Ark Fantasy   作:山田山彦

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一定を繰り返す大願と転換点 1

 葉巻と酒と汗の匂い。屈強な男達の熱気。たまに、ガラの悪そうな女もいた。色々な匂いが混ざり合って、私はひどく不快に思った。夜は更けて、ここはもっと騒がしくなるだろう。トレイに乗ったグラスを落とさないように、気をつけて歩く。

 注文があったテーブルは、あれか。

 目的の場所まで着くと、

「お待たせしました」

 トレイを置いて、お辞儀をする。やり方なんて習っていないが、多少の誠意が伝われば大丈夫なはずだ。テーブルには三人の男達が座っていた。服は泥で汚れており、いかにもスラムという感じがする。

 既に空のグラスや皿が並んでおり、ここに来てから結構経っていることがわかった。

「お、ご苦労さん!」

「今日も可愛いねぇハスノちゃん」

 すっかり出来上がっている男が話しかけてくる。顔が赤く、目の焦点が合っていない。大丈夫だろうかと思ったが、よく考えたらシラフでもこうだった。

「いえ」

 愛想笑いをして、会釈をする。そして、彼らの前に酒の入ったグラスを置く。どれも、スラム街の酒場にしては、上質なものだ。こういう存在をお得意様と呼ぶのだろうか。以前エマが言っていた気がする。

 何にせよ店の中で暴れなければ、それでいい。

 彼らは空の皿やグラスをまとめ、差し出してくれる。私はそれに少し驚いて、

「ありがとうございます」

 少々ぎこちない礼をする。そして、私は空の食器をトレイに乗せた。

「もうちょっと遊んでよぉ~」

 太った男が近寄ってくる。お得意様に言うのもいささか心苦しいが、気持ち悪い。

「ごめんなさい」

 これ以上絡まれないように、そそくさとその場を離れる。振られちゃったよぉ、という呟きのあと、男達の笑い声が聞こえた。

 厨房に戻る途中で、他のウェイターとすれ違う。両手にトレイを抱えており、どちらもツマミの皿が重ねられていた。よく食べるなぁ、と思った。

 酔っぱらいの扱いは得意な方ではないが、嫌いというわけでもない。畏怖と憎悪の視線を浴びることに比べれば、とてもましに思える。少なくともここで働いていれば、悪意を向けられることはない。私は、一人の人間としていられるのだ。

 厨房に戻ると、エマが大声で指示を出していた。それを聞いた調理担当は、誰とも言わず行動し、カウンターに料理やツマミを並べていく。酒場なので、難しい料理はなく、どれも食材に一手間加えるだけで完成するものだ。

「ハスノ、次はこれお願い!」

 エマはこちらに視線を向け、カウンターに置かれている料理を指差す。サラダが三つ置かれていた。注文表には、窓・東・男一人と書いてある。菜食主義者なのだろうか。男一人で頼むのがサラダだけというのも、おかしな話だ。

 とりあえずトレイに乗せて、厨房を出る。注文表に書かれていた場所に向かった。サラダなので、落とす心配はなさそうだ。

 テーブルには、若い男が一人座っていた。厚手のコートが他の椅子にかけられている。

 精悍な顔立ちで、見る限りでは、この近辺に住んでいそうな印象はない。離れた場所から来たのだろうか。わざわざこんなところに?

「お待たせしました」

 ウェイターとしての儀式を済ませ、男の前にサラダを置く。その間、彼は私を見ることはなかった。腕を組んでいるので、何か考え事をしているように見える。視線は水平より少し上に向いている。

 特に気にすることではなかったが、このような客が来るのは珍しいなと思った。

「失礼します」

 会釈をして、その場から離れようとする。

「君」

 後ろから呼び止められ、振り向いた。男が、こちらを向いている。

 想定外の事態に内心焦りながらも、

「……何でしょうか」

 なんとか返事をする。 

 男は落ち着いていて、酔っ払っている風ではなかった。テーブルに酒がなかったので、まだ飲んでいないのだろう。目が合ったが、悪意は宿っていない。肩の力が抜け、安心する。

