俺がシスコンという事を認めた一夏が終わり、新学期が始まった。
9月も、もう終わりというのに、残暑がまだまだ鬱陶しい。こうしてみると地球温暖化は進んでいるんだなとガラでもない事を考えてしまう。こんな真面目ぽい事を考えるなんて俺のキャラじゃないだろうって、うるせーよ。……まあその通りで俺が言いたい事は、要はこんなに暑いなら新学期10月からで、いーんじゃねーか? という事である。
太陽が照りつけるアスファルトを歩きながら、益体も無いことを考えた。次に思った事は、あー早くクーラーのある部屋に飛び込みたい! である。
10月学校スタートは無理だろうが、クーラーの方は叶えられそうである。なぜなら幸いな事に、もう家は見えるところまで来ているからである。
「ただいまー!」
玄関に鍵がかかっていたので、たぶん誰も居ないだろうなと思いつつ、声を掛けてみた。案の定、誰の返事も返ってこず、俺を迎え入れたのはむぁっとした暑苦しい空気だけであった。
「うぅー、死んでしまう。早くクーラーを……」
泣き言を漏らしながら、リビングへ駆け込んだ。
リモコンのスイッチをオン! しかし部屋が冷えるまでまだまだなので、冷蔵庫より麦茶を取り出し、コップに氷を入るだけ入れてイッキする。
ぷはぁー、生き返る! 冷たい飲み物のイッキは身体に悪いと聞いた事があるが、そんなのしったこっちゃない。この美味さに比べれば、多少の身体へのダメージなど目を瞑ってしまう。
もう一杯麦茶を飲んでから、まだ部屋が冷えるまで時間がかかるので、扇風機の前を陣取る。ついついする事が無いので、扇風機に向かって『あーーー』と声を出してしまった。小学生でもないのだから、当然面白くないのだが、なぜだか一年に一回はやってしまうのだ。
こんなくだらない事でも時間が潰せたのか? 少しずつ部屋が快適な温度へ変わっていく。……そろそろいいか! 扇風機をポンと叩き、首振りマシーンへ変えてからソファーに寝っ転がる。見たい番組があるわけでもないが、テレビを付けてダラ〜とする。
こんな事に無償の幸せを感じてしまう。俺って安上がりな人間だなとニュースとワイドショーの中間くらいの夕方の番組を見ながら思った。
「兄さん、兄さん」
俺を呼ぶ声がする。
「兄さん、起きて下さい。兄さん!」
体を揺すられる振動と声に目を開けると、可愛い妹の顔があった。どうやらそのままソファーで寝てしまっていたようだ。それをあやせが肩を揺すって起こしたのだろう。
「ふぁーあ、おかえり。あやせ」
あやせの顔が結構近くにあるが、昔の様に焦ったりはしない。欠伸をしながらあやせに挨拶をする。シスコンと認めた事により、少しあやせへの距離間が近づいたのだ。まあそれでも相変わらず焦る事も多いけどな。
「ただいま、兄さん! ……じゃなくて、冷房の温度こんなに低くして寝ていたら風邪引いちゃいますよ」
「あー、悪い。寝るつもりはなかったんだけどなー。いつの間にかな……」
「いつの間にかじゃありません。この間も同じ事してたじゃないですか!」
腰に手を当て、叱ってくるあやせ。
あやせの方はあの事件の後、大きな変化は無い。まあしいて言うなら、会話する事が増えたのと、スキンシップが増えた事くらいである。別にスキンシップといっても、そう大したものでも無い。
例えば、耳かきをして貰ったり、テレビを見る時にすぐ隣で見たり、一緒に家で映画を見た時あやせが寝てしまい俺の肩を枕代わりに使っていた。そのくらいである。映画の件はちょっとドキッとしたが、別に普通の兄妹でもやっている事だと思う。……別に異常じゃないよな?
