監獄長は愚痴りたいようです。   作:カワサギ

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え?もう一つかけって?

あっちは日常、こっちはストーリー

おk?

あと、スマホからの投稿のため、行がちぐはぐかもしれませんが、いつか直します


地下の長の日常

王城のある一室、この王都において、最高クラスの権力者

が集まり、話し合いが行われている。

話す内容?それは……

 

「それではこれより、冒険者サトウカズマをどうするか

決めようではないか」

 

冒険者(ニート)を処分する話し合いさ

 

 

 

 

 

 

「あの冒険者がアイリス様に何か吹き込んだに違いない アイツがアイリス様に会ってから、アイリス様は随分と行儀の悪いことをするようになってしまった、しかもアイツとは時々遊びに来るなどという約束まで結んでしまっている、奴は魔王軍の手先だそうに違いない そうでなければいつものようにヴィレンツォ伯父様と言ってくれる 必ず……」

 

「ほっほっほ何をいいますかな アイリス様はこのバーデンにとても懐いていらっしゃる 貴様のような脳筋ごときにアイリス様は伯父様などつけんわい 社交辞令じゃよ、社交辞令」

 

「ハッ年寄りが抜かしやがって アイリス様はこのアベルを大変!大変!たーいへんに!気に入っていらっしゃる しかしこんな美青年と仲良くしてしまったら、この人が不幸な目にあってしまうかもしれない!そう思って嫌々!俺の為に!老害共に愛想を振りまいているというのがまだ!わからんか!」

 

揃いも揃ってこの世界にはろくな貴族がいない

それは、俺がこの世界に来た時からずっと思ってきたことだ

いまでも、王女様が気に入っているのかは誰かという議論に

方向転換しようとしている始末である

俺はそのサトウカズマという人物にあったはないが、

それはそれは鬼畜だの外道だの言われている

奴だそうだ 今まで犯したコソドロの様な罪の数は星の数にも及ぶという

名前からしてこのカズマという冒険者も本当に女神なのかよくわからない自称女神に連れてこられたニートだろう

あの女神はニートしか連れてこないのか、自分で思って

自分で突っ込む、この世界に来てから六年程経ったせいか

こういうよくわからないことを心の中で行うようになってしまった

理由は単純明快

 

「話を戻しましょう。サト……」

 

「話を戻すだと!?あの愛くるしいアイリス様についての話より優先度の高い話があるわけないだろうが!身の程を弁えろ!地下監獄獄長如きが!」

 

こうやって怒られるからだ

いやはやなんという権力の乱用、日本でも早々ありえない

上司の無茶振りのようだ

というかこいつら気持ち悪すぎるだろ、口が悪いが相手はまだ未成熟の子供、大人がどういう生き物なのかは愚か、子供はコウノトリが運んできてくれるとさえ思っている歳である

そんな子供に39、57、25の大人が大熱狂して語り合うのは

どうかと思う

こんな日常が五年間続けば、目の光も失われて、相手を射るような目にもなる

通りがかりの他貴族達はシュッとしてるだの切れ目で素敵だのと言ってくるが全く嬉しくない

この整った顔立ちは、ストレス故に、モンスター共を殺し回っているからなったもので、元は高校生という感じの顔だった

周りには友人という友人はいないので愚痴ることすらできない

加えて服を着崩したり、法を犯すのを許せない性分のためか

相談役や代表などに駆り出される羽目になる

癒しといえば、無邪気な王女様と遊ぶことと、元は冒険者だった俺を拾ってくれた貴族の家に行くことである

その僅かな癒しのために、わざわざ本来の目的を忘れる会議にずっと出席している

 

「あの……その……」

 

申し訳ないような表情で王女様の側近である人物がこちらに

話しかけてくる

笑顔で返したいところだが俺の顔はもう笑顔を作ることを許してくれないのだろう

 

「お気にならさず、いつものことですから」

 

無愛想の表情のまま答える

当然側近はすいません……と言いながら正面に向き直す

いや本当にすいませんね昔に戻りたいぐらいですよ本当

 

本来の目的であるサトウカズマ殺害計画(適当)はどこかへ

走り去って行き、サトウカズマの命は救われ

俺の精神が死んだ

 

 

 

 

 

 

「サナダ……すいません今はゼスト・バーナード・ハルトマン監獄長でした……」

 

「どちらでも構わない。君たちの好きに呼べ、と毎回言っているだろう」

 