「この辺りで、宿はないだろうか」

 そう言って、男は視線を落とす。見間違えかもしれないが、唇を噛んでいるように見えた。

「宿、ですか」

 この周辺の宿といったら、ロクデナシが泊まる屋根しか存在しない。男はこの辺りの宿というが、そんな場所で普通の人間が一晩明かすのは、危険だろう。少しだけ歩いてもらうことになるかもしれないが、安全なところを紹介したほうがいい。後で文句をつけられても困る。

「一応、店の前の通りを、左に真っすぐ行けば、宿はありますけど」

「きっと危ないですから、やめたほうがいいと思います」

 男は、小さく頷く。

「中央区域の検問近くに、都市の宿があるので、そちらをお勧めします」

「……そうか」

 男はテーブルに置かれている食器入れから、スプーンを取り出して、器用にサラダを口に運んだ。咀嚼しているが、あまり美味しそうに食べていない。何かを我慢するために、咀嚼しているような素振りだった。これは、気のせいだろうか。

 あと、人に話しかけておいて、勝手に食べ始めるのもどうかと思う。

「ありがとう」

「いえ」

 短く返事をする。男の視線は、既にサラダへ向けられていた。

「失礼します」

 そう言って、テーブルから離れた。相変わらずここは騒がしく、煙たい。獣のようなイビキまで聞こえてくる。あのような輩の処理をするのは、大体が私だった。店の外まで引きずり出せるのが、私しかいないからだ。とは言っても、私がその役割をこなしているのを知っているのは、エマだけなのだが。

 

 この酒場は、スラム街と中央区域の境にある。

 検問が近いため、大通りでは、普通の人間と底辺の人間が混ざりあって人ごみを作っている。この区域は衛兵が管理しているので、基本的には治安がいい。とは言っても、集まる人間がロクデナシばかりなので、見えないところで様々な悪事が行われている。少し北の区域へ行くと、私刑が当たり前のように執行されていて、私達より程度の低い人間が集う場所になっている。もともと私は、そこから来たのだ。

 女将であるエマは、長い間この酒場を一人で支えてきた。昔は夫婦で経営していたという噂は聞いたことがあるが、定かではない。スラム街で人間を雇い、接客や調理の方法について教育し、一人前の労働者として働かせている。雇われるのは彼女が見込んだ人間だけなので、そこまで働いている人数は多くない。

 本当は、スラム街の人間ではなく、普通の身分の人間を雇いたいが、彼女も底辺側であるため、それはできない。だから、スラム街の中で、幾分かまともな人間を探すしかないのだ。

 私はというと、力を見込まれて雇われた。そうでなければ、見向きもされなかっただろう。そのことを考えると、気分が後ろ向きになってしまうので、意識の外に追い出す。

 きっと、これでいいのだろう。

 彼女には力が必要で。

 私には居場所が必要で。

 利害も一致しているのなら、それでいい。

 もしこうだったら、なんて。

 考えだしたら、きりがない。

「ハスノ、そろそろあがりな」

 気づくと、私の担当時間が終わっていた。厨房で指示を出していたエマが声をかけてくれる。

「うん」

 酒場の喧騒も小さくなり、空いたテーブルがちらほらと見える。今日は、ここまでのようだ。

「お疲れ様、ゆっくり休むんだよ」

 シワの増えた顔が、優しく笑みを浮かべる。先ほど考えていたこともあり、少しだけいたたまれない気持ちになった。

「ありがと」

 私がそう言うと、彼女は大きく頷いた。そして、厨房の奥の階段から、三階に上がる。

 エマは、また指示を始めたようだ。

 酒場は三階建てで、一階が客を招く場所。二階と三階は、ここで働いている人が住む部屋になっている。私の部屋は三階にある。

 廊下の吊灯は消されており、暗かった。ぎしぎしと音を立てながら、歩いていく。

 自分の部屋の前に着くと、錠を外して、ドアを開ける。中に入ると、靴を脱いで、布団に倒れ込んだ。布団は冷え切っていて、私の頭の熱を吸い取っていく。それが、とても心地よく感じた。

