦えると思うぞ。…これは好都合だな。」
最後の方は声が小さかったので、なんて言ったか聞こえなかったが称賛は素直に受け取っておこう。
「ありがとう。まあ、これは多分、転生特典のチートの効果と思うけどな。」
「ユウキ、そのチート能力について詳しく教えて下さい。カズマはそういったものの代わりにアクアを連れてきているのでチートな能力や武器について全く知らないと言って良いほど無知なんです。アクアに聞いても天界規定に引っかかるからと言って教えてくれませんし。」
めぐみんが先程とは違って、好奇心で目を輝かせながら近づいてきた。
しかし、カズマは女神を特典にしたのか…。それって、大丈夫なのか?
「お、おう…。といっても俺も詳しくは知らないんだよ。ただ、結構色々あったから後で一つ一つどんなものだったか教えてやる。」
「ありがとうございます!ちなみに、爆発系の魔法の威力を高める神器とかありましたか?」
そういえば魔法の威力を10倍くらいにする神器ってあったな。
あの時はちょっと頭にきててすぐ決めちゃったから少ししか見れてないけどあのページにあった気がする。
たしか名前は…。
「えーっと、《魔狼杖 ヴァナルガンド》だったかな?爆発系の魔法だけじゃないけど、『あらゆる魔法の効果を10倍近くまで引き上げる杖』とか書いてあったな。」
俺の話を聞いためぐみんは、いきなりワナワナと震えだした。
「じゅ、10倍‼︎それだけの力があれば、私が新たな魔王としてこの世に君臨することも…」
なんか危なげなことを言ってるんですが。
「お、おいやめろよ!お前が言うと冗談に聞こえないんだから!」
あ、カズマが焦りだした…。
「もちろん冗談ではありませんよ。魔王を倒したんですから、当然の権利でしょう?」
いや、そんな権利はないと思うんだが…。
「何言ってんだ!直接討伐したのは俺だろ⁈」
「良いではないですか!どうせカズマは、魔王にはならないんでしょう?」
「良くねーよ!せっかく魔王を討伐したのに新たに魔王が出てきてどうすんだ‼︎」
「ちょっ、二人とも落ち着けよ!どうせ神器は無いんだし、魔王になるなんて無理な話だろ⁉︎」
ああ!もう!話が進まない‼︎
しばらく三人で騒いでいると、やっと落ち着いた様子のアクアとかなり疲弊した様子のダクネスが戻ってきた。
「何と言うか…お疲れ様…」
「ああ、全くカズマの奴はアクアになにを言ったんだ…。今日のアクアはいつも以上に手強かったぞ…」
いつもこんななのか…。
なんだか頼る人を間違えた気がする…。
俺がそんなことを考えていると、いつの間にかめぐみんがアクアと話をしていた。
「そういえばアクア、今、ユウキのステータスやスキル欄を見たのですが…」
「ああ、あれね!どう?凄いでしょ?わざわざスキル・クリエイトのために色々なスキルを覚えさせてあげたのよ!ねぇ、ユウキ?ありがたいと思わない?今ならアクシズ教に入れてあげないでもないわよ?」
戻って来るなり鬱陶しいな!
「ああ、うんすごくありがたいわー。まじアクア様(笑)って感じ。」
「ちょっと!何よその態度は!せっかく初級から上級の魔法と回復系統の魔法まで覚えさせてやったのに‼︎」
いやー、うん、すごく有難いんだけどね…言動でどんどんマイナスになるって言うか…。
ん?回復系統の魔法?
「ねえ、アクア?回復系統の魔法つった?俺、そんなの覚えてないぞ?代わりに爆裂魔法ってやつ覚えてるけど…」
「え…、爆裂…魔法…?」
アクアが固まった。
「うん、爆裂魔法。というかさ爆裂魔法ってどんな魔ほ…」
「爆裂魔法について知りたいのですか⁉︎そうですか!ならばいいでしょう!この私が、爆裂魔法について教えてあげましょう‼︎」
どんな魔法なんだ?と言い切る前にめぐみんが飛び出してきた。
え?なんでこの子こんなに反応するの⁉︎ちょっ、カズマー!助けてー!
