ドールブレイクゾーン 機械仕掛けの彼女   作:甘原彩瀬

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第9話 ゲームスタートだ。

2055年4月2日 10時15分彩雲辰人

「卯月!」

俺の掛け声と共に卯月はバイクのスロットを全開にあけ崖からジャンプする。

「如月参式は、森の中に入り次第、後方から追従しろ」

「追従了解…クシシシ」

ローブを纏った少女、如月参式は復唱しながら不気味な笑いを出す。

俺の友人がプログラムを作ったが、こいつの戦闘狂じみた思考回路は大好きだが、たまに引いてしまう。

「着地する、しっかり捕まれ」

卯月はバイク各部についているスラスターを操作しながら着地しスロットを開けながら森の中に入ってゆく。

「じゃあね」

如月参式はそう告げるとバイクから飛び降り地面を転がりながら、俺たちの後ろに付く。

卯月の愛車マハのエンジン音と横側と後ろに付けられたスラスターの音が響く中、俺たちは川岸に出る。

「馬鹿な、人工川だとこんなもんまであるのか」

俺は、マハから降り、深さを見る。だいたい1mくらいの深さか、ホバー走行なら向こう岸に行けるな。

「卯月、ホバー走行で渡れそうだ」

卯月は後輪を高回転させながら前輪を軸に回転をする、所謂マックスターンって奴だ。

マックスターンをしながら前輪、後輪が横に90°回転しホバー走行になる。

「マスター」

卯月の合図とともに発進するマハに乗り込む。

急発進したマハは、水面に波紋を立てながら川を横切る。

川岸に着き通常走行に戻り地図を確認しようとした瞬間、マハとは違うエンジン音が、かすかに聞こえてきた。

義手についているパネルを叩き、サツキシステムとリンクする

すると、画面が三分裂画面になり、俺の視界、卯月の視界、如月の視界が画面に映し出される。

卯月は全武装の安全装置を外し胸ポケットから煙草を取り出し咥える。

『卯月、聞こえるか?俺の近くで、煙草を吸うな』

『ッチ、分かかりました、火はつけないんだったらいいんだろ?』

俺はテストも兼ねて無線で卯月を注意するが一方的に切られる。

卯月はこう緊張する場面や賭けをする時など、煙草を吸うプログラムが何故、ある。

不思議な事にそのプログラムを消しても再びある。

一方、如月はカメラをサーマルに切り替えては周りを見渡しコスモグラノ反応探知カメラに切り替えては周りを見渡す。

如月の視界に、森の中を突き進む霊柩車を捉えた。

さて、先制攻撃はもらうぜ。

2055年 4月2日10時15分 遠藤拓哉

――――――――――

「さて、どうしようか?」

俺はシュバルツ・クーゲルの電力供給機のハンドルを回しながら作戦を考えていた。

「ヘリオン、何か、いい考えはないか?」

ヘリオンは、ハンドルをさばきながらしばらく考える。

「この先に、人工川があったはず、そこ一歩手前で、待ち伏せってどうです?」

「いいな、それ」

作戦が決まりヘリオンの速度を上げ森の奥へ走り出した。

 

 

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