 部屋には窓が一つ。月明かりが差し込んでいる。布団と机だけの無機質な部屋だが、私にはそれだけで十分だった。

「……」

 息を吐いて、寝返りをうつ。

 別に疲れているわけではない。いつもこのくらい働いて、水浴びをして、本を読んで、寝る。働く日は、大体この繰り返し。だから、もう慣れている。特に問題はない、のだが。

「……はぁ」

 どうやら、私の頭に入り込んだ悩みは、消えそうにない。

 ぼんやりと、ただそれだけを感じていた。

 短い間横になっていると、段々と眠くなってきたので、仕方なく身体を起こす。

 早く水浴びをして、帰ってこよう。

 ウェイター用の上着を脱ぎ、コートを羽織る。今日は、そこまで寒くないので、これだけで大丈夫だろう。寒い日は、何枚も重ね着しないと辛い。

 部屋を出て、錠をかけた後、三階の裏口から外に出る。

 空気は肌寒く、吐く息が少しだけ白く見えた。雲一つない夜空に、半分になった月が浮かんでいる。酒場の裏口は、狭い路地に面しており、普段から人が通ることはない。

 私は辺りを見回して、誰も居ないことを確認すると、手すりを乗り越えて飛び降りる。以前は階段を使っていたが、段々と面倒になってきたので、最近は一気に飛び降りている。

「アレス」

 小さく呟いた。すると、地面に到達する前に、落下する速度が落ちて、衝撃が緩和される。

地面に手をつくこともなく、細い路地に降りた。土なので、普通の人間でも骨が折れるくらいで済むだろう。

「助かるよ」

 虚空に向かって話しかける。一応、自身の力とはいえ、意思疎通をとっておいたほうがよいだろう。少しだけ、前方の空気が揺らいだ気がした。

 私は森の方角へ歩きだす。

 夜は、まだ明けないようだ。

 

 細い路地を抜け、酒場の近くにある森へと向かった。人の靴が舗装した道をたどり、森の中に入っていく。とても静かで、光源が月明りしか存在しない。足元の道を見失わないように注意する。

 季節が変われば、虫の声が聞こえてくるだろう。あまりに静かすぎると、何となく不安になる。多少の物音に囲まれていた方が、私の存在を溶かしやすい。生きていてもいいんだ、と思うことができる。

 歩いていくと、開けた場所に出た。泉があり、周囲にクリスタルが点在している。大地に還った魔力が飽和して、結晶へと形を変える。クリスタルは薄く紫色に光っており、一定周期で明滅を繰り返す。この近くにクリスタルの洞窟があるようだが、私は行ったことがない。魔力を大きく消費する機会が少ないので、行く必要がないのだ。

 泉は、渓流から流れ込んでくる水で形成されている。この季節だと、泉の水は冷たいが、ここは飽和した魔力が還元されやすい場所なので、いくつかの熱源が存在する。

 私はタオルを泉の端に置いて、服や靴を脱ぎ始めた。布地の面積が少なくなるごとに、肌は冷気に晒される。それが嫌で、素早く泉の中に入る。

 暖かいような、冷たいような、微妙な温度だった。けれど、水浴びできる場所もここしかないので、なかば仕方なしに来ている。

 酒場近くにも、湯浴みの宿はあるが、私の身体に刻まれた紋章は、誰の目にも触れてはいけない。もし他の人間に見つかれば、また畏怖と憎悪に晒されることになる。それだけは、嫌だった。

 ここは、私が酒場で働き始めた頃、エマに教えてもらった場所だ。人が来る可能性が少なく、水浴びするのに丁度良い温度の泉。この泉がなかったら、井戸の水で身体を洗っていただろうか。あまり想像したくはない。きっと、運が良かったのだ。

