IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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~前書きあらすじ劇場~

雪兎「はい、毎度お馴染みのあらすじ劇場だ」

龍我「今回でコラボは終了らしいな」

シャル「ようやく帰れるんだね、龍我」

龍我「ああ、やっとだぜ」

雪兎「まあ、それも前回俺が束スタークぶっ飛ばして龍我の世界の座標データゲットしたからなんだがな」

シャル「そういえば一夏達が龍我の送別会をするって言ってたね」

龍我「俺としては向こうにも一夏達はいるから送別会と言われても何か微妙な感じなんだがな」

雪兎「だわな・・・・まあ、向こうにはいないメンバーもいるし、いいんじゃないか?」

龍我「それもそうか」

シャル「じゃあ、今回は僕達三人で」

雪・龍・シャ「さてさてどうなる第122話!」


122話 送別会と龍我の帰還 兎、龍との別れと再会の誓い

「デジャヴュだけど、本当に凄い回復力ね。これだけの大怪我を負ってなお雪兎君を背負ってIS学園まで歩いて帰って来て、更に傷が塞がり始めてるなんて・・・・医者の存在意義が無くなるわ」

 

医療室の先生がX線の写真を見てため息をつく。あの後シャルロット達と合流した龍我は雪兎を背負ってIS学園まで歩いて帰って来ていた。そこで皆も手当てを受けていたのだが、龍我の回復力はやはり異常だった。

 

「で?俺の怪我はどーなんだよ」

 

「大きいものだけ挙げるなら、右肩と左肘の脱臼と、右膝の打撲よ。擦り傷とかをカウントしてたらキリがないわ」

 

「ふーん。で、雪兎は?」

 

「雪兎君はタダの疲労よ。少し寝れば治るわ」

 

「そうか。なら良かったぜ」

 

雪兎は現在、シャルロットの膝の上で寝ている。そして、龍我はそれを羨ましそうに見ていた。

 

「龍我、お前怪我は大丈夫なのかよ?」

 

「お?全然平気だぜ」

 

「ならいいけどな……」

 

そう言いながら龍我が左腕をグルグル回すと、一夏は呆れてものも言えない。

 

「つーか、お前らの方こそ怪物を倒したのかよ。スゲーな」

 

「シャルロットが、新しい装備を解禁したんだ」

 

そこで龍我は気になっていた事を訊ねると晶がシャルロットの方を親指で指し示しながらそう言う。するとシャルロットは少し照れたように笑ってみせた。

 

「へー。分からん」

 

「う・・・・ん・・・・?」

 

「あ、雪兎。目が覚めた?」

 

そんな話していると、雪兎が目を覚ました。

 

「ここは・・・・医療室か」

 

「そうだよ。雪兎、EXCEEDを使ったでしょ?」

 

目を覚まして早々、雪兎はシャルロットに問い詰められる。

 

「まあな。あの野郎に腹が立ったからな」

 

「どうして腹を立てたの?」

 

「あの野郎、シャルロットを殺すとか言いやがったからな。本気で頭にきたぜ」

 

「雪兎・・・・」

 

「だーっ!イチャイチャすんなテメーら!」

 

そんな雪兎の答えにシャルロットが顔を赤く染めて照れると、龍我が見ていられないとばかりに吼えた。

 

「シャルロット!その顔でイチャつかれると、なんか複雑なんだよ!」

 

「あ、ご、ごめんね・・・・」

 

そこで、もし別の世界の雪兎が別の女の子とイチャイチャしていたらと龍我の立場になって想像したシャルロットが涙目になる。

 

「しょーかく、サイテーだぞ!」

 

すると、そこにレヴィがやってきた。

 

「えーっと、テメー誰だっけ?」

 

「忘れたのか!?酷いぞじゅんよー!」

 

仲がいいのか悪いのか、レヴィと龍我は毎度こんな感じだ。

 

「レヴィ、回収は終わったのか?」

 

「終わったぞ、ご主人!」

 

