ぐだぐだでぃーでぃー   作:茶々丸

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第1話

 【とある一室での出来事】

 

 一面が白に染まった部屋で二人の少女がちゃぶ台を囲み、今はもうほとんど見なくなったブラウン管テレビから流れる映像を眺めていた。

 

「ぐだぐたイベントも終わってしまったのう」

 

「いつのこと言ってるんですかもうそろそろ一年立ちますよそれ」

 

「まさかサルを差し置いて越後の龍が参戦するとは思わんかった」

 

「珍しくシリアスなシーンもありましたしねー、ところでなんで土方さんバーサーカーだったんですかね? セイバーやアーチャーに決まっているでしょうに」

 

「いやいや、あやつはバーサーカーがピッタリじゃろ、異世界で暴れまくっとるみたいじゃし」

 

「それいろんな時代から死んだ人とか死にかけの人を廃棄したり漂流させたりする奴じゃないですかヤダー! ていうか、むしろあれってアヴェンジャーじゃありませんでした?」

 

「いいんじゃよ細かいことは……あ、ミカンとってそっちの棚にあるやつ」

 

「はいはい……、よいしょっと」

 

 ゆっくりとした動作で立ち上がり、言われた方向へと歩みを進める。

 

「右ですか? 左ですか?」

 

「右の奥にまとめておいてあるはずじゃ」

 

「ええっと、……きゃ!?」

 

「なんじゃ? みかんにカビでも生えておったか?」

 

 短い悲鳴に似た声が響いた。テレビに向いたまま少女は問いかけるが、返答はない。

 

「沖田?」

 

 不思議に思い首だけでもそちらを向けてみると、そこに彼女の姿はなかった。

 

「今さっきまでそこにおったろうに?」

 

 さすがにおかしいと思ったのか、少女は重い腰を上げ彼女が先ほどまでいたと思われる棚の前へと歩みを進める。

 

「…………なんじゃこれ?」

 

 そこで少女が目にしたのは、人1人くらいは軽く落ちてしまいそうな黒い穴であった。

 好奇心からその穴をのぞいてみるが、暗い。深いということはわかるが暗くて底が見えない。

 

「まさか、沖田のやつこれに落ちたんじゃなかろうな?」

 

 いやいやまさか、と首を横に振る少女だったが、急に彼女をなぞの浮遊感が襲った。

 

「ん?」

 

 ふと足元を見てみると、ない。

 先ほどあったはずの地面がなく、そこには大きさを増した黒円が彼女の足元へと広がっていた。

 

「ふ、なるほどのぅ、これに沖田もやられたわけか、しかしわしをそこいらの英霊と一緒にされては困る、わしは自力で浮遊することがぁぁぁああああああああ!?」

 

 数舜の後、落下する。

 

「あれ!? なんで飛べん! ええい! こうなったら火縄銃を足場に! ……出てこない!? え、うそ!? それも封じられたらわし何もできんのじゃがあああああああああああ」

 

 そう叫び落ちていく少女。

 彼女が最後に見たのは、この暗い穴全体を照らすかのように輝く白い光だった。

 

 

 

 

 

 ……………………

 ………………

 …………

 ……

 

 

 

 〇月〇日 晴れ

 

 ようやく文字が書けるまで育ったので日記をつけることにした。

 なんじゃったかな、あの穴に落ちた時ぴかっとあたりが光ったかと思うと、わし、赤子になっていたんじゃが……、うん、ありのままのことを書き記していても訳が分からん。

 わかっていることと言えば、ただ赤子に戻ったわけじゃなく一般人の童として生を受けたようじゃった。

 霊体化とか、聖杯からのバックアップとかはなくなったようじゃったが、スキルとか宝具は普通に使えた。ためしに種子島で遊んでいたら今の母上に没収されたのはいい思い出じゃ。

 

 ただ、もしかしなくてもここ、わしがいた世界じゃ無くね?

 父上のパソコンを勝手に借りて冬木とか浅上女学園とか調べてみたんじゃが何も出てこんかった。代わりにドラグ・ソボールとかわけのわからんパチモンがでてきたんじゃが……。

 

 なぜこうなったかわからんが、しばらくは普通に暮らしてみることにする。

 時が来れば勝手に戻るかもしれんし、そうでなくてもわし英霊じゃから死んだら元の座かあの割烹着のところに戻れるかもしれん。

 時間は無駄にあるし、のんびりしていくことにする。

 

 

 

 ○月△日 晴れ

 

 ピカピカの一年生ならぬピカピカのノッブとはこのわしのことよ!

 まあさてそんな冗談はさておき、小学校に通える年齢になったわしは一般人としての生活をのびのびと満喫しておった。

 入学当初からそのあふれでるカリスマから、クラスどころか学校中からわし目当てに童どもが集まる集まる。いやー、子供はいえ戦国最強のわしだから是非もないよね!

 そんな学校生活を脅かす輩が現れたのは夏休みが終わってすぐのことじゃった。

 わしのクラスに転入生がやってきての、それがもう沖田そっくりじゃったもんじゃからついからかいすぎての、気がつけば定規の三段突きをくらい、地面に寝んねしておった。

 

 そう、何を隠そう! この転入生こそが、あの桜セイバーの生まれ変わりだったのじゃ!

 

 名前が沖田総子なのは捻り無さすぎなんじゃね?と笑ってやったら人のこと言えないでしょ!!とキレられてもっかい定規を振るってきたがそこは流石はわし、華麗に回避よ。知らんかったのか沖田? わしに同じ技は二度は通じん。

 わーはっはっは……え、なんでジェット出せんの? それは卑きょーー(ここからは赤く汚れて読めない)

 

 

 

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