※修正中。幼馴染を守っていたら、少しだけ人間卒業していたらしいです。   作:奈々歌

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修正作業からの逃避更新(笑

こっちは息抜き用だから、スラスラ書ける。メインにしたら、一週間で三話はいけるかな?


それではどうぞ!


何か恐ろしい単語が聞こえたんだけど、多分、気のせいなんだろうね。

 

「はい、皆さん初めまして。このクラスの担任になりました『小平』と言います。よろしくお願いしますね」

 

教室に入って来た先生は自己紹介をすると、にっこりと微笑む。それを見た瑠璃が最初に抱いた印象は、とても優しそうなイメージだった。

 

天之御船学園は勉学と運動の名門校。厳しく、怖そうな先生が来ても可笑しくないな、と思っていた部分もあり、少しホッとする。

 

小平は手に持って来たプリントを教卓でトントンと整えると、口を開いた。

 

「さて、この学園についての説明をする前に、先に転校生を紹介しますね。千歳君、入って来て下さい」

 

先程、小平が入って来たドアが再度開き、廊下から一人の少年が入って来る。瑠璃も彼には見覚えがある。というか、朝からあんな事をされて忘れるはずがない。

 

「あ、蒼ちゃんだ! おーい!」

 

「やめなさい、はなこ」

 

蒼一の姿を見ると、杏は席に座ったまま嬉しそうに大きく手を振り出す。だが、流石に瑠璃が制止を掛けていた。

 

二人を見て、苦笑しつつ、蒼一は教壇の横に立ち、自己紹介を始める。

 

「千歳 蒼一です。初日から転校して来るという珍しい事になってしまいましたが、皆さん、宜しくお願いします」

 

今度は苦笑ではなく、誰にでも良く捉えられるような微笑みを浮かべていた。それから軽く一礼すると、小平の方を向く。

 

「では、空いている席に座って下さいね」

 

小平にそう促されると、「はい」と軽く返答をし、席を探す。どうやら空いている席は杏の前のようだ。

 

大体は教室の後ろの方になるのが定番なのだと思うのだが、杏の席は教室の真ん中寄り。こう不自然に空いている席を見ると、ここでも見えない力が働いているような………。気にしないで置こうか。

 

 

「さて、千歳君の紹介も終わりましたし、説明に入りますね」

 

小平はプリントをそれぞれの席が並んでいる列の先頭に座る生徒へ配り始めた。そして前から後ろへと、プリントは手渡しで流れて行く。

 

クラスの全員に行き渡ったのを小平は確認すると、学園に関しての説明を始める。

 

「―――、はい。この学園について、皆さん、各々が調べて来ていると思いますが、天之御船学園は一組から三組までが勉学中心のクラス。四組から六組までが運動中心のクラスとなっています」

 

(………、どういうこと?)

 

瑠璃は疑問を感じる。この学園を受験する前、そんな学科に分けられるなんて話は聞かされなかった。でも、もしそうなら一体―――。

 

小平の説明に教室内の生徒達は小首を傾げていた。きっと、瑠璃と同じく、思う疑問は皆同じだろう。

 

「では、この七組は何のクラスなのか。という疑問が浮かびましたよね?」

 

小平はふふっと小さく口元を緩めると、体を反転させ、背を向ける。

 

「この七組では、皆さんに………」

 

小平は白チョークを手に取り、黒板へチョークの腹を使用して、太く、大きく文字を書いていく。書かれた文字は漢字が二文字。

 

「―――、皆さんには『幸福』になって貰います」

 

「………。はい?」

 

クラスの皆から間の抜けた声が上がる。今、先生は何と言った?

 

「皆さんには『幸福』になって貰います。そう言いましたよ?」

 

大事な事なので二度言ったのか、生徒達の反応を見て、もう一度言ったのか。どちらでもいいが、生徒達にはちゃんと聞こえていた。ただ、理解が追いついていないだけ。

 

「『幸福』になる?」「どういうこと?」。教室が徐々に騒めき出す。まぁ、無理もない。

 

「あ、あの先生………。どうして何でしょうか?」

 

クラスの女生徒の一人が手を上げ、小平に質問を投げ掛ける。他の生徒達もその質問の返答に注目を向けていた。

 

「戸惑ってしまうのも無理はないでしょうね。でも、理解する為の時間はこれから沢山ありますので、問題ありませんよ。ただ、一つだけ、今の内に理解していて貰いたい事はあります」

 

小平は持っていたチョークを粉受けに置き、ビシッと人差し指を生徒達に向ける。

 

「ここにいる皆さんは、大なり小なり、全員『不幸』なのです」

 

その一言で、教室の騒めきがより一層大きさを増した。「不幸っ!?」「意味が分からない!」「ここにいる全員!?」。生徒、各々が左右のクラスメイトと顔を見合わせ、疑問を交わす。

 

「先生!」

 

そんな中、瑠璃がガタリと音を立て、椅子から立ち上がると、教室を飛び交う他の声よりも声を出した。

 

「はい、どうしましたか? えっと………、雲雀丘 瑠璃さん」

 

手元にある名簿を確認し、瑠璃の名前を呼ぶ小平。

 

「失礼ですけど、私は先生に言われるほど、不幸ではないと思うのですけど? この教室にいる皆もきっとそう思っているはずです」

 

瑠璃の言葉に生徒達も頷きを見せる。いきなり不幸だなんて受け入れられるはずがない。理解する為の時間はある? そんな事、時間があったって―――。

 

「この教室にいる皆さんは受験する前に、こちらでしっかりとした極秘の調査が行われています。そして、今私の手元にはその情報があります。雲雀丘 瑠璃さん、あなたは本当に何も心当たりが無いと言えますか?」

 

小平の手元にある、情報が書かれているという名簿が数枚捲られている所を見ると、瑠璃の不幸に関して調査された報告に目を通したのだろう。

 

瑠璃も小平に言われ、心当たりがあったのか、何も返さずに静かに席に座り直していた。一体どんな事が書かれてしまっているのやら………、怖いね。ああ怖い。特に知られたくない過去がある人からしたらね。

 

瑠璃の様子から、いつの間にか教室で騒いでいた生徒達も静かになっていた。皆も何かしら心当たりがあったらしい。認めたくないだけで。教室が静粛に包まれる。

 

だが、静まり返った空気を小平が破った。

 

「安心して下さい。そんな皆さんを七組に集めたのも、授業や学園生活を通して、不幸を克服して貰い、幸せを掴んで頂く為なのですからね」

 

この教室で一人だけ、ニコニコと微笑みながら話す小平。ああ、もう一人いたよ。杏が後ろで凄く楽しそうにしている。杏の事だから、「皆で幸せになれる!」とか思っていそうだな。

 

「このクラスの授業では、幸福になる為の特別授業の他に、毎日、皆さんの幸福度の測定も行います。今日はこのHRが終わり次第、二者面談をしますので、本日の測定はその後にしましょう」

 

(二者面談か………)

 

極秘調査とかの情報が合っているかの確認だろうな。というかいつの間に調査されたのか? 全く気が付かなかった。杏に気を取られ過ぎていたかな?

 

まぁ、取り敢えず。この教室のクラスメイト達が思う事はほぼ同じはず。

 

―――、ああ、普通の学園生活を送るのは無理なんだな、と。

 





ハルヒ何となく見直していると、オタク生活に戻りたくなるこの頃。仕事が忙しいぜ泣。

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