レヴィはビッ!と敬礼をすると、雪兎に雪兎から預かっていたstorageを渡す。それを受け取った雪兎はレヴィ達に回収させていた束スタークの忘れ物をチェックする。

 

「どうやら、かなり焦ってたみたいだな・・・・ん?これは、フルボトル?」

 

その出現させた物の中から銀色のフルボトルを手に取ると、雪兎はその場で解析を始める。それはとある装置で生成した特殊なガスを納めたボトルだった。

 

「これか、龍我が言ってたスタークが使った世界を渡るガスってのは」

 

それに付与された座標データもあり、これで龍我を元の世界に返す算段が整った。

 

「龍我、これで元の世界に・・・・って、寝てんのかよ」

 

「まあまあ、倒れた雪兎を背負ってきてくれたのは龍我なんだから・・・・」

 

「そうか、それは仕方ないな・・・・」

 

そう言って眠る龍我を見ていると、

 

「なあ、雪兎」

 

「ん?」

 

「龍我はもう元の世界に帰るんだよな?」

 

「ああ、こいつの事だ。帰れると知ればすぐにでも帰るって言うぞ」

 

「なら、龍我の送別会をやらないか?」

 

「面白そうだな。のった」

 

こうして、急遽、龍我の送別会の準備をする事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、雪兎と一夏で簡単に準備出来る料理を多めに用意し、空き教室を借りて送別会の準備を終えると、医務室で眠る龍我をレヴィに起こしに行かせた。しばらくするとドアの前が騒がしくなる。

 

「さ! 入れりゅーが!」

 

「やっと龍我って呼んだか。んじゃ、入りますかね・・・・」

 

ドアを開けた龍我はテーブルに並ぶ料理を見てポカーンとしている。

 

「龍我、いつまで寝てたんだ?まだ成長期なのか?」

 

「晶もそう言わず。万城君、座って座って!」

 

そんな龍我に晶がそう言い、聖が龍我を席に案内する。送別会をやると言ったら案の定いつものメンバーが揃ったのだ。他にも龍我の送別会に参加したいというクラスメイト達もいたが、そんな人数の料理は用意出来なかったので別れの言葉を書いた色紙だけの参加となってしまったが。

 

「それじゃあ龍我も来たことだし、送迎会始めるか」

 

バタバタとしていた一夏や箒が椅子に座ると、雪兎がコップを持って立ち上がる。

 

「いや、何?コレ?」

 

「レヴィから聞いてないのか?」

 

「全く」

 

「レヴィ・・・・」

 

龍我が未だに困惑している様子を見て、雪兎が龍我に訊ねるが、レヴィは送別会の事を伝えた忘れたようだ。雪兎がレヴィを睨むと、レヴィは居心地悪そうに目を逸らし鳴りもしない口笛を吹く。

 

「はぁ・・・・まあ簡単に言えば、龍我が帰れるんだよ。元の世界にな」

 

仕方がないので雪兎が理由を説明する。

 

「マジでか!?」

 

それを聞いて龍我が椅子を蹴飛ばしながら立ち上がった。

 

「おう。スタークが落としていった物の中に、お前の世界の座標が入ったフルボトルがあったんだよ。ディケイドみたいな銀色の煙と一緒にな・・・・って、お前にディケイドって言っても分からんか」

 

「ディケイドなら知ってるぜ?門矢士の野郎だろ?会った事もあるぜ?」

 

「嘘だろ!?」

 

どうやら龍我はディケイドこと門矢士と面識があるらしい。

 

「嘘じゃねーよ。いちいち鬱陶しいヤローだったぜ」

 

「やっぱりか?」

 

「やっぱりって・・・・お前こそ、何で知ってんだよ?」

 

「お前に説明しても分からんと思うぞ?」

 

「じゃあいいわ」

 

ややこしい話になるとわかると龍我は椅子を直し座り直す。

 

「・・・・で、何の話だっけ?」

 

「だから、お前が帰れるって話だよ。お前が持ってきたUSBメモリに色々なデータが入ってたから、それを活用して俺が次元転移装置を作ったんだよ」

 

さらっと雪兎がまたしても問題発言をする。

 