「おう、悪かった悪かった。起こしてくれて、ありがとな」
俺は立ち上がり、あやせの頭をポンポンと撫でながらお礼を言った。
「もぉ〜、兄さん。全然反省してませんね」
あやせが頬を膨らませて怒る。
膨らんでいる頬っぺたを突きたくなるが、流石にそれをしてしまうと本気で怒らせてしまうだろうから、我慢した。
あやせの怒りには、話題転換でごまかす事にする。
「反省してるって! そういえば、あやせなんで俺を起こしたんだ? いつもならタオルケット掛けて起こさないのに」
「あっ、そうです。兄さんに相談がありまして……」
「相談?」
あやせの言葉を聞きながら、再び冷蔵庫に向かい麦茶を取り出した。寝起きの口を潤し、もう一杯麦茶をコップへ注ぐ、あやせの分もコップへ一緒に入れた後、テーブルへ向かった。
「それで、相談ってなんなんだ?」
椅子に腰掛けて、二つのコップをテーブルへ置き、あやせから詳しい話を聞いた。
「ありがとう、兄さん。……実は桐乃の事なんですが……」
あやせが向かい側に座って、麦茶を一口飲んでから、深刻な様子で話し始める。
……桐乃、あいつまたなんかやらかしたのか? ついに18禁がバレちまったとか? ……あれからまだ一ヶ月ちょいだぞ!? バレるには早すぎんだろ?
……いやでも、最近あいつが俺に貸すのは、メルルと純愛系ギャルゲーの大人しめな物だしな……そう考えると18禁がバレた訳じゃないのか?
俺が頭をひねっていると、あやせがゆっくり続きを話し出した。
「夏に私、桐乃に酷い事言っちゃったじゃないですか……その後はいままで通りに楽しく桐乃と付き合えているんですけど……」
どうやら例の事件のわだかまりは、いまのところは問題なく、あやせと桐乃は無事に親友としてやっていけてるようだ。ただあやせは桐乃に対してまだ負い目を感じているようである。
「……兄さん、桐乃がこの前陸上の大会でいい成績取ったの知ってます?」
あやせの話題が突然変わった。
「いや、この間会った時も、なんも言ってなかったぞ。へーほんとに凄いんだな、あいつ!」
あいつらと会う時の会話や行動はほぼ全てがオタク関係になってしまうので、そういう情報は入ってこないのだ。だから桐乃、黒猫、沙織の好きな作品は知っていても、何処に住んでるかや年齢、誕生日、家族構成などの情報の方が入りにくいという、よくよく考えると不思議な関係なのである。
「やっぱり、そういう話はしないんですね♪」
あやせは弾んだ声で話を続けた。
あやせからするとおれ達が知らない桐乃の姿を知っているというのは、嬉しい事なのだろう。
あやせのそんな姿を微笑ましく思いながら、話の続き促した。
「あやせが桐乃を大好きなのはわかったんだが、相談の方はなんなんだ?」
「もう、兄さん茶化さないで下さいよ。……ええと、陸上で良い成績だった桐乃にプレゼントを贈りたいと思いまして……どんな物がいいか教えて欲しいんです」
あやせが照れ臭そうに怒るという器用な事をして、相談内容を打ち明けた。
しかし正直なところ、これは困る。女子中学生が贈られて嬉しい物なんて、俺の辞書には載っていないのだ。
「あー、プレゼントは凄く良いアイディアと思うぞ! きっと桐乃も凄い喜ぶと思う。……でも、女の子に何を贈ったらいいのかは……すまん、俺じゃあ役に立てそうもない。買い物に付き合うくらいなら、もちろん協力するけどな。それに桐乃だったら、あやせが選んだ物なら、なんだって嬉々として受け取るんじゃないか?」
「ええとですね。たぶん兄さんの言うように、桐乃は喜んでくれると思うんですが……」
「…………?」
なにやらあやせが言いよどんでいる。
「……思うんですが、一番欲しい物なら、もっと喜んでくれると思うんですよ」
「まあ、そりゃそうだな」
そんな俺の在り来たりの返答に、何かを決心したような顔であやせが声を大きくして俺に問い掛けた。
「桐乃がいま一番欲しいオタクグッズを教えて欲しいんです、兄さん」
ああ、なんであやせがそんなに言いよどんでいたのか分かった。まさかあやせの口からオタクグッズを買いたいといった事を聞く事になるとは思わなかった。親友の為とはいえ、感慨深いものである。
「……いいのか、あやせ?」
「桐乃が喜んでくれるのが一番ですから。それに夏のお詫びになればなって……」
俺の確認に、淀みなくあやせが答えた。
桐乃の奴も良い親友を持ったもんだ! それになんといっても可愛い妹のお願いだ。これに応えなきゃ兄貴として失格だぜ!!