「ん?ああ、めぐみんは爆裂魔法が大好きなんだよ。覚えている魔法も爆裂魔法だけだ。」
カズマは俺の視線に気づくと簡単に説明してくれた。
「で?どうなんですか⁉︎知りたいんですか?なんなら私が見せてあげても構いませんよ?」
「あー、分かった分かった!今度!また今度見せてもらうから!」
だから早く離れてくれ!もう、なんか、女の子特有の良い匂いと、めぐみんの顔が近いせいで俺のいろいろがかなり危なげなんですが!正直なんでもないような表情を保つだけでも危ういんです勘弁して下さい‼︎
俺が、めぐみんの行動の一つ一つに惑わされていると。
「ちょっ、ちょっと!私はしっかり仕事してたわよ⁉︎なのになんで、習得してる魔法が違うの⁉︎」
以外なところから助け船が。
まあ、本人にそんなつもりはないんだろうが…。
というか俺に聞くなよ!
「知らないよ…。俺を送るときに、爆裂魔法かそれに関係することでも考えてたんじゃないのか?」
またもアクアが固まった。
考えてたのか…。
「で、何を考えてた?」
アクアはすこしたじろぐと、小さな声で語りだした。
「あ、え、いや、その時は…エリスもいなかったからずっと一人で仕事してて…そういえばしばらくカズマ達と会ってないなーって思って…帰ったら、たまにはめぐみんの爆裂散歩に付き合ってあげようかなー、なんて…考えて…ました…」
お?以外に開き直ったりしないんだな。
俺の予想では開き直るか逆ギレするかのどちらかと思ったんだが、これはアクアに対する認識を改める必要があるかもしれない。
もしかしてさっきの喧嘩でカズマに何か言われたのか?
そういえばかなり泣いていたな。
「あのー、アクア?そんなにビクビクしなくても、別に怒ってないぞ?というか、そろそろ俺の能力がどんなものなのか知りたいんだが…」
今、俺がこの能力に関して知っていることはユニークスキルである『スキル・クリエイト』が使えるようになることと、初級から上級までの魔法、爆裂魔法も使えるようになっていることか…
「そうね、ユウキが持っていった能力は単純に力を強くするとかじゃないから多少の説明が必要よね!えっと…とりあえず、スキル・クリエイトを唱えてみて」
先程のビクビクとした様子とは打って変わって、もとの明るい雰囲気を出したアクアが説明を始める。
「唱えれば良いんだな?『スキル・クリエイト』!って、うおっ!!」
これは…光の粒…?
アクアに言われた通りに唱えると、瞬時に俺の周りを無数の光の粒子が取り囲んだ。
ふよふよと浮遊するそれらは、やがて俺の前に集まり始めると、四つの光の板になって固まり始める。
文字まで浮かび上がったその光の板はまるで、
「どう?光で出来た選択肢が現れたでしょう?」
そう、選択肢だった。
問いかけに無言で頷くと、アクアは説明を続けた。
「まずは、選択肢の確認をするわね。今、ユウキの前に出ている選択肢は『魔法・スキル新規作成』、『派生魔法・派生スキル作成』、『魔法・スキル合成』、『魔法・スキル一覧』で間違いないわね?」
「ああ、間違いないな。その四つだ。」
俺の返事を聞くと安心したようにホッと息を吐いたアクアは、椅子に座ると衝撃の一言を放った。
「ならもう、説明することはないわね」
……は?