「意味分からんぞ。俺、ゆーえすびーめもりなんて持ってきてねーし」

 

「あー、そう言えばお前には説明してなかったな。お前のポケットにいつの間にか仕込まれてたみたいで、お前が俺に負けて気を失った時に俺が拾ったんだよ」

 

「それで?」

 

「察しの悪い奴だな・・・・だから、お前が帰るために必要な座標成分の入ったフルボトルをゲットしたから、お前は帰れるの。理解したか?」

 

「・・・・おう!」

 

雪兎が出来るだけ噛み砕いて説明するが、龍我は少し間をおいて返事をする。絶対に判ってない。

 

「あ、理解出来てねぇな、こりゃ」

 

「いいんだよ!それより早く食おうぜ!」

 

「それもそうだな。それじゃあ、龍我の送迎会を始めるぞ。龍我、何かあるか?」

 

「このヒレカツ美味そうだな!」

 

「そうじゃなくてだな・・・・」

 

龍我にスピーチなんて振ったのが間違いだったと雪兎は思い、送別会の開始の音頭を取る。

 

「もういい。いただきます!」

 

「「「「いただきまーす」」」」

 

雪兎の音頭が終わると、全員が食べ始める。

 

「あっ、待てよ!俺も食う!」

 

ワンテンポ遅れで龍我も箸を手に取ると、目の前に置かれたヒレカツを頬張った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ龍我。お前の専用機が完成したぞ?」

 

「あ?」

 

食べ始めて30分が経った所で、シャルロットと食べていた雪兎が突如そう言った。

 

「えっ、雪兎いつの間に作ってたの?」

 

「そりゃあ部屋でだが・・・・そう言えば、最近は龍我と同じ部屋だったな。完成したのを知らなくて当たり前か」

 

「むう、僕の知らない所で色々して・・・・」

 

「悪いな。今度何かで埋め合わせするから」

 

「ならいいけど」

 

「だ・か・ら!イチャイチャイチャイチャすんなッ!!!」

 

龍我に嫉妬するシャルロットを宥める雪兎を見て、ピンク色の空気を感じ取った龍我が再び吼える。

 

「ちょっと待ってろ。今出してやるからな」

 

そんな龍我にやれやれと雪兎は首を振り、storageから龍我の専用機【蒼龍】を呼び出す。

 

「雪兎はまた作ったのか・・・・」

 

「今回もどうせ自重してないのでしょう?」

 

「ホント規格外よね・・・・」

 

「・・・・っと、コレだな。その名も【蒼龍】だ!」

 

空き教室に、蒼いISが現れる。そのISは肩のパーツが大きく、胸にドラゴンの頭部、背面には龍の翼を模したウイングと折り畳まれた尻尾のようなパーツのあるISだった。

 

「雪兎、今回はどんなコンセプトで作ったの?」

 

「今回は使うのが龍我だからな。バカでも使える簡単設計だ」

 

「・・・・ひょっとして、馬鹿にしてるのか?」

 

「ひょっとしなくてもな」

 

「・・・・アレ?馬鹿にされてるのか?されてないのか?」

 

「考えるのを辞めろ。それじゃあ、フィッティングをするぞ」

 

それからフィッティングやフォーマット作業を行い、蒼龍は正式に龍我の物になった。

 

「・・・・ふぅ。完成だ。コアは新規の束さんから貰ってぶちこんでおいた」

 

「雪兎、新規のコアって・・・・」

 

「龍我の世界が混乱するって?知らんなそんな事だ。無人機のコアとかあるし、テキトーに誤魔化しとけ」

 

元々はコアだけ向こうで用意してもらうつもりだったが、色々と面倒になったので雪兎は新規で用意したコアをそのままセットしている。

 

「よく分かんねェけど、俺にも専用機が出来たんだな!」

 

「良かったね」

 

初期設定を終えた雪兎は蒼龍を龍我用に用意していたstorageにしまい、龍我にとある事を確認する。

 

「そうだ龍我。お前、向こうでは何月の何日だったんだ?」

 