――王都地下大監獄舎監室

 

 監獄でも牢獄でも呼称が違うだけなのでこのどちらかで呼ばれているが、

ある時、この大監獄の長、彼がいるときだけは呼び名が変わる

 

――魔王軍幹部曰く、死の大獄

 

――貴族・王族曰く、常闇の魔境

 

――冒険者曰く、煉獄庭園と――

 

 

 

 

 

 今日だけで監獄(ここ)に送られてきた冒険者は三人か、

貴族といい、冒険者といい本当に罪深い連中ばかりだ

自分こそ正義など思ったことはないがこの仕事が続けば、そう思いたくなるのかもしれんな

今一度、自分を戒め、罪人を裁かなければ……な……

 

 「サナダ様、どうかお目通りを……」

 

 と、俺のもとに来客のようだ

この男は……王家に仕えている執事か、名前は確かヘンゼルのはずだ

俺は丁重に挨拶をした

 

 「王家に仕える位高き執事殿がわざわざ舎監室まで赴き、汚らわしきこの監獄長如きに

どのような入用で?」

 

 自分の中ではかなり下にさげ、相手を棚に上げた発言をしたが

彼にはそう聞こえなかったらしい

 

 「いや……そのようなこと……けっして……あ、ありま……」

 

 「すまない、もう一度手間を割き、同じことを言ってはくれないだろうか。

私の耳では、よく聞こえなかった」

 

 執事は汗をかきながら小声で何度も謝ってくる

いつもこうだ、俺は嫌われているのだろうか……

現に先程、執事控え室で誰が俺を呼びに行くかを決めるジャンケンをしていたのを

みてしまった。

一体なにが原因なの――「キャー鬼畜で素敵だわ!」そこ、煩いぞ

 

 「もしや、アイリス様がお呼びに?」

 

 「は、ハイ!そのとおりでございます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、日陰者の俺を温かく迎えてくれる人は多くはない

先の貴族連中どころか同じ職場の仲間でさえ、俺に冷たい

そんな俺がよくもこんな仕事についたなと思うのがこの頃

 

まぁ、全て拾ってくれた家が提供してくれたようなものだが

 

この国の王女様は御伽噺に出てくるような人で助かった

貴族の推薦があるとはいえ、全く知らない冒険者、しかも高レベルではないというのに、温かいベッド、風呂、食事を提供してくれる、そんな人柄だからこそ、あの貴族連中が騒ぎ立てるのもわかる

だがそれとこれとは話が別だ、あんなダメ人間ばっか見ていてはアイリス様の教育に良くない、サトウカズマをゴキブリに例えるなら、あいつらは村娘にたかる豚

早々に消し飛ばしたい所

 

アイリス様の呼び出し内容次第ではあいつらを潰せるやもしれん

 

いや、無理な話か、アイリス様がそんなことをいうとは

思えんし、あの人は優しいからな

そうこうしている間に王座に続く重い扉の前に到着する

いやはや何度きても緊張するものだな本当に

アイリス様はどんな機嫌だろうか、俺が来たことで

気を悪くしないだろうか、そういう狂気めいた感情が

込み上げてくるのは自分でも気持ちが悪い

ストレスをアイリス様で発散していると言えるだろう

ひとつ言っておくが、俺はロリコンではない鬼畜でもない

 

扉を開けると、すぐ目の前に歓喜の表情をした

少女が一人

 

高校時代だったら死んでいた、危ない危ない

 

「およびでしょうか?アイリス様」

 

「今日はですね……貴方にだけ話しておきたいことがありまして……」

 

隠し事とな?また無邪気で可愛らしい子供ならではだな

どんなことだろうか、料理をサトウカズマと一緒につまみ食いをしたことだろうか、それとも宝物の一部をくすねて遊んだことだろうか、この俺に相談事とは本当に嬉しい限りです、アイリス様……

 

「隠し事とは?」

 

アイリス様はしゃがめと手で合図する

身長差があるからな、しゃがまないと周りに聞こえてしまうか

俺はその場にしゃがみアイリス様の隠し事に耳を傾ける

耳に当たる吐息がややいやらしい

誤解を生みそうだがロリコンではない

 

「仮面の人に……いえ……お兄ちゃんに指輪を取られてしまいました……」

 

俺はその場で床に頭を叩きつけるはめになった

 

 

 

 

 




アイリスいいよね……
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