「いやいやいや!ちょっと待て!まだ肝心の創り方を聞いていないんだが!?」
「その辺はアレよ…ちょちょっとフィーリング的なアレで創るのよ」
なんだそれ!?フィーリング…雰囲気…?え、なに、このスキルってスキルや魔法を創るためにそういう雰囲気を作らなきゃいけないの?というか、スキルや魔法を創る雰囲気ってどんな雰囲気だよ!!
「あの、もうちょい詳しくお願いします…」
うん、流石にあの説明じゃ分からないわ
「……はぁ」
いや、そんな露骨に嫌な雰囲気出されても…
「要は、スキルや魔法を創るには対応した相手との繋がりやその場の雰囲気が重要になるってことよ」
「だから!その『その場の雰囲気』っていうのが抽象的過ぎるだろ!だから…なんだ…もうちょっと分かりやすい教え方とか、例え方とかないのかよ?」
自らの持つ乏しい語彙の限りを尽くしてなんとか伝えようとする俺のほうを、ちらりと一瞥したアクアは顎に手を当てていかにも考えていますといったポーズをとった。
「えーと、確か…一度選んだ選択肢はもう一度スキル・クリエイトを起動して別の選択肢を選ぶまで永続的な効力を発揮して…その状態で自らと同じ魔法やスキルを持った人と…何だったかしら…」
どうやらあのポーズでスキルの効果を思い出そうとしていたらしいが一番肝心なところは思い出せなかったようだ…
「お、おう…もう良いわ…。ただし!検証には付き合って貰うからな!!」
「嫌」
「拒否権はない」
「いいいいいいやああああああ!!」
おい、さっきまでのしっかり説明していた女神は何処に行った。
「拒否権はないっつってんだろ!覚えてないんだったらせめて検証くらい付き合えよ!!」
「嫌よ!なんで、私がわざわざそんな面倒なことしなくちゃならないの!?そもそも、ユウキが特典を選ぶときにしっかり記述を読んでればこんなことにはなってないじゃない!!」
うぐっ!こいつ…痛いところを…!!
「確かに、カタログ的なアレをしっかり読まなかったのはこちらの落ち度だ。だが!モノをやる代わりに異世界に行けって言うのならお前ら神々にも特典の効果を詳しく説明する義務はあるはずだ!!なんたって平和な日本から来る連中にとって、移住特典のチートは冒険者生活をしていく上で大切な序盤の命綱になるんだからな!!」
「うっ…それは…」
勝機!
「その義務を果たさずに!どうして!拒否権なんてものを!持っていられるんだ!!」
「うぅ…だってだって…」
ふっ…勝ったな…!
「なあなあ、見ろよ2回目の対面であの容赦のなさ…アレを見たら俺なんてまだ可愛いもんじゃね?」
「何を言ってるんです?カズマも大体あんな感じでしょう?それに手を出していないだけユウキの方がマシですよ」
「うむ、2回目の対面どうのというのは初対面のクリスからパンツを奪ったカズマが言えたことではないだろうしな…しかしまあ…」
「「「あれはないな」」」
うるさいぞ外野!!
******
結局、俺の能力に関しては2人共に非があるということで妥協案として1ヶ月に2日間だけアクアに協力をして貰える日を設けることにした。
もちろん、アクアのスケジュールのほうを優先で。
なんとなく理不尽なものを感じたが、住まわせてもらっている以上あまり贅沢は言えないのが辛いところである。
確かに、俺のステータスは魔力がバカ高いし…スキルに関しては熟練の魔法使いの持つものにも勝るとも劣らないだけの魔法を揃えてある…。
だが、それだけの恩恵を俺に与えたのはアクアだ。
正直言って、俺のこれからの冒険者生活は9割9分ほど不安で埋め尽くされている。
これから自らの身体や使えるようになっているスキルにおかしな点が無いとも限らない状態で、おまけに移住特典のチートも使えないときた…
これはもう、この世界に殺されかけているという認識でも悪くはない気がしてきた…
「ああああああああ!もう!どうなるんだよ俺の冒険者生活!!」