「何でだよ」

 

「来た日に帰りたいだろ?話に聞く所じゃ、シャルロットとのデートの予定だったんだろ?」

 

「おお、来た日に帰れるのか・・・・」

 

それは龍我が転移した日付だった。

 

「・・・・6月の28日だな」

 

「OK。6月28日・・・・何時だ?」

 

「朝の8時半くらいだな」

 

「午前8時半と・・・・入力完了だ。一応まだ居る事は出来るが?どうする?」

 

「今すぐ帰るに決まってんだろ!」

 

「そう言うと思ったよ・・・・装置はここでは展開出来ないから外に移動するぞ・・・・残った料理はタッパーに入れて持って帰っていいから」

 

「おっ、サンキュー」

 

すぐに帰ると言う割には料理に未練タラタラな龍我に雪兎がそう言ってタッパーを出すと、龍我は遠慮無く気に入った料理をタッパーに詰め始めた。これも後でstorageにしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここならいいかな?」

 

外へ出ると、雪兎は再び自分のstorageを操作し始めた。

 

「よし、出すぞ」

 

そう言って雪兎が出したのは巨大な金属の輪っかだった。

 

「こいつが次元転移装置・クロスゲートだ」

 

「でっか・・・・」

 

「だから言ったろ?教室じゃ展開出来ないって」

 

そして、雪兎はまたstorageを操作してクロスゲートを起動させる。

 

「これで龍我のいた世界と繋がったはずだ。一応、俺も確認の為について行くからな」

 

「・・・・ホントに帰れるのか?」

 

「お前、俺を疑ってるのか?」

 

「いやそうじゃねェけどよ・・・・」

 

「まあ、ちゃんとお前の世界と繋がったか確認する為に俺がついて行くんだ。龍我一人送って別の世界でした、は洒落にならんからな」

 

アフターサービスも仕事のうちだと、雪兎は龍我と共にゲートの前に並ぶ。

 

「じゃあな、お前ら」

 

「じゃあな。また会えたら会おうな!」

 

一夏達に別れを告げた龍我と共に雪兎はゲートをくぐり抜けるが・・・・

 

「やっぱ僕も行く~」

 

「こら、レヴィ!」

 

レヴィが雪兎達の後を追ってゲートに飛び込んた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・レヴィ、何か弁明はあるか?」

 

ゲートをくぐり終えた雪兎達は無事?に世界を移動した。しかし、雪兎は勝手についてきてしまったレヴィにお怒りの様子。

 

「・・・・ありません」

 

「何とか無事に転移出来たが、場所が少しズレたみたいだな」

 

雪兎が言うにはレヴィが飛び込んだ影響で龍我のいた世界ではあるが、転移座標が微妙にズレて跳ばされてしまったらしい。

 

「ここは、あんときの雑木林じゃねェか・・・・」

 

しかし、龍我にはこの場所は見覚えがあるらしく、龍我の世界で間違いないらしい。

 

「よし、時間も8時半だ!」

 

「・・・・まあ、いいか。龍我、これを持ってけ」

 

すると、雪兎は龍我用に作ったstorageを龍我に投げ渡した。

 

「これは?」

 

「storageって言ってISの拡張領域を応用した道具で・・・・お前に分かり易く言うなら某青狸の四次元バックだ」

 

「あー、何かこっちのラウラがそんなアニメ見てたっけ?ちょっと待て?四次元バックって、まさか!?」

 

「蒼龍とかもそれに入れてある。ビルドドライバーとかもそれに入れれば嵩張らないし、入れとけば簡易的にではあるがメンテもしてくれる優れものさ・・・・俺はもっぱらエコバックとして使ってるがな」

 

一応、このstorageはビルドドライバーなどのメンテ用に用意していたもので、デザインは裏にクローズのマークが付いた蒼いタブレット型だ。

 

「ほれ、行くんだろ?」

 

「ああ・・・・って、ついてくる気かよ!?」

 

「一応、保護者にちゃんと送り届けないとな」

 

「シャルは俺の保護者か!」

 