桐乃の欲しいものか……やっぱギャルゲーかメルルか? でもギャルゲー関係はマズイよな。俺が借りた奴は大丈夫だったけど、それも元は18禁の奴だったみたいだし……ほんとにあいつはなんて物を貸してくるんだよ! とりあえずあやせに18禁がバレる可能性が有る物は却下だな。
となるとメルルか……でもあいつ読モで稼いでるからな。欲しい物は大体自分で買っちまってるんじゃないか? ダブらない物か……
そういや、この間……
「何これ……第二回、星くず☆うぃっちメルル公式コスプレ大会? 優勝者並びに優秀者には豪華景品プレゼントって、マジ!? メルル限定フィギアとかだったら、超欲しいんですけど!」
桐乃のやつが、店頭に貼られているポスターを見て、目を輝かせた。
「ええと、ふむふむ。これは宣伝を兼ねたメルルのコスプレ大会でござるな。賞品は現地での発表らしいですが、公式ですし良い賞品がでそうでござるな」
ふーん、コスプレの大会ね。コスプレといえば黒猫だよな。
「コスプレ大会? へーコスプレに大会なんてあるのか。黒猫はそうゆうの出てるのか?」
「そういう人達と一緒にしないで欲しいわね。私のこれは黒き堕天の衣なのよ! コスプレのような仮装とは違うのよ! ………………マスケラの公式大会は何故無いのかしら…………」
黒猫らしい返答だと思ったが、ボソッと呟いたのが聞こえちまった。やっぱりこいつでも自分の好きな作品のイベントなら参加したいんだな。
「ちくしょーーー!! なんでメルルであたしに似たキャラいないのよ! いたら絶対に参加してたのにぃーー!!」
「あいつはまったく……」
「お店の迷惑にもほどがあるわね……」
桐乃が地団駄を踏んで悔しがっていた。店頭前なんだからあまり騒ぐなよ、黒猫と二人で呆れた目をした。
そうか! あれなら桐乃参加しないって言ってたし、店で売ってない非売品だからダブる事も無いよな。
メルルでたしかあやせに似ていたキャラがいたような……
「あやせ、一つ思いついた! 俺の部屋に行くぞ!」
「兄さんの部屋って、ここじゃダメなんですか?」
「ああ、パソコン見ながら説明したいからな。暑いだろうけど、我慢してくれ……って別に涼しくなってから来ればいいよな。あとで呼ぶから、その時来てくれよ」
「もう、私が兄さんにお願いしたんですから、私だけ涼んでいるなんて、出来ないですよ。さっ行きましょう、兄さん!」
あやせが立ち上がって、リビングのドアに向かい歩いて行く。むしろ俺の言葉は気をつかわせちまったようだ。俺もあやせの後に続いて、二階に向かう。ドアを出た途端、むぁっと暑さが襲いかかってきた。うへぇー、俺の部屋もヤバいんだろうなと思いながら、階段を上がって行く。
案の定、俺の部屋はヤバかった。いや、予想以上だった。カーテンを閉め忘れたせいで太陽の光がモロに入ってしまいサウナ状態になってしまったのだ。
慌ててクーラーのスイッチを入れたが、直ぐに涼しくなるわけでもなく、あやせもゲンナリした顔をしていた。
「どうする? クーラー入れたから、一回リビング戻ってから、また来るか?」
「いえ、五分か十分くらいですから、我慢します」
うーむ、俺は戻りたかったのだが、そう言われちゃあな。……また来ようぜって言えば良かった。ちょっと後悔をしつつ、パソコンを立ち上げる。この暑さでパソコンは大丈夫だろうか?