 ごつごつとした石の底に座って、肩まで浸かる。入ってしまえば、寒くはない。そして、空を見上げる。半分になった月が、夜の世界を照らしていた。形は毎晩変わるが、位置はそれほど変化しない。もう見慣れた光景だ。

 そうしていると、

「……」

 足音が聞こえた。私は慌ててタオルと衣服を抱え、泉の奥に潜む。丁度岩が影になっていて、おそらく見つかることはないだろう。足音は、私が歩いてきた道の反対側から聞こえてきた。そして、それが通り過ぎるのを待つ。 

 けれど、足音は遠ざかることなく、泉の前で止まった。その後、静寂が続く。私は息を殺し、気配を消すように努めた。ここなら、向こうからは見えないはず。静かにしていれば、見つかることはないはずだ。

 すると、周囲に点在していたクリスタルが、怪しげに光りだす。結晶の中心で、灰色の炎が揺らめいていた。

 私は、泉の奥で息を潜めている。足音は依然として鳴らないので、男は立ち去っていない。その場に留まっているようだ。

 見つかったのだろうか。それなら、本当に始末してしまうしかない。偽りでも、今の私は平穏な生活に身を置いている。この平穏を、捨てたくはない。既に、いくつかの命の奪っている。一つくらい増えたとしても、問題ない。

 そこに、誰かいるのか?

 男の声が、静まり返った泉に響く。私は、反応せずに黙っている。

 また、沈黙が場を支配した。早くいなくなってくれと願いながら、息を殺す。

 動悸が早くなる。今までにないような緊張が私を襲う。

 それを抑えようと、身を縮めた。なぜかはわからないが、悪寒に襲われる。

 そして、動悸は震えに変化していった。手足の痙攣が止まらなくなり、段々と息が荒くなる。

 気をしっかりもって、目の焦点を合わせる。私の足と、透き通る水を認識する事ができた。

 ついには、吐き気が襲ってくる。

 なぜ?

 私の身体はどうしてしまったのか。

 自身の体であるはずなのに、制御することができない。まるで別の命令を受けているかのように、主の指示を無視する。

「……うぐ」

 嘔吐しかけて、踏みとどまる。まだ、何とか耐えられそうであった。

 出てこい、と男が声をあげる。

 彼が何をしているのかがわからないが、このまま隠れているのは無謀だと考えた。私は泉の奥から姿を現す。

 えっ。

 という声が聞こえた。

 周囲のクリスタルの輝きが消え、また紫の明滅を繰り返し始める。私の震えや吐き気も収まり、何とか視線を上げることができた。

 男は、大きな剣を持っていた。長いコートを羽織っており、胴体はよく見えない。身長はかなり高く、私より頭二つ分くらい大きいようだ。

 顔をよく見てみると、さっきの酒場で出会った男だった。

 ひどく驚いていて、頻繁にまばたきをしている。なぜかひどく動揺している。

「ご、ごめん」

 男は手で目を覆うように隠した。私は視線を下ろすと、その理由に気付く。

「まさか、女の人だとは思わなかったんだ」

 慌てて言い繕う。見た目より純情な人間なのだろうか。このような種類は、スラム街では珍しい。

「いえ」

 特に気にすることもなかったので、そのまま彼が行動するのを待つ。

「すぐに忘れるから」

 そう言って、足早に去っていく。残ったのは、ぬるい水の感触と、森の中の静寂だけだった。

 今の男は何だったのだろう。なぜ私を見つけることができたのだろう。そういう力の持ち主なのだろうか。

 疑問はあったが、考えても無駄だと思い、思考を切り替える。

「……はぁ」

 胸につっかえている淀みは、なかなか浄化されることはない。

 これ以上留まっていると、また変な輩が訪れるかもしれないので、仕方なく泉から上がる。いつものように長く入っていないので、多少不満ではあったが。

 タオルで身体を吹いて、素早く服を着た。一日の汚れを落とし終わると、気分は多少ましになる。帰って食事を摂ったら早く寝てしまおう。

 明日は私の担当ではないので、自由に過ごすことができる。外に出るのは嫌いなので、部屋で本でも読んでいようか。それとも本でも買いに行こうか。やりたいことをいくつか考えても決まらないので、その時の気分で決めればいいかと思った。