その後、レヴィも転移してきたせいか帰るのに使うエネルギーが微妙に足りず、暇だった雪兎は龍我を学園まで送る事にした。ちなみに雪兎は制服だと色々面倒だからとTシャツにダメージジーンズ、上にジャケットを羽織っている。

 

「あっ!龍我!?」

 

校門までいくと龍我を見つけたシャルロットがこちらに駆け寄ってきた。

 

「おう、待たせたな、シャル」

 

「待たせたな、って、丸一日何処へ行ってたのさ!」

 

「えっ?」

 

何事もなかったかのように告げる龍我にシャルロットはお怒りの様子だ。どうやら座標だけでなく日付が一日ズレたらしい。

 

「あちゃ~、そうきたか」

 

「おい、雪兎!どうなってんだよ!?」

 

「レヴィだ・・・・あいつが飛び込んできたせいで位置座標だけじゃなく時間もズレたっぽい」

 

「マジかよ・・・・」

 

そうこうしているうちに龍我を探していたらしいこちら側の一夏達まで騒ぎを聞きつけ集まってきた。

 

「よかった、無事だったんだな、龍我・・・・」

 

「心配かけさせるんじゃないわよ!」

 

「私達がどれだけ心配したと思ってる!」

 

「この際、首輪を着けておいたらどうだ?」

 

「それは名案ですわね」

 

「龍我、首輪意外と似合うかも」

 

(そりゃあ、二人しかいない男性操者いなくなりゃ騒ぎにもなるわな・・・・)

 

そんな一夏達とのやり取りを見て雪兎はそんな事を考えていた。

 

「ところで龍我、彼は?」

 

一通り龍我への罵倒が済むと、皆の注目は雪兎へと移る。それは当然だろう。雪兎も龍我を不審者扱いしていたのでこれは当然の反応だ。

 

「ん?俺はただの通りすがりの天災だが?」

 

「いや、通りすがりって・・・・」

 

雪兎の返しに一夏達がズッコケるが、雪兎はそんなのお構い無しに自分の役目は終わったとばかりに背を向ける。

 

「さてと、保護者への引き渡しも済んだし帰るか」

 

そこで龍我へ別れの言葉を告げていなかった事を思い出し、雪兎は龍我に向かってこう告げた。

 

「またな、龍我・・・・もしもまた道が交わる事があればまた会おう」

 

「ああ、色々と世話になった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍我と別れ、再び雑木林に戻った雪兎はクロスゲートを起動させて自分の世界へと帰還する。

 

「あっ、雪兎!大丈夫だった?」

 

「一応な・・・・こいつ(レヴィ)のせいで少し場所と時間はズレたがな」

 

レヴィを猫のように掴みながら雪兎は要調整だ、と言ってクロスゲートをしまう。

 

「また会えるかな?」

 

「さあな?こればっかしは俺には何とも言えないが・・・・会えないと思うよりは、また会えるって思ってた方が再会出来る気はするな」

 

「そうだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中々に刺激的な出来事だったなぁ」

 

部屋に戻った雪兎は龍我との日々を振り返りながらそんな事を思っていた。ちなみにシャルロットは雪兎が龍我の面倒を見る間移っていた仮の部屋から荷物を移す準備をしている。

 

「そういやこのメモリ差しっぱなしだったか」

 

すると、雪兎は束スタークのものと思われるUSBメモリが部屋の端末に差しっぱなしになっていた事に気付いた。

 

「何かまだ他にも色々データ詰まってんなぁ・・・・ん

?」

 

そこで、雪兎はあるデータに目をつけた。

 

「HAZARD TRIGGER?」




これにてINFINITE・CROSS-Zとのコラボは閉幕です。
麦ちゃさん、コラボありがとうございました。

次回より平常運転かつ、新規オリジナルシナリオとなります。


次回予告

不思議な交流を終えて日常へと戻る雪兎達。そんなある日、雪兎達は束の頼みでとある違法研究施設へと乗り込む事になるのだが・・・・

次回

「織斑計画と月の落とし子 兎、拾い物をする」

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