俺の心配など気にもとめないで、パソコンはいつも通り立ち上がった。ネットでアニメメルルのホームページからキャラ紹介画面を開きながら。
「あやせ、とりあえずこれが桐乃が一番好きなアニメだ」
「これですか? 星くず☆うぃっちメルル、これってたしか兄さんが借りていたものですよね?」
あやせがパソコンを覗き込んできた。女の子独特のちょっと甘いような香りが俺の鼻を刺激する。あやせだって、汗ばんでいるはずなのに……男なら汗臭えだけなのに、まったくなんで女子はこんなに……
いかん、いかん、妹の匂いで興奮するほど俺は変態じゃないはずだ! それに万一匂い嗅いでたのバレてみろ……恐ろしい。
「あ、ああ、桐乃が一番好きな作品だから俺に貸してくれたんだ」
「なるほど……つまりこれのグッズを買えばいいんですね!」
あやせは俺の動揺に気が付かなかったようだ。ほっとしてあやせに答えていく。
「そうなんだけど、買えるものだと……たぶん桐乃は自分で買っているんじゃないかと思うんだ。幾ら貰ってるか知らないけど、読モって結構貰えるんだろ?」
「そうですね、私と同じかそれ以上は貰っていると思います。桐乃は人気ですから!」
嬉しそうにあやせが答える。お前ほんとに桐乃大好きだよな。
「まあだから、桐乃が買えない物を選ぼうと思ってな!」
俺は新しくウインドウを開き、メルルのコスプレ大会のページを選んだ。
「第二回、星くず☆うぃっちメルル公式コスプレ大会ですか?」
「おう、ここの所に優勝者並びに優秀者には豪華景品プレゼントって書いてあるだろ? こういう所の景品は店で売っていなくて、価値があるらしいんだと」
「なるほど、店に売って無い物なら桐乃も持っていないですものね。……でも、桐乃なら……その、これに参加するんじゃないですか?」
あやせが顔を顰めた。親友がコスプレ大会に参加している姿は考えたくないのだろう。安心しろ桐乃は参加しないよ。まあ桐乃は参加したがってたんだけどな……
俺はパソコンをメルルの紹介画面に戻して。
「いや、あいつは出ないってさ。メルルに似ているキャラがいないらしくてな」
「そうなんですか良かった……ってちょっとまって下さい兄さん! ……桐乃が参加しないコスプレ大会の景品を手に入れるって……わ、私がそれに参加するって事ですか!?」
あやせがほっとした顔の後、愕然とした表情を浮かべた。
俺はあやせから目線を外しながら応えた。
「えっと……その、うん。その通りだ」
「無理です無理です無理ですーーー!? コスプレなんて、絶対無理ですーーー!! しかも大会なんて、絶対に嫌です!!」
あやせの完璧な拒絶反応。まあそうなるよな。ただ桐乃へのプレゼントにこれ以上の物は浮かばなかったのだから仕方ない。
「そうだよな……すまん、あやせ。これ以外だと、さっき言ったように桐乃は自分で買っちまってる可能性が高いから、俺には力になれそうにないよ。そうなるとオタクグッズ以外の方がいいと思うぞ」
「……いえ、ごめんなさい兄さん。取り乱しました。兄さんが謝る必要ないです。私が聞いた事にちゃんと考えてくれたんですから…………コスプレ…………」
こんなあからさまなオタクな提案だから、あやせはてっきり怒ると思っていたのだが、むしろ逆に申し訳なさそうに謝ってきた。しかも難しい顔をして検討している。……それだけ桐乃に良い物を贈りたいんだな。ちょっとあいつが羨ましい。
しばらく悩んだ後、あやせがぽつりと聞いてきた。
「兄さん、でもこの大会で良い成績じゃないと賞品貰えないんじゃないですか?」
おおっ!? あやせが出る気になってきてる。桐乃への思い凄えな!