 服を着た後、森の出口に向かって歩き出す。

 夜を照らし出す月は、まだ私の頭上に浮いていた。

 

 次の日、目を覚ますと、外は雲一つない青空だった。窓から朝日が差し込み、自然と目が空いてしまう。もう少し寝ようかと思ったが、起きてしまったものは仕方がない。布団をどかして、身体を起こす。

 ベッドの下から保存用のパンを取り出し、もそもそと口に入れる。朝の食事を作るのは面倒なので、大量にパンを買い込んで、主にそれを食べていた。今日はジャムを切らしているので、いつも以上に味気ない。最初はそれなりに美味しいと感じていたが、食べ続けていくうちに、飽きてしまった。

 部屋に備え付けられている水桶から、コップで水を汲む。喉が異物を押し返そうとしているが、何とか流し込んだ。

 それを何回か繰り返して、お腹がましになったら、残りをベッドの下にしまう。

 そして、また横になって、枕元の本を手に取る。

 銀蛆の誉れ、という題名の創作伝記だ。上下巻に分かれており、昨日の夜は上巻を読んでいた。けれど、途中で睡魔に襲われ、そのまま眠ってしまった。終盤にさしかかった頁で止まっているので、早く読んでしまおう。

 前に、私が本を読めることを知ると、エマは驚いていた。そんなに驚くことかと思ったが、この街の環境では、仕方のないことだろう。

 この本は、過去で死に、未来で生まれた男の旅を描く物語。

 私がまだ上巻しか読んでいないので、結末はわからないが、この種類はおそらく前向きな終わり方をするだろう。なんとなくそんな気がした。

 物語の最初で主人公が死ぬ。男は騎兵で、賞金首の魔導士を無力化するために戦い、敗北する。そして、怪我が原因で命を落とす。男の生はそこで終わるかと思われたが、何か大きな力が働いて、再び世界に蘇った。大きな力が何なのかは、まだ明らかにされていない。下巻で描写があるだろうか。

 蘇った男は、自分の存在する世界が、未来であることに気づく。技術水準はあまり変化していないが、元々の世界より、暦が二百年ほど進んでいた。

 そして、それと同時に異質な存在と出会う。もし、これが本当に未来の世界であるのなら、全ての人間は変化していなければならないはず。けれど、それに当てはまらない人間が生きていた。

 元上官の騎兵長が、王城に向かって大通りを歩いていたのだ。過去の世界では、見慣れた顔だったが、この世界で生きているはずがない。

 男は訳がわからなくなり、近くにいる人間をつかまえて、声をかけた。

 動悸が早まるのを抑えながら、このように問う。

"あの騎兵長は、なぜ生きてるんだ?"

 結局、この一言が原因で、男は国から命を狙われる事になった。事態の真相を知るために、男は各都市で様々な行動を起こし、情報を収集していく。出会いと死別を繰り返しながら、ただひたすらに突き進んでいく。

 すると、一つのキーワードに到達した。

 "方舟"である。

 しかし、その意味まではわからなかった。情報元の騎兵が自害してしまったためだ。

 男は友の墓の前で、必ず真相を解き明かすことを誓い、上巻は終了となる。

 私が読んだのは、そこまで。物語の解決編は、下巻で行われるのだろう。

 ぼんやりと考えながら読んでいると、残りもすぐに終わってしまった。友への誓いを描写するシーンが長かったため、話はほとんど進んでいない。

 けれど、続きは気になるので、本屋に行こうと思った。このような機会がないと、外に出るのも億劫だ。

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