「ハアッハアッ…くそっ!」
外からも中からも分かるように全なる神々の王の居住地は壁や天井、至る所にに穴が開き無残に荒れ果てていた
「君ね悪い奴なのね、僕の家をこんなに荒らして…」
荒れ果てた全王宮とは裏腹に男の前では全王が無傷で佇んでいた
「黙れこの愚王が!!」
男は全王に暴言を吐くと手に槍を出現させ全王に投げつける
「!!」
「
相手の心臓に槍が命中したという結果を作り上げてから槍を放つという因果の逆転現象を起こす槍は全王を貫いた
貫かれた全王は動かなくなった
「うおおおおおおおおお」
更に男は突き刺さった槍を抜いて手に取り何度何度も突き刺す
全王が肉塊となるまでに何度も何度も刺し貫いた
男以外誰もいない全王宮でただ刺すその音は響いている
「ハアハア…やったか!?」
眼前に肉塊を通り越して肉片となって散らばってる全王を見て男は勝利を確信した
「ねえねえ 何やってるの?」
「ぐ…またかよ!?」
だが……現実は無情である
一体何度目なのか
全王宮で闘いが起こってからこのやりとりは
男は既に数えることを放棄し
幾度となく全王を殺し続けた
真っ二つに切裂いた
眉間を撃ち抜いた
首を斬り落とした
頭を叩き割った
細切れにした
蜂の巣にもした
灰となるまで燃やした
凍結させて粉々に砕いた
色んな方法で殺害を試み実行していった
だが何をしようと殺せたと思ったその瞬間には全王が立っている
再生?復活?いや違う
まるで最初から死んでなんかいなかったかのように
その事実が復讐者を絶望へと叩きつける
「この化け物がっ!」
男は熱り立つと自らを背中から白い翼 頭に二本の白い角 手や足に鋭利な爪 口には狂暴な牙を生やした異形の姿に変貌した
「何々?こすぷれ?」
しかし全王は全く動じていない
それどころか寧ろ面白がっているようにも思える
男は呪文を唱え始める
男の姿はかの千の術を操る悪竜に酷似しており、またその力を扱うことができる
「滅べ!!」
一兆度を越える熱量の炎が
あらゆるものを凍らせる冷気が
全てを打ち砕く雷が
当たった相手を内側から破裂させる念波が全王を襲い、衝撃によって半壊していた全王宮は完全に吹き飛んだ
「ハアハアハア…今度こそやっただろ」
今の呪文を喰らって無事な奴はそういない…男は勝利を確信した
「おーおー びっくりしたねー」
「!?」
だが男の期待を裏切るかのように無傷な全王がそこにいた
「ふざけるなよ!」
その後も男は魔術を放った
当たると瞬時に全ての生気を奪い干からびさせる怪光線を
神すら狂い死にさせる精神干渉波を
宇宙を押しつぶす重力波を
当たったものを生まれるまで巻き戻して存在を消滅させるエネルギー弾を
一瞬で数億、数兆年以上経過させ風化させて消し去る波動を
あらゆる強力な攻撃を持って全王を全力で滅ぼしにかかる
「次はどんな手品を見せてくれるのかなー?」
だが駄目だった…
男の全力の攻撃さえ全王を完全に滅ぼすことは叶わなかった
「ハアッ ハアッ クソッ これまでか…」
「中々面白かったのねー」
全王からすれば退屈しのぎにはなったそんな称賛も男には届かない
「お前さえ消せれば「力の大会」の開催を阻止することが出来たってのに…」
「そういえば悟空と大会開く約束してたのね すっかり忘れてたのね」
全王は何かを思い出したように呟いた
「「力の大会」なんて開けば多くの犠牲者が出るだろうな…」
「んー?」
男は悲痛な思いを口にするが全王は何も感じない
「俺たちはお前の玩具じゃねえ!」
「んー?言いたいことはそれだけ?」
男は自分たちは全王とは違う血の通った心ある生命と主張する
そんな言葉も全王には響かない
「君ねー 僕のお家こんなに荒らしちゃって お仕置きしなきゃなのね」
そして男に告げられる全王からの死の宣告
全王は男に指先を向け光を収束する
「俺はお前にゃ殺されねえ」
男は処刑を受け入れず最後の行動に出る
「ん?んー?」
男は全エネルギーを自分に集中させ、男を覆う光がどんどん大きくなっていく
男は全王に向けて高らかに叫ぶ
「覚えとけ! 最強じゃねえからこそ 完全じゃねえ不完全だからこそ 常に限界を超えて成長し続ける奴らが居るってことを!」
「んー?」
光が収束していくと共に男は全王に最後の罵倒を浴びせる
「何時かお前は引き摺り下ろされる!その時までせいぜい最強という名の王座にそのアホ面こいたまま胡坐かいて座ってろ無能の王!」
その言葉を最後に男は自爆した
「んー?」
幾つもの宇宙を吹っ飛ばすエネルギーを持った爆風は全王宮が建っていた跡地諸共全王を飲み込んだ…
「結局あいつ何だったのね?」
全王宮もその跡地も宇宙さえ無くなった空間で全王は漂っていた
「ま、考えたって仕方無いのね それより悟空に会いに行くのね」
全王が手を叩くと破壊された全王宮含めて何もかも元通りになり、全王は悟空のところへ向かった
その後「力の大会」は開催されることになり、悟空ら第7宇宙は参戦出来なくなったブウに代わり、フリーザを地獄から連れて行き10人のメンバーを確保した
その後、全選手が脱落する毎に次々と宇宙が消えていき 悟空はその大会の中で新たな力「身勝手の極意」に目覚める
その力は第11宇宙のプライド・トルーパーズの一人、灰色のジレンは合体ザマスを余裕で越え破壊神をも凌駕する戦闘力をもっておりこれと一時的に渡り合え、第6宇宙のケールとカリフラがポタラ合体した戦士強敵ケフラを打ち倒す
その後も選手は脱落していき最終的に悟空とジレンが激突
「身勝手の極意」を完全にものにした悟空はどうにかジレンに辛勝し、第7宇宙が優勝
それにより大会出場が免除された1,5,8,12宇宙と共に存続できることになったが悟空の心境は複雑なところだった…
(消えちまった宇宙の皆済まねえ…何時かオラが全員復活させてやっからな…!)
悟空は自分のせいで消えてしまった選手や宇宙のことを想い、決意を新たにするのだった