「そうだけど、お前くらい美人なら優勝も狙えると思うぞ!」
「美人だなんてそんな〜〜〜〜」
あやせが照れているが、シスコンを自覚した俺はこのくらいの褒め言葉では照れないぜ! 実際にあやせは美人だしな!
「で、でも、私に似たキャラクターなんているんですか?」
「たしか……アニメ見てる時に、ちょっとお前に似てるなって思った事があってな……少し待ってくれ」
俺はキャラクターをポチポチとカーソルを移動させて行く。えっとタナトスってキャラのたしか……あったこれだ!?
ディスプレイの中では、おへそ丸出しの胸が強調されたボンテージ衣装で、身体に大蛇を巻き付けた少女が高笑いを浮かべている。さらに言えばお尻丸出しだった。
……思い出した。アニメ見てる時に、これあやせに似てるよな。エロいな〜ヤバイな〜と思ったんだった。なんでその事を忘れていたんだよ、俺は!?
「どれですか、兄さん……えっ」
突然、恐ろしく背筋が寒くなった。あれだなようやく冷房が効いてきたんだよな? それにしても効きすぎじゃないかな……
そんな俺の現実逃避は直ぐに破られた。
「兄さん……私に似ているキャラクターがいるんですよね……」
さっきまで顔を赤らめていたあやせが、ゴミを見るような目で俺を見詰めていた。あやせの冷たい声に、ぶわぁっと汗が吹き出る。
「お、おう」
「まさか……まさかですよ。その画面に出ているハレンチな格好をしたキャラの事じゃあないですよね、兄さん……」
あやせの追求に俺は覚悟を決めた。いや違う、諦めた。
「に、似ていないかな? あはは……」
「ええ、顔とか髪型とか似てるかも知れないですよね。うふふ……」
「そ、そっかー、良かった似てるか」
含み笑いをしていたあやせが、キッと表情を変えて叫んだ。
「なにが良いんですかぁぁぁぁ!! たしかに髪型とか似てますけど、なんですかなんですか、この衣装はぁぁぁぁ!? 黒いボンテージにおへそ丸出し!? 何処の女王様なんですかぁぁぁぁ!! それに蛇に巻き付かれて胸を強調するって変態じゃないですか!? そして何より、なんで、なんで、なんで、お尻丸出しなんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
うがぁーーー!? 鼓膜が、鼓膜が!? 直ぐ脇にいたあやせの叫びが耳に直撃した。
しばらく耳を抑えて悶える俺に、少し落ち着いたあやせが……いや、まだフーフー言ってるから落ち着いてないか。まあとにかくあやせが涙目で睨んできた。
「……こんな衣装を着た私を、兄さんは大会に出すつもりなんですか?」
いや、待ってくれ。こんなエロい姿だと思わなかったんだよ。まったくこんなエロい衣装を着たあやせか…………素晴らし…………いや、待て待て。
この姿で大会にだと…………エッチな姿の妹がオタク野郎どもの視線に晒される…………ふざけんなっ!? お兄ちゃんは絶対に、そんな事は許しませんよ!!!
「ふざけるなぁ!! 可愛い妹を野獣の巣に放り込んでたまるかよ!! 却下だ、却下!! そんな姿を見ていいのは、俺だけだ!!」
「兄さんにも、見せませんよ!? 兄さんのエッチィィィィィィィィー!!」
あやせの拳が俺の顎にヒットした。縦に吹き飛ぶ俺は、やっぱり世界狙えるんじゃないかなと思いながら、意識を失った。
シスコン化が進んだ京介さん。
いや、ifルートよりはましですよね?ね?
タナトスあやせが書きたくなって書いてしまいましたが、原作のように罵詈雑言ハイキックが出来ないのは悲しいですね。
もっと京介を変態にしないといけないのかな……